ロジビズ :月刊ロジスティックビジネス
ロジスティクス・ビジネスはロジスティクス業界の専門雑誌です。
2004年7号
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センター作業分析を仮想空間で行うシステム 五洋建設、エイ・アイサービス

*下記はPDFよりテキストを抽出したデータです。閲覧はPDFをご覧下さい。

75 JULY 2004 無線で移動体のデータを収集 五洋建設とエイ・アイサービスは このほど「三次元動体位置管理に よる物流調査システム」を開発した。
同システムは物流センター内でのフ ォークリフトや作業者の動きを三次 元で把握し、各種の表示方法で再 現しながら作業効率を分析するた めのツール。
生産工場・倉庫・物流センター などの業務や運用を改善するために は、あらかじめ施設運営の状況を調 査・分析する必要がある。
しかし、 これまでは人手による時間計測や目 視調査が主流だったため、時間と 費用がかかるばかりでなく、計測ミ スの発生が避けられなかった。
今回、両社が開発したシステム では、赤外線・超音波の送受信機 を施設内天井と移動体(人、フォ ークリフト、台車など)に設置し、 その移動状況を離れた場所にある コンピュータ上の三次元建物モデル 内に表示して、リアルタイムで移動 状況を記録する。
そうして集めたデータをもとに施 設の運営状況を分析し、生産性・ 作業性の改善や施設リニューアル、 あるいは新築時のシミュレーション に役立てる。
三次元画像を見ながら改善検討 エイ・アイサービスはもともと、 ロボットを用いた知的荷役システム の研究や、生産工場・物流センタ ーをコンピュータ内に仮想三次元で 再現する研究をしていた。
九五年には、出荷工程でパレッ トや台車に荷物を混載する現場で、 リアルタイムで効率のいい積付け荷 姿を立案し、そのままロボットまで 制御できる全自動混載積載システムを開発。
同時に三次元仮想工場 を利用したシミュレーションシステ ムも発表した。
これらのシステムは大手エンジニ アリング会社の分析ツールとしても 採用された実績を持つ。
今回のシ ステムも、こうした研究の延長線上 にある。
両社は「本システムを顧客開拓 のためのコンサルティングツールと して、生産性向上を望んでいる物 流施設や倉庫などに対して積極的 にアプローチしていく。
適切な建物 の修繕提案や建築計画の立案に役 立ててもらいたい。
物流計画や物流 管理に役立つばかりでなく、作業場 所に人やフォークリフトがいる場合 の危険警告システムや、入退室が 厳重管理される研究施設や危険区 域の制御システムとしても応用でき る」としている。
このシステムを利用する価格は、 「一五〇〇平方メートルの一般的な 倉庫の場合、調査費用は一二○万 円からを予定している」という。
詳 しい情報を知りたい方は左記の連 絡先まで。
お問い合わせ先 五洋建設 広報部 電話番号〇三(三八一七)七五五〇 エイ・アイサービス 電話番号〇三(三三二〇)〇九二〇 センター作業分析を仮想空間で行うシステム 五洋建設、エイ・アイサービス 三次元画像が改善のネタ探しを助ける 物流調査システムのイメージ

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