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製造業向け業務管理ソフト大手の
SSAグローバル(本社・米シカゴ)
がロジスティクス分野に本腰をいれ
ている。 八一年に創業した同社は設
立以来、ERPソフト(統合業務パ
ッケージ)を販売してきた。 だが世
界規模の業界再編が進むなかで単独
での勝ち残りは難しいと判断。 近年
は積極的なM&Aを進めてきた。
二〇〇三年七月にERP大手のバ
ーンを完全子会社化し、同年十二月
にはWMS(倉庫管理システム)大
手の米EXEテクノロジーズも買収。
製造業向けに特化しながら、モノづ
くりから顧客への商品供給にいたる
サプライチェーン全域をカバーして
差別化を図ろうとしている。 SSA
グローバルの現在の年商は約七億ド
ル。 世界中に約一万六五〇〇社の顧
客と、四〇〇〇人の従業員を抱えて
いる。 各社の日本法人も統合され現
在では一八〇人が所属している。
SSAグローバル日本法人のリチ
ャード・ライアン社長は、ロジステ
ィクス領域に注力する理由について
次のように説明する。 「ERP市場の
成長は九〇年代末がピークだった。 一
方、ロジスティクス分野のソリュー
ションは今まさに成長過程にある。 W
MSに限らずこの分野のニーズは大
きい。 すでに当社はロジスティクスの
計画系システムを持っているが、今
後も足りない機能を補完するための
買収を進めていく」
今回の統合後、EXEの日本での
サポート体制がどう変わったかとい
う本誌記者の質問には、「EXEは小
規模な企業に過ぎなかった。 従来の
EXEの日本法人には約三〇人の従
業員がいたが、サポート体制が整っ
ておらず半ばコンサルタントがサポー
ト業務を兼務していた。 統合後はこ
れを明確に分け、現状で二〇人いる
サポート専門チームを今後も拡大し
ていく方針だ」と強調した。
たしかにWMS分野のプレイヤー
の売上規模は、大手ERPベンダー
とは桁が違う。 これが投資余力の有
無に反映されてきた面は否めず、現
にEXEも約三年前からの懸案だっ
たJAVA対応を未だ果たせずにい
た。 今後はこうした開発を積極的に
進めると同時に、輸送管理システム
などの機能を強化していく模様だ。
WMSのEXEを買収しロジ分野に本腰
SSAグローバル
日本法人のリチャード・ライ
アン社長
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