2026_10

2026年10月号

特集「供給減時代」に備える
 〜物流不動産2026〜

解説

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建設費高騰が3PL事業者の拠点戦略に影響も

 建設費高騰の潮流が止まらない。工事発注側の不動産業界が建設業界と対応を話し合う協議会を立ち上げるなど、関係者の危機感が高まっている。物流施設供給のペースもダウンし始めており、今後は主要な物流施設ユーザーの3PL事業者の拠点戦略に影響を及ぼすことも想定される。

第1部 需給バランスの変化を占う

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潮目が変わった首都圏賃貸マーケット

CBRE 高橋 加寿子 リサーチ シニアディレクター
平井 貴 リサーチ アソシエイトディレクター

 首都圏の大規模なマルチテナント型物流施設の空室率は、将来の供給減少と堅調な需要の影響で低下に転じており、潮目が変わってきた。需給バランスが変化し賃料の上昇が続きそうだ。新たな動きとして、賃貸型コールドストレージの普及が挙げられる。消費社会の構造変化も相まって、この市場は今後も成長が見込まれる。

第2部 主要物流経済圏別の動向を探る

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復調の兆しが見えてきた市場が抱える課題

日本ロジスティクスフィールド総合研究所 辻 俊昭 代表取締役

 物流不動産マーケットは大量供給の継続などにより需給バランスが悪化していた時期から脱し、エリアによっては物流スペースの逼迫感も出始めている。復調の兆しが見えてきた中、“本当の復活”を果たす上で克服すべき課題を考察する。

第3部 市場リポート

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デベロッパーが「課題解決支援」に踏み込む

 物流施設のデベロッパーはハードの提供にとどまらず、軒並み課題解決支援まで踏み込んでいる。物流施設の機能自体が向上し、差別化が難しくなってくる中、ソフト面でテナント企業を包括的に支援することが求められているからだ。一方、次世代の物流施設実現を目指す動きも続けられている。

第4部 先進3社インタビュー

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プロロジス  山田御酒 会長兼CEO

自動化ソリューションを物流施設に配備する

 建設コストの増加に賃料上昇が追いつかない状況が続いていたが、需給バランスの変化などによって徐々に改善に向かいつつある。物流施設の付加価値向上は冷凍・冷蔵機能、危険物倉庫、都市型センターなどに加えて、施設付属の自動化ソリューション提供などを展開。自動化設備を共用インフラとして顧客に提供する新たなマルチテナント型大規模施設の開発にも取り組んでいく。

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日本GLP  帖佐義之 社長

米アレス傘下で付加価値高い案件を提供する

 2025年に米資産運用大手アレス・マネジメントの傘下に入り、機関投資家との関係強化などのメリットを得ている。事業の体制は旧来のものをほぼ継承しており、入居企業間の共創を促進する大規模開発プロジェクト「ALFALINK」(アルファリンク)など、高機能の物流施設や付加価値が高い課題解決支援サービスを積極的に手掛ける姿勢も不変だ。

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大和ハウス工業  更科雅俊 上席執行役員建築事業本部長

スポーツや演劇の入居需要が進化の萌芽に

 ゼネコン兼デベロッパーの立ち位置から冷凍・冷蔵と常温を切り替えられる倉庫を展開、コストを抑えた物件として大都市圏で需要を伸ばしている。スポーツや演劇、研究開発に物流施設を使う新種のニーズが生まれており、物流との相乗効果や人口減少時代のコンパクト都市化の観点から深掘りを目指している。海外は米国の需要が特に力強い。

第5部 活況を呈する新領域

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マーケットリポート
主戦場と化す「冷凍・冷蔵」市場

 冷凍食品の普及などを追い風にして、冷凍・冷蔵物流施設の開発が加速している。かつては不動産業界で運営が難しいとみなされていた、最初に入居企業を確定させないマルチテナント型の建設も相次ぐ。デベロッパーの主戦場がレッドオーシャン化したドライのタイプから冷凍・冷蔵の領域に一段と広がってきた。

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Interview  霞ヶ関キャピタル  杉本 亮 副社長COO

「物流OS」で倉庫をインフラに進化させる

 自動倉庫を装備した冷凍・冷蔵倉庫の開発を事業の軸に据え、分離発注などで建築費高騰の影響を抑制。少量・短期の保管需要も取り込み、事業を伸ばしている。複数の拠点を結んで一体的に運用できるようにする「物流OS」構想を準備するなど、従来の倉庫像を塗り替え、インフラとして付加価値を高めるための新たな手を繰り出している。

第6部 資料

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主要物流施設デベロッパーの開発計画と
データセンター対応方針一覧

