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2012年5月号
NEWS

欧米編

MAY 2012  56 2012年3月発表分 ドイツポストDHL  独通販業者の業務受託を拡大 ■同社プレスリリース 3・1など  ドイツポストDHLは、ドイツの通 販業者、ホーム・ショッピング・ヨー ロッパ(HSE24)とSCMに関 する契約を更新し、業務の受託範囲 を拡大した。
DHLは同業他社に委 託されていた物流センター内の構内 作業の移管を受けるなど、来年半ば 以降はHSE24のロジスティクス 業務をすべて引き受けることになる。
 DHLは、ドイツのグレーフェン にある既存センターを来年一〇月ま でに拡張する。
拡張後のセンターの 面積は二万三〇〇〇平方メートルで、 一万六〇〇〇枚のパレットを収納可 能。
一日八万四〇〇〇件の注文に対 応できる体制を整える。
さらに、同 センターと、隣接するDHLエクス プレスのセンターとをベルトコンベア でつなげて製品を移動させる。
英ウィンカントン 定温輸送会社の株式を売却 ■同社プレスリリース 3・7  英国の大手ロジスティクス業者で あるウィンカントンは、定温輸送業 者のキュリナ・ロジスティクスの株式 二〇%を、その親会社であるキュリ ナグループに売却する。
これにより、 ウィンカントンは約一一〇〇万ポン ド(一四億四一〇〇万円)の現金を 手に入れる。
本業以外の資産を売却 し、借入金を圧縮する考えだ。
 ウィンカントンは、二〇〇九年三 月にキュリナ社の株式を購入。
食品 や飲料に特化した定温輸送に関する ノウハウを取り入れ、新たな分野を 開拓しようという狙いだったが、そ の後経営難に陥った。
このため、現 在は欧州の輸送ネットワークの売却 などを進めている。
英ウィンカントン 小売チェーンと契約更新 ■同社プレスリリース  3・ 13  ウィンカントンは、英国の小売チェ ーンであるWHスミスとの輸送契約 を三年間延長した。
延長した契約に は、輸配送の効率化により、英国と アイルランドにあるWHスミスの約一 〇〇〇店舗への配送回数を削減する 取り組みなどが盛り込まれた。
 配送回数の削減は、WHスミス側 のCO2排出量を抑えたいという意向 を反映したもの。
燃料費の上昇に対 応してコストを削減するという狙い もある。
ウィンカントンは、他の小売 業や製造業の約三〇社の貨物とWH スミスの貨物の共同輸送を行い、サ ービスレベルを維持しながら成果を上 げる考え。
キューネ+ナーゲル オーストリアに東欧の陸送ハブ ■同社プレスリリース 3・ 13  スイスの大手ロジスティクス企業 であるキューネ+ナーゲルは、オース トリアのウィーンに東欧のグルーペー ジ輸送(日本の特別積み合わせ輸送 に相当)のハブ拠点を設置した。
同 ハブからは、一週間当たり三〇〇路 線の直行便を運行する。
 ハブの開設に伴い、欧州域内の路線 便の本数を増やすことが可能になる。
また、貨物を集約することで、セン ターやトラックの稼働率を向上し、積 み替え時間も短縮できるという。
ダムコ アジアで農業関連の業務を受注 ■同社プレスリリース 3・ 14  デンマークの海運大手A・P・モ ラー・マースクのロジスティクス部門 であるダムコは、シンジェンタのアジ ア・太平洋地域におけるSCM業務 を受注した。
シンジェンタはスイスの バーゼルに本社を置く、種子や農薬 を主力製品とする農業ビジネス最大 手の一社。
ダムコはシンジェンタのア ジア全域の工場からの原材料と完成 品の国際輸送を一元管理するととも に、輸送の可視性( visibility)を提 供する。
 今回の契約の対象国は中国、イン ド、日本、シンガポール、タイ、イン ドネシア。
ダムコは船会社・航空会 社の管理や陸上輸送なども手掛ける。
ポストNLがオーストリア郵便から オランダとベルギーの小包事業買収 ■同社プレスリリース 3・ 15 など  オランダの郵便事業会社、ポストN L(旧TNTの郵便部門)はオースト リア郵便から、小包輸送事業「トラ ンス─オー─フレックス(trans-o-flex)」 のうち、オランダとベルギーにおける 事業を買収する。
これにより、ポス トNLは貨物取扱量を拡大し、業務 の効率化を図る方針。
 今回、買収した事業の昨年の売 上高は約五〇〇〇万ユーロ(五五億 円)、小包の配送量は一四〇〇億個。
両国内のデポは九カ所で、従業員数 は二五〇人。
 ポストNLは、今回の買収はベル ギーにおけるB to B貨物の開拓に直 結し、オランダ国内では、特に医薬 品や家電関連荷主の取り込みを期待 できるとしている。
CEVAロジスティクス 米西岸の大型物流センターを買収 ■同社プレスリリース 3・ 15 57  MAY 2012 換算レート:1ドル=82円、1ユーロ= 110円、1ポンド= 131円  オランダの3PL企業であるCE VAロジスティクスは、米国カリフォ ルニア州南部で四万二七三五平方メ ートルの汎用センターを取得した。
