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JUNE 2011 54
2011年4月発表分
ハブ・グループがDHLから
エクセルの米陸送部門を買収
■同社プレスリリース � 粥Γ瓦覆�
米国のノンアセット型インターモー
ダル輸送(複合一貫輸送)大手、ハ
ブ・グループは、ドイツポストDHL
から旧エクセルの米国の陸上輸送部
門、エクセル・トランスポーテーショ
ン・サービス(ETS)を八三〇〇
万ドル(六七億二三〇〇万円)で買
収した。 今後は「モード・トランスポ
ーテーション」に社名を変更する。 経
営陣の多くは留任する予定。
� 釘圍咾蓮¬鷸亜察賛佑�?インディ
ペンデント・ビジネス・オーナー(一
人親方)?から成り、米国全土に輸送
網を張り巡らせている。 ハブ・グル
ープによると、ETSの売り上げは
七億一七〇〇万ドルで、そのうちイ
ンターモーダル部門は二億九四〇〇
万ドル、貸切輸送部門は二億七九〇
〇万ドル。
ハブ・グループにはETSの買収
によって旧エクセルのネットワークを
活用し、これまで手薄だった中小の
荷主を取り込むという狙いがあると
みられている。
蘭CEVAロジスティクス
ドイツで医療品専用センター稼働
■トランスポート・インテリジェンス � 粥Γ瓦覆�
オランダの3PL企業であるCE
VAロジスティクスは、米国に本社を
置き、心臓のペースメーカーなどの医
療機器を製造販売するメドトロニッ
ク社の専用物流センターをドイツのラ
イプチヒに開設した。
新センターの延べ床面積は八〇〇
〇平方メートルだが、東欧市場の成
長が続いているため、拡張余地を持
たせている。 二万四〇〇〇平方メー
トルまで増床可能で、さらに物量が
増えれば同じ敷地内に二カ所目の物
流センターを建設することもできる。
仏ジェフコがイタリアでM&A
英国発の輸送サービス拡充も
■同社プレスリリース � 粥Γ気覆�
フランスのプジョーシトロエンの一
〇〇%物流子会社であるジェフコは、
イタリアの投資ファンドから同国の車
両輸送大手のグルッポ・メルキュリオ
(Gruppo Mercurio)社の株式七〇%
を取得した。
グルッポ社はイタリアのみならず、
インドや東南アジア、中欧などにも輸
送拠点を持ち、二〇一〇年の売上高
は一億二七〇〇万ユーロ(一五二億
四〇〇〇万円)だった。 ジェフコは
今回の買収で国際的な輸送網を拡大
し、完成車輸送部門での成長に弾み
をつけたい考え。
また、ジェフコの英国法人は、欧
州の大陸一五カ国への輸送サービス
「ユーロ・デイリー・サービス」を開
始した。 同社が英中央部のコベントリ
ーに持つハブ拠点を起点に輸送する。
ネットワークを組み換えるのに加えて
作業効率を高めることで、これまで
よりリードタイムを短縮できるとして
いる。 例えば英国からフランス南部ま
での輸送時間は二四時間短縮できる
という。
米ユニオン・パシフィック鉄道
南西部で四億ドルを投じ鉄道施設
■同社プレスリリース � 粥Γ�
米鉄道最大手のユニオン・パシフィ
ック鉄道は六月、米国とメキシコの国
境にあるニューメキシコ州サンタ・テ
レサに鉄道施設を建設する。 投資額
は四億ドル(三二四億円)、建設期間
は二〇一一年から一五年。
二二〇〇エーカーの敷地にインタ
ーモーダル用の施設などを整備し、同
施設の鉄道コンテナの取扱能力は年
間二五万本を計画している。 ニュー
メキシコ州では施設の建設によって三
〇〇〇人の雇用が生み出され、同州
が受ける経済効果は五億ドルに上る
と試算している。
TNT エクスプレス部門
業績の先行きに不透明感強く
■同社プレスリリース � 粥�
11
など
� 圍裡圓詫絞愽�腓肇┘�好廛譽�
部門を分離するのに先立って、今年
度のエクスプレス部門の見通しについ
て発表した。 エクスプレス部門は「以
前よりも不安定要素の影響を受けて
いる」という。
具体的には、「原油価格の高騰や、
各地域の政治的、社会的な不安定状
態、自然災害」などを挙げている。 加
えて、二〇〇八年と〇九年にブラジ
ル国内で二件の買収を行ったが、そ
の業務統合が予定通り進んでいない
ことも挙げている。
こうしたことを受け、二〇一一年
一〜三月期のエクスプレス部門の売
上高は、前年同期に比べて二五〇〇
万ユーロ減少し、営業利益率は九%
台となる見込み。
DHLが医薬品向けサービス強化
米で製薬会社の業務受注も
■同社プレスリリース � 粥�
11
など
ドイツポストDHLは、医薬品向
けのサービスを強化している。 まず、
傘下のDHLサプライチェーンが米国
の製薬大手、ブリスト・マイヤー社か
ら、米国内にある二カ所の物流セン
ターを取得すると同時に、それぞれ
のセンターの運営業務を受注した。
一つはインディアナ州にあるセンタ
ーで、今年の第2四半期中に業務を
開始する。 その後、ペンシルベニア州
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換算レート:1米ドル=81円、1ユーロ= 120円
での業務を立ち上げる。 いずれも厳
密な温度管理が必要だという。
加えて、DHLグローバル・フォワ
ーディングが、オーストリアのウィー
ン国際空港に医薬品専用スペースと
