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2020年12月号

    2020年12月号
     
      Cover Story
   


特集 物流テック


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【第1部】テクノロジー企業の開発最前線

【ロボットビジョン】Kyoto Robotics

商品マスターの自動生成がIoTの道を拓く

Kyoto Robotics 徐 剛 社長

ローランド・ベルガー 小野塚征志 パートナー(Kyoto Robotics社外取締役)

 Kyoto Roboticsは、ロボットの“目”にあたる3次元ビジョンの技術で世界をリードする大学発ベンチャーだ。入荷したケースをデパレタイザーでピッキングする際、商品マスターを自動生成して、情報システムに基礎データを提供する。物流ビッグデータを作り出す存在と自らを定義している。

 

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【ピースピッキング】MUJIN

モーションプランニングで人間並みの処理速度

Interview MUJIN 滝野一征 CEO

 ロボットの性能を大きく向上させる技術「モーションプランニングAI」を搭載した知能ロボットコントローラを展開している。2015年にアスクルと業務提携したのを契機に、本格的に物流の自動化に挑戦。難度が高いピースピッキングで人間並みの作業スピードを実現した。庫内作業の完全自動化にも自信を見せる。

 

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【量子コンピューター】グルーヴノーツ

「物流最適化ソリューションセット」をリリース

 2020年9月、配送ルートの最適化などに量子コンピューターを活用する「物流最適化ソリューションセット」をリリースした。三菱地所と共同で実施した廃棄物収集車のルート最適化シミュレーションでは、利用車両台数を75台から31台に削減、従来の43%の走行距離で対象エリアをカバーするルートを策定した。

 

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【AI】GROUND

物流センター長のロボット化はどこまできたか

 物流センターの運営をAIで最適化するソフトウエア「DyAS」の提供を開始した。これまで物流責任者の経験と勘に依存してきた機能を、AIによるデータ解析に置き換えて高度化した。センター長に代わって「WES(Warehouse Execution System:倉庫実行システム)」が意思決定を下す。

 

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【第2部】ソリューション事業のアプローチ

【マテハンメーカー】

ダイフク──巨大EC企業のグローバル展開に伴走する

Interview 阿武寛二 常務執行役員イントラロジスティクス事業部門長

 ファーストリテイリングはダイフクをパートナーに、総額1千億円を投じて全世界の全拠点を自動化する計画を打ち出している。マテハン業界のグローバル化がいよいよ本格化する。米アマゾンをはじめとするEC市場の主要プレーヤーたちの物流ニーズに応え、そのグローバル展開に伴走していく。

 

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トヨタL&F──「CASE」の世界を物流現場で実現する

Interview 豊田自動織機 一条 恒 執行職 トヨタL&Fカンパニー R&Dセンター長

 トヨタグループが掲げる「CASE」は物流センターで先行して実装される。全てのオペレーションが自動化されて、AIがロボットや設備を管理してセンター全体を最適化する時代が近く訪れる。そのビジョンに向けて開発を進めている。既に必要な技術は確立されている。その低コスト化も見えてきた。

 

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【物流不動産企業】

大和ハウス工業

グループ企業の連携で次世代物流拠点に挑む

 ダイワロジテックを軸にロジスティクス領域のテクノロジー系サービスプロバイダーをグループ化している。現在はマルチテナント型施設に入居する貨物特性の似通った数社のテナントが自動化機器やシステムを共有する仕組みの構築を推進。小規模単位における共有の枠組みを徐々に拡大していくことで、将来的な大規模シェアリング拠点の実現を模索している。

 

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日本GLP

エコシステムを構築して物流業界のDXを促進

 物流ソリューションのモノフルを設立した。求貨求車のトランコム、人材派遣のフルキャストホールディングス、空間情報サービスのパスコ、モビリティデータスタートアップのスマートドライブなど、各分野のパートナーと連携してソリューションを開発。スタートアップにも積極的に投資している。「ロジスティクス・エコシステム」を構築して物流業界のDXを促進する。

 

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三井不動産

独自の「フルオートメーション物流モデル」を開発

 庫内業務を完全自動化した「フルオートメーション物流モデル」を常設展示するショールームを今年2月に開設した。複数メーカーの自動化設備を組み合わせてオペレーションを組み立てた。2018年に設立した物流コンサルティング会社と連携して、テクノロジーの側面からも物流効率化を支援する。

