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41 OCTOBER 2004
昨年十二月にWMS(倉庫管理シ
ステム)大手のEXEテクノロジーズ
を買収したSSAグローバル(本社・
米シカゴ)は、八月一日付けで日本S
SAグローバル(本社・東京)を設立
した。 従来の日本支社を現地法人へと
格上げし、相次ぐ買収で複雑になって
いた組織を再構築した。
同日付けで新社長に就任したサン・
マイクロシステムズ出身の細井洋一氏
は、「日本でシェアトップだったWM
Sが現状では二位になっている。 まず
はナンバーワンへの復帰を果たしたい」
と意気込みを語った。
現在、日本国内におけるWMSのマ
ーケットシェアは、フレームワークスが
トップで、日本SSAグローバルは二
位とみられている。 EXEの時代には
首位だったのが、吸収合併の過程で日
本国内の営業体制に空白が生じ、そこ
をライバルに衝かれた格好だ。 日本法
人として再出発したことを機に反転攻
勢を強め、改めて?SSAブランド〞
のWMSとして日本市場への浸透を図
っていく。
SSAグローバルは製造分野に強い
ERPベンダーとして知られている。
しかし、ERPの市場は世界的に成熟
化が進んでおり、もはや爆発的な成長
は見込めない。 新たな成長分野として
ロジスティクス・ソリューションの分
野に着目している同社は、WMSだけ
でなくTMS(輸送管理システム)な
どを含むロジスティクス領域全体をカ
バーする体制を早期に構築しようとし
ている。 すでにERP以外の分野を専
門に扱う新組織も発足しており、責任
者にはリチャード・ライアン前日本支
社長が就任した。
日本国内のWMS市場でシェアトッ
プの座を奪回するための具体的な方策
はまだ模索中だが、フレームワークス
と同じ手法はとらない方針だ。 「彼ら
はロジスティクスに強い人材を社内に
抱えてシェアを伸ばしてきた。 これに
対して、我々はロジスティクスに強い
社外のパートナーと組むことで対応し
ていく。 物流分野のコンサルタントや、
マテハンを制御するソフトに強いベン
ダーなど選択肢はいろいろある」と細
井社長はみている。
新体制でWMS国内トップへの復帰目指す
日本SSAグローバル
8月1日に就任した
細井洋一社長
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