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2022年4月号 |
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Cover Story |
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特集 実勢トラック運賃 2022
2017年春の“ヤマトショック”を契機として本格化したトラック運賃の大幅な値上がりは、大手運送会社から中小へと広がり、末端の業者間取引にまで波及した。しかし、特積みの実勢運賃は既に「平成11年タリフ」の上限に近付いており、貸切運賃も天井感が強まっている。コロナ禍で仕事を失った運送会社による安売りも始まった。
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【解説】値上げ一巡で「現状維持」にも天井感
ロジスティクス・サポート&パートナーズ
吉原和彦 社長 石橋岳人 常務
今年1月〜2月、本誌は物流コンサルティング会社のロジスティクス・サポート&パートナーズ(ロジSP)と共同で、トラック実勢運賃調査を実施した(詳細は23頁「調査の方法」を参照)。旧・カサイ経営が1985年にスタートして以来、ほぼ隔年ペースで実施してきた定点観測だ。その結果をロジSP経営陣が解説する。
■運賃交渉──値下げに転じる中小が現れる
■特積み運賃──「平成11年タリフ」が大幅増加
■距離制運賃──正味運賃以外の負担が交渉材料に
■時間制運賃──ルート配送の運賃は安定して推移
■調査の方法
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【第1部】 求貨求車事業者に相場観を聞く
コロナ前の水準にはまだ戻っていない
トランコム 上林 亮 取締役専務執行役員
スポット運賃は21年7月に反転した
「WebKIT」 日本貨物運送協同組合連合会 永嶋 功 常務理事
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【第2部】 ブロック別運送市場リポート
《北海道》異常事態が続き荷動き戻らず
インバウンド需要の消滅に続き、記録的な雪害にも襲われて荷動きが停滞している。もともと他の地域と比べて輸送距離が長いため、燃料費高騰の影響も深刻だ。しかし、ダメージを受けているのは荷主も同じで、運賃の値上げを受け入れる余力はない。2024年問題対策もほとんど進んでいないもよう。
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《東北》サービス内容の変更を荷主に要望
引き続き深刻なドライバー不足が発生している。物流事業者はドライバーの求人を行っているが、必要な人数を確保できない状況が続く。乗務員の拘束時間短縮などを実現するため、事業者がサービス内容の変更を荷主に要望する事例も出てきている。
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《北陸信越》物流子会社・大手運送が自社便化
2021年を通して運賃に大きな動きはなかった。荷動きが不安定なことから、運送会社は交渉を避けているもよう。車両の確保も難しくはなかった。ドライバー不足の慢性化を受けて、大手運送や物流子会社に自社運送比率を上げる動きが見られる。その影響で価格競争に走る中小零細も出ている。
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《関東》コロナの物量減で運賃は現状維持
運賃交渉の結果は現状維持が大幅に増えた。ただ、ドライバー不足が解消される気配は全くない。特に大型の乗務員は採用が極めて難しい状況にある。2024年問題への対応が今後の運賃動向に大きな影響を及ぼすという見方も広まりつつある。
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《中部》モーダルシフト先の輸送枠確保が困難
物流会社は値上げ交渉を進めているが結果は苦戦が続いているようだ。幹線輸送をトラックから鉄道や海上にモーダルシフトする荷主が増えてきたため、長距離フェリー・RORO船や鉄道の輸送枠が取りにくくなっている。
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《近畿》輸送条件改善の取り組みが拡大
トラック不足が進展したことで、出荷オーダーの前倒しや納品リードタイムの延長などを要望するケースが出てきている。長距離も含めて運賃水準は据え置きが主流となった。値上げ交渉は今後の活発化を予測する荷主が増えている。
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《中国》燃料費・高速代の負担増が焦点に
荷動きはコロナ前を既に上回っているとの声。しかし、車両は確保できており、運賃は横ばいが続く。足元では燃料費の高騰に加えて、ドライバーの拘束時間を抑制するため高速道路利用が前提になっている。しかし、転嫁はできていない。中小零細は運賃交渉にも及び腰で値上がりの気配はない。
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《四国》値上げを諦め長距離運行を回避
地元の主要な荷主企業、運送企業の顔ぶれは限られているため、他の地域と比べると運賃相場は比較的安定している。それだけに燃料費の極端な高騰が地場運送会社の経営を直撃している。とりわけ長距離輸送はダメージが大きく、この先には24年問題が控えているため、運行自体を避ける傾向が出ている。
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《九州沖縄》燃油価格の高騰が経営に打撃
荷動き鈍化で需給が緩んだことによって荷主から値下げを提示される事業者も出てきている。燃油価格の高騰も深刻だ。一方で物流事業者側の業務負荷低減に向けた取り組みに協力する荷主も増えてきた。
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【第3部】海外論文
運送業界における協働のフレームワーク
“Towards a Business Model Framework to Increase Collaboration in the Freight Industry”
英ロンドン・サウス・バンク大 Shushma Patel教授ほか
