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2025年3月号 |
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Cover Story |
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特集 グローバル物流
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3PL
ECによる潮流変化、新たな物流高度化探る
商取引のグローバル化に伴い、企業のサプライチェーン管理は複雑化。国際間の輸配送や在庫管理などを委託する3PL(Third Party Logistics)の市場規模は急速に拡大した。ただ今後は電子商取引の高まりなどを受け、主戦場が移る可能性もある。3PL企業も生き残りをかけ、M&Aに加えて荷主からの多様な要求に応えるDX化を進める必要性にさらされている。
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低温物流
ニチレイロジGに聞く欧州・アジア市場の今
低温物流は冷蔵冷凍技術や食品冷凍技術の発達、EC利用など生活スタイルの変化、インフラ整備といった社会の発展を反映しやすい分野だ。市場レポートによると、今後10年で年平均14%強のペースで成長する。欧州とアジアに拠点展開しているニチレイロジグループの取り組みを通して、海外市場の動向を見てみよう。
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海上キャリア
上位船社への集中度が高まるコンテナ船
コンテナ船の運航船腹量は上位船社への集中度が高まり続けている。激しい国際競争を背景に繰り返された世界規模でのM&Aなどによって集約と再編が進んだ結果、上位3船社が占めるシェアは50%近くにまで達している。コンテナ船社による戦略的協定であるアライアンスの組み換えも進展している。
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航空フォワーダー
中国EC好調が波及し輸送量は再び上昇基調
航空貨物輸送はコロナ禍での急増後、企業が有事に備えた余剰在庫を持つ動きが広まったことで一時は輸送量が停滞した。しかし24年に入ると中国の越境ECの拡大や世界的な半導体需要が後押しし始めた。アメリカの関税政策に注目が集まる中、関税前輸出など再び航空輸送の需要が高まっている。
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第2次トランプ政権が国際物流に与える影響
NX総合研究所 田阪幹雄 リサーチフェロー
トランプ政権が関税を用いた“ディール”を続けている。コロナ禍に端を発したグローバルサプライチェーン混乱の後遺症は、米国港湾などの物流結節点におけるパフォーマンス低下という形で今も残っている。追加関税をちらつかせながら相手の出方を見るという“トランプ流”は激しい変動を引き起こしかねず、それが国際物流の混乱を再燃させるきっかけとなってしまう可能性がある。
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越境ECの拡大と国際小口貨物輸送の急増
流通経済大学 林 克彦 流通情報学部教授
アマゾン、SHEIN、TEMUなどのプラットフォームを利用した越境ECが急拡大している。その影響を受けて、国際物流では小口貨物輸送が急増し、フルフィルメントサービスに対する需要が拡大している。物流事業者は、一般貿易とはまったく異なる越境ECのビジネスモデルを理解したうえで、その物流需要を取り込んでいくことが求められる。
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中欧班列を軸に変容する東アジア物流網
〜一帯一路の視点より〜
中国物流研究会
日本海事センター 福山秀夫 客員研究員
九州国際大学 男澤智治 現代ビジネス学部教授
中国と欧州を結ぶ鉄道コンテナ輸送の中欧班列は2024年に200万TEU超の貨物を輸送した。ASEAN方面鉄道や中国・欽州港などとの多様な連携が今後も進むことから、さらなる利用拡大が確実視されている。従来の第3の選択肢的な位置付けから、ユーラシアにおける国際複合輸送の新たなバリューチェーンへと変貌しようとしている中欧班列を軸に、東アジア国際物流ネットワークの最新状況を報告する。
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PIは外航海運業務をどう変えるのか
神戸大学大学院海事科学研究科 平田燕奈 准教授
海運分野では研究が乏しいが、フィジカルインターネット(PI)は船舶業務に多くの改善効果が期待される。標準化されたPIコンテナをターミナル業務に活用するシミュレーションでは、業務効率改善とCO2排出量の削減可能性を示唆する結果が得られた。多岐にわたる変化の具体例と、実装に向けた準備・心構えを解説する。
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東京エレクトロングループ
半導体装置の設計段階から物流部門がレビュー
指定された時間でのクリーンルーム搬入と短期間での輸送が求められる半導体製造装置は、ほとんどが航空便で輸出される。限られた輸送枠を確保しやすいよう、東京エレクトロングループでは装置の設計段階から物流部門がデザインレビューに参画し、輸送に適した設計を追求している。
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ビィ・フォアード
アフリカ市場を攻略した自社物流網をオープン化
日本の中古車や自動車部品を、アフリカを中心とする世界200カ国以上に越境ECサイトを通じて販売している。年商は1千億円超。簡単なPC操作だけで世界中に商品を輸出できる物流サービス「ポチロジ」とマーケットプレイスの運営を通して、日本の中小荷主や個人事業主のアフリカ市場進出も支援している。
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住商グローバル・ロジスティクス
金属・機械類の中国横断トラックルートを構築
ロシアによるウクライナ侵攻やイエメン反政府勢力による船舶攻撃の影響を受け、リードタイムが長期化した欧州経由の中央アジア向け輸送について、新たに中国経由の陸路ルートを開拓した。機械類は約4割を切り替えた。現地に根を下ろしたネットワークを武器に、サプライチェーンを途切れさせない対応力を磨き続ける。
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成田国際空港会社
輸入貨物の引き取り待ち時間を大幅短縮
成田国際空港の輸入貨物を引き取るトラックドライバーを苦しめていた荷待ち時間を、最長5時間から平均約1時間半まで改善させた。昨年11月から上屋のバース予約システム導入に併せ、荷待ち時間を長期化させていた貨物引き取りを巡る“悪しき慣習”にメスを入れた。貨物地区内における不法投棄削減にもつながった。
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グローバルサプライチェーンの地政学的混乱
