ロジビズ :月刊ロジスティックビジネス
ロジスティクス・ビジネスはロジスティクス業界の専門雑誌です。
2002年1号
ケース
イトーヨーカ堂―― 一括物流

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JANUARY 2002 36 マテハン不在の最新拠点 二〇〇一年一〇月、イトーヨーカ堂の生鮮 分野における最新の一括物流拠点、「習志野 生鮮センター」(千葉県習志野市)が稼働し た。
この施設は船橋市にあった生鮮センター の狭隘化を受けて新設したもので、ヨーカ堂 にとってはこれまでの集大成ともいえる拠点 だ。
商品在庫を持たない通過型センターとし て機能しており、取引先から搬入される生鮮 三品(精肉、鮮魚、農産物)や日配品を、セ ンターで八種類のカテゴリーに仕分けて店舗 に納品している。
ヨーカ堂が全国に展開している一八〇店舗 のうち、習志野センターは首都圏の四三店舗 をカバーしている。
さらにグループの食品ス ーパーであるヨークマートや、ヨーカ堂の店 舗内でテナント展開しているレストランやフ ァーストフード店への食材供給も担う。
セン ターの商品通過額は年間約五〇〇億円(店着 原価ベース)。
同社が全国七カ所で運営して いる生鮮品の一括物流センターのなかでも最 大の施設である。
平屋建ての習 志野センターには、 ワンフロアだけで 約六六〇〇平方 メートルという広 い仕分けスペース がある。
仕分けス パートナー育てて生鮮物流を高度化 自動仕分機もITもない最先端拠点 ライバルに先駆けて生鮮分野の物流改革 を進めてきた。
93年にニチレイと組んでア ウトソーシングによる一括物流に着手。
そ の後6年をかけて全国展開を完了した。
さら に2001年10月には、これまでに培ったノウ ハウを結集した「習志野生鮮センター」を 稼働。
今後は“標準化”をキーワードに、 更なるステップアップを目論む。
イトーヨーカ堂 ―― 一括物流 「ソーターなど要らない」とイトー ヨーカ堂の小俣博史生鮮センター 総括マネジャー のである。
習志野センターは、ヨーカ堂が全国七カ所 に展開している生鮮の一括物流センターのな かでも最新の拠点である。
「物件としても最 新だし、当社が今後、生鮮物流の仕組みを高 度化するうえでカギになる施設」と同社の小 俣博史生鮮センター総括マネジャーも位置付 けている。
もっとも、この言葉の真意を理解す るためには、同社が取り組んできた生鮮品の 物流改革の経緯を振り返る必要があるだろう。
自前センターからの脱却 ヨーカ堂には、ライバルの小売りチェーン に先駆けて生鮮分野で一括物流に取り組んで きた歴史がある。
早くも八〇年代には、店舗 での荷受け作業を軽減する狙いで、自前の一 括物流センターを構築した。
このとき自前主義をとった理由は、センタ ー運営の担い手が世の中に存在していなかっ たためだ。
すでに大手の有力卸がしのぎを削 っていたグロサリーの分野とは違い、当時の 生鮮分野には、冷凍食品とかアイスクリーム など特定の分野を扱う中間流通業者しかいな かった。
このためヨーカ堂は自らセンター運 営に乗り出さざるを得ず、店舗への配送業者 と直接契約を交わしながら、全国五センター 体制で生鮮品の一括物流をまかなう体制を整 えた。
これはライバルの大手量販チェーンと 比べると、早い時期の取り組みだった。
しかし、いったんは確立したかに見えた自 37 JANUARY 2002 ペース内は零℃と八℃の二温度帯で厳密に管 理されており、鮮魚と精肉は約一六五〇平方 メートルの零℃のエリアで、それ以外の惣菜 や日配品、青果などは約四九五〇平方メート ルの八℃のエリアで仕分け作業を行っている。
特筆すべきは、ソーターやコンベヤといっ た自動化機器を一切、導入していない点だろ う。
施設内で目に付くマテハン機器といえば、 膨大な数のカゴ車と、商品を入れるためのコ ンテナ、それに積み上げたコンテナの最下段 に敷いて移動させるためのキャリーぐらい。
情報化機器も作業現場にはほとんど見当たら ない。
これだけシンプルな装備と人手で、年 間五〇〇億円に上る膨大な商品を捌いている 前物流の仕組みだったが、徐々に綻びが目立 ち始めた。
