2010年3月号
NEWS

欧米編

MARCH 2010  52 2010年1月発表分 DHLが英国で二部門売却 国際宅配への注力姿勢を鮮明に ■ロイター 1・5など  ドイツポストDHLは、英国でフォ ワーディング部門と国内宅配部門の一 部を売却した。
同社は今後、英国で は国際宅配部門に注力していく考え。
 一月一日、フォワーディング部門 であるDHLフレイトが所有してい たDHLコンテナ・ロジスティクス を、英東部サフォークに本社を置く マリーンタイム・トランスポートに売 却した。
 DHLエクスプレス傘下にあった 英国内宅配部門の一部の売却先は、 リバプール近郊に本社を置くホーム・ デリバリー・ネットワーク。
同部門の 従業員は四七〇〇人で英国内に五カ 所のハブセンターなどを持っていた。
 なお、いずれも売却金額は非公表。
UPS 上方修正するもリストラに着手 ■同社プレスリリース 1・8  UPSは、四月から米国内宅配事 業のリストラを実施する。
組織体制 の合理化と管理職を対象とした人員 削減を行う。
宅配の拠点やドライバ ーはリストラの対象外。
 まず、これまで米国内で五つとし ていた地域区分を三つに統合。
四六 に区分していた地区も二〇にまとめ る。
それに伴い、管理職の一八〇〇 の役職を減らし、うち一一〇〇人は 早期退職プログラムの対象とする。
 同社は二〇〇九年第4四半期業 績予想を修正し、潜在株式調整後一 株当たりの利益予想を〇・五八ドル 〜〇・六五ドル(五二・七八〜五九・ 一五円)から〇・七三〜〇・七五ド ルに引き上げた。
国内部門と国際部 門の業績が予想を上回り、コスト削減 も奏功したとしている。
今年につい ても景気の回復傾向が徐々に鮮明に なるとの見通しを示しているが、よ り一層の経費削減を図るという。
米ライダー・システム 南部で牛乳輸送を受注 ■同社プレスリリース 1・ 11  ライダー・システムの貸切輸送部 門は、米国フロリダ州内の牛乳生協 であるサウスイースト・ミルクと輸送 受託契約を結んだ。
 サウスイースト・ミルクは、米南部 における牛乳生産の大手で年間三〇 〇万ポンド(一三五万キロ)を生産 する。
ライダーは州中央部プラント シティの工場から、フロリダ州とジョ ージア州の全域への配送を請け負う。
専属ドライバー三二人を派遣し、車 両の管理や整備も行う。
仏ノルベール・ダントルサングル 英高速道路庁から物流業務受注 ■同社プレスリリース 1・ 11  フランスの3PL企業であるノル ベール・ダントルサングルは、英国運 輸省に属し、高速道路の補修やネッ トワークの維持・改善を担当する高 速道路庁から、補修部品の保管・輸 送業務を受注した。
 ノルベール・ダントルサングルは英 中部テルフォードの物流センターを使 用し、道路脇に設置する電話やテレ ビカメラからボルト、ナットまで、一 五〇〇SKU(在庫保管単位)の補 修用部品を保管・管理する。
パレッ ト用のラックに加え、小型部品を扱 う間仕切りなどを用意した。
物流セ ンターの床荷重は重量物の保管にも 対応している。
 部品の輸送ではリードタイムと輸 送コストから、同社の専用便と協力 物流業者を使い分けていく考え。
キューネ+ナーゲル 欧州と南米で3PL業務受注 ■同社プレスリリース 1・ 11 など  キューネ+ナーゲルは、イタリアに 本社を置く大手トラックメーカー、イ ベコ(Iveco)と補修部品のロジステ ィクス業務の受託契約を三年間延長 した。
またスイスの医薬品大手、ロ ッシュのチリ現地法人から、チリ国 内におけるロジスティクス業務を新規 に受注した。
 イベコからは、イタリアやフラン スなど欧州に五カ所ある補修部品セ ンターでのロジスティクス業務と欧州 全域への輸送を請け負っている。
五 つのセンターの延べ床面積は合計三 〇万平方メートル。
各センターに八万 〜一六万SKU(在庫保管単位)を 保管している。
センターからの総輸 送量は、年間六万トンを超える見通 し。
 ロッシュ向けではチリ中央部・サ ンチアゴの二〇〇〇平方メートルの 物流センターでの業務に加え、病院 や薬局などへの配送業務を行う。
DBシェンカー イタリアの通運業者を買収 ■同社プレスリリース 1・ 13  ドイツ鉄道のロジスティクス部門 であるDBシェンカーは、イタリア の通運業者、ノードカーゴ( Nord Cargo)の株式十一%を取得した。
D Bシェンカーのイタリア現地法人が 昨年、ノードカーゴの株式四九%を 取得していたため、今回の買収でグ ループでの株式保有比率は六〇%と なった。
 DBシェンカーの鉄道輸送部門に 53  MARCH 2010 換算レート:1ドル= 91円、1ユーロ= 127円、1ポンド= 145円 とって、イタリアは最も重要な市場の 一つ。
