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2024年4月号 |
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Cover Story |
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特集 実勢トラック運賃 2024
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【解説】これまでの常識や相場観は通用しない
ロジスティクス・サポート&パートナーズ
吉原和彦 代表、石橋岳人 常務
支払い運賃の相場が急上昇している。今春の運賃交渉では8割以上が値上げを受け入れた。今後は付帯業務の有料化や割増料金の収受も進む。ドライバーの賃金引き上げは既定路線で、運送原価はもう下がらない。これまでの相場観や運送取引の常識が通用しない時代を迎えたことを覚悟する必要がある。
■今春の運賃交渉──8割以上が「値上げ」を容認
■特積み運賃──先行値上げのまま高止まり
■距離制運賃──バブル後の最高値を超えて急伸
■時間制運賃──中型車(4トン)の値上がり顕著
■標準的な運賃──実勢運賃との乖離が縮まり現実味
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【第1部】 求貨求車事業者に相場観を聞く
上昇に転じるもコロナ前には届かず
トランコム 小島裕司 執行役員
運賃は完全な上昇局面に入っている
「WebKIT」日本貨物運送協同組合連合会 永嶋 功 専務理事
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【第2部】 ブロック別運送市場リポート
《北海道》長距離・長時間を露骨に回避
コロナ禍がピークを過ぎた2022年8月に荷動きが急回復。それ以降、輸送需給はタイトな状況が続いている。待ち時間短縮や輸送条件の改善が進み、長らく低迷していた運賃相場も24年度が近付くにつれ上向いてきた。
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《東北》ドライバー不足に歯止めかからず
労働時間の規制強化を目前とし、輸送リードタイムの延長や長距離運行の取りやめを行うケースが増えてきた。人材確保のため運送事業者は賃金引き上げを実施したいが、運賃値上げは必須になるため荷主への理解を求めている。
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《北陸信越》燃料費・高速料金を別建て請求
荷主からも適正運賃を収受するよう運送会社に積極的に働きかけている。一方で、燃料費の高騰をカバーできるほどの値上げは難しい状況だ。一部の運送会社では、運送費とは別にかかった費用を請求する別建て契約を開始した。
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《関東》運賃改定進むが荷主から疑問の声も
有効回答数の8割以上が大なり小なり運賃を値上げした。荷主側にも協力に前向きな声が目立つ。ただし、諸コスト高騰に荷主も収益を圧迫される中、根拠不明瞭な値上げ要求や、効率化の努力・ドライバーへの還元がなされているのかについて、疑問視する意見もある。
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《中部》値上げ実現も上げ幅には大きな差
運賃値上げに対する荷主側の理解は概ね進んでいるものの、成功した企業とそうでない企業の差が開いている。安価な輸送は請け負わないといった強気な物流事業者も増えた。現場では車両確保の困難さや納期遅延が深刻化しており、一律の改善が求められている。
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《近畿》運賃と並行して条件改善も進展
運賃交渉の結果は値上げが大半を占める状況となっている。出荷オーダーの前倒しやパレット化などといった各種輸送条件の改善に関する取り組みも進展。作業関連では荷降ろしを断る物流事業者も増えてきた。また、長距離運行の定義は従来の距離を軸とした考え方からドライバーの拘束時間を基準に、日帰りを超える運行を長距離と定めるケースも出てきている。方面別では九州行きの車両確保が困難になっている。
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《中国》「値上げ」増えるが難航する企業も
有効回答企業の9割以上が大なり小なり「値上げ」を達成したが、自由回答欄では荷主側の理解や協力を得ることに難航していることへの悩みも目立つ。荷主側はおおむね値上げ交渉自体には前向きだが、物流コストが増大する中、対応に苦慮する本音も透けて見える。
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《四国》Gメン登場で荷主の姿勢が急変
四国は今後ドライバー不足が最もひっ迫する地域の一つと目されている。これまで運送市場は比較的安定し、運賃も横ばいで推移してきた。しかし、2024年度が近付いてくるにつれて荷主の危機感が強まっている。安定輸送を維持するために大幅な値上げを容認する荷主も現れている。
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《九州沖縄》長距離便の車両確保が困難
昨年から各社で値上げの動きが強まっている。車両は、関東・関西などから九州に行く便において集めにくくなっている傾向だ。荷主側も注文受付を前倒しし幹線配車台数を事前に確定させるなど、車両確保手段を講じている。
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【第3部】海外論文
荷主の優越的地位濫用とドライバー労働
“Buyer abusive behavior and supplier welfare:An empirical study of truck owner-operators”
フィンランド アールト大学 Seongtae Kim准教授ほか
荷主や元請けなどによる優越的地位の濫用は、下請けドライバーの働き方にどのような影響を与えているのか。匿名を条件にトラックのオーナーオペレーター260人に聞き取り調査を行い、運送取引の買い手側による搾取的行為がドライバーの収入や労働安全衛生に有害であることの根拠を示した。
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Key Person |
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「戦争とロジスティクスを改めて問う」
