*下記はPDFよりテキストを抽出したデータです。閲覧はPDFをご覧下さい。
MARCH 2013 54
2013年1月発表分
「規模以上港湾」の貨物取扱量
十一月は九%増の八・四億トン
■1・4
交通運輸省はこのほど、貨物取
扱量が年間一〇〇万トン以上に達す
る「規模以上港湾」の二〇一二年十
一月の貨物取扱量が前年同月比八・
七%増の八億四〇〇〇万トンに達し、
一〇月の成長に次ぎ、引き続き増加
していると発表した。 うち輸出入貨
物の取扱量は四・四%増の二億五〇
〇〇万トンで、国内の貨物の取扱量
は一〇・七%増の五億九〇〇〇万ト
ンだった。 また、コンテナ取扱量は
九・〇%増の一五二八万TEU(二
〇フィート標準コンテナ)だった。
一〜十一月の貨物取扱量は前年
同期比六・九%増の八九億一〇〇
〇万トンに達した。 うち輸出入貨物
取扱量は九・四%増の二七億七〇〇
〇万トン、国内の貨物取扱量は五・
八%増の六一億四〇〇〇万トンだっ
た。 コンテナ取扱量は八・三%増の
一億六一四九万TEUに達した。
流通コスト引き下げに向け
国務院が政策一〇項目を決定
■1・8
国務院の温家宝首相はこのほど、
国務院常務会議を開催し、流通コス
トを引き下げる一〇項目の政策を決
定した。
具体的には?農産品の生産流通コ
ストと水、電気価格の引き下げ?農
産品市場料金の規範化と引き下げ?
大型小売企業のサプライヤーに対す
る違法料金と悪意のあるサプライヤ
ー融資の占有の是正?生鮮農産品輸
送の優遇制度の厳格な実施?公共事
業に関わるサービスの料金監督管理
の強化?価格監督検査と独占禁止の
監督管理強化?農産品の付加価値
税税額の控除査定の試行?必要な流
通業界用地の保障?健全な流通コス
トの調査統計制度を構築するための
交通運輸分野での法執行の規範化─
など。
天津港の一二年の取扱量
総貨物、コンテナともに過去最高
■1・
10
天津港の二〇一二年の貨物取扱量
は前年比五・三%増の四億七六〇〇
万トン、コンテナ取扱量は六・二%
増の一二三〇万TEUに達し、いず
れも過去最高となった。
一二年に天津港で新たに開通した
コンテナ航路は一五航路あったほか、
九航路では使用船舶の大型化や増便
が行われた。 また、船会社四社によ
る渤海内の支線航路の就航が実現し、
取扱量が三〇%増加した。 背後地で
はエリア内販売センター二カ所と「無
水港」(内陸部で申告、検査、通関な
どの港湾業務機能が備わった物流セ
ンター)三カ所が設置された。
同港の一二年の完全固定資産投資
額は一三五億元(二〇二五億円)で、
三〇万トン級の航路の一期、LNG
事業関連インフラ、金岸重工関連事
業一期、燃料供給二号基地と中航
油専用埠頭などの重点事業が完了し
た。 東疆国際商品展示販売センター
が供用開始となり、港航ショウ業関
連一期事業も正式に稼働した。
上海港の一二年の純利益
四%増の四九億二〇〇〇万元
■1・4
上海港を運営する上海国際港務
(集団)股份はこのほど、二〇一二
年の上場会社株主に帰属する純利益
が前年比四・二%増の四九億二〇〇
〇万元(七三八億円)に達したと発
表した。 一二年の事業収入は三一・
八%増の二八七億元、利益総額は
〇・四%増の七二億九〇〇〇万元だ
った。
同社は、貨物取扱量の拡大だけで
なく、主要業務に関わる付加価値税
の範囲が拡大したことが、事業収入
を増加させたとしている。 特に、代
理業務収支の調整により、収入とコ
ストのいずれも増加した。
商務省が指導意見を発表
国際貨物輸送代行業界に向け
■1・
22
商務省はこのほど、「国際貨物輸
送代行物流業の健全な発展を推進す
るための指導意見」を発表し、「第
十二次五カ年計画(二〇一一〜一五
年)」期間中に、中国の国際貨物輸
送代行物流業の方式を転換し、質を
高めると同時に、「規模以上」の企
業の経営規模を年平均約十二%成長
させることを目標として掲げた。
この指導意見では、買収や合併、
有力企業への支援などを通じて、主
要業務が明確で経営モデルが先進的
であり、健全な海外ネットワークと
強い競争力を持つ、若干の大型国際
物流企業を育成するとしている。
さらに経営分野が広く、施設が完
備され、資源統合能力の強い大・中
型物流企業を育成する。 また、ブラ
ンド効果や業務面でのメリットが明
確な中小専門貨物輸送代行企業群の
形成を推進する。 合理的な構造と多
様な業態を備え、サービスの質が高
く、競争の秩序ある市場の形成を目
指す。
商務省および関係部門に届け出ら
れた国際貨物輸送代理企業は、一
一年末時点で二万七〇〇〇社に達す
