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2014年4月号 |
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特集運賃値上げ
実勢トラック運賃調査 2014 |
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【解説】今春の相場──全国263社が回答
トラック運賃相場の本格的な上昇が始まった。2013年の宅配便、路線便の値上げが、ルート配送や長距離輸送の貸切料金にも波及し始めた。今春の運賃交渉では荷主の約6割が値上げを覚悟している。消費増税分もそのまま支払運賃に転嫁される見通しだ。本誌が1〜2月に実施した調査結果を速報する。
■荷主の過半が物流コスト上昇を覚悟
図1 運賃交渉の見込み 図2 消費増税への対応
■特積み運賃──不採算荷主の料金改定進む
図3 採用している旧運輸省タリフ(S53〜H11)
■時間制運賃──4トン車、10トン車が大きく上昇
図4 三大都市圏 1日8時間稼働 支払運賃
■距離制運賃──長年の下落トレンドが本格転換
図5 車両サイズ別・距離帯別 実勢運賃推移
■調査の方法
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【第1部】都市部と地方で運送会社の意識に開き
ロジスティクス・サポート&パートナーズ 黒澤明 代表/石橋岳人 常務
昨年の佐川急便に続き、この3月にはヤマト運輸も宅配便の一斉値上げを打ち出した。他の大手特積みも強気の姿勢で荷主との運賃交渉に臨んでいる。ただし、地方の中小運送会社の対応は遅れている。今後、値上げはどこまで波及するのか。調査結果をレビューする。
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【第2部】求貨求車事業者に相場観を聞く
「WebKIT」 日本貨物運送協同組合連合会
──昨年後半から本格的な上昇局面に入った
「物流情報サービス事業」 トランコム
──昨夏以降トラック不足が相場押し上げ
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【第3部】ブロック別運送市場リポート
《北海道》現状維持が大勢、今後に期待感
各社とも運賃の値上げ交渉を行っているが、現段階では据え置きが大勢を占めているようだ。燃料油価格の高騰に伴いフェリー料金が上昇。しかし必ずしも収受料金に反映されていないため、本州便を持つトラック事業者の経営を直撃している。車両の不足感はさらに拡大しており、あらゆる車種が足りていないという。既存顧客の運賃については変動がないものの、新規の貨物については軽油価格高騰分などを踏まえた運賃を収受している例もある。荷動き動向は一般雑貨が活発なもよう。昨年の夏以降から盛り上がりを見せ、今年に入ってからは消費増税の影響もあり、ここ数年で最高水準にあると証言する事業者もいる。今後、本格的な値上げに向かうとの観測が持たれている。
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《東北》復興需要本格化も車両不足が深刻
復興需要で荷動きは活発だ。しかしトラック不足がさらに加速している。平ボディーやウイングが足りない。ドライバーがダンプに移るケースもあり、タイト感に拍車が掛かっている。運賃交渉は値上げを提示している例が多く、一定の実績も出てきている。長距離便は特に上昇傾向にあるという。車両不足が顕著なため、ある程度は値上げをしないとトラックを確保できないことを荷主サイドが認識しつつあるとの意見も得られた。今年3月は消費増税による需要増と通常の繁忙期が重なり車両の確保が特に難しかったため、収益につながらない仕事を断る事業者も増えつつある。荷動きは食品やコメ、精密機器などで堅調だが、一時的と見る向きが多い。建材や道路資材といった復興関連貨物は引き続き好調なようだ。
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《北陸信越》値上げは今回限りとの声も
基本的に各社とも値上げ交渉を行っている。昨年末から現在にかけては実際に値上げが認められるなど、運賃単価については改善の兆しが見え始めている。元請け事業者が荷主から収受する料金が上昇していない場合でも、協力会社へ支払う運賃は既に上がっているという。運賃交渉では軽油価格高騰分の転嫁に加えて、ベース運賃の値上げも要望している例が目立つ。今後の運賃動向については今回に限り値上げは実現するものの、その後についてはかなり難しいと感じている企業が多い。北陸信越地域はもともと車両の絶対数が少なかった上、ここ数年の減少によって、ますます足りていないようだ。ドライバー不足も深刻で、募集を掛けてもなかなか集まらないため、依然として厳しい状況が続いている。
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《関東》景気回復で見直し機運高まる
昨年来、食品や日用雑貨品、化成品などの荷動きに明るさが見えている。消費増税前の駆け込み需要が大きいものの、景気回復も追い風になっているようだ。加えて、「ドライバー不足が改善しない」(栃木・食品物流会社)影響でトラック確保が難しくなっており、協力会社から値上げを要請される運送業者が増えている。長距離路線便が荷扱いの難しい荷物を相次ぎ値上げしているとの証言も多い。荷主サイドには欠車リスクを恐れて運賃引き上げやむなしのムードが生じ、運賃を見直す機運が強まっている。中長期的に見れば2020年の東京オリンピック開催がプラスに働くと予想する向きもある。
