ロジビズ :月刊ロジスティックビジネス
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2014年7月号

    2014年7月号
     
   
   
特集物流現場の人手不足

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【解説】人が集まる会社に仕事も集まる
 仕事はいくらでもある。しかし、人手が足りない。傭車の確保も難しくなっている。物流ビジネスの前提は大きく変化した。営業力や提案力の比重が下がり、人手を確保する力が決定的要因に浮上した。それに気付き、いち早く対応した企業は事業を急拡大させている。

 

「ホームページを一から作り替えろ」

船井総合研究所 橋本直行 上席コンサルタント


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【第1部】ケーススタディー:ドライバー確保

 

SGホールディングス──2万人の「佐川女子」が現場を変える
 グループ収益の3割を女性が稼ぐ方針を打ち出した。典型的な男社会だった風土を改革するため、トップ直轄のプロジェクトチームを組織、女性の働きやすい労働環境を整備した。宅配便の現場では、男性正社員のセールスドライバーから、女性契約社員だけで編成した軽車両チームへの移行が進んでいる。

 

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日本アクセス──物流パートナーと対策を共同研究

 

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ロジスティクス・ネットワーク

──低温輸送網を「協力会」が支える

 

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川崎陸送──人を呼び寄せる労働環境を整備
 物流センターでの長い待ち時間を解消することで、ドライバーの労働環境を改善している。センター入場に事前予約の仕組みを取り入れ、待ち時間を圧縮した。新卒採用は物流に興味を持つ人材がいる学校に狙いを定め、経営幹部自らが足を運んで企業説明を行う。パート確保には従業員施設の充実を図った。入口部分と定着部分に分けた施策が効果を発揮している。

 

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ライフサポート・エガワ

──若手中心に従業員の満足度向上活動
 「人を集めるにはまず今いる従業員の満足度を向上させることが先決」。こうした思いから、若手社員が自発的に職場環境の改善に取り組み、成果を挙げた。社内の変革を受け、大卒の新卒採用に本腰を入れている。学生向けの会社説明会を積極的に開き、経営トップが自ら物流への熱い思いを訴えた。今春は8人をドライバーとして獲得することができた。

 

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ナルキュウ──ドラコン優勝の知名度をセールスポイントに
 中小企業でありながら、大手物流企業が上位を占める全国トラックドライバー・コンテストでの部門優勝を果たした。この実績と知名度を人材募集にフル活用。プロドライバー集団の存在を新規乗務員の呼び込みと育成につなげている。社員定着のために採用しているのは業務負荷をポイント化し、報酬換算する独特の給与体系だ。これにより、モチベーションアップとサービスの品質向上を図っている。

 

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【第2部】本誌・緊急アンケート

トラック業界の経営実態を探る


《トレンド》給与・労働時間の見直し進む
 ドライバーの数に関して「不足」「やや不足」が合計で78.4%に上った。2013年に本誌が実施した前回調査と比較しても、不足傾向に改善は見られなかった。対策は「特になし」の回答割合が減り、「募集広告の強化」「給与の見直し」「労働時間の短縮」などが増加。各社が窮状を打開しようと四苦八苦している姿が浮き彫りになった。

 

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《地域別動向》首都圏で不足感が最も深刻
 ドライバー不足を3大都市圏と地方圏で比較すると、特に首都圏で絶対数が足りていない。都市圏は人手不足の理由として「新規採用の難しさ」が最も多かった半面、地方圏は「仕事(トラック)が増えている」が3割でトップ。今後の方針では、「車両・傭車を増やす」が多い都市圏と、逆に「車両を減らす」が半数に達した地方圏とで食い違いを見せた。

 

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《規模別動向》「51台以上」は実運送に傾斜
 事業規模別では、保有車両台数が11〜50台のクラスが最もドライバー不足を強く訴えた。ドライバーの集まらない理由としては、10台以下が「3Kのイメージ」、11〜50台と51台以上のクラスは「賃金」が最多。51台以上はつかまりにくい傭車から実運送に傾斜する動きが見られた。

 

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《現場の声》運賃値上げ求める悲痛な叫び
 自由回答では、有効な対策として現役ドライバーからの紹介、口コミ、ハローワークでの求人強化などが並ぶ。待遇改善の効果を説く向きもある。一方、人手不足への意見としては、運賃値上げを求める悲痛な叫びが続出。拘束時間の長さなど、労働環境の向上も喫緊の課題となっていることがうかがえた。

 

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《インタビュー》中小事業者が苦悩を語った
 現役トラックドライバーは人手不足、運送業が置かれた状況をどう見ているのか?首都圏の中小事業者で運行管理者を務めるミドル世代のドライバーに話を聞くことができた。過当競争、燃料費の高騰など経営環境はより厳しさを増す中、末端輸送の担い手である中小事業者は難しいかじ取りを迫られていることを切に語った。

 

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【第3部】「需給逆転で運賃はもう下がらない」

日通総合研究所 大島弘明 経済研究部 担当部長 主任研究員

日通総合研究所 佐藤信洋 経済研究部 担当部長 主任研究員
 かねて指摘されていたトラックドライバー不足が現実のものとなりつつある。過当競争による運賃の下落、軽油価格の高騰、若年層の車離れと中型免許の障壁など、さまざまな要素が絡み合い問題はより複雑化・構造化している。日本の物流を支えているトラック事業者の9割は企業体力が弱い中小零細といわれる中、問題の解決には何が必要なのか。行政・企業・業界団体が一体となった取り組みが急がれる。

