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JUNE 2007 50
スイス・キューネ+ナーゲル
ロシアで3PL拠点拡充
■同社プレスリリース
3・1
キューネ+ナーゲルは、ロシアでの
拠点建設に力を入れていく。 今後三
年のうちに、ロシアに三〇万平方メ
ートルの物流センターを作る計画だ。
二〇〇七年内だけでも五カ所で新規
の物流センターを立ち上げる。
一九九二年にロシアの市場に参入
した同社は、現在、モスクワをはじ
め六カ所の物流センター(総床面積
七万平方メートル)を抱え、日用雑
貨業界や家電業界などの荷主に3P
L業務を提供している。
同社は東北ヨーロッパにおいてロシ
ア市場がますます重要になるとの認識
から、今年に入り、東北ヨーロッパ
の本社をポーランドのワルシャワから
モスクワに移転した。 その本社が統
括するのは、ロシアやポーランドに加
え、ラトビア、ルーマニア、エストニ
ア、リトアニアなどを含む全域とな
る。
米フェデックス
特積み料金を約五・六%値上げ
■同社プレスリリース
3・
16
フェデックス傘下のフェデックス・
フレイトとフェデックス・ナショナル
LTLは四月二日より、特別積み合
わせの運賃を平均で五・五九%値上
げする。 ただし、フェデックス・エク
スプレスやフェデックス・グランドの
料金には変更はない。
フェデックス・フレイトは昨年秋に
特積み業者を買収して以来、長距離
の路線に的を絞り、大規模な投資と
効率化に取り組んできた。 同社は、
今回の運賃の値上げをより一層のサ
ービス改善と顧客満足度の向上につ
なげたいとする。
米キャタピラー・ロジスティクス
大手化学品メーカー向け拠点新設
■同社プレスリリース
3・
28
キャタピラー・ロジスティクス
(CAT LOGISTICS)は、リン酸塩の
トップメーカであるモザイク・ファテ
ライザー社(Mosaic Fertilizer
)の
ため、フロリダ州レークランドに八万
平方フィート(七二〇〇平方メート
ル)の専用センターを立ち上げた。
センターは、二つの空港と幹線の高
速道路へのアクセスを持つ。
新センターは、フロリダ中央部に
あるモザイクの七つの営業支店へのサ
ポート業務を行う。 契約期間は一〇
年間となる。
同社の専従スタッフ約五〇人が、
モザイクのサプライチェーンの効率化
に取り組むことで、モザイクの社員
が本業に集中できる体制を作る。
蘭TNTポスト
二年半にわたり賃金凍結
■同社プレスリリース
4・3
TNT傘下のTNTポストは、コ
スト削減策の柱として従業員の賃上
げを二年半凍結することを発表した。 これは同社が二〇〇六年十二月、ヨ
ーロッパの郵便市場開放に先がけ、三
億ユーロ(四八九億円)のコスト削
減計画を発表したのを受けて、その
具体策としてまとめたもの。
コスト削減を従業員数の減少だけ
で対応しようとすれば、二〇〇七年
から二〇一〇年にかけて一万一〇〇
〇人の人員カットが必要になる。
これに対してTNTポストは、業
務の効率化策とともに、従業員の賃
上げを凍結することで、人員カット
の人数を採用減だけで対応できる六
五〇〇〜七〇〇〇人の範囲におさめ
ようという考え。
賃上げの凍結だけでなく、各種の
福利厚生についても見直す方針だ。 今
後は、労働組合などとの交渉を通じ、
従業員に理解を求め、二〇〇八年か
らコスト削減計画を実行に移したい
考え。
米国の3PL市場規模
初の一一〇〇億ドル超え
■米アームストロング&アソシエイツ
4・9
アームストロング&アソシエイツ
は、二〇〇六年の3PL市場規模に
関する調査結果をまとめた。 これに
よるとアメリカの3PL市場の推定
規模は〇六年に初めて一一〇〇億ド
ルを超えて、一一三六億ドル(十三
兆六三二〇億円)になった。 前年比
で九・五%の伸びだった。 総売上高
から庸車費用を除いた正味売上高は
五三一億ドル(六兆三七二〇億円)
となった。 正味売上高に対するEB
ITベースの比率は八・六%で、同
じく純利益の比率は五・四%となっ
た。
世界の3PL市場全体は、総売上
高ベースで三九一〇億ドル(四六兆
九二〇〇億円)となり、そのうちヨーロッパ市場は一三九〇億ドル(一
六兆六八〇〇億円)になると推定し
ている。
アメリカ市場では、国際輸送マネ
ジメントの正味売上高が、前年に比
べて一七・七%伸びている。 キュー
ネ+ナーゲルやDHL、APLとい
った外資系の3PL業者はいずれも
純売上高に対する最終利益率が一
〇%を超えている。
2007年3〜4月発表分
独DHL
英主要都市から米へ翌日配達
■同社プレスリリース
4・
10
