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の日本での出店再開。 直近では、ダイエー問題
の解決に向けた活発な動きから目が離せない。
連日のようにマスコミを賑わすこうしたニュー
スによって、日本の流通や流通構造全体に対す
る関心はかつてないほど高まっている。
日本の小売業界は一九六〇年代後半から新
しい歴史を歩み始めた。 ダイエーや西友、イト
ーヨーカ堂、長崎屋など、その当時はスーパー
と呼ばれた大型総合小売店の急成長が、中小規
模の商店や卸売業者に大きな影響を与えた。 こ
のように流通全体に及んだ変化は「流通革命」
と呼ばれた。
規制の長期化が招いた低迷
日本の小売業界で大規模な地殻変動が続いて
いる。 二十一世紀に入って早くも四年が経過し
たが、この間に起こった出来事は、過去の日本
の小売業の常識では考えられないことばかりだ
った。
マイカルの破綻とイオンの支援による再建、
西友の破綻と世界最大の小売業である米ウォル
マートによる買収、英国最大のスーパーマーケ
ットのテスコによるシートゥーネットワークの
買収、世界第二位の小売業である仏カルフール
しかし、二〇世紀後半の四〇年間の変化は、
大きな変化ではあったものの、真に?革命〞と
呼べるほど完結したものではなかった。 革命に
なり得なかった最大の要因は、戦後一貫した中
小零細小売業に対する保護行政のためだ。
ダイエーなどの大型店の急成長は、結果とし
て中小零細小売業者を業界から駆逐した。 これ
が社会問題となって大型店の出店が規制される
ようになり、この出店規制の長期化が日本の小
売業の大型化と流通構造の効率化を著しく遅ら
せることになった。 我々はこのことを、外資へ
の市場開放による国際競争の激化という最近の
プリモ・リサーチ・ジャパン
鈴木孝之 代表
第1回
日本の小売業を襲う変革の波欧米より一〇年以上は遅れている――。 そう言われて久しい日本の小売
業が歴史的な転換期を迎えている。 今後数年で一気に欧米化が進展し、あ
らゆるサプライチェーン関係者が甚大な影響を受ける。 物流業者も変化の
波から逃れることはできない。 本連載では、外資系証券会社のトップアナ
リストとして実績を積んだ著者に、日本の小売業界で起こっている変化を、
グローバルな視点を交えながら解説してもらう。 ご期待いただきたい。
45 OCTOBER 2004
環境変化のなかで、日本の小売業の競争力のな
さ、流通構造の非効率性として思い知らされる
こととなった。
外資の日本進出だけでなく、バブル崩壊のあ
おりを受けた経営破綻によって、「流通革命」
の旗手として先頭を走っていた企業が、次々に
姿を消したり、傷ついたりした。 内部の人たち
は薄々わかっていたのだろうが、部外者にとっ
ては、西友やマイカル、そしてダイエーが現在
のように見るも無惨な姿になるとは想像すらできなかっただろう。 それだけに、これらの企業
の経営破綻が表面化したとき世間は驚いた。
ただし、小売業界の主要プレーヤーが全滅し
たわけではなかった。 消費税率が三%から五%
に引き上げになったことに端を発した戦後最
悪・最長の消費不況とデフレの進行に苦しみな
がらも、堅実経営のイトーヨーカ堂に危うさは
ない。 そして最も注目すべきは、「流通革命」
ウォルマート・ストアーズ アメリカ 1 244,524 12.2
カルフール フランス 12 72,049 ▲1.1 GNX
ロイヤル・アホールド オランダ 12 65,711 15.6 WWRE
ホーム・デポ アメリカ 1 58,247 8.8
メトロ ドイツ 12 54,015 4.0 GNX
クローガー アメリカ 1 51,760 3.3 GNX
テスコ イギリス 2 45,220 11.5 WWRE
ターゲット アメリカ 1 43,917 10.1 WWRE
コストコ・ホールセール アメリカ 8 42,545 9.8
シアーズ・ローバック アメリカ 12 41,366 0.9 GNX