主要21社のアンケート調査結果

 主要デベロッパーを対象に、今後の物流施設と、企業のサーバーやネットワーク機器を一括して収容・管理するデータセンターの開発計画などに関するアンケート調査を実施した。その結果からは4大都市圏などで引き続き積極的な開発が見込まれるものの、規模に関しては例年よりスローダウンする見通しとなっていることを示唆した。データセンターは今後積極的に投資していこうと検討する姿勢が目立った。

New Series

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〈第2特集〉独占リサーチ

倉庫は「賃貸」で新設の動きが強まる
2026年度主要3PL事業者アンケート調査より

 国内主要3PL事業者を対象とした事業戦略のアンケート調査結果は、3PLサービスの根幹を成す倉庫に関し、今後3~5年は新設する際、外部のアセットを賃借する意識が強まっていることを示唆した。ただ、物流施設は今後、供給量が絞られてくる見通しだけに、3PL事業者間の倉庫確保競争が激しくなる可能性がある。

収益性──26年度は復調傾向か
M&A──国内の運送・倉庫会社に強い関心
海外展開──アフリカへの関心度が高まる
自動化・省人化──台車型AGVの導入広がる
ビジネスモデル──車両の自社保有上昇へ

Key Person

4

「データ集積がAIの恩恵を最大化する」

Hacobu 佐々木 太郎 社長CEO

 物流を含む幅広い業界で、生成AIを業務で活用しようとする動きが広がっている。本格的に物流業務を変革しようとすれば、AIに参考となる意見を尋ねるだけにとどまらず、自社内の膨大な物流データをAIに分析させ、意思決定の一助とすることが求められる。人材育成にも工夫が必要だ。

Case Studies

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ロッテ〈CLO〉

SCM本部に機能を統合し需給管理を高度化
パレット化の壁となる小ロット・多品種の取引

64

DHC〈自動化〉

通販や店舗向けセンターを大幅に省力化
AGV270台など活用し出荷能力3割向上へ

Columns

68

海外論文

AIとロボットの持続可能なWMSへの統合

 セルビア ベオグラード大学 Svetlana Dabic-Miletic教授

73

《不定期連載》中国マテハン市場レポート2nd《第7回》

蘭剣智能

大学の物流シミュレーション研究が原点
多様なソフトとハードが生み出す対応幅

 法政大 李 瑞雪 教授、高松大 時 鍵 准教授

78

物流企業の値段《第215回》

 姫野良太 JPモルガン証券 エグゼクティブディレクター

日本郵船

順調な株価上昇に三つのプラス材料
事業ポートフォリオの最適化も進捗

80

高度物流人材のためのリスキリング講座《第31回》

サプライチェーンマネジメント(6)
顧客サービス管理

 講師 梶田 ひかる

88

フィジカルインターネット通信《第50回》

日本でのPI実装に欧州の教訓を生かす

 野村総合研究所 水谷禎志 エキスパートコンサルタント

90

海外トレンド報告

《欧米編》レアアースの脱中国依存へ、鉱山開発や資源循環PJ進む
《アジア編》中国・京東が、物流ロボとAIの新戦略を展開
《中南米編》エンブラエルの輸送機、コロンビアが中南米初の輸出先に

94

NEWS ROOM

花王が需要計画立案支援AIエージェントを開発

100

湯浅和夫の物流コンサル道場《第293回》〜温故知新編 第174回〜

適正原価の勝手な議論が始まった

104

物流指標を読む《第204回》

在庫循環の観点では景気回復局面入りか

 NX総合研究所 佐藤信洋

106

国際ロジスティクス学会[SOLE]日本支部報告

航空機部品製造における
サプライチェーン強靭化の提言

112

佐高信のメディア批評

小泉の靖国参拝に反対した異色のバンカー西村
高市に直言する経営者もメディアもなき惨状

Information

CLIP BOARD

67

  • 「国際物流総合展」にヒューマノイドなど“フィジカルAI”掲げる新商材が続々登場

89

  • 日昇会が改正法の政官民勉強会・「過剰規制」懸念の声も

93

  • AZ-COM丸和、埼玉の最新物流拠点を公開
  • サントリーロジが宇都宮の新拠点で自動化推進

DATA BANK

113

  • 国土交通月例経済(国土交通省)
  • デカルト・データマイン 海上コンテナ輸送量実績調査
  • 物流施設の賃貸マーケットに関する調査
    一五不動産情報サービス 東京圏は需給改善続く、開発停滞も新規需要堅調

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主要記事索引

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編集後記

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広告索引

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