DHLはイギリス発アメリカ向け
のエクスプレス貨物の翌日配達サー
ビスを開始した。 ロンドン、マンチ
ェスター、リバプール、バーミンガム
といったイギリスの主要都市で午後
のうちに集荷した貨物を、翌日午前
一〇時半から正午の間にアメリカの
主要都市に届けるサービスだ。 アメ
リカの配達先については、ビジネス
の対象となる住所の九六%を網羅し
ている。 オランダやベルギー、フラン
スやドイツの顧客も、この翌日配達
サービスを受けることができる。
英TDG
大規模なリストラに着手
■トランスポート・インテリジェンス
4・
23
TDGはこのほど、役員の交代を
発表した。 イギリスのコントラクト・
ロジスティクス部門のトップだったジ
ョン・ウィンストン氏が辞任して、同
部門は、ヨーロッパ大陸を統括する
部門に吸収された。 また同部門に属
していたフォワーディング業務は、独
立した一部門となった。 今回の組織
改革で変更がなかったのは、売上高
の三分の一を占める化学輸送部門だ
けだった。
TDGの二〇〇六年度の決算は、
同社にとって売上、利益ともに満足
のいくものではなかった。 同社の売
上高が五億ポンド(一二〇〇億円)
強という業界中規模クラスであるた
めに、大手ロジスティクス業者との
競争に直面して苦戦を強いられてい
る。 生き残るには同社の強みである
化学輸送のようなニッチな市場を開
拓していかなければならない。 業界
では、キューネ+ナーゲルやドイツ鉄
道のロジスティクス部門などが、買
収先探しに動いていることからも、買
収の対象とならないためにも早急な事
業の建て直しが必要となっている。
米運輸労組チームスター
メキシコ問題で提訴
■同労組プレスリリース
4・
24
大手労組のチームスターは二三日、
ブッシュ政権がメキシコの危険なドラ
イバーに対しアメリカ国内で自由に営
業することを許しているとして、運
輸省・連邦自動車運送安全局をカリ
フォルニアの連邦裁判所に提訴した。
メキシコからの営業用トラックには、
アメリカで必要とされている、安全
基準や運行基準が適用されないこと
を問題視している。
同労組は、ブッシュ政権が試験的
プログラムとしてメキシコのトラック
会社にアメリカ国内で自由な営業を
認めることを十分に告知しなかった
し、またプログラムが施行される以
前に国民から十分な意見を募ること
をしなかった、と非難している。
米議会は、このプログラムに待っ
たをかけようと法案作りを急いでいる
が、法案が間に合わない可能性もあ
る。 ブッシュ政権は二〇〇一年に北
米自由貿易協定(NAFTA)で作
った規則にのっとり、メキシコのトラ
ック企業一〇〇社に、アメリカ国内での営業を認めている。
独ダクサ
売上高
10
%増加
■同社プレスリリース
3・
15
ダクサの二〇〇六年十二月期の決
算は、売上高三一億ユーロ(五〇五
三億円、前年比一〇・七%増)とな
った。 主要部門の売上高は、ヨーロ
ピアン・ロジスティクス二〇億七七
〇〇万ユーロ(三三八五億五一〇〇
万円)、インターコンチネンタル・ロ
ジスティクス五億八九〇〇万ユーロ
(九六〇億七〇〇万円)。 なお、同社
は未上場企業。
米UTiワールドワイド
売上高
12
%増、最終利益
30
%増
■同社プレスリリース
3・
29
UTiワールドワイドの二〇〇七
年一月期の決算は、売上高二七億八
六〇〇万ドル(三三四三億二〇〇〇
万円、前年比二三・三%増)、営業
利益一億三二〇〇万ドル(一五八億
四〇〇〇万円、同三八・四%増)、最
終利益八八〇〇万ドル(一〇五億六
〇〇〇万円、同三〇・九%増)とな
った。 一株当たりの利益は、〇・九
ドル(一〇八円、同二六・八%増)。
主要部門別の売上高は、航空貨物
十二億一四〇〇万ドル(一四五六億
八〇〇〇万円)、海上貨物八億二六
〇〇万ドル(九九一億二〇〇〇万
円)、通関八一〇〇万ドル(九七億
二〇〇〇万円)、コントラクト・ロジ
スティクス四億四四〇〇万ドル(五
三二億八〇〇〇万円)となった。
英オートロジック
最終赤字から脱出
■同社プレスリリース
4・
12
オートロジックの二〇〇六年十二月期の決算は、売上高二億五四七〇
万ポンド(六一一億二八〇〇万円、
前年同期比四・四%増)で、営業利
益一〇二〇万ポンド(二四億四八〇
〇万円、同四・一%増)、最終利益
三二〇万ポンド(七億六八〇〇万円、
前期は一六〇万ポンド=三億八四〇
〇万円の赤字)となった。 一株当た
りの利益は一〇・六ペンス(二五・
四円、同五五・九%増)。
51 JUNE 2007
3PL決算特集
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