エデカ・ツエントラーレ ドイツ 12 40,045 0.5 WWRE
レーべ ドイツ 12 39,238 ▲0.3
アルバートソンズ アメリカ 1 35,626 ▲6.1 WWRE
アルディ ドイツ 12 35,504 9.1
デル アメリカ 1 35,404 13.6
ITM フランス 12 32,922 0.3
ウォルグリーン アメリカ 8 32,505 13.3 WWRE
J.C.ペニー アメリカ 1 32,347 1.1 WWRE
セーフウェイ アメリカ 12 32,339 ▲5.7 WWRE
Kマート アメリカ 1 30,762 ▲14.9 WWRE
イトーヨーカ堂 日本 2 29,419 0.8
セインズベリー イギリス 3 29,229 1.6 GNX
オーシャン フランス 12 28,933 5.4 WWRE
ピノープランタン フランス 12 28,692 16.5 GNX
テンゲルマン ドイツ 6 28,255 7.3 WWRE
ルクレール フランス 12 27,256 5.0
ローズ アメリカ 1 26,491 19.8
シスコ アメリカ 6 26,140 11.9
イオン 日本 2 25,721 5.2 WWRE
CVS アメリカ 12 24,182 8.7 WWRE
カジノ フランス 12 23,961 23.0 WWRE
デルヘイズ ベルギー 12 21,692 ▲3.3 WWRE
リドル&シュヴァルツ ドイツ 12 21,650 32.0
ベストバイ アメリカ 2 20,946 6.9 WWRE
スーパーバリュー アメリカ 2 19,160 ▲5.6 WWRE
ダイエー 日本 2 18,313 ▲12.1
キングフィッシャー イギリス 1 17,744 ▲4.6 WWRE
ウールワース オーストラリア 6 17,551 27.2 WWRE
コールズ・マイヤー オーストラリア 7 17,496 25.2 GNX
ジョージ・ウェストン カナダ 12 17,406 12.3
パブリックス アメリカ 12 16,027 4.3 WWRE
ライト・エイド アメリカ 2 15,801 4.2 WWRE
フレミング アメリカ 12 15,503 ▲0.8
フェデレーテッド・デパートメントストアズ アメリカ 1 15,435 ▲1.4 GNX
セーフウェイ イギリス 3 14,988 1.3 WWRE
ミグロス スイス 12 14,573 0.1
ギャップ アメリカ 1 14,455 4.4 WWRE
エル・コルテ・イングレス スペイン 2 14,400 9.4 WWRE
メイ・デパートメントストアズ アメリカ 1 13,491 ▲4.8
LVMHモエ・ヘネシー フランス 12 13,304 21.9
順位 社 名 国 名 決算期 伸び率
(%)
参加
エクスチェンジ
売上高
(百万ドル)
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
(資料:チェーンストアエイジ2003年12月1日号)
図1 2003年世界の小売業ランキング(上位50社)
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現状は「流通革命」が本格化する第二フェーズ
と位置づけることができる。
この第二フェーズでは、日本の小売業者は、世界規模で活動するワールドプレーヤーと競争
することになる。 もはや第一フェーズのような
規制は存在しない。 個々の小売業者の真の競争
力が問われ、熾烈な生き残り競争になることが
避けられない。
こうした環境下では当然のことながら企業の
淘汰が加速する。 競争力による選別だけでなく、
ダイエーのようにバブル期の清算を迫られる企
業も淘汰を免れない。 そして急速な淘汰はその
まま業界再編へとつながる。 再編によって企業
は大型化し、かつて保護行政下で大小の企業が
入り乱れて競争していたのとは異なる、大企業
間の競争が繰り広げられることになる。
巨大な流通外資と、淘汰・再編により大型化
