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2024年10月号 |
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Cover Story |
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特集 物流不動産 2024
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成熟期を迎えた首都圏、活動期に入った地方圏
CBRE 高橋 加寿子 リサーチ シニアディレクター
賃貸物流施設の賃料は物価動向よりも需給バランスに左右される。首都圏の需要は成長の大きな波がひと段落して、安定期に入ってきたといえるだろう。一方で首都圏以外のエリアは物流マーケットとして拡大する余地をまだ多く残している。施設タイプ別の動きとしてはコールドストレージの賃借シフトが注目される。
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転換点の2026年予測を踏まえた展望
日本ロジスティクスフィールド総合研究所(JLFI) 辻 俊昭 代表
2024年、25年は既に大量供給が確定している。今後の需給を占うポイントは、まだ着工されていない26年の供給である。そこでJLFIは新規供給量の過半を占めている主要デベロッパー15社の協力を得て、26年の供給量を予測した。その結果を基に当面の市場を展望する。
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《解説》 首都圏・中部圏・関西圏・九州圏の概況
シーアールイー 隅野英樹 マーケティング部 第1課 課長
2024年の新規供給量は過去最高を記録した23年から減少する見込みだ。それに対して需要は前年と同レベルの100万坪前後を維持する。その結果、24年第2Qにはそれまで7四半期連続で上昇していた空室率が低下に転じた。ただし、需給バランスやトレンドはエリアによって異なる。各エリアの最新動向を報告する。
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《市況》 4大都市圏22エリア:小エリア動向
シーアールイー マーケティング部
首都圏
都内湾岸 賃料上昇が続き坪9千円前後の地域も登場
神奈川湾岸 23年2Qをピークに空室率の改善が進む
千葉湾岸 空室率は1%台に張りつき賃料上昇の可能性
神奈川東名道(東)新規供給が止まり急上昇した空室率が沈静化
神奈川東名道(西)2Q連続で空室率が上昇して10%超え
神奈川圏央道 23年4Qに急伸した空室率の消化が進む
東京中央道 好立地ながら24年2Qの新規供給を消化できず
東京埼玉圏央道 24年2Qの大量供給で空室率が大幅に上昇
埼玉南部 24年4Qの大量供給により空室率上昇の恐れ
埼玉関越道 継続的な需要が発生して空室の消化が進む
埼玉東北道 継続的な供給を消化しきれず空室率上昇続く
千葉東葛 安定した需要が続くもリーシングは二極化
茨城南西 5Q連続で上昇が続いた空室率に改善の兆し
成田 力強さにかけるが大きな動きは見られず
中部圏
名古屋北 テナントニーズと募集賃料との乖離が目立つ
名古屋南 大量供給に需要が追いつかず空室率の上昇続く
関西圏
大阪湾岸 慢性的な供給不足で空室率1%以下に張りつく
阪神神戸港 旺盛な需要に供給が追随せず賃料は上昇傾向
北摂・東大阪 24年3Qの約9万坪の新規供給の消化が焦点に
神戸内陸 旺盛な需要を背景に募集賃料が上昇傾向
九州圏
福岡 24〜25年の大量供給で新局面を迎える可能性
鳥栖 24年2Qに空室率が5ポイント以上の改善
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プロロジス 山田御酒 会長兼CEO
「物流パートナーとして課題解決まで支援する」
日本の物流不動産市場は明らかな下降局面に入っている。空室率はさらに上昇するだろう。しかし、開発ペースを変えるつもりはない。入札には加わらず、手間と時間を惜しまずリーズナブルな用地を開発して安定的に施設を供給していく。3PLや荷主の懐に深く入り込み、ハードの提供だけでなく課題解決まで支援する。
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日本GLP 帖佐義之 社長
「市場が停滞するなら当社は開発を加速する」
物流施設の閉鎖性を取り払い、社会的に開かれたものにすることで、そこで働く人たちを動機付け、地域社会に貢献することができる。さらには物流のあり方が変わる。独自の開発コンセプト「ALFALINK(アルファリンク)」でそれを証明した。この先、物流不動産市場が低迷しても開発の手は緩めない。むしろ加速していく。
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大和ハウス工業 更科雅俊 執行役員建築事業本部長
「全国の営業所を軸に地域ニーズを開拓する」
独自展開する「Dプロジェクト」は総開発延べ床面積約1356万平方メートル、総開発棟数392棟にまで拡大した。国内外に張り巡らせた営業所で地域のニーズを吸い上げている。さらに、工場などをはじめとする既存施設を取得し、物流施設などにリノベーションする「Biz Livness」も本格的にスタートした。
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家庭用エアコンで冷やす木造低温倉庫が登場
断熱技術を強みとする滋賀県多賀町の工務店HIJ.が木造低温倉庫を開発した。建設コストが割安で、既存施設内に後付けもできる。家庭用ルームエアコンを使用するため電気代は一般的なプレハブ保冷倉庫の約3分の1。この技術を埼玉県の物流会社の篠崎運送倉庫が営業倉庫に適用した。両社は戦略パートナー協定を結び、新市場の開拓に乗り出している。
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三井不動産
施設の開発から物流課題の解決へ役割を拡大
物流施設の開発に加えて、入居する荷主や物流企業が抱える物流課題そのものの解決をサポートする取り組みを進めている。物流コンサルタント会社による改善支援や荷主向けコミュニティの運営などで改革を後押しする。EC向けの物流ワンストップサービスもスタート。業態の垣根を越えて自らの役割を拡大している。
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コールドチェーン・ロジスティクスの強化
“Enhancing Cold Chain Logistics:A Framework for Advanced Temperature Monitoring in Transportation and Storage”
セルビア ベオグラード大 Vukasin Pajic 教授ほか