して五〇〇平方メートルを用意した。
同スペースでは温度管理ができ、年間
約二万枚のパレットを取り扱う予定。
これはグループのトラック輸送部
門、DHLフレイトが、この夏から欧
州全域で医薬品をターゲットとしたL
TL(Less Than Truckload:日本の
特別積み合わせ貨物輸送に相当)輸
送を開始するのと連動している。
フェデックスが大型機を一機追加
米国〜中東などで輸送時間短縮
■同社プレスリリース � 粥�
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フェデックス傘下のフェデラル・エ
クスプレスは、米州発中東、インド、
欧州向けのリードタイムを短縮した。
三月末にボーイング777F型機を
一機追加で就航させ、北米全域と南
米の大都市からアラブ首長国連邦や
アフガニスタン、レバノン、バーレー
ンへの国際宅配サービスを開始した。
フェデックス・エクスプレスが所有
するB777F型機は、今回の一機
の追加を受けて、計十二機となった。
現在、発注残が三二機あり、二〇一
九年までに合計四四機体制となる予
定。
英ウィンカントン
家電小売り大手と契約更新
■同社プレスリリース � 粥�
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英
国
の
大
手
ロ
ジ
ス
テ
ィ
ク
ス
業
者
で
あ
るウィンカントンは、同国の家電小売
り大手のコメットと、サプライチェー
ン業務の受託について三年間の契約
を更新した。
ウィンカントンはコメットと十二年
にわたって取引を続けており、業務の
受託範囲を徐々に拡大してきた。 今
回の更新では、ウィンカントンは英国
における輸送業務と物流センター業
務のすべてを引き受けることとなっ
た。 同社によると、コメットが一社
にすべての業務を任せるのは、初め
てのことだという。
キューネ+ナーゲルが中国で
鉱物資源処理機械会社と契約更新
■同社プレスリリース � 粥�
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スイスの大手ロジスティクス業者で
あるキューネ+ナーゲルは、フィンラ
ンドに本社を持つ鉱物資源処理機械
メーカー、メッツォ・ミネラルズ社と、
中国・天津での物流業務受託契約を
五年間更新した。
両社の取引は二〇〇六年に始まっ
ている。 キューネ+ナーゲルは当初、
フォワーディング業務を提供していた
が、〇八年からはメッツォが天津に持
つ補修部品の物流センターの業務を
任されるようになった。
メッツォは中国国内でのロジスティ
クスをさらに効率化するため、上海
に新たに七〇〇〇平方メートルの補
修部品用物流センターを建設するこ
とを決めている。 この上海の物流セ
ンターの業務もキューネ+ナーゲルが
請け負うことになっている。 新センタ
ーの月間処理能力は一六〇〇トンの
予定。
デンマーク・ダムコ
ベトナムに大型物流センター
■アイフォートランスポート � 粥�
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デンマークの海運大手、A・P・モ
ラー・マースクのロジスティクス部門
であるダムコは、ベトナムのビンズオ
ン省に二万六〇〇〇平方メートルの
物流センターを開設する。 同社のベト
ナムの拠点としては一〇カ所目となる。
新センターはホーチミン市から北へ
三〇キロの場所に位置する。 ダムコ
は新センターで複数の荷主の業務を請
け負い、また、国際貨物を混載する
ハブ拠点としても活用する考え。
仏ノルベール・ダントレサングル
イギリスで芝刈り機の輸送業務
■同社プレスリリース � 粥�
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フランスの大手ロジスティクス業
者であるノルベール・ダントレサング
ルは、芝刈り機大手のトロ( Toro)
傘下で英国に本社を置くヘイター
(Hayter)から、英国内における製品
の配送業務を請け負った。
配送先は英全土の小売りチェーン
や個人の代理店など。 ノルベール・ダ
ントレサングルは、ヘイター社がロン
ドン郊外に持つ工場から芝刈り機や
トラクターなどの商品を集荷し、納品
先からの受注翌日に配送する。
米YRCワールドワイド
経営再建のためリストラを進める
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など
米LTL輸送大手、YRCワール
ドワイドは、金融機関や労働組合と
の経営再建に向けた交渉が七月末に
も合意に達する見込みだと発表した。
同社のリストラクチャリングの最高
責任者であるジョン・ラマー氏による
と、金融機関の代表としてJPモル
ガンと密接に協力しながら交渉を進
めており、また、企業年金の資金に
ついては、チームスターズ(全米トラ
ック運転手組合)の運営委員会と話
し合いを進めているという。
しかし同社の株価は依然として低
迷を続けており、四月に入ってから
は、一株当たり一ドル後半から二ド
ル前半で推移している。
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