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《中部》自動車復調が市況に追い風
中部圏の景気は昨年来、緩やかな回復が続いている。基幹産業の自動車は北米やアジア向けの販売が堅調で国内市場も回復していることから総じて復調している。スマートフォン向けの電子部品なども伸びている。物流現場からは「自動車絡みの荷物が動いている」(愛知・3PL)などと荷動きの良さを指摘する声が多い。トランコムの上林亮物流情報サービスグループ統括マネージャーは「三大都市圏の中で東海地方が一番車両の不足感が強い」と分析。こうした情勢に消費増税前の駆け込み需要が重なり、値上げの動きが広がってきた。ただ、中長期的な市況の見通しについては、消費増税の反動が読み切れないことなどから、慎重な見方が多く聞かれた。
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《近畿》工場閉鎖が貨物量に影落とす
各種経済分析では近畿地区でも景気回復は続いているとされるが、その荷動きに関東や中部ほどの力強さは見られない。地域経済を支える屋台骨の電機業界はまだ生産が大きく持ち直すまでには至っていない。電機や金属製品メーカーの工場閉鎖も貨物量に影を落としている。震災に伴う東北方面への臨時輸送需要も一段落した。ただ、他のエリアと同じく、ドライバー不足によるトラックの供給落ち込みは深刻。「このままでは廃業するしかない」と危機感を募らせる運送会社が相次ぎ値上げ交渉に踏み切っている。
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《中国》荷動き活発で値上げに強気な姿勢
荷動きは増税前の駆け込み需要で新車販売台数が好調な自動車関連、公共工事や民間投資向けの建設資材、年度末の商品入れ替え・在庫整理に伴う日用雑貨などが活発だ。鉄鋼製品や化学品といった生産財も安定している。一方で車両やドライバーの不足を懸念する声が多く聞かれた。中国地区は2013年におけるトラック運送事業者の倒産数が増加に転じ、中小零細で引き続き倒産・廃業が見られるという。物量の増加や事業者数の減少、ドライバー不足によってマーケットは売り手市場となっており、次期運賃交渉では多くの企業が大幅値上げを要求している。一部では同業他社との共同提案による値上げ要請、価格次第では選別受注も辞さないなど強気な構えを見せている。
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《四国》車両不足で運送業者は争奪戦か
瀬戸内海側の愛媛と香川では化学品などの各種工業製品、太平洋側の徳島と高知では食品、医薬品の出荷が伸びており、前年同期と比較して物量は平均10〜20%の増加となっている。また四国地区では増税前に住宅やマンションの着工が相次いでいることから、帰り荷は材木をはじめとする建設資材関係が目立つという。しかし運賃は総じて横ばいで推移しており、上昇したのは一部の路線便だけのようである。次期運賃交渉では各社とも軽油価格の高騰、物量の増加、車両・ドライバー不足を理由に大幅な値上げを要請しているが、荷主企業も簡単には引かずせめぎ合いが続いている。四国地区は運送業者が他の地区と比べて少ない。今のところ表面化していないが、運送業者の争奪戦や囲い込みが起きる可能性もある。
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《九州》物量増加も運賃回復の見込み薄く
本州向けに農畜産物、住宅設備機器など全般的に輸送量は伸びている。また九州圏内でもメガソーラー発電所や病院の建設プロジェクト、大手ホテルチェーンのリニューアル工事が進展しており、物量・引き合いともに増えているという。しかし運賃は横ばいが続いている。来期の運賃交渉でも悲観的な見方が大勢を占めた。値上げへの期待感が乏しい中、物量は増加しドライバー不足は深刻化。人材確保に向けて給与水準の引き上げを本格検討しているところがある一方、同業者によるドライバーの引き抜きも増えている。物量自体は増税後も農産物を中心に堅調に推移していくとみられるが、現在の運賃水準ではドライバー不足を補うためのコストを吸収できず、サービスレベルの維持や収益性への影響を懸念する見方もある。
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KeyPerson
「オムニチャネル戦略で老舗が蘇った」
米ハリー&デービッド クレーグ・ジョンソン CEO
グルメギフトの老舗、米ハリー&デービッドはオムニチャネル戦略をてこにして、2011年の倒産からわずか2年で業績を急回復させている。SCMのスペシャリストがCEOとしてその再建を指揮している。今年3月、日本サプライマネジメント協会(ISM)の年次総会のため来日した同CEOに話を聞いた。
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雪印メグミルク〈拠点集約〉
乳製品の新工場に調達・生産・物流を集約
サプライチェーン全体を1カ所でコントロール
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英テスコ〈欧米SCM会議33〉
ビッグデータの活用で在庫配分を最適化
馬肉混入問題ではトレーサビリティー再構築
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【特別レポート】BIG DATA IN LOGISTICS
A DHL perspective on how to move beyond the hype
