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2014年1月号 |
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特集物流の安全管理 |
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物流の安全管理はシンプルなルールをどれだけ徹底できるかにかかっている。そのために先進企業は知恵を絞り、多大な手間とコストを掛けている。それでも事故が減れば十分にペイする。従業員を守り、ダメージによる出費を抑え、顧客からの評価を高めることができる。
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【解説】輪止めを見ればレベルが分かる
日本ロジファクトリー 青木正一 代表
その会社の安全管理の水準は駐停車中にトラックのタイヤを固定する“輪止め”に端的に現れる。優れた荷主企業や物流会社は自社車両や傭車先はもちろん、拠点を出入りする取引先の車両にまで輪止めの使用を徹底させている。
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【第1部】事例研究:当たり前を徹底する
アサヒビール
「対話による安全監査」で相互啓発
各工場と物流センターで管理職と従業員が作業の安全性を高める方策を個々に話し合う「対話による安全監査」を2012年末にスタートさせた。これと並行して輸配送や庫内作業を担当する物流子会社のアサヒロジも安全教育を拡充、足並みを揃えている。
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東 レ
荷主主導で現場スタッフの意識を改革
自社、顧客、外注先の垣根を取り払い、関係するあらゆる企業と問題意識を共有。製品フローの上流から下流における個人レベルでの改革まで、荷主企業が先頭に立つことで物流事故を大幅に低減させた。
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東ソー
自前の輸送体制で徹底したリスク管理
外部の物流企業をほとんど起用せず、グループ一体となった自前主義の輸送体制を構築。製品供給者自らが最後まで安全責任を負うことでエンドユーザーからの信頼を得ている。独自の輸送技術開発や人材教育にもコストを惜しまない。
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三菱化学物流
グループの安全インフラを外販の武器に
化学品や危険物を対象に、緊急事態に24時間365日対応できる全国規模の物流ネットワークを構築している。万全の安全管理体制を物流会社の差別化手段と位置付け、グループへの貢献だけでなく外販営業にも役立てている。
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物流技術研究会
物流子会社が共同で現場リーダー養成
飲料・酒類を扱っている物流子会社8社がノウハウを持ち寄り、共同で研修や改善事例大会を開いている。知見の共有が目的だ。当初は8社の社員が中心だったが、協力会社のスタッフにまで裾野が広がった。現場リーダーを養成するとともに、合同の小集団活動で改善点を洗い出す。
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アサヒロジスティクス
常に業界に先駆け先進機器導入
安全管理に関する各種の先進機器を業界に先駆けて導入してきた。車両にはハンドルさばきやブレーキ操作を細かく記録するドライブレコーダーに加え、ドライバーをとらえるカメラを設置。日々の運転をチェックしている。それと同時にハードを過信せず、ドライバーが自発的に考え行動する環境整備に腐心している。
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遠州トラック
運転シミュレーターで教育課程を深化
大型トラックの運転席を使用したドライブシミュレーターを6000万円掛けて導入した。従来から独自のコンセプトに基づきドライバーの教育プログラムの開発を進めてきた。しかし、危険な状況を実際に体験させることはできないという悩みがあった。ドライブシミュレーターでその解決を図った。
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キムラユニティー
トヨタ流「安全道場」で危険を実体験
主要顧客のトヨタ自動車グループが安全管理のベンチマークだ。トヨタの手法を自社流にアレンジして積極的に導入している。危険行為を実際に体験できる教育施設「安全体感訓練道場」を国内19拠点に設置。同様の施設を中国の広州、常熟にも展開し、活動の浸透を図っている。
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【第2部】安全認証:その必要性と有効性
日本品質保証機構
「物流会社のISO取得は増え続ける」
森廣義和 理事
2012年ISO39001の発行をきっかけに物流業界で国際認証取得への関心が高まっている。今後は核となるマネジメントシステムと業界別のセクター規格を組み合わせた取得も進みそうだ。日本最大の認証機関、日本品質保証機構ではその準備を進めている。
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Gマーク
全トラック事業所の2割が取得
「Gマーク」のシンボルマークで知られるトラック事業者の安全認定は既に高い知名度を誇っている。これまでに全事業所の約2割が認定を受けている。毎年2000〜3000件の申請があり、合格率は約9割と高い。しかし、認定要件を満たすのは決して容易ではなく、トラック事業者の安全性を測る有効な目安になる。
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運輸安全マネジメント制度
運輸安全調査官が社長を訪問
重大事故の多発をきっかけに2006年に国交省が導入した。車両300台以上を保有するトラック運送会社にも実施が義務付けられている。国交省の調査官が各社の社長と直接面談。ISO9000シリーズをベースに作成した安全ガイドラインを基にPDCAサイクルの運用を助言している。
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ISO39001
日頃の交通安全対策が試される
2012年10月に発行した道路交通安全を推進するマネジメントシステムの国際規格。普段から事故防止に意欲的な組織は、認証の取得によって自らの取り組みの実効性を上げることが期待できる。しかし、そうでない企業にはハードルが高い。
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ISO22000
荷主先行、物流業には高いハードル
食品安全に関するマネジメントシステムの国際規格として日本でも普及が進んでいる。今のところ認証の取得は食品メーカーや卸、外食チェーンなどが中心だ。細かな食品衛生管理が要求されることなどから、物流企業の取得は容易ではない。
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OHSAS18001
物流業への浸透はISO化以降?