る。
55 MARCH 2013
中海コンテナの一二年業績
黒字に転換、純利益五・二億元へ
■1・
24
コンテナ輸送大手の中海集装箱運
輸股份(中海コンテナ)はこのほど、
二〇一二年の業績が前年の赤字から
黒字に転換し、純利益が約五億二〇
〇〇万元(七八億円)となる見通し
を発表した。 中国企業会計準則で計
算すると、一一年は二七億四三〇〇
万元の赤字を計上し、一株当たり損
失は〇・二三四八元だった。
同社によると、一二年は水上輸送
市場の状況が改善し、コンテナ輸送
に対する需要もやや回復して運賃も
徐々に上昇したため、変動している
市場でチャンスを掴み、経営業績を
大幅に引き上げたという。
また、コンテナ業務構造の調整と
優良化に併せて自社保有のコンテナ
を段階的に減らし、中古コンテナ市
場の価格の高い時期に売却して大き
な利益を上げた。
国務院
民間航空業の発展促進案を発表
■1・
25
中国民用航空局(民航局)はこの
ほど、国務院弁公庁が、「民間航空
業の発展促進における重要業務の分
担案」を発表し、その内容が一六項
目・五六分野に及ぶことを明らかに
した。
空港計画と建設拡大面では、北京、
上海、広東省広州市の空港を機能が
完備した全世界と中国とを結ぶ大型
国際ハブ空港とし、雲南省昆明市や
新疆ウイグル自治区ウルムチ市など
の重要空港を育て、遼寧省瀋陽市な
どの大型空港の地域的な中枢機能を
強化する。
国内の路線ネットワーク面では、
国際ハブ空港と国内幹線空港との路
線網を重点的に構築する。 また、中
国本土と香港・マカオ間の路線網を
最適化し、中国本土と台湾間の便
数と就航都市を拡大する。 このほか、
貨物輸送路線を整え、インターネッ
ト・オブ・シングス(IOT)の応
用を推進する。
財務支援政策の改善面では、中央
財政は引き続き中西部地域の支線空
港の建設と運営を重点的に支援する
ほか、燃料サーチャージと航空燃料
価格の連動機能を実行する。
深圳港の輸出入コンテナ取扱量
三年連続で二〇〇〇万TEU突破
■1・
25
広東省深圳港の二〇一二年の輸出
入コンテナの取扱量は二一七二万八
〇〇〇TEUに達し、三年連続で二
〇〇〇万TEUを突破した。
東部の塩田港のコンテナ取扱量は
前年比三・九%増の一〇六六万七〇
〇〇TEUで、過去最高を記録した。
西部港区(蛇口、赤湾、前海湾保税
港区などを含む)の輸出入の取扱量
は一〇六〇万TEU、貨物輸出入
量は七八七五万七〇〇〇トン、輸出
入の船舶数は六万四九六四隻に達し
た。
大サン湾港区の輸出入コンテナ
の取扱量は四六万一〇〇〇TEU、
輸出入の船舶数は三七四四隻だった。
西南水上輸送通路が二〇年開通へ
重慶市の船舶が珠江と直通
■1・
31
重慶市港航局はこのほど、中国の
西南水上輸送通路が二〇二〇年に開
通するとの見通しを発表した。 開通
後、重慶市の船舶は長江を経由して
貴州省と広西チワン族自治区、また
広東省を通して珠江から海に出るた
め、現在の上海市経由で珠江に行く
より所要時間が大幅に短縮される。
「貴州省水上輸送発展計画(二〇
一二〜三〇年)」によると、同省は
水上輸送の五大通路を開通する予定。
二〇年までに国家計画のハイレベル
の航路の建設を終え、北から長江と
結ぶ烏江水上輸送通路、南から珠江
と結ぶ南北盤江と紅水河水上輸送通
路、清水江水上輸送通路、都柳江
水上輸送通路をそれぞれ開通させる。
それらの通航能力は五〇〇〇万トン
に達する見通し。 同省の赤水河の水
上輸送能力も大幅に向上する。
海運のチャイナ・コスコHD
一二年の業績は大幅な赤字
■1・
31
海運大手の中国遠洋控股股份(チ
ャイナ・コスコ・ホールディングス)
はこのほど、市場ニーズの低迷や運
賃の低下、コストの上昇、保有船舶
構造の不均衡などの影響を受け、二
〇一二年の同社の業績が大幅な赤字
となったことについて、謝罪の意を
表明した。
同社は、一二年のコンテナ輸送市
場の運賃は若干回復したが、年間を
通してみた運賃水準は理想には及ば
ないとの見解を示した。 ドライバルク
(ばら積み貨物)輸送市場も低迷が続
き、運賃指標のバルチック海運指数
(BDI)の平均値は九二〇ポイント
となった。 これは一一年の平均値で
ある一五四九ポイントに比べ四〇・
六%も低い数値であり、同指数の算
出開始以来最も低迷した。 また、燃
料および関連コストも高止まりした。
同社のターミナル事業と物流事業は
業績に貢献したが、海運事業の赤字
を埋めるまでには至らなかった。
ニュース出典:MJC物流ニュース 換算レート:1元= 15円
|