ビッグデータの活用がロジスティクスを一変させる。飛躍的な効率の向上、顧客との関係性の改善、リスクマネジメントの高度化が可能になる。日々発生する大量の輸送データから大きな価値が生み出される──ビックデータがもたらすロジスティクスの近未来をドイツポストDHLが予測した。
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【新連載】東工大キャリアアップMOT
サプライチェーン戦略スクール報告
《第1回》日本のSCM再興を目指して
圓川隆夫 東京工業大 教授
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物流企業の値段《第92回》
姫野良太 バークレイズ証券 ヴァイスプレジデント
ヤマトホールディングス
デリバリー事業の収益率改善の鍵は
コスト構造改革と適正単価収受の実現
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海外トレンド報告【News】
《欧米編》パナマ運河拡張工事の継続へ当局と企業が最終合意
《中国編》中国のサービス貿易が2013年は12兆円の輸入超過
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【短期集中連載】中国鉄道コンテナ輸送 Part2《第1回》
中鉄集装箱運輸公司(CRCTC)
福山秀夫 (公財)日本海事センター 前海事図書館長
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ARC Advisory Group レポート
SCMの高度化が牽引するサプライチェーン計画市場
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湯浅和夫の物流コンサル道場
《第144回》〜温故知新偏 第25回〜
ロジスティクス情報システムの登場
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奥村宏の判断学《第143回》
奇妙な持ち株会社
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佐高信のメディア批評
「無冠の帝王」の称号は返上すべきではないか
続々と勲章をもらう新聞・テレビのトップたち
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事例で学ぶ現場改善《第133回》
公共資材メーカーV社のコスト削減
日本ロジファクトリー 青木正一 代表
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3PL再入門《第9回》
3PL事業者の物流子会社買収
梶田ひかる
トランコム ロジスティクスソリューションアドバイザー
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物流指標を読む《第64回》
円安でも輸出が加速しない本当の理由
日通総合研究所 佐藤信洋
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The International Society of Logistics
国際ロジスティクス学会[SOLE]日本支部報告
中堅製造業のグローバル化における
「革新リファレンスモデル」の考察
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CLIP BOARD
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●1月の運輸業新規求人は5.6万人に増加/13年の平均基本月収は26.6万円で最下位逃れる
●運賃適正化・安全確保へトラック運送契約の書面化促進/国交省が関係省令改正とガイドライン作成 |
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●住友商事が物流不動産への本格進出を正式発表/公共建物グループと500億円のファンド組成
●大型・近代的な物流施設は世界で有望な投資対象/ラサールが不動産リポートで分析 |
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●配送センター内で高速無人搬送車を安全運用/ダイフク開発システムが国際規格認証を世界で初取得
●日本SCM協会が発足/唐澤会長が「企業の物流力強化に貢献」と抱負 |
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●第5回「夢のMH」アイデア大賞を募集/日本マテリアル・ハンドリング協会
●日本アクセスが協力物流会社との連絡組織の年次総会/業務効率化や人手不足の対策を連携して試行へ |
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DATA BANK
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●国土交通月例経済(国土交通省)
●物流施設の賃貸マーケットに関する調査 一五不動産情報サービス
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主要記事索引
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編集後記 |
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