2023年6月号
特集
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全農物流 首都圏初の3温度帯センターで外販にも対応
フラッグシップ的拠点と位置付け
全農物流は全国農業協同組合連合会(JA全農)の物流子会社だ。
発足は1971年で、全国69カ所に営業所や事業所、物流センターを構え、各地の農家が生産した米や青果、酪農品などに加えて飼料や肥料の輸送・保管を手掛けている。
最近は農業以外の分野の物流会社と協力した一般貨物輸送や物流関連資材の商品販売などにも注力している。
2024年3月期の売り上げは828億円を見込んでいる。
現在、JA全農は米や青果、食肉、冷凍食品の集荷と保管、加工、配送を一体的に担う高機能な総合物流拠点を埼玉県久喜市に整備し、産地から消費地へ円滑に供給できる体制を実現する「久喜開発プロジェクト」を進めている。
その一環として今年3月末、久喜市内で全農物流が運営する「埼玉倉庫」の敷地内に2棟の倉庫が新たに完成した。
埼玉倉庫内は常温と低温の倉庫6棟が既に立ち並び、日々の保管や入出荷を担っている。
この6棟に隣接した埼玉倉庫の敷地内に新たに「7号倉庫」と「8号倉庫」を建設した。
このうち「7号倉庫」は全農物流にとってフラッグシップ的な拠点として位置付けられている。
全農物流としては兵庫県の神戸倉庫に続く2カ所目の冷凍・冷蔵機能を持つ倉庫で、冷凍・冷蔵(チルド)・低温の3温度帯に対応している。
埼玉倉庫がメーンで取り扱っているJA全農の米穀や野菜類などの保管・配送を担当するほか、今後の需要拡大が見込まれる冷凍・チルド商品への対応を強化していく計画だ。
埼玉倉庫は東北自動車道の久喜ICから約2キロメートルに立地し、圏央道と東北道がクロスする久喜白岡JCTにも近接している。
全農物流はこのエリアに冷凍・冷蔵の機能を持つ倉庫を配置することで、都心だけでなく首都圏の広域をカバーできる保管・配送拠点になると期待している。
7号倉庫は地上2階建て、収容能力が最大2万7991トン。
冷凍(マイナス25度)、冷蔵(マイナス5度~プラス5度)、低温(10度)の3温度帯の倉庫スペースをそれぞれ備えている。
ドックシェルターは6基ある。
1階と2階で低温と冷蔵、冷凍のスペースをそれぞれ複数配置している。
低温は主に玄米や大豆といった農畜産物を、鮮度を維持した状態で保管する。
冷凍・冷蔵はさまざまな商品を受け入れることを想定している。
一方、8号倉庫は常温倉庫のみを備えている。
同棟のオフィス部分に全農物流の本社機能の一部を現在の東京都千代田区から移転して、より現場に即した業務対応ができるようにすることを狙う。
倉庫スペースは賃貸用として運用することを想定している。
保管能力は7号倉庫と8号倉庫で合計約3万3400トン。
既存の埼玉倉庫6棟と合わせた埼玉倉庫の保管能力は5万トンを大きく上回り、全農物流最大の物流拠点となった。
2棟の新設によって同社全体の保管能力は20万トンを超えた。
4月に現地で開催した新棟の竣工記念式典で、同社の寺田純一社長は「今後さらなる需要拡大が期待される低温物流など、新たな事業領域の拡大に向けて新倉庫を活用していきたい」と決意を表明した。
「当社として相当のチャレンジ」 7号倉庫の冷凍倉庫は天井高を6メートル、冷蔵倉庫は7メートル超をそれぞれ確保している。
冷凍・冷蔵スペースとも、フロアは柱をなくすことで冷気の流れがよどまないようにしている。
レイアウトを自由に工夫して保管・作業効率を向上できる。
作業時に人やフォークリフトなどが柱と衝突・接触して保管商品に傷が付くのを回避する狙いもある。
低温スペース前の搬出入エリアには全長105メートル、幅25メートルと特大のひさしを設置した。
天候が悪くてもオペレーションを継続できる。
併せて、冷凍・冷蔵設備は環境負荷が低い自然冷媒を使った省エネルギー型のものを採用。
屋根全面には太陽光発電パネルを取り付け、再生可能エネルギーで倉庫の電力を確保できるようにする。
全農物流の池田忠史常務取締役は「西日本をカバーする神戸倉庫でオペレーションを重ねてきた中で蓄積してきた経験を7号倉庫の冷凍・冷蔵スペースの設計などに生かしている」と強調する。
7号倉庫の冷凍・冷蔵機能を活用することで、全農物流は農家以外の多様な物流ニーズにも応えていけるようになると見込んでいる。
冷凍・冷蔵のスペースで具体的にどのような荷物を受け入れていくかについては今後、ターゲットを検討していく見通しだ。
久喜は都心から50キロメートル圏内で、最近は高速道路ネットワークの整備に伴い、物流適地として物流施設の開発が相次いでいる。
冷凍・冷蔵食品を受け入れる上で久喜の立地が強みになると期待を込める。
池田常務取締役は「東日本初の冷凍・冷蔵倉庫開設は当社としても相当のチャレンジ。
冷凍・チルド食品の需要の伸びに対応していくことが重要と考えている。