運送会社同士のコラボレーションについて、そのコンセプト、構造、プロセスを整理する。さらに基本戦略として「ルート計画」「帰り便」「求貨求車」「集配センター」「配送計画」「車両およびデポの共有」の六つを解説。英国の事例とEUの取り組みを紹介して、コラボレーションを妨げる問題とその対処法を提示する。
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Key Person |
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日本一の求貨求車プラットフォームを作る
トランコム 武部篤紀 社長 × CBcloud 松本隆一 CEO
トランコムとCBcloudが1月31日、資本業務提携を結んだ。トランコムの求貨求車サービスは現在、全国1万3千社・約20万台に利用されている。一方、CBcloudは全国約5万台の軽貨物・二輪をネットワークしている。両社のシステムを接続して、幹線輸送から宅配までカバーする求貨求車プラットフォームを構築する。
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Case Studies |
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CGCグループ〈標準化〉
標準パレットの積載容積を1.39立方メートルに定め
モジュール化などでPB商品の物流を刷新
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Columns |
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物流企業の値段《第170回》
土谷康仁 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 シニアアナリスト
NIPPON EXPRESSホールディングス
持株会社体制への移行を今年1月に実施
日本事業の強靭化戦略で収益性改善を加速
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ビジキャリ ロジスティクス管理2級 対策講座《第37回》
物流分析・シミュレーションシステム
講師 梶田 ひかる
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事例で学ぶ現場改善《第216回》
日用品卸T社のコスト削減プロジェクト
日本ロジファクトリー 青木正一 代表
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シーオスのDXカッティングエッジ《第13回》
生産性向上のための正しい標準化 《後編》
前編では、業務フローを整理したレベルの見える化は、生産性の向上を目的とした標準化の役には立たず、動作レベルの構成要素をパターン化する必要があることを説明した。後編では、標準化した業務の生産性を向上する具体的な方法を説明する。デジタル技術とロボティクスがそこで威力を発揮する。
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海外トレンド報告
《欧米&アジア編》A.P.モラー・マースクが米陸送大手の買収を発表
《中国編》SFHDが貨物輸送専用空港でテスト飛行実施
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湯浅和夫の物流コンサル道場
《第239回》〜温故知新編 第120回〜
物流子会社・元請けが解決すべき問題
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物流指標を読む《第158回》
ロシアのウクライナ侵攻と日本への影響
NX総合研究所 佐藤信洋
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国際ロジスティクス学会[SOLE]日本支部報告
LSEとシステム工学
─LSEの新たな体系化に向けて─
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佐高信のメディア批評
ヘイト煽動した石原をメディアは礼賛
その罪状と迫害の実態を辛淑玉が列挙
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Information |
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CLIP BOARD
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●CBRE日本法人・坂口社長インタビュー
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●三菱HCキャピタル&霞ヶ関キャピタル幹部インタビュー
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●オリックスグループが「100%CO2フリー倉庫」提供へ
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●キムラユニティーが工業団地進出企業や地域の課題解決支援
●東京建物が冷凍・冷蔵倉庫開発に参入
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●大和ハウス工業が2022年度にマルチテナント型物流施設30棟着工へ
●CBcloudが埼玉・川口に初の自社倉庫開設
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DATA BANK
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●国土交通月例経済(国土交通省)
●デカルト・データマイン 海上コンテナ輸送量実績調査
〜物流施設の賃貸マーケットに関する調査〜
首都圏の空室率は4四半期連続で上昇
一五不動産情報サービス
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主要記事索引
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編集後記 |
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広告索引 |
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ロジビズ・オンライン ピックアップ(2〜3月配信分より) |