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35 MARCH 2008
日本オラクルはTMS(輸送管理シ
ステム)のグローバル・ロジスティク
ス・テクノロジーズ( G-LOG)を〇五
年に買収したことを機に、同分野へ
の取り組みを強化している。 このた
び同社の物流製品戦略シニア・ディ
レクターが来日し、ロジスティクスI
T市場の現状を解説した。
││日本では最近WMSの売れ行き
がふるわず、TMSはまだマーケット
が立ち上がってもいない状態にあり
ます。
「世界的にはいずれの市場も堅調で
す。 日本ではTMSがまだ新しいコン
セプトで国内の成功事例が出てきてい
ないために懐疑的になっている人が多
いのかも知れません。 五年〜七年前
の欧米も同じでした。 しかし、その後、
欧米では導入の成功事例が出てきた
ことで普及が進みました。 日本市場
も同じように変わっていくはずです」
││TMSが欧米で売れ出したのは、
いつ頃ですか?
「〇三年頃からです。 欧米のメーカ
日本のロジスティクスIT市場の現状
オラクルの物流製品戦略責任者が解説
ーは安価な材料と人件費を求め、製
造拠点を海外に移し始めました。 と
ころが、それによって輸送費が上が
ってしまい、コスト削減効果が相殺
されてしまった。 輸送費がグローバル
サプライチェーンのボトルネックにな
っていました。 そこにTMSのニー
ズが生まれたのです」
││TMSの利用目的が国内の配車
管理から、グローバルな輸送管理に
変わったのですか?
「そうです。 一九八〇年代後半から
九〇年代のTMSは、国内の輸送だ
けに目を向けたものでした。 しかし、
その後、輸送自体が国内ベースから
グローバルに変わったことで、TMS
の機能も進化していきました」
││陸上輸送は国によって車両の規
格も違うし、輸送ロットも違います。
「国や地域による違いはもちろんシ
ステムに反映されています。 ただし出
荷のプランニングや貨物追跡など、輸
送のプロセス自体は世界のどこの国で
あっても共通しています」
││TMSのメーンユーザーとなって
いるのは?
「メーカー、物流業者、小売業です。
売上規模もこの順です。 しかし、マ
ーケットの成長率は物流業者が一番
です。 メーカー側のニーズが、物流業
者の導入を後押ししています」
オラクルのデレク・ギトー
ズ物流製品戦略シニア・
ディレクター
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