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2022年12月号 |
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Cover Story |
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特集 包装を変える
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ロジスティクスのコスト構造は製品を設計した時点で7割は決まるとされる。そのため海外のグローバルメーカーでは製品の開発段階から物流部門が参画して輸送や保管への影響をレビューしている。ところが日本ではほとんど物流が考慮されていない。梱包設計も生産部門の専権事項とされ、製品保護ばかり優先されている。ECの拡大は小口化に拍車をかけ、包装・梱包コストは増加を続けている。梱包サイズは輸送費にも直結する。あらためて包装にメスを入れる必要がある。
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デザイン・フォー・ロジスティクスの始め方
北山コンサルティング 北山義弘 代表
物流オペレーションの個別改善では、その効果が限られている。特定の物流センターでピッキングの生産性を30%向上しても、総物流費に占めるインパクトは知れている。それに対して「モノ」そのものに焦点を当てた改善は、サプライチェーン全体の輸送効率・保管効率を大幅に高めることができる。しかも、即効性がある。
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包装密度KPI「デンシティー」の活用方法
エルディーシー研究所 酒井路朗 所長
包装密度を測定するKPI「デンシティー」を活用すれば、過剰包装や必要以上に大きな出荷箱を発見できる。包装の改善によって輸送費を劇的に下げられる。荷物のハンドリングも楽になる。環境負荷も低減される。デンシティーの考え方・使い方を具体的な取り組み事例を基に解説する。
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ECにおける包装の役割と最適化を考える
流通経済大学 流通情報学部 宮武宏輔 准教授
ECは注文の大半が1ピースで輸送ロットが極端に小さいため、包装作業の効率化と適切な包装資材の選択が重要な意味を持つ。ただし、ECにおける包装には企業間物流のそれとは大きく異なる特性がある。米アマゾンの取り組みなどを通して、ECの包装に求められる役割と最適化の方法を考える。
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《海外論文》包括的アプローチによる外箱サイズの見直し
“Rethinking the Box for Sustainable Logistics”
西ビーゴ大学 Jesus Garcia-Arca教授ほか
包括的なアプローチによって梱包を最適化する手法として「サステナブル・パッケージング・ロジスティクス(SPL)」を提唱する。研究者たちが自ら複数の企業のワーキングチームに参加して、SPLの実施を主導・調整した結果、大きな成果を挙げることに成功した。
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TOTO
“伝説の技師”が成し遂げた包装革命を継承
かつて包装を地味な裏方から付加価値を生み出す重要部門へと押し上げた伝説の技師がいた。彼の引退後もその意志を継ぐ技師たちが研鑽を続けている。画期的な包装を次々に実現して国内外のコンテストで数多くの表彰を受けている。さらなるレベルアップを求めて人材育成を加速している。
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日通NECロジスティクス
品質評価センターを軸に設計と試験を連携
NX総合研究所からの試験業務移管を受け、NXグループの品質評価センターとしての活動を本格化している。自前の試験所を活用することで、包装設計から試作、評価、改善を短いサイクルで回し、幅広いメーカーの包装設計を担っている。設計業務と評価試験業務の二つを連携させることで、各種包装関連ソリューションの拡大を図る。
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SBS東芝ロジスティクス
DFLを武器に4PLカンパニー化を推進
ロジスティクステクノロジー部門などを中心に総勢20人以上の包装関連技術者を配置している。包装改善による物流の効率化にとどまらず、製品設計にまで踏み込むデザイン・フォー・ロジスティクス(DFL)の提案に力を入れる。包装技術を同社が目指す4PLカンパニー化の強力な武器の一つとして位置付けている。
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エスプールロジスティクス
宅配便「47サイズ」を開発して送料2割低減
EC物流事業が伸び悩んでいた。宅配コストの低減が必要だった。出荷の約6割を占めている「60サイズ」の荷物に着目すると、中身は隙間だらけで緩衝材を多用していることが分かった。最適な梱包サイズを分析してロールボックス当たり積載数を倍増、宅配会社と交渉して総量の2割削減を実現した。
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ちゃりカンパニー
スポーツ自転車の無梱包配送をセイノーと実現
セイノーと組んでスポーツ自転車の無梱包配送を9月末に開始した。ハコベルが軽車両とマッチング、完成車のまま毛布にくるみベルトで固定して輸送する。従来は段ボール箱に収まるように前輪やサドルを外して梱包して宅配便で出荷、客先で再び組み立てていた。店舗と客の双方で負担が大きく、大量の廃棄物も発生していた。
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Key Person |
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「日本企業はDFLを放置したままでいる」
サプライチェーン・ロジスティクス研究所 久保田 精一 代表