どのような使い方をするかというところまでわれわれからお客さまに提案できるよう、積極的に取り組んでいきたい」との意気込みを語った。
発足は1971年で、全国69カ所に営業所や事業所、物流センターを構え、各地の農家が生産した米や青果、酪農品などに加えて飼料や肥料の輸送・保管を手掛けている。
最近は農業以外の分野の物流会社と協力した一般貨物輸送や物流関連資材の商品販売などにも注力している。
2024年3月期の売り上げは828億円を見込んでいる。
現在、JA全農は米や青果、食肉、冷凍食品の集荷と保管、加工、配送を一体的に担う高機能な総合物流拠点を埼玉県久喜市に整備し、産地から消費地へ円滑に供給できる体制を実現する「久喜開発プロジェクト」を進めている。
その一環として今年3月末、久喜市内で全農物流が運営する「埼玉倉庫」の敷地内に2棟の倉庫が新たに完成した。
埼玉倉庫内は常温と低温の倉庫6棟が既に立ち並び、日々の保管や入出荷を担っている。
この6棟に隣接した埼玉倉庫の敷地内に新たに「7号倉庫」と「8号倉庫」を建設した。
このうち「7号倉庫」は全農物流にとってフラッグシップ的な拠点として位置付けられている。
全農物流としては兵庫県の神戸倉庫に続く2カ所目の冷凍・冷蔵機能を持つ倉庫で、冷凍・冷蔵(チルド)・低温の3温度帯に対応している。
埼玉倉庫がメーンで取り扱っているJA全農の米穀や野菜類などの保管・配送を担当するほか、今後の需要拡大が見込まれる冷凍・チルド商品への対応を強化していく計画だ。
埼玉倉庫は東北自動車道の久喜ICから約2キロメートルに立地し、圏央道と東北道がクロスする久喜白岡JCTにも近接している。
全農物流はこのエリアに冷凍・冷蔵の機能を持つ倉庫を配置することで、都心だけでなく首都圏の広域をカバーできる保管・配送拠点になると期待している。
7号倉庫は地上2階建て、収容能力が最大2万7991トン。
冷凍(マイナス25度)、冷蔵(マイナス5度~プラス5度)、低温(10度)の3温度帯の倉庫スペースをそれぞれ備えている。
ドックシェルターは6基ある。
1階と2階で低温と冷蔵、冷凍のスペースをそれぞれ複数配置している。
低温は主に玄米や大豆といった農畜産物を、鮮度を維持した状態で保管する。
冷凍・冷蔵はさまざまな商品を受け入れることを想定している。
一方、8号倉庫は常温倉庫のみを備えている。
同棟のオフィス部分に全農物流の本社機能の一部を現在の東京都千代田区から移転して、より現場に即した業務対応ができるようにすることを狙う。
倉庫スペースは賃貸用として運用することを想定している。
保管能力は7号倉庫と8号倉庫で合計約3万3400トン。
既存の埼玉倉庫6棟と合わせた埼玉倉庫の保管能力は5万トンを大きく上回り、全農物流最大の物流拠点となった。
2棟の新設によって同社全体の保管能力は20万トンを超えた。
4月に現地で開催した新棟の竣工記念式典で、同社の寺田純一社長は「今後さらなる需要拡大が期待される低温物流など、新たな事業領域の拡大に向けて新倉庫を活用していきたい」と決意を表明した。
「当社として相当のチャレンジ」 7号倉庫の冷凍倉庫は天井高を6メートル、冷蔵倉庫は7メートル超をそれぞれ確保している。
冷凍・冷蔵スペースとも、フロアは柱をなくすことで冷気の流れがよどまないようにしている。
レイアウトを自由に工夫して保管・作業効率を向上できる。
作業時に人やフォークリフトなどが柱と衝突・接触して保管商品に傷が付くのを回避する狙いもある。
低温スペース前の搬出入エリアには全長105メートル、幅25メートルと特大のひさしを設置した。
天候が悪くてもオペレーションを継続できる。
併せて、冷凍・冷蔵設備は環境負荷が低い自然冷媒を使った省エネルギー型のものを採用。
屋根全面には太陽光発電パネルを取り付け、再生可能エネルギーで倉庫の電力を確保できるようにする。
全農物流の池田忠史常務取締役は「西日本をカバーする神戸倉庫でオペレーションを重ねてきた中で蓄積してきた経験を7号倉庫の冷凍・冷蔵スペースの設計などに生かしている」と強調する。
7号倉庫の冷凍・冷蔵機能を活用することで、全農物流は農家以外の多様な物流ニーズにも応えていけるようになると見込んでいる。
冷凍・冷蔵のスペースで具体的にどのような荷物を受け入れていくかについては今後、ターゲットを検討していく見通しだ。
久喜は都心から50キロメートル圏内で、最近は高速道路ネットワークの整備に伴い、物流適地として物流施設の開発が相次いでいる。
冷凍・冷蔵食品を受け入れる上で久喜の立地が強みになると期待を込める。
池田常務取締役は「東日本初の冷凍・冷蔵倉庫開設は当社としても相当のチャレンジ。
冷凍・チルド食品の需要の伸びに対応していくことが重要と考えている。
どのような使い方をするかというところまでわれわれからお客さまに提案できるよう、積極的に取り組んでいきたい」との意気込みを語った。
