ロジビズ :月刊ロジスティックビジネス
ロジスティクス・ビジネスはロジスティクス業界の専門雑誌です。
2012年7号
NEWS
中国編

*下記はPDFよりテキストを抽出したデータです。閲覧はPDFをご覧下さい。

JULY 2012  58 2012年5月発表分 厦門保税物流センター 1Q輸出入貨物取扱額は二・五倍 ■5・8  福建省の厦門火炬(翔安)保税物 流センターの二〇一二年第1四半期 (一〜三月)の輸出入貨物取扱総額 は、前年同期比一四七・二六%増 の二四億八〇〇〇万米ドル(一九五 九億二〇〇〇万円)と、大きく増加 した。
 同保税物流センターの過去一年間 の輸出入貨物取扱総額は六六億一六 〇〇万米ドルで、全国の保税物流セ ンターの中でもトップだった。
1Qの社会物流総額 一〇・九%増の三八・六兆元 ■5・9  今年第1四半期の中国の社会物流 総額は三八兆六〇〇〇億元(四六三 兆二〇〇〇億円)で、不変価格で計 算すると、前年同期比一〇・九%増 だった。
増加率は前年同期から三・ 三ポイント縮小したが、一〜二月の 前年同期比増加率より〇・三ポイン ト高く、社会物流の需要は安定して いるといえる。
 このうち、工業品物流総額は前 年同期比十一・六%増の三五兆一 〇〇〇億元、輸入貨物物流総額は 二・一%増の二兆八〇〇〇億元だっ た。
農産品物流総額は三・八%増、 再生資源物流総額は三四・〇%増、 機関・住民物品物流総額は一六・ 一%増だった。
 工業品物流総額が社会物流総額に 占める比率は九一%で、前年同期よ り〇・六ポイント高く、社会物流総 額が増加した主な要因となった。
青島市 初の公用型保税倉庫が供用開始へ ■5・ 10  山東省青島市で初めての公用型保 税倉庫が、四月末に供用を開始する 予定となっている。
同倉庫への投資 総額は三〇〇〇万元(三億六〇〇〇 万円)を超え、現時点までに四カ所 が竣工し、面積は一万六〇〇平方メ ートルに達した。
年末までにさらに 八〇〇〇平方メートルを増やす予定。
 同倉庫は紙パルプやプラスチック、 ゴム、鋼材などの保税貨物の専用倉 庫で、中継貿易と課税繰延べ、物流 配送などの機能を備える。
中国政府 国家高速道路網計画を改正へ ■5・ 10  中国政府は現在、「国家高速道路 網計画」に対する調整を検討中だ。
近 年の各地域の経済発展の格差を考慮 するためで、改正後の計画は現行よ り二万キロメートル増加する見込みだ。
 計画の改正はほぼ完成しており、 今後各地域の意見を募集した後、国 務院に認可を申請する。
今回の改正 で、国家高速道路網に連結する一部 の県級都市の路線を増やし、省間幹 線道路にも調整を加える。
中海コンテナ 1Qは一四・五億元の赤字 ■5・ 11  コンテナ輸送大手の中海集装箱運 輸股份(中海コンテナ)は、第1四半 期の業績を発表した。
それによると、 同社の純損益は一四億五〇〇〇万元 (一七四億円)の赤字となり、現在 のコンテナ業界の厳しい状況を窺わ せた。
 同社の二〇一一年の赤字額は二 七億元だった。
一二年初め、マース クをはじめとするコンテナ輸送大手 が値上げを発表し、中海コンテナな ども次々とこれに従った。
それ以降、 同社は極東と欧州、地中海便の基本 輸送料と燃油サーチャージを二度値 上げし、三月一日には一TEU当た り七五〇米ドル(五万九二五〇円) に、四月一日には燃油サーチャージ 五〇米ドルだった輸送費を、四〇〇 米ドル引き上げた。
 同社は四月十二日、第2四半期 (四〜六月)には各路線の貨物量は安 定的に増加する見込みで、複数の航 路の輸送価格をさらに引き上げる予 定であることを明らかにした。
中国・台湾の水運企業七〇社 純利益合計はわずか二七八億元 ■5・ 16  上海水運取引所は、「二〇一一年 度中国港船舶企業ランキング」を発 表した。
上海、深圳、香港、台湾 の証券取引所に上場し、主要事業を 水運、港湾、船舶やその関連業とす る全企業の営業収入と純利益をラン キングしたもので、対象企業七〇社 の昨年の営業収入は計六七六五億元 (八兆一一八〇億円)、純利益は計二 七八億元で、中国工商銀行のわずか 一〇分の一強だった。
 純利益ランキングのうち、一位は 上海港を運営する上海国際港務(集 団)の四七億二四〇〇万元、二位 は中国船舶重工の四七億六〇〇万元。
これに対して中国遠洋運輸(集団) や中海集運、台湾・陽明海運などの 水運企業は大幅な赤字で最下位とな った。