コールドチェーンにおける温度モニタリングの枠組を解説する。まずコールドチェーンの維持に重要とされる各種要素の定義を紹介して、そこで使用される輸送手段やモニタリング/トラッキング装置についてそれぞれ説明する。そして企業が温度モニタリングを実施する手順をガイドラインとして示す。
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Key Person |
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「賃貸低温倉庫の需要を楽観はできない」
日本経済研究所 河野瀬 功 コーポレートアドバイザリー本部
アドバイザリーサービス部長
冷凍冷蔵倉庫の需給は継続的にひっ迫している。今後も需要は冷凍食品を中心に拡大していく。原材料と比べて最終商品は管理温度帯や荷姿に大きなバラツキがなく高回転であるために、マルチテナント型施設との相性は悪くない。しかし、賃貸施設の需要を過度に楽観視するのは禁物だ。
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Case Studies |
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伊那食品工業〈組織〉
物流部を新設して社長自ら意識改革を先導
性善説の経営を取引先や協力会社にも適用
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ダスキン〈RFID〉
モップやマットのレンタル管理に独自タグ開発
検品・検数作業時間を大幅に短縮し負荷軽減
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中国マテハン市場レポート《第3回》
愛知淑徳大 潘 卉 講師/法政大 李 瑞雪 教授
木牛流馬(i-COW)
R&Dの国際化とコア機能共通化戦略で
自動フォークをマスカスタマイゼーション
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Columns |
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高水準の利益を元に投資や株主還元に注力
LNG輸送船の増強や船舶脱炭素化を推進
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高度物流人材のためのリスキリング講座《第7回》
ロジスティクスと経営組織(2)
講師 梶田 ひかる
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フィジカルインターネット通信《第26回》
自律走行貨車が拓くモーダルシフトの可能性
野村総合研究所 水谷禎志 エキスパートコンサルタント
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海外トレンド報告
《欧米編》自律飛行スタートアップが、米軍との貨物輸送演習を達成
《アジア編》中国で、貨物輸送能力2トンの大型ドローンが初飛行
《アフリカ編》エムポックス感染拡大で、複数国が入国スクリーニング開始
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湯浅和夫の物流コンサル道場
《第269回》〜温故知新編 第150回〜
積載効率=積載率×実車率
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物流指標を読む《第180回》
景気浮揚に向け求められる積極財政
NX総合研究所 佐藤信洋
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国際ロジスティクス学会[SOLE]日本支部報告
ILSハンドブック パート1
機能的な要件定義フェーズのロジスティクス
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佐高信のメディア批評
石丸前市長に続き斉藤知事を世に送り出す
「反グレ」政党維新は自民よりもたちが悪い
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Information |
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CLIP BOARD
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●不動産協会が2024年度の物流施設に関する政策要望を決定
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●政府が2030年代半ばまでに「自動物流道路」の運用開始へ
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●東京理科大生がサッポログループとビール製品の需要予測体験
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●ラピュタロボティクスが自動フォークリフトにトラック積み降ろし機能を追加
●JALグループ運航のヤマト向け専用貨物機が羽田空港就航
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●アマゾンジャパンがラストワンマイル配送拡充に250億円以上投資へ
●日本の不動産市場透明度は物流施設の情報開示など貢献し過去最高の11位
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DATA BANK
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●国土交通月例経済(国土交通省)
●デカルト・データマイン 海上コンテナ輸送量実績調査
●物流施設の賃貸マーケットに関する調査
一五不動産情報サービス 東京圏では新規需要が低調で需給緩和進む
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主要記事索引
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108 |
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編集後記 |
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109 |
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広告索引 |
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ロジビズ・オンライン ピックアップ(2024年8〜9月配信分より) |