店舗数の拡大に応じて物流体制を 強化しようにも自営センターが足かせになる、 店舗の近くで作られている製品を、わざわざ 遠方の自営センターに持っていかなければな らない――。
そうした矛盾が表面化してきた のである。
そのため九〇年の初頭に、狭隘化した自営 センターの更新を迫られると、ヨーカ堂は従 来通り自前物流を貫くべきなのか、それとも アウトソーシングに方針転換すべきなのかの 決断を迫られることになった。
結果としてア ウトソーシングの道を選択したヨーカ堂は、 九〇年代を通じて徐々にアウトソーシングへ の移行を進めることになる。
このとき、アウトソーシングで行くという 決断を最終的に下したのは鈴木敏文社長だっ た。
背景には、すでにアウトソーシングを本 格化していたグループ企業のセブン ―イレブ ン・ジャパンでの成功体験があった。
本業以 外は専門業者に任せた方が、コスト的にも、 品質的にも有利なはずという考え方である。
ほどなく鈴木社長の肝いりで社内に「生鮮 改革プロジェクト」が発足した。
当時、食品 事業本部長だった杉伸一郎氏(現ヨークマー ト社長)がトップに座り、食品事業部のバイ ヤーだった小俣氏(現生鮮センター総括マネ ジャー)もプロジェクトリーダーとして加わ った。
物流センターの運営業務をアウトソー シングすることによって、日本中どこから商 1階建てで6600平方 メートルの仕分けスペ ースを備えるヨーカ堂 の習志野センター。
自動化機器は一切、 導入していない 2001年10月に稼働した「習志野生鮮センター」 JANUARY 2002 38 品を供給されても、ローコストで店舗に納品 する仕組みを構築せよ、というのがプロジェ クトに与えられた課題だった。
しかし、「今でこそアウトソーシングはごく 普通のことだが、当時は違った。
アウトソー シングを実施するためには、まずは社内の仕 事を地ならししなければならなかった。
一つ 一つの業務を整理し、社内でやらなくてもい い仕事を抽出して取引先にお願いしたりした。
バイヤーの考え方も変えてもらう必要があっ たため、物流だけでなく生鮮の仕組みそのも のを見直すことになった。
結局、自分達のや っている業務を整理するだけで一年以上かか った」と小俣マネージャーは振り返る。
こうした作業と併行して、プロジェクトで は、将来の出店計画なども盛り込んで生鮮物 流全体の拠点計画を練り上げた。
全国では七 つの物流センターが必要で、首都圏については国道一六号線の外側に沿うように拠点を設 置する。
そういったグランドデザインを、早 くも九二年の時点で完成させていたのである。
三年間かけて外注効果を検証 ただし、ヨーカ堂としての計画は固まって も、外部にアウトソーシングの受け皿がない という状況は依然として変わっていなかった。
考え方そのものは一般化しつつあったが、相 変わらず生鮮分野には、生鮮三品から日配品 までを幅広く扱うことのできるアウトソーシ ングの担い手はいなかった。
そこでヨーカ堂は、従来から取引関係のあ ったニチレイに白羽の矢を立てた。
「ニチレ イさんの場合は、工場も倉庫も持っているし、 関連会社には運送部門もある。
必要なインフ ラはがすべて揃っていた」と小俣マネジャー。
アウトソーシングの受け皿がないのであれば、 実力のある事業者と組んで、自ら育ててしま おうという先進企業らしい選択だった。
当時、たまたまニチレイが千葉県船橋市に 遊休施設を持っていたことも、両社にとって は好都合だった。
この施設をヨーカ堂が気に 入ったことで話は一気に具体化した。
物流コ ンペを開くこともなく、ニチレイをパートナ ーに迎えて、全国構想の第一弾となる一括物 流センターを構築することが決まった。
そし て両者は、事務所作りや構内レイアウトまで、 全ての作業に一緒に取り組んだ。
ヨーカ堂の 小俣マネジャーは「我々は自分達のやってき たことを教えるしかなかったし、これをニチ レイさんも聞いてくれた」と述懐する。
こうして九三年には、千葉県の船橋市に、 約二五〇〇平方メートルの仕分けスペースを 持つ一括物流センターを稼働。
