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2016年07月号 |
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Cover Story |
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特集 物流安全管理 Part2 |
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【解説】パレットの扱いでレベルが分かる
日本ロジファクトリー 青木正一 代表
空きパレットの取り扱いには、その現場の安全管理のレベルが如実に現れる。ラックや荷物にパレットを立て掛けたままの状態で放置する、いわゆる“立てパレ”や、空きパレットを山高く積み上げている現場は事故が多いだけでなく、品質も良くない。危険な職場には人も集まらない。
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【第1部】ケーススタディー:現場を変える
トヨタ輸送──ドライバーを“安全の番人”に育てる
現場に立って作業を監視する「職長」を“安全の番人”と位置付けている。教育体系を作り込み、ドライバーから現場リーダーの「班長」、管理職の職長へとステップアップしていく専門職のキャリアプランに組み込んでいる。そのプログラムを協力会社にも展開し、安全品質の向上を図っている。
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佐川急便──SDの育成プログラムを一般企業に開放
一般企業や同業者からの要請に応え、セールスドライバーの育成プログラムを有料の研修サービスとして外部に提供している。順番待ちが出るほどの人気だ。指導員がマンツーマンで研修生に張り付き、できるまでやらせる。技能だけでなく返事やあいさつなどの礼節まで指導する。遠慮はしない。
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三菱化学物流──円滑な意思疎通でスキルを向上・伝承
ITシステムなどのデジタル管理に頼らず、個人のスキルを総体的に向上することで30年以上にわたって無事故・無災害操業を続けている。協力会社を交えた緻密なコミュニケーションで人材の空洞化と労働力不足に備える。
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鴻池運輸──フォークリフト技能を社内外で啓蒙
安全・安心に立脚したフォークリフト技能のノウハウを外部にも積極提供し、若手オペレーターの育成と技能伝承に取り組みながらサービスレベルの底上げを図っている。オペレーター同士の交流機会を設け、属人化しがちな庫内作業の変革を目指す。
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サントリーグループ──物流会社と共同で安全特化の協議体
荷主の物流部門と物流協力会社が共同で物流の安全と品質管理に特化した協議体を組織した。発生事例を共有することで再発防止に向けた安全手順やルールの策定を荷主と事業者が一緒に行っている。特定拠点では入場する全ドライバーを対象とした独自の安全講習会も実施。現場におけるルール順守の徹底を図る。
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アルプス物流──拠点でのフォーク運転用に独自『免許』
構内におけるフォークリフト関連事故の削減が課題になっていた。安全水準を高めるため、座学と実技を組み合わせた安全研修「フォークリフト道場」を全社で展開。修了者には独自のライセンスを発行した。併せて同社拠点内でフォークリフトを運転する際にはこの独自ライセンスが必要となるようルールを変更。今後は3年更新のライセンス制度を整備し、安全教育効果をさらに高める。
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日立物流──各種安全機器を本社主導で積極配備
本社安全部門が、安全作業手順やルールの検証に加えて、トラックやフォークリフトなどへの安全テクノロジー機器の配備も主導している。今年から物流拠点にカメラを設置し、各現場における安全面の状況をモニタリングする試み「安全コックピット」を開始した。将来的には事故の予兆を自動で認識し警告を発するシステムの構築へとつなげる計画だ。
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リコーロジスティクス──『5S』の徹底に再び挑む
「5S」の徹底にあらためて取り組んでいる。モデル拠点の「物流センター横浜」(横浜市)で清掃徹底や安全ルールの整備と順守などを強力に推進。スタッフの意識は確実に向上してきた。5S活動を通じて植えた現場改善の苗を、品質や効率の向上という大樹に育てられるかどうか手腕が問われる。
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【第2部】IoTがトラック輸送を革新する
ドコモ・システムズ──IT駆使し運転の質向上を支援
ドライバーの運転状況をドライブレコーダーやスマートフォンでチェックし、危険な走行に陥っていないかを見える化。点呼業務の効率化も担い、法規制強化への対応を迫られるトラック運送事業者らの安全運行を下支えしている。
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安全運行サポーター協議会──ビッグデータで疲労感を予測
全国の輸送事業者から集めた健康状態などに関するビッグデータを基に、個々のドライバーが疲労をどの程度感じるのか予測する新サービスの開発を目指している。運行管理者が適切な配車計画を策定できるよう後押しし、事業者の経営改善にもつなげたい考えだ。
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【第3部】旧来の常識を見直す時が来た
日通総合研究所 大島弘明 経済研究部 担当部長 主席研究員
上田 実 物流技術環境部長兼安全コンサルティング部長
2014年の改善基準告示によってトラックドライバーの安全管理が厳格化されたにもかかわらず、今なお過重労働は改善されていない。業界の常識を改めるとともに、産業全体で安全輸送を担保する仕組みづくりとコスト負担を本格的に検討する時期を迎えている。
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【第4部】『人間工学』で作業条件を改善する
東京海上日動火災保険 コマーシャル損害部 江松久貴 技術課長
