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2018年06月号 |
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Cover Story |
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特集 物流子会社
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【解説】不要論を一蹴し拡大策に打って出る
物流子会社の二極化が鮮明になってきた。3PLや物流専業者への売却が進む一方、外販事業を軌道に乗せて成長を続ける有力企業が各分野に登場している。幅広いサービス領域と商流まで踏み込めるアクセス権が物流専業者との差別化手段だ。ベースカーゴの存在は積極的な高度化投資も可能にする。物流子会社が物流業の装置産業化を先導し、さらなる飛躍を遂げる可能性も秘めている。
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【調査】有力物流子会社 本誌アンケート
有力物流子会社を対象に、今期見通し、投資計画、事業戦略などを尋ねるアンケート調査を行った。大半の企業が外販拡大と共同化推進を志向している。情報システムとマテハン設備への投資を増額し、協力輸送会社との関係性を強化することでドライバー不足に対応する。
今期見通し──売り上げ増えても人は増やさず
投資計画──情報システム・マテハンに積極投資
外販戦略──約7割が外販比率の拡大を志向
共同化──約7割が同業者との共同化を推進
事業領域──スコープを広げ物流専業者と差別化
輸配送──協力輸送会社とのパイプを強化
倉庫──在庫型・通過型とも拠点数は増加傾向
あるべき姿/今日的課題
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【トップインタビュー】
味の素物流 田中宏幸 社長
「『F-LINE』で食品物流を進化させる」
味の素物流はカゴメ物流サービスやハウス物流サービスなどと経営を統合し、商号を「F-LINE」へと変更する。新会社は複数の食品メーカーが連携して展開している物流共同化や標準化方針を実際の物流業務に落とし込むための実行部隊としての役割を担う。目指すのはメーカー物流のみならず、製配販までを含めた食品サプライチェーンの全体最適化だ。
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キリングループロジスティクス 戸叶 弘 社長
「『運びきる力』を外販にも生かす」
キリングループの物流を全体最適化する司令塔として機能している。日々ビールや飲料などベースカーゴの鮮度を損なわず効率的に顧客へ届けることを通じて「運びきる力」を培ってきた。絶えず品質改善に取り組む姿勢がグループの評価を高めると同時に、外販拡大を呼び込むという好循環を確立している。
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アサヒロジ 山崎 稔 社長
「自社車両の拡充で輸送力強化する」
3分の1を占める外販貨物で波動を埋め、荷主と物流事業者がメリットを享受できるアプローチを推進している。外販強化に向けて専用拠点を相次いで立ち上げたほか、全国ネットの大型案件は本社で一元管理することで対応力が向上。自社車両の積極拡充によって欠車リスクを吸収する。
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大塚倉庫 濱長一彦 社長
「卸を巻き込み物流の仕組みを変革する」
物流環境の悪化がサプライチェーンの見直しを迫っている。サプライチェーン全体で商物を分離して、物流の階層を減らせばコスト効率は飛躍的に向上する。輸送品質も改善する。製・配・販の調整は物流専業者には難しい。今こそ物流子会社が立ち上がる時だ。
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日通NECロジスティクス 日下清文 社長
「日通との連携でグローバル展開を加速する」
単独では展開が困難だった海外地域への進出を日本通運との連携によって加速させている。NECグループ関連の業務を引き続き手掛けるとともに、外販の電子部品物流を成長エンジンとして位置付ける。同時にIT投資を本格化。最先端の情報技術武装による品質強化と業務効率化で差別化を図る。
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バンダイロジパル 馬場範夫 社長
「物流データの集約管理でSCMを高度化」
グループ各社のオフィスや拠点に自社の人員を配置することで、製造拠点の出荷情報から営業部門の納品情報といったロジスティクス関連データ全搬を集約管理。生産と物流を連動させた業務プロセスの改善を実現する。同時に川上物流の展開を加速させ、グループ全体でのグローバルサプライチェーン最適化を推し進めている。
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ケービーエスクボタ 河上和則 社長
「商社機能備えた新業態への転換図る」
関東・関西でコンテナラウンドユース(CRU)を主導し、異業種による大規模な共同配送プラットフォームを構築した。輸出物流の機能・ノウハウを外販拡大における武器とする一方、メーカーの各工程で発生する物流・商流を一体的に担う商社機能を持った新しい物流プレーヤーへの変革も視野に入れる。
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大和物流 緒方 勇 社長
「グループの次世代物流構想に貢献する」
親会社が強みを持つ住宅部材や建築資材、流通・小売業の領域に注力し、3PLの規模拡大を図っている。グループが推し進めている、先端技術を活用して作業効率化やコスト適正化を実現する次世代物流施設構想にも関与。労働力不足のカバーなどの面で貢献しようと意気込む。
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ホームロジスティクス 五十嵐 明生 社長
「これからも物流自動化の手は緩めない」
4月に新社長に就任した。総額約500億円を投じて埼玉県幸手市に新設するニトリの基幹拠点の建設、オムニチャネルへの対応、急速なグローバル展開など、いくつもの重要課題が同時進行している。物流ロボットやAI(人工知能)など先端テクノロジーへの挑戦を加速し、ホームファーニッシング業界のプラットフォーム構築を進める。
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Key Person |
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「ギグワーカーが働き方改革を迫る」
米JDAソフトウェア マーティ・レイノルズ バイスプレジデント