“Geopolitical disruptions in global supply chains: a state-of-the-art literature review”
英国サセックス大学ビジネススクール Lukasz Bednarskiほか
ブレグジット、米中対立、コロナ禍、ウクライナ侵攻など、2010年代後半から連続して生じた地政学的イベントは、効率重視のグローバルサプライチェーンを前提とした企業活動を根底から揺さぶっている。では、レジリエントなサプライチェーンの構築に向けた研究はどの程度行われているのか。文献調査により現状を概観した。
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Key Person |
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「貨物動静情報が物流を収益部門化する」
PwCコンサルティング 田中大海 執行役員
国際物流はアナログ業務が多く、貨物が予定通り運ばれているか分からないのが常だった。だが今、荷主企業の間で貨物のトラッキング需要が高まりつつある。専用ソリューションも発達してきた。PwCのサプライチェーン最適化支援部門は、荷主企業は貨物動静情報の提供で顧客の安心感を高め、物流部門を収益部門化できるとにらむ。
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Case Studies |
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クボタ〈物流拠点〉
サービス部品の物流業務を効率化するため
130億円投じて東日本部品センターを新設
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Best Beer Japan〈物流DX〉
高成長続くクラフトビール業界のDX推進
“樽シェア”で物流効率化し販促ECも展開
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Columns |
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物流企業の値段《第199回》
土谷康仁 東海東京インテリジェンス・ラボ シニアアナリスト
商船三井
エネルギー事業を軸に利益成長を目指す
株式市場は今後の株主還元の方針にも注目
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高度物流人材のためのリスキリング講座《第12回》
会計・財務の基礎知識(2)財務指標
講師 梶田 ひかる
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フィジカルインターネット通信《第31回》
ドイツ発スマートボックス、欧州展開が始動
野村総合研究所 水谷禎志 エキスパートコンサルタント
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海外トレンド報告
《欧米編1》英アストンマーティン、F1での輸送を海上にシフト
《欧米編2》英Marshall、オランダ軍の特殊コンテナを設計製造
《アジア編》京東グループ、吉林省特産魚の供給網を強化
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NEWS ROOM
三菱食品とPALTACが持続可能な物流の構築で連携
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湯浅和夫の物流コンサル道場
《第274回》〜温故知新編 第155回〜
「企業取引研究会報告書」を読む
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物流指標を読む《第185回》
ゴールデンクロス出現も景気好転は期待薄
NX総合研究所 佐藤信洋
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国際ロジスティクス学会[SOLE]日本支部報告
地球環境問題とロジスティクス
低炭素燃料 ─カーボンニュートラルに向けた意義と課題─
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佐高信のメディア批評
「拝金主義」の旗印から伝わらぬ新規性
玉木・中居と重なるホリエモンの下品さ
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Information |
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CLIP BOARD
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●中国マテハン企業の急速な国際化を紐解くシンポジウム開催
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●船井総研ロジが恒例セミナーで運賃相場のロジック転換など2025年の時流を解説
●ヤマトグループと富士通が共同輸配送サービスを開始
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●エアロネクスト・田路CEOが国内外でドローン物流拡大に意欲
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●波乱の米トランプ政権2期目、有識者に聞く日本企業の進むべき針路
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●トラスコ中山のグループ最大物流拠点が愛知県内で竣工
●SGHDが台湾の物流大手モリソンを買収へ
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●フューチャーアーキテクトがSGシステムと連携し物流業界支援強化
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DATA BANK
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●国土交通月例経済(国土交通省)
●デカルト・データマイン 海上コンテナ輸送量実績調査
●賃貸物流施設マーケット動向(2024年第4四半期)
シービーアールイー 首都圏の空室率上昇に底打ちの兆し
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主要記事索引
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108 |
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編集後記 |
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109 |
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広告索引 |
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ロジビズ・オンライン ピックアップ(2025年1〜2月配信分より) |