数々の事故現場を見てきた「リスク分析・管理のプロ」として、貨物保険契約者に物流現場の事故防止策を「付加価値サービス」として提供。その中で、人間が効率的に動けるよう環境を整える「人間工学」の理念を活用し、作業者が環境に合わせるのではなく、作業条件の方を改善することが現場の安全を守る上で肝要と説いている。
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Key Person |
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「異業種の技術結集して事故を防ぐ」
大原記念労働科学研究所 酒井一博 常務理事・所長
観光バスやトラックで悲惨な事故が続発したのを受け、2014年に民間の立場から再発防止に取り組む組織「安全運行サポーター協議会」が発足した。異業種がタッグを組んでビッグデータ分析などの先進技術を結集。輸送事業者の運行管理を高度化し、健康状態や過労に起因するトラブルの防止を目指している。
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Case Studies |
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伊藤園〈コスト削減〉
パートナーと共同出資で物流会社新設
商物一体と商物分離を使い分け効率化
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アクタス〈SCM〉
組織改革で商品開発から物流まで一元管理
店舗数・販路拡大でサプライチェーン再構築
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マレーシアにおけるソニーの配送遅延〈海外論文〉
ソニーのマレーシア現地法人は、2012年の5カ月間で100件にも上る配送遅延を引き起こした。同社の物流担当者にインタビューを行い、関連資料を分析したところ、主な原因は海上輸送にあることが分かった。同時にマレーシアの多くの海上輸送会社が抱える問題も明らかになっていった。
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サプライチェーン解剖《第6回》
上野善信 金沢工業大虎ノ門大学院MBAプログラム 教授
トラスコ中山──逆張りの“持つ経営”支える組織能力
顧客ニーズに最大限応えるため、大量の在庫や物流設備を資産として所有することをいとわず、品ぞろえの拡大に邁進している。「ROEを目標としない」「在庫回転率の向上は求めない」と経営トップは公言する。それでも実際には高い収益性を実現している。何が離れ業を可能にしているのか。
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Columns |
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海外トレンド報告
《欧米&アジア編》邦船トップ3など海運大手6社が共同運航へ
《中国編》交通インフラ建設に3年で79兆円超投資へ
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NEWS ROOM
イオンと花王がトラック中継輸送開始
/いすゞと日野が自動走行技術の共同開発で合意
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湯浅和夫の物流コンサル道場
《第170回》〜温故知新編 第51回〜
サード・パーティー・ロジスティクス
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奥村宏の判断学《第170回》
三菱は強いのか?
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佐高信のメディア批評
自公連立を批判できない日本のメディア
フランスでは「有害セクト」の創価学会
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物流指標を読む《第91回》
実質輸出に見る日本企業の競争力
日通総合研究所 佐藤信洋
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The International Society of Logistics
国際ロジスティクス学会[SOLE]日本支部報告
設備保全業務を支える
最新ICTソリューション
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Information |
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CLIP BOARD
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●日本ロジファンドがリート異例の独自成長戦略 |
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●ニチレイロジが新中計で生産性向上や女性活躍促進を明示
/JUIDAとゼンリン、ブルーイノベーションがドローン関連サービス |
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●富士通がZMPと連携の庫内管理ソリューション披露
/JILSが2015年度物流コスト調査報告書 |
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●「人とくるまのテクノロジー展」で新型トラックお目見え
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●CBREが不動産フォーラムで物流施設市場を展望
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●DHLが東京・新木場に国際貨物拠点を新設
/「首都圏白書」が高速道路網活用による物流効率化など提唱
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DATA BANK
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●国土交通月例経済(国土交通省)
●〜物流施設の賃貸マーケットに関する調査〜
東京圏は需給両面で過去最大を更新 一五不動産情報サービス
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主要記事索引
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編集後記 |
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広告索引 |