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2015年10月号

    2015年10月号
     
   
   
特集物流不動産 2015

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開発ラッシュが全国に拡大

 大型賃貸物流施設の開発ラッシュが首都圏から全国へと拡大している。大量供給による空室率の上昇が懸念された「2013年問題」を乗り越えたことで、開発会社も投資家も強気の向きが多い。これを受けて16年、17年は年間200万平方メートルを上回る過去最大の新規供給が行われる見通しだ。市場拡大の勢いはどこまで続くのか。

 

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【第1部】識者が占うマーケットの行方

旺盛な需要と開発エリアの広域化が続く

CBRE 鈴木公二 シニアコンサルタント
 物流施設の新規供給量は2015年に過去最大級まで拡大し、16年はさらに増えることが見込まれる。需要は旺盛で開発エリアも広域化が進んでいる。一時的に空室率が上昇する可能性はあるものの、最新鋭の機能を備えた大型物件を積極的に開発するステージは当面続きそうだ。


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2016〜17年の大量供給問題を検証する

日本ロジスティクスフィールド総合研究所 辻俊昭 代表取締役
 2016〜17年には新たに開発される賃貸物流施設の面積が単年ベースで初めて200万平方メートルを超える見通しだ。足元では賃料が高めの物件にも入居が進む半面、一部の施設はリーシングに要する期間が長くなるなど、気になる事象も見え始めている。来る大量供給は需給バランスにどう影響するか。データを基に検証する。


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建て替え需要が市場を下支えする

一五不動産情報サービス 曽田貫一 代表取締役
 賃貸物流施設の需要拡大は常にいわれているインターネット通販の成長だけでなく、老朽化した建物の増加で建て替えを迫られていることが大きい。また、物流業界において大企業のシェアが高まっていることに加え、賃貸物件が徐々に浸透している点も見逃せない。さらに、物流企業による既存拠点の見直しはまだ一巡しておらず、今後も新たな賃貸ニーズが見込まれる。


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取引利回りは過去最低水準へ

日本不動産研究所 佐久間譲治 証券化部 主任専門役

インダストリアル専門チーム チーフ
 資金調達環境が非常に良好なため、物流施設への投資意欲はさらに高まっており、投資スタイルの多様化とプレーヤー層の拡大も続いている。投資対象となる物件の売買市場への供給が著しく少ないことと相まって、首都圏においては過去最低水準の利回りの取引事例も出現している。

 

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【第2部・インタビュー】巨人たちが指す次の一手

「『供給過多で空室率上昇』は懸念せず」

グローバル・ロジスティック・プロパティーズ(GLP) 帖佐義之 社長
 GLPの物流施設への投資規模は2015年に1千億円を超える見通しで、積極姿勢が際立つ。15〜16年には市場全体で過去最大級の新規供給が続くと見込まれるが、帖佐氏はeコマースと3PLの伸長を踏まえ、「需要が供給を上回っており、空室率上昇は心配していない」と言い切る。業界大手の座に安住せず、物流施設の付加価値向上に取り組む構えだ。


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「日本全国で開発に挑戦したい」

大和ハウス工業 浦川竜哉 常務執行役員 建築事業推進部長
 2013年度から3年間で物流を中心に3100億円を事業用施設の不動産投資に充てる計画だ。積極姿勢が目立つが、物流施設開発の旗振り役を務める浦川氏は、経済情勢の悪化にも備え、BTS型とマルチテナント型の開発比率を7:3程度にするという目標を堅持する。さらに「日本全国で開発に挑戦したい」と地方での事業機会創出にも熱意を燃やしている。

 

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【第3部】2017年末までに完成予定の物流施設一覧

   (首都圏、主要14社)

埼玉県:20施設、千葉県:20施設、神奈川県:11施設、東京都:5施設、茨城県:4施設、群馬県・栃木県:2施設

 

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【第4部】主要プレーヤー16社の最新活動状況

開発実績──累積開発実績、開発実績エリア、対応可能エリア、海外での施設開発・投資の実績・計画、冷蔵倉庫の開発・投資の実績・計画、中長期的な開発・投資の方針、中長期的な新規開発と既存物件取得の比率
総運用資産──総運用資産額、運用施設数
2014年〜現在の主なトピック

当面の事業戦略

リスクと対策

 