した日本の総合量販店、さらに食品販売を主力
とするスーパーマーケットや、しまむらやファ
では準主役的な立場でしかなかったジャスコだ。
同社は二〇〇一年にイオンと社名変更し、日本
の小売業界の中心的な存在としてにわかに浮上
してきた。
他にも二十一世紀の小売業界を支える新しい
企業群が成長している。 これまでは総合量販店
(GMS)を後追いする立場にあった専門店の
中から、しまむら、良品計画、ファーストリテ
イリング(ユニクロ)、ニトリ、マツモトキヨ
シ、ヤマダ電機、ワールドなどが台頭してきた。
いずれも、商品調達や商品開発、情報システム、
物流、店舗オペレーションなどで、総合量販店
と比べて秀でた点を持つ。 これらの専門店が発
揮する強い競争力は、いまや各分野で大きな影
響力を持つに至っている。
サプライチェーンの効率化競争
二〇世紀の四〇年間は「流通革命」の第一フ
ェーズ、いわば準備期間だった。 これに対して
ーストリテイリングのように各分野で大きな影
響力を持つ専門店――。 こうした企業の間で繰
り広げられる競争は、必然的に「商品調達力」
と「商品開発力」の強化へと向かう。 「流通革
命」の第二フェーズにおける小売業の取り組む
課題は、効率的なサプライチェーン、つまり生
産から販売に至るすべての過程の効率化だ。
とりわけ注目すべきは、こうした小売り業者
が、強大化した販売力を背景にして川下発でサ
プライチェーンの効率化を図ろうとしているこ
とだ。
この動きを世界規模で実現しているのがウォ
ルマートだ。 同社の場合、川下の小売業による、
川上に位置するメーカーの支配という関係が商
品分野によっては成り立っている。 ウォルマー
トとの競争に直面している日本の小売業は、商
品のコスト競争力を強化するために、ウォルマートと同様の効率化に取り組むことが求められ
ている。
思えば四〇年間を費やした「流通革命」の第
一フェーズでは、サプライチェーンの効率化に
欠かせない小売業の経営規模の大型化が進んだ。
規制のために競争原理が十分に働かず、ダイエ
ーのような問題企業や、競争力のない弱小企業
が存在したままで、国際競争力の視点から見れ
ば不十分な点も多かった。 競争力の低下を招く
極めて危険な大型化ではあったが、第二フェー
ズの準備としては有効だった。 大型化した小売
業のパワーは、これからはサプライチェーンの
効率化へと向かうことになる。
図2 日本の有力小売業ランキング
1 セブン―イレブン・ジャパン 2,343,177
2 ローソン 1,285,018
3 ファミリーマート 954,445
4 C&S 902,247
5 ミニストップ 245,730
順位 社 名 2003年度
1 ライフコーポレーション 376,138
2 マルエツ 332,060
3 イズミヤ 328,161
4 イズミ 332,264
5 平和堂 319,258
6 フジ 298,217
7 東急ストア 262,339
8 ヨークベニマル 279,777
9 オークワ 219,814
10 いなげや 182,274
順位 社 名 2003年度
1 イオン 1,764,365
2 イトーヨーカ堂 1,493,962
3 ダイエー 1,430,256
4 ユニー 720,214
5 西友 644,275
順位 社 名 2003年度
■総合量販店
■スーパーマーケット
(単位:百万円)
(単位:百万円)
■コンビニエンスストア(チェーン全店売上)
(単位:百万円)
47 OCTOBER 2004
規制行政が長期化したツケは大きい。 しかも、
これにバブル期の清算と、市場開放による巨大
外資の進出が加わるため、淘汰・再編はハード
ランディング的にならざるを得ない。 仮にもっ
と早期に規制行政を自由競争に方向転換してい
れば、今後一気に加速するであろう淘汰・再編
の荒波による悪影響をより小さく押さえられた
のではないか。 日本的な先送りが傷を大きくし
てしまったという教訓である。
規模の格差を克服できるか