同 センターの最初の荷主として、住宅 リフォーム・建築用品メーカーのマス コ(Masco)と複数年契約を結んだ。
 センターはオンタリオ空港から三マ イル(四・八キロ)、主要幹線道路か ら一マイルの位置にあり、米国西岸 地域の配送のハブセンターとして好 条件を備えている。
現在、五〇カ所 の荷受け口があり、内部には最新の 自動仕分け機も設置されている。
一 日当たりの貨物処理能力はトレーラ ー三〇〇台分に上るが、取扱量の増 加に合わせて設備を拡張する計画も あるという。
CEVAが韓国のタイヤ大手から イタリアでのSCM業務を受託 ■同社プレスリリース 3・ 19  CEVAロジスティクスは韓国の 大手タイヤメーカー、ハンコックとS CM業務に関して三年契約を結んだ。
CEVAはイタリア北部のローディ 近郊に置く物流センターのうち、六〇 〇〇平方メートルのスペースをハン クック専用として、製品の保管、配 送、静脈物流までを管理。
四〇〇種 類・五〇万本のタイヤを取り扱う。
 同センターではイタリア北部の輸 送業務を行い、ハンコックのローマの 自社センターまでのシャトル輸送も実 施する。
UPSがTNTの買収で合意 買収額は五一・六億ユーロ ■同社プレスリリース 3・19 など  UPSは、オランダのTNTエクス プレスを五一億六〇〇〇万ユーロ(五 六七六億円)で買収することで合意 した。
これにより、UPSは欧州に おけるTNTのネットワークを手中に 収めることになる。
また、UPSの 世界全体の売上高は四五〇億ユーロ に達する見込み。
UPSによるTN Tの買収についてはこれまで何年に もわたってその可能性が報じられて きたが、ついに現実のものとなった。
 UPSは二月、一株当たり九ユー ロでの買収案を提示したが、TNT はこれを拒否。
最終的にはUPSが 買収額を引き上げ、一株当たり九・ 五ユーロとすることで決着がついた。
TNTの筆頭株主で株式の約三〇% を所有するポストNL(TNTから 昨年分離した郵便部門)も、UPS による買収提案を支持するとしてい る。
 UPSは同じ米国のライバルであ るフェデックスに売上規模では大き く水をあけたかたちになったが、市 場関係者の間には買収効果を疑問視 する声がある。
 ドイツポストDHLは二〇〇三年、 当時米国第三位のエクスプレス業者 だったエアボーン・エクスプレスを買 収して米国市場に参入したが、最終 的には失敗に終わっている。
こうし た例などを挙げ、買収後の業務統合 いかんによっては、TNTの買収は UPSにとって不利に働く可能性が あるとの指摘もある。
フェデックスの雇用差別問題の疑い 三〇〇万ドルの和解金支払い ■米国労働省プレスリリース、ロイター 3・ 22 など  米国労働省は、フェデックスの地 上輸送部門で、パートタイムの作業 員を雇用する際に差別的な慣行の疑 いがあったとしていた問題で、同社 が三〇〇万ドル(二億四六〇〇万円) を支払い、和解することに合意した と発表した。
労働省の主張は二〇〇 四年にさかのぼり、二五カ所の拠点 が対象になっていたという。
 問題となっていたのは、フェデック ス傘下のフェデックス・グランド・パ ッケージ・システムとフェデックス・ スマートポストの施設。
作業員の採用 時に、性別や人種、国籍などによる 差別の疑いがあったという。
 フェデックスが用意した書面による と、「われわれは何も法に触れること はしていないし、労働省の主張も法 に沿ったものだとは思わない。
しか し、問題が長期化して費用負担が増 大するのを避けるため、三〇〇万ド ルを支払うことに同意した」という。
フォワーダーのカルテル問題 EUで一四社に一八六億円の制裁金 ■同委員会プレスリリース 3・ 22  欧州委員会は、日本、欧州、米 国、豪州などの国際物流大手一四社 のグループ企業に対し、EU競争法 に違反したとして合計一億六九〇〇 万ユーロ(一八五億九〇〇〇万円) の制裁金を科した。
欧州委によると、 一四社は二〇〇二年から〇七年にか け、欧州〜中国間および欧州〜米国 間の国際貨物輸送で、価格やその他 取引条件に関して四件のカルテルを 結んでいた。
それぞれのカルテルの 参加企業と存続期間は異なる。
 一四社のうち、日系企業は日本通 運、近鉄エクスプレス、郵船ロジステ ィクスで、いずれも中国現地法人が 制裁の対象となった。
制裁金の金額 は日本通運が八一万二〇〇〇ユーロ、 近鉄エクスプレスが六二万三〇〇〇 ユーロ、郵船ロジスティクスが三一万 九〇〇〇ユーロ。
 なお、ドイツポスト・グループは、 カルテルについて最初に情報提供を したことから、制裁金を全額免除さ れている。

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