オリックス

──中小型施設にも積極投資
グッドマンジャパン

──首都圏で総合大規模開発に挑戦
グローバル・ロジスティック・プロパティーズ

──大都市圏以外でも開発加速へ
シーアールイー

──年3〜4棟の開発ペースを継続
清水建設

──建設技術結集し競争力ある施設開発推進
住友商事

──年間200億〜300億円を開発に投資
ダイヤモンド・リアルティ・マネジメント

──優良物件を慎重に選定し資産規模拡大
大和ハウス工業

──投資額は2013〜15年で3千億円超に
日本生命保険

──大阪で開発第1号案件に着手
プロロジス

──年間400億〜600億円の開発戦略は変えず
三井不動産

──年間4物件程度の開発目指す
三菱地所

──年間3〜4件のペースで開発
三菱商事都市開発

──投資総額500億〜700億円目指す
メープルツリーインベストメンツジャパン

──今後2年程度で1千億円超を投資へ
ラサール不動産投資顧問

──大阪の都市圏で近代施設開発に注力

レッドウッド・グループ・ジャパン

──三大都市圏に集中し事業拡大

 

  6  
KeyPerson

「いよいよ日本市場は成長期を迎えた」

プロロジス 山田御酒 社長
 加熱を懸念されていた物流不動産市場が大方の予想を超えて堅調に推移している。eコマースや3PLの施設需要が拡大。今後は老朽化した倉庫の更新も本格化する。資金供給は潤沢で、物流リートの普及も市場の安定成長を後押しする。不安要因は現状では見当たらない。

 

     
 
58
 

ニトリ〈SCM〉

国際物流ネットワークを自社運営

大型家具の宅配サービスで外販も開始


  62
 
イズミ〈物流拠点〉

55億円を投じてドライ・チルド併設型拠点

広島県内に分散していた4センターを集約


     
 
66
 

物流企業の値段
《第107回》

土谷康仁 メリルリンチ日本証券 調査部 ディレクター

上組

18年3月期以降に首都圏港湾能力を強化
株式市場はROE向上の資本政策に注視

 

  68
 
海外トレンド報告【News】

《欧米&アジア編》新スエズ運河が開通、通航船舶倍増を見込む
《中国編》天津爆発事故で危険物コンテナの作業停止


  72
 
NEWS ROOM

楽天が最短20分の即時配送サービス開始

アマゾンがワイン専用の倉庫稼働


  78  
湯浅和夫の物流コンサル道場

《第162回》〜温故知新編 第43回〜

こんな荷主は嫌だ!

 

  82  
奥村宏の判断学《第161回》

世界同時株安とその対策


  84  
佐高信のメディア批評

「危険な団体」と関係を結ぶ安倍首相の危険さ

問題を追及しないメディアには存在価値なし

 

  86  
集中連載 実践!通販物流

《第3回》ラストワンマイルの構築

プラス ロジスティクス 圷 信明

 

  90  
物流指標を読む《第82回》

通販市場の拡大が宅配便需要を後押し

日通総合研究所 佐藤信洋


  92  
東工大キャリアアップMOT 
サプライチェーン戦略スクール報告

《特別編》サプライチェーンは止まらない

フレームワークス 高井英造 特別技術顧問


  94  
事例で学ぶ現場改善《第151回》

通信機器販売会社のコスト削減PJ

日本ロジファクトリー 青木正一 代表

  98  

The International Society of Logistics

国際ロジスティクス学会[SOLE]日本支部報告
統合輸配送管理システムの

開発動向と今後の展望

 

     
 

 

 

CLIP BOARD

 
77
 

●帝国データバンクが企業の女性登用実態調査/都市圏交通計画協が「望ましい物流実現」の基本方針案

 
85
 

●JLLが物流施設市場の動向調査/センコーが私募リートに物流4拠点組み入れ

 
89
 

●ロバート・ウォルターズ・ジャパンが外資系企業の人手不足調査/みずほ情報総研とみずほ銀行がIoTで共同リポート

 
97
 

●日立製作所が双腕の物流ロボット開発/ドローンの安全規制強化した改正航空法が成立

 

 

 

 

DATA BANK

 
102
 

●国土交通月例経済(国土交通省)

●物流施設の賃貸マーケットに関する調査 一五不動産情報サービス

 

     
 

106

 

主要記事索引

  110   編集後記
 
111
  広告索引

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