ロジビズ :月刊ロジスティックビジネス
ロジスティクス・ビジネスはロジスティクス業界の専門雑誌です。
2005年3号
メディア批評
言論封殺に励む小泉首相秘書にスリ寄る斡旋屋ジャーナリストの不可思議な行動

*下記はPDFよりテキストを抽出したデータです。閲覧はPDFをご覧下さい。

佐高 信経済評論家67 MARCH 2005作家の江上剛が木村剛という竹中平蔵の手先がト プとな た日本振興銀行の社外重役とな ていたというのにも呆れたが ジ ナリストを名乗 ている須田慎一郎が 小泉純一郎の秘書の飯島勲に 週刊文春 との和解を呼びかけていたというのには も と驚いた 元銀行員の江上には 作家やジ ナリストの位置がわか ていない 宣伝マンと違わないと思 ているのだろう 一応はわか ているはずの須田だが 週刊文春 に対して起こした名誉毀損の裁判で飯島はこう証言したという 飯島に恫喝されながら批判記事を書きつづけるジ ナリストの松田賢弥の 週刊現代 の連載第四回 二月十二日号 から 興味深いそれを引く 二週間前 週刊文春のデスク 法廷では実名 の知人で 私の知人でもあるジ ナリストの須田慎一郎から電話があり 文春から ダメもと ダメでもともと で頼まれたんですが 証人尋問に出ないでほしい 証人尋問に出れば 文春が敗訴するのは間違いないから 和解してくれ と言われました 私は 文春は表では正義面をしてカ コいいこと言いながら 裏で和解とは言語道断だ! と断りました これについて須田は松田にこう説明した 文春の裁判については 裁判所が両者に 和解は考えられないか と打診していることを 関係者らから聞いていました その情報に基づいて 飯島さんに 和解を考えてみてはいかがですか と言 たことはあります しかし 文春から頼まれた事実はありませんし 飯島さんがなぜ私の名前を法廷で持ち出したのかが分かりません 須田は文春から頼まれたわけでもないのに 自発的に飯島に和解を持ちかけたことになる 普通 こういうことをする人間をジ ナリストとは呼ばない ブロ カ という 斡旋屋 もしくは周旋屋である そう言えば 同じ体質の江上と須田は対談の本を出している 週刊文春の担当デスクも須田に和解交渉を頼んだことはないという 文芸春秋第一編集局次長の木俣正剛は これについて 自分に都合の悪い報道に対して訴訟を乱発する飯島の行為は 職権濫用としか言いようがない メデ アの中で少なくとも週刊誌は 提携して言論を封殺する飯島を包囲して闘 ていくべきです と語 ているが この闘いの輪に須田は入れないだろう こうしたブロ カ とは対照的に 武富士スキ ンダルを追求して盗聴器を仕掛けられたジ ナリストの山岡俊介は NHK番組改変問題で安倍晋三は朝日新聞に抗議する資格があるのか と問うている 安倍は 朝日はち んと回答をよこさないなどと言 ているが それは自分に対する取材にも誠実に対応してこそだ と山岡は怒る これは 山岡が 週刊金曜日 の一〇月二九日号に書いた 安倍晋三一族がからむ霊園疑惑 の取材の際 事務所に申し込んだのに何度電話しても 事情がわかる者がいない というばかりで埒が明かず これでは話が進まない ので ついに山岡もしびれを切らし きつく出ると 事務所の人間は その件はノ コメントです! と叫ぶなり ガチ ンと電話を切 たというのである 北朝鮮拉致問題の際の テレビカメラの前のさわやかな印象とは大違い しかし そこに安倍氏の本性が見て取れるのである こう山岡はコメントしている 安倍の母親で岸信介の娘の安倍洋子がからむ 霊園疑惑 は 安倍にと ては大問題だろうに この件ではま たく抗議していない 山岡の言うように その後も一切無視なのは 部数が少ないからというより 実際 問題の疑惑故 抗議すると逆に火に油を注ぐ結果となりかねない からだろう 言論封殺に励む小泉首相秘書にスリ寄る斡旋屋ジ ナリストの不可思議な行動

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