現場の人手不足に対応するため、自分の都合の良い時間に単発の仕事を請け負う「ギグワーカー」を戦力として利用することが、オペレーションの新たな課題に浮上している。米アマゾン・ドット・コムはその点でも先頭を走っている。米ウォルマートやスウェーデンのイケアもテクノロジーを活用した勤務シフト改革を進めている。
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Case Studies |
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日本製紙〈組織改革〉
中間持ち株会社を新設し物流子会社を統括
グループの全体最適を促進し外販も拡大
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大田花き〈SCM〉
新設の物流施設でリテールサポート強化
「荷扱い料」を設定して物流費を明確化
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サプライチェーン解剖《第27回》
上野善信 金沢工業大虎ノ門大学院MBAプログラム 教授
サプライチェーンのギグエコノミー化
Live SmartはIoT(モノのインターネット)を住環境に応用した「スマートライフ」を提案する日本のスタートアップだ。同社を分析することで、日本企業がサプライチェーン領域に先端技術を応用する際に陥るジレンマを克服するためのヒントを得られる。さらにはIoTとAI(人工知能)がサプライチェーンのギグエコノミー化をもたらすことを理解できる。
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Columns |
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物流企業の値段《第132回》
山崎慎一 岡三証券 シニアセクターアナリスト
日本通運
課題は自動車運送事業の利益率改善
人手不足に対応した運賃体系構築が鍵に
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海外トレンド報告
《欧米&アジア編》IMOが今世紀中に国際海運の温室効果ガス排出ゼロで合意
《中国編》国家発展改革委員会がドローンによる宅配業発展推進
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NEWS ROOM
ヤマト運輸とDeNAが自動運転走行の無人宅配で共同実験
KDDIが「スマートドローン」構想推進
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湯浅和夫の物流コンサル道場
《第193回》〜温故知新編 第74回〜
メーカー物流の新たな展開
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佐高信のメディア批評
良識さえ期待できない「厄人」と
「腐った鯛の脳天」安倍・麻生体制
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物流指標を読む《第112回》
約款改正が集配料金押し上げか
日通総合研究所 佐藤信洋
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事例で学ぶ現場改善《第179回》
雑貨メーカーN社の物流パートナー選定
日本ロジファクトリー 青木正一 代表
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The International Society of Logistics
国際ロジスティクス学会[SOLE]日本支部報告
信頼性重視保全による保全管理システムの構築
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【特別リポート】
貨物輸送事故の「責任制限」適用を考察する
損害保険ジャパン日本興亜 吉田直人
大阪海上保険金サービス課 主任
国際航空輸送における地上輸送区間の運送業務は通常の陸上輸送とは適用される法規が異なる。万が一輸送事故が起きた場合の対応も変わってくる。その場合、賠償額に上限を設ける「責任制限」を適用できるのか。損害保険業界のスペシャリストが実際の事例を基に考察する。
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Information |
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CLIP BOARD
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●UPSがeコマース利用者意識調査
●ITベンチャーが物流業界など向けeラーニング拡充
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●三井不動産レジデンシャルなどがマンション向け宅配効率化で新システム
●大和ハウス工業が千葉・市川の物流施設で自動搬送ロボットのシェアリング
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●「第4回国際ドローン展」開催
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●UDトラックスが2030年までに完全自動運転の大型EV量産へ
●JLLが不動産フォーラムで欧州の物流施設市場は今後も成長持続と予測
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●伊イベコがLNGトラックを日本市場投入
●プロロジスと日本GLPが物流施設の付加価値向上へ独自策を相次ぎ発表
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●ニチレイロジグループ本社が事業報告会
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●東京建物が物流施設開発に参入
●SBSホールディングスがリコーロジスティクスを買収へ
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●三井不動産が物流施設開発の新戦略を発表
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DATA BANK
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●国土交通月例経済(国土交通省)
●〜賃貸物流施設マーケット動向(2018年第1四半期)〜
首都圏の新規供給20.2万坪で過去最高に
シービーアールイー
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主要記事索引
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編集後記 |
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