労働安全衛生マネジメントシステムの国際規格。労働と衛生に関するリスクを分析・管理し、従業員などの安全確保を主眼としている。国内でも倉庫業などで取得実績はあるものの普及は進んでいない。浸透するのはISO化移行と見る向きもある。2013年6月にISO規格化が決定。今後3年以内の発行が見込まれている。
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TAPA
日本と海外で取得意欲に温度差
ハイテク製品の保管・輸送中における紛失、盗難の被害を防ぐことを目的に米国で設立された。世界同時多発テロ、生産拠点の新興国シフト等によって認証の取得を物流業務委託の条件とするグローバル企業が増えている。しかし、現状では日本国内と海外の認識にかなりの温度差がある。
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KeyPerson
「安全は義務、安心は価値を生む」
東京海洋大大学院 川島孝夫 前教授
安全はそれを維持するだけでは不十分だ。安全を顧客に保証し、納得してもらうことで安心が生まれる。安心は顧客のロイヤルティを高める。商品やサービスの価値が上がり、市場競争力が強化される。リスクマネジメントを武器にしてリスクをチャンスに変えることができる。
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三井化学〈3PL〉
業界に先駆け3PL導入しコスト削減に成功
定期コンペの方針修正し関係性強化を重視
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ナイス〈SCM〉
プレカット工場併設の物流拠点を全国展開
必要な資材をまとめて現場に適時搬入
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物流企業の値段《第90回》
荒巻佑介 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 アナリスト
山九
業績は14年3月期1Qを大底に回復へ
非日系企業を取り込み海外事業が拡大
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海外トレンド報告【News】
《欧米編》アメリカンとUSエアが司法省と和解し合併確定
《中国編》北京市が乗用車ナンバー発行数を縮小へ
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湯浅和夫の物流コンサル道場
《第141回》〜温故知新偏 第22回〜
多頻度小口化の始まり
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奥村宏の判断学《第140回》
アメリカの時代は終わった!
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佐高信のメディア批評
拙速極まる国会審議で特定秘密保護法が成立
逮捕も辞さない覚悟で反対するジャーナリスト
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物流不動産Biz 日記《第10回》
中小企業もファンド施設を活用せよ
大谷巌一 イーソーコドットコム 会長
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3PL再入門《第6回》
ビッグデータ時代の3PL
梶田ひかる
トランコム ロジスティクスソリューションアドバイザー
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物流指標を読む《第61回》
消費増税がデフレ脱却を妨げる懸念
日通総合研究所 佐藤信洋
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物流行政を斬る《第34回》
高速道路3社が新割引制度
国庫負担分終了目前に改定案
元の姿に戻し高速のあり方議論を
産業能率大学 経営学部 准教授 寺嶋正尚
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The International Society of Logistics
国際ロジスティクス学会[SOLE]日本支部報告
アメリカ“原子力ルネサンス”
保全革新と標準業績モデル
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CLIP BOARD
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●都心の空き倉庫をリノベーションで宝の山に/イーソーコが解き明かす倉庫再生のイロハ
●大和ハウスが3年間で物流施設に2000億円投資/東京・有明では新たに「マルチ機能型」を開発へ |
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●プロロジスとグッドマンのCEOが相次ぎ来日/日本で物流施設への積極投資継続を明言
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DATA BANK
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●国土交通月例経済(国土交通省)
●物流施設の賃貸マーケットに関する調査 一五不動産情報サービス
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主要記事索引
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編集後記 |
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