 

   

【第4部】労働市場はどこまで厳しいか

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厚生労働省 若手不足と他業種への流出を懸念
 雇用環境が良好に推移している中、全国的にトラックドライバー職への求人応募は少なく不足感が強まっている。経験者偏重の採用活動を改めるとともに、業界全体で若年層へ職業の魅力をどのようにアピールしていくかが問題解決の鍵を握る。

 

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地域別動向 東日本でドライバー不足の影響顕在化
 全国主要都市の労働局への聞き取り調査などによると、東日本でトラックドライバー不足に伴う影響が出ていることが分かった。神奈川、埼玉では納期遅れや受注辞退など業務に支障を来している事業者が出始めている。千葉の一部地域では賃金水準を引き上げ、割高なコストを払って東京への人材流出を食い止めようとする動きが見られる。西日本では今のところ深刻化していないが、先行きに関しては厳しい見方が大勢を占めた。本稿では15都道府県の労働市場動向をリポートする。

 

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【第5部】一斉に動き出した行政・業界団体

 行政と業界団体も対策に乗り出した。国交省はドライバースキル制度の創設を検討し始めた。ドライバー業務の専門性とキャリアパスを示し、人材の呼び込みを図る。物流連は陸海空の物流会社20社による合同企業インターンシップを初開催。物流企業と学生が直接触れ合うイベントを行うことで、業界自体の認知度向上を目指す。

 

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【第6部】事例で学ぶ現場改善《第136回》

人手以前に工夫が足りていない

日本ロジファクトリー 青木正一 代表

 「人が集まらない」と嘆いている会社ほど、実際には何の工夫もしていない。必要な対策を怠っている。この問題の解決には、即効性のある短期的な改善策だけでなく、人手に頼らない業務の仕組みづくりを目指す長期的アプローチの二段構えで取り組む必要がある。

 

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KeyPerson

「新しい勤務制度がゆうパックを強くする」

日本郵便デリバリー 宮澤一信 社長
 4月1日、日本郵便の100%出資で日本郵便デリバリーが誕生した。「ゆうパック」の集配業務の委託先を一本化する。短時間勤務社員の活用で業務量の波動に合わせた要員の配置を進め、歩合制を導入して営業力も強化する。人手の確保には日本郵便のブランド力が生かせる。

 

     
 
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クボタ〈共同化〉

内陸デポで複数荷主の輸出入をマッチング

コンテナのラウンドユース率を大幅に向上


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ロジスティクス・プランナー〈3PL〉

成果配分中心のノンアセット型3PLから

荷主の企画部門として機能するLLPへ


  68
 
ダノン・イタリア〈欧米SCM会議36〉

店頭販促活動の強化でS&OPが課題に浮上

需要予測システム刷新し販売と物流を同期


     
 
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物流企業の値段
《第95回》

長谷川浩史 SMBC日興証券 アナリスト

日本梱包運輸倉庫

自動車関連事業の拡大とM&Aで成長
中計目標達成へ向けた経営戦略に注目

 

  76
 
海外トレンド報告【News】

《欧米編》アマゾンが物流用ロボットを1万台に増強へ
《中国編》宅配便産業市場規模は中国が世界第2位に


  80
 
NEWS ROOM

日本生命が物流施設投資を開始/日本郵船が墨物流企業に出資


  84
 
【短期集中連載】中国鉄道コンテナ輸送 Part2《第4回》

カザフスタンにおける鉄道輸送

浅海  茂 シー・エンタプライズ 社長

 

  90  
湯浅和夫の物流コンサル道場

《第147回》〜温故知新偏 第28回〜

資生堂「物流室」の挑戦

 

  94  
奥村宏の判断学《第146回》

東電国有化が意味するもの


  96  
佐高信のメディア批評

『日経』『産経』『朝日』が共に擁護する不可解

国会で証人喚問すべきはパソナ会長竹中平蔵

 

  98  
3PL再入門《最終回》

「4PL(Fourth Party Logistics)」の台頭

梶田ひかる

トランコム ロジスティクスソリューションアドバイザー


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東工大キャリアアップMOT 
サプライチェーン戦略スクール報告

《第4回》在庫の時価評価が導く全体最適

ニコンビジョン 総務部 太田裕文(第5期修了生)


  104  
物流指標を読む《第67回》

トラック輸送ができなくなる?

日通総合研究所 佐藤信洋


  106  

The International Society of Logistics

国際ロジスティクス学会[SOLE]日本支部報告
エンタープライズ・アーキテクチュア

──米国防総省における展開

 

     
 

 

 

CLIP BOARD

 
72
 

●富士通ゼネラルが独自のSCM改革推進

 

 
83
 

●DeNAがネット通販で物流効率化に貢献

 

 
88
 

●自動車技術展で新型トラック続々お目見え

 

 
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●清水建設が自動倉庫の荷崩れ防止装置開発/CBREが15年に過去最高の物流施設供給と予測

 

 
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●ANAカーゴとヤマトが国際宅急便で連携強化/日銀が物流分野の機能強化で初の論文発表

 

 
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●ネット通販の巨人3社が差別化に注力

 

 

 

 

DATA BANK

 
110
 

●国土交通月例経済(国土交通省)

●東京圏の新規供給が50万平方メートル突破

 一五不動産情報サービス

 

     

114
  主要記事索引
  118   編集後記
 
119
  広告索引

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