自営センター をアウトソーシングに置き換えるという方針 が初めて現実のものになった。
これによりヨ ーカ堂の生鮮品物流の取り組みは、全国七カ 所の物流ネットワークをアウトソーシングに よって構築するという新しい段階に入ったの だが、同社は決して先を急ごうとはしなかっ た。
ヨーカ堂が全国で二カ所目となる生鮮セ ンターを埼玉県川越市に稼働するのは、三年 後の九六年八月まで待つことになる。
この三年間を費やして、ヨーカ堂はアウト ソーシングの仕組みが本当に機能するのかど うかを徹底的に検証した。
「我々にとっても、 ニチレイさんにとっても初めて経験。
本当に 採算が合うのどうかを検証する必要があった。
当社の担当者がトラックへの商品の積み込み 作業に立ち会って、この商品は斜めにしたら ダメだとか、汁が出る商品は上の段には置か ないといったルールを一つ一つ決めていった。
こうしたノウハウの蓄積に三年かかった」(小 俣マネジャー)。
さらに意外なことには、ここまで密接なパ ートナーシップを築き上げながら、その後に 稼働した生鮮センターのうちニチレイが受託 した物件は、二カ所目の川越センターだけで 店舗別仕分けを終えたカゴ車を納品車両に積み込む ドライバー 39 JANUARY 2002 しかなかった。
九九年四月に札幌で七カ所目 のセンターを稼働するまでに、ヨーカ堂が迎 え入れたパートナーは、杉戸(スーパーレッ クス)、川崎(雪印アクセス)、厚木(湘南物 流)、小牧(大池運送)、札幌(ヤマカ山加運 輸)と、いずれもニチレイとは関係のない企 業ばかりだった。
物流ノウハウの?ニチレイ化〞 この点についてヨーカ堂の小俣マネジャー は、次のように説明する。
「最初に組んだと きからそのつもりだった。
ニチレイさんは、 我々と組んで蓄積したノウハウを使って低温 物流事業で花を咲かせてくれればいい。
いわ ばノウハウの?ニチレイ化〞ですよ。
逆に 我々もニチレイさん以外のパートナーと組む ことがあり得る。
お互いに対等の関係でやり ましょうというのが最初からの考え方だった」 この一見、無情とも思える方針が、パート ナーのニチレイにとっても正解だったことは、 その後の業績が立証した。
ニチレイの小売り 向け一括物流センター事業の二〇〇一年三月 期の売上高は一一五億円。
イオン、マイカル、 西友といった大手チェーンから軒並みセンタ ー運営を受注している。
かつてヨーカ堂の船 橋センターの立ち上げに、ニチレイ側のメン バーとして携わった同社低温物流企画部の有 里司グループリーダーも、「ヨーカ堂さんとの 取り組みが軌道に乗ってから、初めて生鮮分 野での一括物流センターの運営を事業として 確立できた」と証言する。
ニチレイとの関係からも明らかなように、 ヨーカ堂の物流管理の特徴は、アウトソーシ ングしながらも大元のノウハウはヨーカ堂自 身が抑えている点にある。
だからこそニチレ イと一緒に蓄積したノウハウを、他の物流パ ートナーとの間で再現することができる。
こ うして複数のパートナーと組むことで、同じ ような仕組みを運営するなかでも競争原理を 働かせたいという狙いがヨーカ堂にはある。
また、多用なパートナーを迎え入れること は、それぞれの視点を物流改善に活かしてい く上でも効果があると小俣マネジャーは強調 する。
「(パートナーの本業が)メーカー系や 商社系、卸、物流業者などバラバラになった のは偶然だが、結果的にそれぞれの企業風土 や強みを引き出すことができている。
毎週一 回のミーティングを繰り返していくうちに、 互いに刺激し合いながら小売り物流への対応 力を磨き合っている」のだという。
一度は外部に流出したノウハウが、パート ナーを通じてより高度化されて戻ってくると いうケースもある。
前述したように、ニチレ イは、ヨーカ堂とともに蓄積したノウハウを 元手に、生鮮分野での一括物流ビジネスを開 花させた。
当然、他の小売りチェーンとの取 り組みでは、ヨーカ堂の取り組みとは異なる 経験を積んでいる。
こうしたノウハウが?ニ チレイ化〞という段階を経て、期せずしてヨ ーカ堂にフィードバックされることになった。
まさにオープンなアウトソーシングによる効 果といえるだろう。