民間航空業界の二〇一一年業績 純利益は一四%減の三六三億元 ■5・ 16 59  JULY 2012  中国民用航空局(民航局)が先日 発表した業界発展統計公告によると、 民間航空業界全体の二〇一一年の 利益総額は前年同期比十三・九% 減の三六三億元(四三五六億円)と なった。
うち航空会社の利益総額は 一七・七%減の二七八億元だった。
 三大航空会社である中国国際航 空股份、中国南方航空股份、中国 東方航空股份が発表した年次報告 書によると、一一年に国際市場で航 空潤滑油の価格が急騰したのに伴い、 航空潤滑油のコストは前年に比べて 約四割も増加し、コスト全体に占め る比率は四〇%に達した。
宅配便業界で民間企業が成長 シェアは七〇%に拡大 ■5・ 22  国家郵政局がこのほど発表した 統計によると、二〇一二年第1四 半期の宅配便業務に占める民間企 業のシェアはさらに広がり、前年か ら八・七ポイント上昇の七〇・三% となった。
民間の宅配企業の営業 収入は全企業の営業収入の五四・ 八%に達し、この比率は前年同期 から十一・六ポイント上昇した。
 国家郵政局によると、民間企業 の業務量と営業収入は、域内、域 外、国際・香港・マカオ・台湾業 務のいずれにおいても拡大しており、 特に域内と域外業務において大きな 伸びが見られる。
中外運空運発展 上海に新物流センターを建設へ ■5・ 23  総合物流企業の中国対外貿易運 輸(集団)総公司(中国外運)傘 下の中外運空運発展股份(シノトラ ンス・エアトランスポーテーション) はこのほど、上海臨港投資開発と の間で、祝橋空港工業区に中外運 空運発展股份の浦東空港物流セン ターおよび外運発展商飛・関連産 業の物流センターを建設することで 合意した。
郵政企業の一〜四月の事業収入 二三%増の約六五〇億元に ■5・ 28  国家郵政局は、郵政企業、国有 企業全社および年間売上高が五〇 〇万元(六〇〇〇万円)以上の非 国有企業を含む「規模以上速達サ ービス企業」の一〜四月の事業収入 が、前年同期比二二・七%増の六 四四億三〇〇〇万元に達したと発 表した。
業務総量は二〇・〇%増 の五九三億七〇〇〇万元だった。
 四月単月の同産業の事業収入は、 前年同月比一九・二%増の一四六 億八〇〇〇万元、業務総量は一 九・四%増の一五一億四〇〇〇万 元だった。
 また、「規模以上速達サービス企 業」の一〜四月の業務量は前年同期 比四六・〇%増の一四億五〇〇〇 万件、事業収入は三七・〇%増の 二九三億五〇〇〇万元だった。
 このうち、四月の業務量は前年 同月比四四・一%増の四億件、事 業収入は三四・三%増の七七億四 〇〇〇万元だった。
重慶市が物流不動産大手と 対欧州貿易センターを設立 ■5・ 30  重慶市の両江新区は、米AMB プロパティコーポレーション、伊ヴ ァイログ、豪グッドマングループ、 シンガポールの英利国際置業などの 国際的物流不動産会社と対欧州貿 易センターを設立し、総額五四億 元(六四八億円)の契約を締結した。
 各企業の代表者らは、中国内陸 地域と欧州の貿易が黄金時代に入っ たとしている。
重慶市政府関係者 は、重慶市と欧州を結ぶ「渝新欧 鉄道」の開通によって両江新区の対 外貿易が大きく発展するのみならず、 中欧貿易がさらに促進されて密接に なると指摘した。
 重慶発欧州行きの「渝新欧」便 は、二〇一二年末には週三便に増 便される予定。
このほか、欧州発 重慶着の便も週一回の定期便を運行 する可能性がある。
アマゾン(中国)の天津センター 中国最大の物流拠点となるか ■5・ 31  アマゾン(中国)の天津運営セン ターがこのほど、メディアに紹介さ れた。
アマゾン(中国)の周涛副総 裁によると、天津運営センターはア マゾン(中国)にとって全国最大の 運営センターとなり、計画面積は一 六万四〇〇〇平方メートル。
この うち一期では九万平方メートルが既 に使用されており、二期の七万四〇 〇〇平方メートルは今年末までに完 成し、北京、河北省、山西省、内 モンゴル自治区などの華北地域を主 な営業対象地域とする予定。
 現在、天津運営センターの一日 当たりの処理量に占める北京市か らの発注数は全体の二〇%を占め、 北京に対する配送効率の向上に大き く貢献している。
 周副総裁は「アマゾン(中国)の システムは、アメリカのシステムの複 製では決してなく、実際の状況に基 づいて大きく改編しており、多くの 都市に当日または翌日に配達するこ とを約束できる」としている。
ニュース出典:MJC物流ニュース 換算レート:1元= 12円、1米ドル= 79円

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