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DECEMBER 2010 86
食品物流大手の名糖運輸(本
社:東京武蔵野市)は十一月一日、
埼玉県日高市にある物流センター
をキリン物流より取得した。 取得
費用は土地建物その他を合わせ約
一六億円。 名糖運輸にとって昨年
二月に完成した関西物流センター
p(大阪府高槻市)に次ぐ規模の
施設であり、東日本の基幹拠点と
して位置づける。
もともと首都圏で物流センター
のキャパシティが不足していたこと
と、一〇月末から新たに受託した
小岩井乳業の業務に対応する必要
から今回の買収となった。 名糖運
輸はチルド食品のコンビニエンスス
トアおよび配送センター向け配送を
得意とし、全国に十二の物流セン
ターを構えるが、日高物流センタ
村田機械(本社:京都市伏見区)L&
A(ロジスティクス&オートメーション)
事業部は、愛知県犬山市に「L&Aソリ
ューションセンター」をリニューアルオー
プンし、十一月四日より運営を開始した。
既存の「RFIDソリューションセン
ター」を一五〇平米増床したうえで、高
速立体仕分けシステムなどを新たに導入
したもので、同社の主なロジスティクス・
ソリューションをデモ実演などによって体
感できる施設となっている。 同センター
にはその他、音声認識と視覚情報を組み
合わせたハンズフリー・ピッキングシステ
ム「ゆびキタスピッキング」や、RFI
Dソリューション検証設備なども備える。
リニューアルの柱は高速立体仕分けシ
ステム「Uni-SHUTTLE HP(ユニシャ
トルHP)」の新設だ。 ちなみに立体仕
分けシステムとは、フリーロケーション保
管・フリーサイズ対応のフレキシブルな保
管機能と、グループ出庫・順序整列出庫
が可能な搬送・仕分け機能を組み合わせ
た自動倉庫システムのことをいう。
最大の特徴は入出庫能力で、一時間あ
たり三〇〇〇個を処理する。 一括して連
続入出庫できるスペースストレージを設
け、それに各段ごとに独立運転する高速
シャトルを組み合わせることで実現した。
さらに複数のバーチカル(垂直)コンベ
アを利用して、順序ごとに整列された状
ーは全国で十三番目の拠点となる。
建物は築十一年、敷地面積は四
三〇〇坪、延べ床は四四〇〇坪で、
うちチルド倉庫が二四五〇坪を占
める。 その他フローズン二五〇坪、
ドライ五〇〇坪も併設しており、三
温度帯に対応するセンターとして、
保管・配送・仕分・流通加工等の
機能を備えている。
同センターに投入する従業員数
は約一〇〇人。 建物と設備は当面
ほぼそのまま利用し、今後必要に
応じて投資を行う。 投資額のうち
土地以外の部分は、今後八年で回
収できる見込みだという。
キリン物流から引き継いだ小岩
井乳業向け業務のみでのスタート
となったため、現在の稼働率は約
三〇%ほどで、フローズンの取り扱
いはまだ実績がない。 しかし同セ
ンター二〇?圏内には入間・西東
京・埼玉の三センターがあり、さら
に厚木が六〇?、千葉が七五?と
近隣にも既存のセンターを抱える。
そこで日高物流センターを他の物
流センターにパレット単位などで
在庫を供給する在庫管理型に、他
をスルー型に特化させて首都圏ネ
ットワーク内の役割分担を明確に
し、保管と配送の効率化を図る考
えだ。
態でのグループ出庫が可能となっている。
大量の商品を多店舗に仕分け出荷する
配送センターなどでは、入荷された荷物
をスペースストレージに一括連続入庫し、
シャトル台車とバーチカルコンベアを利用
して、配送先単位・客先単位等での高速
グループ出庫が行える。 そのため分岐ソ
ーターを多数配置するよりも省スペース
かつ少ない人手で効率良くソーティング
できる。
村田洋介副社長兼L&A事業部長は
ユニシャトルHPについて、「九月の国際
物流総合展に出品して以来、反響が大き
く問い合わせを多数いただいている。 当
センターに一人でも多くの方にご来場い
ただき、その性能を実感してもらいたい」
と今後の販売に自信をのぞかせている。
名糖運輸がキリン物流より物流センターを取得村田機械がL&Aソリューションセンターを
リニューアルオープン
名糖運輸日高物流センター
11月4日にオープンしたL&Aソリューションセ
ンター
問い合わせ先
村田機械株式会社 L&A 事業部営業企画室
大阪:大阪府大阪市中央区北浜大阪2-6-26 大阪
グリーンビル7F Tel 06-6202-1121
東京:東京都中央区日本橋1-14-8 TT-1 ビル8F
Tel 03-5642-278
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