ベンダー仕分けの全廃 冒頭で紹介したヨーカ堂の習志野センター は、九三年に全国で初めて構築した生鮮品の 一括物流拠点、船橋センターの代替施設とし てニチレイが新設したものだ。
それまでに運 営してきた全国七センターで獲得したノウハ ウを結集した、もっとも完成度の高い拠点に なっている。
習志野センターを新設するにあたって、ヨ ーカ堂は主に次の三点を改善した。
?カテゴ リー仕分けの細分化、?ベンダー仕分けを全 廃してセンター内仕分けに全面移管、?オペ レーションの高度化――である。
仕分けカテ ゴリーについては、従来は五分類だったもの を八分類(和ディリー、洋ディリー、水物、 惣菜、鮮魚、精肉、野菜、果実)に拡大した。
これを可能にしたのは、ニチレイが新たにヨ ーカ堂専用のセンターを構築し、十分な仕分 けスペースを確保できたことが大きかった。
「当面の目標は仕分け精度の向上」 とニチレイ習志野物流サービスセ ンターの芝原潔マネジャー JANUARY 2002 40 また、仕分け機能の強化は、従来は取引先 ベンダーに依頼していた仕分け作業の廃止に つながった。
すでに現在、同センターでは、 ベンダーによる事前仕分けは不要で、店舗別 の仕分けは全てセンター側で行っている。
し かも、そのための自動化機器は一切、導入し ていない。
総量納品された商材を、あらかじ め店舗ごとに設置してあるカゴ車に「種まき ピッキング」することによって膨大な仕分け 作業をこなしている。
ソーターを導入しない理由は簡単だ。
「グ ロサリーの分野と違って、生鮮品には商材を 識別するための標準化されたコードがない。
ソーターを導入しようとすればヨーカ堂のセ ンター独自のコードを添付せざるを得ず、そ のためのコストが発生してしまう。
場合によ っては取引先にコードを着けてもらうことに すらなりかねない。
だから、かつてマテハン 機器の導入を検討したときにも止めてしまっ た」のだという。
ソーターを使う代わりに、ヨーカ堂のセン ターでは、取引先からの納品時間を徹底的に コントロールすることによって仕分け作業の 高度化を実現した。
「一度に大量に商品が入 ってくるからソーターが必要になる。
順々に 入ってくる体制を作れればソーターなど要ら ない」と小俣マネジャーは強調する。
この体制を構築するため、ヨーカ堂の生鮮 物流の運用を担う組織の中には、「既存セン ターを運営するチーム」と「情報MDチーム」 がある。
このうち情報MDチームの担当者が、バイヤーや産地と協力しながら取引先ごとの 納品時間の調整などを手掛けている。
ヨーカ堂が構築するこうした仕組みを、現 場レベルで支えているのがニチレイをはじめ とする協力物流業者である。
彼らは日常的に ベンダーの納品時間を管理しており、納入業 者に注意を促したり、目に余る場合にはヨー カ堂に報告して改善を依頼するといった業務 を担っている。
すべては仕分け作業の効率化 のためである。
こうまでしてヨーカ堂がローコスト化にこ だわるのは、同社が物流センターを社内で明 確にコストセンターと位置付けているからで もある。
「基本的に当社は、取引先からいただ いた物流費を、協力物流業者にお支払いして いるだけ。
ここでプラスが出るようだとプロ フィット化したという話になるのだが、そう いった部分は九〇年代の初めに生鮮改革を進 めたときに全て見直した」(小俣マネジャー) 九二年に生鮮改革プロジェクトがスタート した当初から、「センターありきではダメ」と いうのがヨーカ堂の一貫したスタンスだった。
センターを利用するかしないかは、あくまで も取引先の自由。
仮に取引先の仕組みで納品 した方がローコストなのであれば、「店舗への 直納もやむを得ない」と考えている。
実際、 大阪のように店舗数の少ないエリアでは約二 割は直納なのだという。
直納を減らして、店 舗の荷受け負担を軽減するためにはセンター 運営をローコス ト化するしかな い、というのが ヨーカ堂の一括 物流の根底にあ る考え方なので ある。
バーコード 管理に着手 習志野センタ ーでは、カテゴ リー仕分けの細 分化と、総量納 品の実現によっ て、ヨーカ堂の 店舗での荷受け 負担を軽減でき た。