物流に配慮した製品・包装設計「DFL(デザイン・フォー・ロジスティクス)」が日本の産業界ではほとんど認知されていない。SCM関連部門の実務家でも「聞いたことがある」というレベルの理解が過半を占めている。DFLは「できる・できない」ではなく、「やるか・やらないか」の問題だ。ハードルは決して高くない。
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Case Studies |
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ミツカングループ〈組織〉
SCM企画本部を新設して需給調整を刷新
物流は新KPIで見える化して全社最適追求
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Columns |
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《集中連載》
ロジスティクス長期戦略 NEXT10
第1回 Ecosystem:経済圏
アマゾンvs店舗小売業─次の10年
対談 Hacobu 佐藤健次 執行役員CSO × EYストラテジー・アンド・コンサルティング 田岡 佑一郎 アソシエートパートナー
ECとリアル店舗の垣根が崩れた先に何が起きるのか。ウォルマートジャパン/西友で物流責任者を務めた佐藤健次 Hacobu執行役員CSOと、EYストラテジー・アンド・コンサルティングでロジスティクス産業担当チームを牽引する田岡佑一郎 アソシエートパートナーが、次の10年に向けたロジスティクスの長期ビジョンを提示する。
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物流企業の値段《第177回》
金井健司 東海東京調査センター アナリスト
SBSホールディングス
コロナ禍でもM&Aで飛躍的な成長を実現
EC物流プラットフォームの構築も加速
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ビジキャリ ロジスティクス管理2級 対策講座《第45回》
復習1 あらためてロジスティクスとは何か?
講師 梶田 ひかる
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フィジカルインターネット通信《第5回》
ジョージア工科大で新たなプログラム
野村総合研究所 水谷禎志 エキスパートコンサルタント
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トラサポ ダイアリー《第2回》
トラックドライバーはポロシャツを着よう!
行政書士 鈴木隆広 トラサポ代表
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海外トレンド報告
《欧米編》CMA CGMが国営海洋研究所と協定、科学調査船団も編成
《アジア編》マースク、インドに女性だけで運営する倉庫開設
《アフリカ・中南米編》南ア物流大手が、血漿分画製剤のアフリカ7カ国供給網構築へ
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湯浅和夫の物流コンサル道場
《第247回》〜温故知新編 第128回〜
運べる荷主・運べない荷主
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物流指標を読む《第166回》
コロナ禍の影響もあり純流動量は大幅減
NX総合研究所 佐藤信洋
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国際ロジスティクス学会[SOLE]日本支部報告
データサイエンスとプラットフォーム入門
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佐高信のメディア批評
6月に当選した新杉並区長の岸本聡子
「脱クルマ」のモビリティのあり方を問う
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Information |
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CLIP BOARD
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●静岡県トラック協会がTUMIXの調査を基に「2024年問題」対策でセミナー
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●ハコベルとTBM、運送時の温室効果ガス排出可視化で連携
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●物流施設で地域重視したイベント開催の動き広がる
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●アマゾンジャパンのチャン社長がECイベントで講演
●神奈川・相模原の巨大物流施設で災害対応の訓練実施
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●小学5・6年生が佐川の宅配トラックに同乗、「物流の最前線」体験
●OKI がトラック配車効率化支援サービスの機能拡充
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DATA BANK
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●国土交通月例経済(国土交通省)
●デカルト・データマイン 海上コンテナ輸送量実績調査
賃貸物流施設マーケット動向(2022年第3四半期)
首都圏空室率が18年第3四半期ぶり5%超え
シービーアールイー
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主要記事索引
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編集後記 |
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広告索引 |
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ロジビズ・オンライン ピックアップ(10〜11月配信分より) |