日本に進出している大手欧米外資は、すべて
売上規模で世界のトップ一〇に入る巨大企業で
ある。 チェーンストアエイジ誌の「二〇〇三年
世界の小売業ランキング」によると、ウォルマ
ート一位、カルフール二位、メトロ五位、テス
コ七位、コストコ九位となっている(
図1
)。
一方、これを迎え撃つ日本企業は、イトーヨ
ーカ堂二十一位、イオン二九位、ダイエー三六
位となっている。 これは連結ベースの業績に基
づくランキングだが、日本の小売業で五〇位以
内に入っているのはこの三社だけだ。 セブン
―
イレブン・ジャパンのようなコンビニエンスス
トアは店頭売上高ベースでは日本最大だが、こ
こでは別扱いとなっている。
順位もさることながら、数値としての売上規
模の違いは歴然としている。 ウォルマートの売
上高は、イトーヨーカ堂の八・三倍、イオンの
九・五倍ある。 これらの巨大企業と直接競争す
ることがなければ、その巨大さに感嘆している
だけでいい。 だが世界のトップ一〇のうち五社
が日本に上陸済みとあっては、経営規模の格差
に恐怖を感じるのは自然なことだろう。
売上高だけでなく、その伸び率もまた桁違いだ。 ウォルマートの売り上げの対前年伸び率を
見ると、出店にM&A効果も加わって十二・
二%増。 ウォルマートの売上高は二七兆円(一
ドル=一一〇円)で、この巨大企業が二ケタも
売上を伸ばしていることに驚かされる。 二ケタ
増といって実感が湧かなければ、イオン一社分
に近い売上高をたった一年間で拡大していると
言えば理解してもらえるだろうか。
さらに米国には、イトーヨーカ堂やイオンよ
り大きなスーパーマーケットや、ウォルグリー
ンのようなドラッグストアがあることも認識し
ておかなければならない。
広大なアメリカ市場を席巻しているウォルマ
ートの売上規模が大きいのは当然としても、ヨ
ーロッパ企業が上位にランクインしていること
も見逃せない。 EUの誕生によってヨーロッパ
大陸にはアメリカに匹敵する巨大市場が出現し、
新たな出店やM&Aが活発化している。 さらに
ウォルマートのヨーロッパへの進出がこの動き
を刺激し、欧米の小売業はここにきて巨大化の
動きを加速させている。
そして、アメリカやヨーロッパで巨大化した
グローバルリテーラーたちは、中国を主戦場と
しながらアジアへの進出を加速している。 こう
した動きに対して、日本の小売業がすぐに同格
にはなるのは難しい。 しかし、せめて日本国内
では流通外資と競争できるだけの十分な?体
格〞と?体力〞をつけなれば、単独で生き残るこ
とはできないのである。
オーバープレーヤーで低い寡占度
前述したように、過去の日本には、中小零細
小売業を保護するための出店規制があった。 地
域性が高いという性格を持つ総合量販店とスー
パーは、自由競争の嵐にさらされることなく互
いの商圏を維持することができた。 その結果が、
全国それぞれの地域にローカルスーパーが存在
する現在の日本の流通構造である。 規制緩和後
の自由競争のなかで戦い抜く体格と体力を持た
ない、中途半端な売上規模のスーパーマーケッ
トの林立を許してしまった。
末端小売の売上ベースで、コンビニエンスス
トアを含む日本の全小売業の中で最大の売上高
を持つのは、セブン
―イレブンの二兆三〇〇〇億円、次いでイオンの一兆八〇〇〇億円、イト
ーヨーカ堂一兆五〇〇〇億円、ダイエー一兆四
〇〇〇億円となっている。 そこにファミリーマ
ート、C&S、ユニー、西友と続いている。
こうして見ると、日本ではコンビニエンスス
トアの経営規模が目立って大きいことがわかる。
そしてコンビニエンスストアの扱いアイテム数
が少ないことを考えると、単品の販売力の大き
さと、その結果としてのメーカーに対する交渉
力の強さにも納得がいく。
売上上位はコンビニエンスストアと総合量販
店が占めており、スーパーマーケットは含まれ
OCTOBER 2004 48
このイギリスのスーパーマーケットの上位
四社で七五%という寡占化構造を、日本の小
売業界と比較してみると現状を理解しやすい。