しかし、物 流センターで商 品通過額の一定 パーセントを手数料として収受している物流 パートナーにとっては、こうした取り組みは 下手をすれば単なるコストアップ要因になり かねない。
もちろん新たに発生するコストを 織り込んだ上で手数料率は決めているものの、 パートナー側の利益率を高めるためには、自 らオペレーション効率を向上させるしかない。
そのため習志野センターでは、従来はヨー カ堂が時期尚早と考えていたハンディターミ イトーヨーカ堂で生鮮物流を担う組織 物流部 物流センター部 生鮮センター部 物流企画チーム 既存センター運営チーム 情報MDチーム 食品事業部 衣料事業部 住居事業部 社 長 管理本部 営業本部 ※かつて自前の一括物流センターを運 営していた時代には、生鮮センター 部は食品事業部の一部だった。
これ を90年代半ばにアウトソーシングを 進める過程で、物流部に統合した。
ナルによる管理を、ニチレイの側から提案し た。
ニチレイ習志野物流サービスセンター(= ヨーカ堂の習志野センター)の芝原潔マネジ ャーは、「当面の目標は仕分け精度の向上を 図ること。
今はまだソフトを作り込んでいる 状況だが、将来的には作業員の生産性を管理 するツールとしても活用したい」と意気込む。
ニチレイは、グループのサードパーティー・ロジスティクス企業「ロジスティクス・ プランナー」での経験を通じて、情報技術を 使った現場オペレーションの効率化には自信 を持っている。
すでに他の小売りチェーンの 現場で実現してきたという実績もある。
ヨー カ堂の小俣マネジャーとしても、こうした提 案がパートナーの側から出てくるのは、アウ トソーシングを進めた狙いの一つだったと高 く評価している。
ただし、頑ななまでに自動化とIT化に背 を向けてきたヨーカ堂にとって、今回の取り 組みはあくまでもテストケースに過ぎない。
「使った時にきちっとメリットが出るようでな くては意味がない。
例えば、オペレーターの 人数を減らせるとか、機械化することでアル バイト化、パート化を進められるといった効 果を本当に得られるのかを見極める必要があ る」。
検証の結果、明らかな効果が認められ なければ導入の本格化を見送る可能性もある。
それよりもヨーカ堂は、もう少し大きな視 点で?標準化〞を進めようとしている。
その 一つが、取引先からの納品に使われているコ ンテナの統一である。
従来はヨーカ堂独自の プラスチック・コンテナを使っていたのだが、 これを現在、全面的にリースのコンテナに置 き換えようとしている。
ヨーカ堂には、こう した規格の統一が確実に業務の効率化につな がるという読みがある。
すでに取引先一〇〇 社余りへの導入を終え、二〇〇二年四月まで には大半のメーカーが新しいコンテナの利用 を開始する予定だという。
さらに小俣マネジャーは、いま行政レベル で進められている生鮮分野での統一コードの 導入議論の行方を注視している。
仮に業界標 準のコードが普及して、なおかつ標準化され たコンテナが幅広く採用されることになれば、 オペレーションの情報化と自動化は一気に進 む可能性が高い。
そうなれば「生鮮品の物流 は、マテハンの有効利用というまったく新し い段階に入る」と小俣マネジャーはにらんで いる。
(岡山宏之) 41 JANUARY 2002 取引先が使う納品コンテナの統一を進めている EXE TECHNOLOGIES 〒279-0012 千葉県浦安市入船1-5-2 明治生命新浦安ビル ロジスティクス・システムこそSCM成功の鍵に他ならない! 企業の収益向上 、売上の拡大に 直接寄与する経営合理化ツール 全世界500社以上に実績を持つベストプラクティスを導入する あらゆる業界で求められているロジスティクス・システムのニーズに適応するエクシード・ソリューション バリューチェーンを構築する ビジビリティー可視性 ベロシティースピード バリュー・アッドー付加価値 これら3つのVを提供することによって、顧客の価 値を創出し、バリューチェーンを経営パフォーマン スの形で、より高いROIを実現。
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