防衛省 防衛研究所戦史研究センター
石津朋之 国際紛争史研究室 主任研究官
ウクライナ侵攻ではロシア軍の補給網の不備、ウクライナへの砲弾供給の不足など、ロジスティクス(以下、ロジ)が焦点の一つとなっている。日本周辺でも有事発生の危険性が高まっている。防衛省のロジ強化はどこまで進んでいるのか。旧日本軍のロジ軽視は改められたのか。専門家に聞いた。
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Case Studies |
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エレコム〈物流拠点〉
外部委託を改め自動化に40億投じて新拠点
GTPラインとソーターを順立てなしで直結
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成城石井〈2024年問題〉
大阪に在庫機能持つ物流センターを新設
関東からの横持ち抑え幹線便3割減図る
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クイックトロン〈ロボティクス〉
棚搬送型の弱点を新方式の独自設備で克服
中国ECの物流ソリューションで世界市場へ
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Columns |
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新年度を迎えたのを機に、ビジキャリ『ロジスティクス管理2級』対策講座の連載をリニューアルして、改めてロジスティクス人材について整理する。デジタイゼーション、物流の2024年問題、運賃の上昇など、ロジスティクスを取り巻く環境は著しく変化している。それに伴いロジスティクス人材に求められる要件も改めて考えるべき時を迎えているといえるだろう。
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物流企業の値段《第190回》
唐木健至 QUICK シニアアナリスト
NIPPON EXPRESSホールディングス
5カ年の投資予定額はM&A含めて7千億円
グローバルでの成長に向け重点5分野に注力
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【集中連載】ウクライナ侵攻後のユーラシア物流《第6回・最終回》
中国の国際輸送インフラ整備の現状と課題
明治大学商学部 町田一兵 教授
中国の「一帯一路」政策に基づく物流インフラ整備の最終的な狙いは、アジアとヨーロッパを中国経由で結び、貿易の主導権を握ることにある。そのために関係国に対して積極的な経済的支援を行うと同時に、国内の内陸部においても物流ハブの開発とネットワークの拡充を進めてきた。その現状と課題を報告する。
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フィジカルインターネット通信《第20回》
自動化技術は物流網をどう変えるか
野村総合研究所 水谷禎志 エキスパートコンサルタント
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海外トレンド報告
《欧米編1》民間による月面への貨物輸送サービス、米企業が世界初成功
《欧米編2》欧州製薬大手、RSV感染症予防薬の供給不足で流通体制改善
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NEWS ROOM
ソニーマーケティングと日立GLSが北海道で量販店向け共同配送
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湯浅和夫の物流コンサル道場
《第263回》〜温故知新編 第144回〜
荷主と元請けに新たな法規制
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国際ロジスティクス学会[SOLE]日本支部報告
ロジスティクスシステムと
システムエンジニアリング
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佐高信のメディア批評
エリート記者たちは官邸や特捜部とべったり
ピュリツァー賞とは無縁な日本の新聞報道
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Information |
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CLIP BOARD
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●タイミーがスポットワーカーを長期雇用につなげる新サービスを開始
●物流異業種が協業し、人材を育ててシェアする取り組み進める
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●日本パレットレンタル・二村社長インタビュー
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●羽田空港の課題解決する技術研究拠点がオープン
●佐川などが都内初のドローン「レベル3.5」飛行の物流実証
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●パナソニックコネクトとラピュタロボティクスが物流効率化で業務提携
●ウーバーが東京・日本橋でロボット配送開始
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DATA BANK
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●国土交通月例経済(国土交通省)
●デカルト・データマイン 海上コンテナ輸送量実績調査
●物流施設の賃貸マーケットに関する調査
東京圏は新規需要低迷で空室率の増加が続く
一五不動産情報サービス
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主要記事索引
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編集後記 |
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広告索引 |
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ロジビズ・オンライン ピックアップ(2024年2〜3月配信分より) |