寡占化は競争の結果を表している。 逆に、寡
占化の進行の遅れは競争が緩やかであるか、
もしくは規制によって人為的に自由競争を抑
制してきた結果だ。 本当の意味での競争が、
日本で規制によっていかに損なわれてきたか
がこの数字に如実にあらわれている。
業態別にみていくと、さらに踏み込んで日
本の小売業界の現状を理解することができる。
総合量販店の寡占度は上位六社で八一%、ス
ーパーマーケットは一九一社で八〇%、コン
ビニエンスストアは六社で八〇%、家電専門
店は一八社で八一%、ドラッグストア五〇社
で八〇%、ホームセンター二八社で八〇%と
なっている(
図4
)。
つまり日本では、総合量販店とコンビニエ
ンスストアが最も寡占化が進んでおり、スー
パーマーケットは最も遅れている。 家電専門
ていない。 最大の売上高を持つスーパーマー
ケットはライフコーポレーションで三八〇〇
億円、マルエツは三三〇〇億円台、そこにイ
ズミヤ、イズミ、平和堂と続く。
上場企業は、わずかな差の中にひしめき合
っている。 スーパーマーケットの上位約三〇
社は一〇〇〇億円以上だが、他に一〇〇〇億
円に満たないスーパーマーケットも多数存在
している。
このように多数の企業が競争する小売業界
を、業界別の寡占化の進展という視点で見る
と、その構造がさらに鮮明に見えてくる。
イギリスのスーパーマーケットは世界でも
最も寡占化が進んだ例として知られている。
上位四社がスーパーマーケット市場の約七
五%を占める構造となっており、トップのテ
スコの二七%が最も大きく、その他の三社も
一五〜一七%となっている。 最近ではウォル
マートが買収した第二位のアズダがシェアを
上げていると伝えられている(
図3
)。
店、ホームセンター、ドラッグストアの順で
寡占度が低い。 スーパーマーケットとドラッ
グストアの寡占度の低さは、この業態にはい
まだに家業的経営の中小企業が多いことの表
れといえる。
寡占度の低さはメーカーとの交渉力の弱さ
につながる。 こうした数値からは、スーパー
マーケットやドラッグストアに対するメーカ
ーや卸の影響力の強さを感じる。 対照的に、
寡占度の高いコンビニエンスストアは、メー
カーとの交渉力の強さや独自のシステムを構
築する力を持っていることをうかがわせる。
サプライチェーンの成熟度や競争力は、小
売業の寡占化の度合いによって規定されてい
る。 それを理解することが、これからの流通
の変化を読む第一歩になる。
図3 英国スーパー市場のシェア
1 テスコ 27.1%
2 アズダ(ウォルマート) 16.9%
3 セインズベリー 16.1%
4 セーフウェイ/モリソン 15.3%
5 その他 24.6%
計100.0%
(資料:日経流通新聞)
75.4%
(すずき・たかゆき)東京外国語大学卒業。 一九六八年
西友入社。 店長、シカゴ駐在事務所長などを経て、八九
年バークレーズ証券に入社しアナリストに転身。 九〇年
メリルリンチ証券入社。 小売業界担当アナリストとして
日経アナリストランキングで総合部門第二位が二回、小
売部門第一位が三回と常に上位にランクインし、調査部
のファーストバイスプレデント、シニアアナリストを最
後に二〇〇三年に独立。 現在はプリモ・リサーチ・ジャ
パン代表。 著書に『イオングループの大変革』(日本実業
出版社)ほか。 週刊誌などでの執筆多数。
図4 イギリス市場と比べると
寡占度の違いは歴然とする
総合量販店 3社 60%
6社 81%
10社 18%
スーパーマーケット 61社 50%
191社 80%
コンビニエンスストア 2社 50%
6社 80%
家電専門店 18社 81%
ドラッグストア 50社 80%
ホームセンター 28社 80%
■国内小売業(業界別・上位企業占有率)
資料:チェーンストアエイジ、2003年9月1日号、
「日本のチェーンストア1,000社ランキング」
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