二〇〇八年度はイタリア発着 の貨物が売上高の四分の一を占めた。
 ノードカーゴは〇一年に営業を開 始した新興通運業者。
〇三年には親 会社から独立している。
〇八年の売 上高は約四〇〇〇万ユーロ(五〇億 八〇〇〇万円)。
約二〇〇人の従業 員を抱えている。
エアロ・ロジックが路線網拡大 ボーイング777Fを二機導入 ■DHLプレスリリース 1・ 14  ドイツポストDHLとルフトハン ザ・カーゴの合弁貨物航空会社、エ アロ・ロジックは、ボーイング社の大 型貨物機、B777型フレイター(B 777F)二機を導入し、大西洋線 とアジア線のネットワークを拡大した。
 B777Fは平日はドイツ東部ラ イプチヒ〜香港線、週末はフランクフ ルトからアトランタ、シカゴへの直行 便に投入した。
世界景気が低迷して いる中でも欧州〜アジア間、欧州〜 米州間の輸送需要は安定していると いう。
 さらにエアロ・ロジックは、今年中 にB777F四機を追加導入し、会 社設立当初に計画していたネットワ ークを来年初めに完成させる予定。
 同社はDHLエクスプレスとルフ トハンザ・カーゴが二〇〇八年一月、 折半出資で設立した。
フェデックスが上海直行便を開設 初のボーイング777Fが就航 ■同社プレスリリース 1・ 14  フェデラル・エクスプレスは一月四 日、同社初のボーイング777Fを 就航させ、メンフィスの「スーパーハ ブ」〜上海直行便を開設した。
これ により、上海のほか近隣の蘇州、昆 山への輸送時間を二時間短縮した。
 同社にとって中国本土はアジアで の成長のエンジンという。
加えて上 海発米国向けの国際宅配便が増加し ているため、大量輸送が可能なB7 77Fの導入を決めた。
米コンウェイ LTL貨物の輸送時間を短縮 ■同社プレスリリース 1・ 19  米国のトラック輸送大手、コン ウェイ傘下のLTL( Less Than Truckload:日本の特別積み合わせ 貨物輸送に相当)業者であるコンウ ェイフレイトは、米国内の四六〇カ 所の地点への輸送時間を一日短縮す ると同時に、CO2排出量を削減す る。
輸送ルートの見直しや積み替え 作業時間の短縮を実施。
さらにこれ まで例外的に対応してきたサービス メニューを簡素化する。
 輸送時間を短縮するのは、主に南 テキサス〜北西部間、シカゴ〜南フ ロリダ間、シカゴ〜南テキサス間。
輸 送距離を年間一六六〇万マイル(二 六五六万キロ)減らす。
 コンウェイフレイトの試算では、燃 料消費量を二六〇万ガロン(九八八 万リットル)、CO2排出量を五八六 〇万ポンド(二六三七キロ)削減可 能という。
これは米国内の高速道路 で五二〇〇台分の自動車交通を削減 するのに相当する、としている。
TNT 郵便関連の二事業部門を売却 ■同社プレスリリース 1・ 20 など  T N Tは、T N Tポストのド イツ法人傘下で投げ込み宅配を 行うT N Tディレクトワールバン グ( Direktwerbung)とチェコでコ ールセンター業務を行うドミコール ( DomiCall)を売却した。
TNTは 昨年末、オランダ以外での郵便事業 の見直しを打ち出しており、二社の 売却はその一環。
 TNTディレクトワールバングは、 経営陣がMBO(経営陣による買収) を行った。
同社はベルリンやハンブル クなどドイツ国内に八カ所の拠点を持 ち、三〇〇人の従業員を抱えていた。
 ドミコールはTNTの郵便部門の 一部。
プラハに本社を置き、自動車 産業や保険産業の顧客からコールセ ンター業務を請け負っていたが、チ ェコの同業他社に売却する。
ドイツ連邦社会裁判所 郵便事業の最低賃金は違法 ■ロイター 1・ 28 など  ドイツのライプチヒにある連邦社 会裁判所は、ドイツ国内の郵便事業 における法定最低賃金法は違法であ るという判決を下した。
下級裁判所 では既に同様の判決が三つ出ており、 今回の判決はそれらを踏襲したもの。
 ドイツでは二〇〇八年、国内の郵 便事業の従業員を対象に一時間当た り九・八ユーロ(一二四四・六円)の 最低賃金が導入された。
これに対し てドイツの郵便事業の賃金を一時間 当たり七・六ユーロとしていたTN TやPINなどの郵便事業者が、公 平な競争を妨げるものだとして訴え を起こしていた。
 連邦社会裁判所は、政府が事前に TNTなどの事業者と十分に話し合 うことなく最低賃金を法制化したこ とは違法、と判断。
TNTは「この 不公平な法令がようやく廃止される ことを歓迎する」との声明を発表し た。
ただしドイツでの郵便事業の今 後の方向性は、〇九年通期の決算を 発表する二月下旬までに決定すると している。

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