 

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【総合商社】

三菱商事

物流ロボットのコストを「RaaS」で変動費化

 今年4月、月額の従量課金制で物流ロボットを提供する「Robot As A Service(RaaS)」を開始した。初期投資と導入期間を大幅に削減、物量の波動に応じて柔軟にロボットの台数を変更して、コストを変動費化できるようにした。GTPとAMRの取り扱いからスタートし、ラインアップを順次増やしていく方針だ。

 

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三井物産

物流ロボットを尖兵に新たな社会基盤を構築

 日本GLP、豊田自動織機と手を組み、ロボットソリューション事業を開始した。スタートから1年余りで既に約700台のロボットを導入している。総合商社の物流力を、物流不動産会社の事業基盤、マテハンメーカーのエンジニアリング力と組み合わせて物流ロボットの活用をワンストップで支援する。

 

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【第3部】海外論文

EU「中小企業4.0」の物流自動化戦略

“State-of-the-Art analysis of the usage and potential of automation logistics”

 ドイツを中心とするEUで「インダストリー4.0」のコンセプトを中小企業に適用する研究が進められている。プロジェクト名は「SME 4.0−Industry 4.0 for SMEs(中小企業4.0)」。先端テクノロジーを活用した物流業務の自動化・機械化がその大きなテーマとなっている。

 

      Key Person
 
6
 

「配車の完全な自動化を5年で実現する」

オプティマインド 松下 健 社長

 ラストワンマイルに特化した配車システムを開発している。ビッグデータを解析して配達の所用時間や駐車場所を特定する「ラストワンマイル配送地図」を作成、配送ルートを「メタヒューリスティクス」と呼ばれるアルゴリズムの概念を使って最適化する。その配車能力は人間の配車マンにどこまで近付いたのか。

 

        Case Studies
 
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キリンビバレッジ〈組織〉

SCM部を新設して生産・物流体制を再構築

コスト削減から安定供給に管理の軸足を移す


        Columns
 
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物流企業の値段
《第157回》

金井健司 東海東京調査センター アナリスト

SBSホールディングス

大型M&Aで売上高4千億円が視野に
新型コロナによる環境変化も成長の追い風

 

  58  
ビジキャリ ロジスティクス管理2級 対策講座《第21回》

棚卸資産

講師 梶田 ひかる

 

  62  

実録 ラストワンマイル《第21回》

物流ドローンは果たして離陸するのか

青山ロジスティクス総合研究所 代表 刈屋大輔

 

  64
 
海外トレンド報告

《欧米&アジア編》国際海運におけるCO2排出量4割減に向けIMO会議開催
《中国編》イーハンが物流事業対応の「空飛ぶクルマ」発表


  68
 
NEWS ROOM

ヤマトとアートが引越し分野での協業検討を開始


  72  
湯浅和夫の物流コンサル道場

《第223回》〜温故知新編 第104回〜

物流コンサルティングこぼれ話 その3

 

  76  
物流指標を読む《第142回》

コロナ・ショックが出荷量に及ぼした影響

日通総合研究所 佐藤信洋


  78  
事例で学ぶ現場改善《第203回》

物流マン研修あるある事例集

日本ロジファクトリー 青木正一 代表

  80  
佐高信のメディア批評

前政権に続き菅首相も“パソナ平蔵”重用

東京新聞が「コロナ焼け太り?」と批判

 

  82  

国際ロジスティクス学会[SOLE]日本支部報告

米国防総省の取得方針の転換

 

        Information
 

 

 

CLIP BOARD

 
71
 

船井総研ロジが荷主企業対象の「DXロジ研究会」立ち上げ

 

 
81
 

ESRスチュアート・ギブソンCEO独占インタビュー

 

 
85
 

soucoの新COOにティエンテック・ティオ氏就任

TRCと三菱地所が東京・平和島に「物流テック」ショールーム開設

 

 
86
 

千葉・四街道の日東物流が健康経営を推進

アリババの物流企業「菜鳥網絡」が日本市場参入

 

 

 

 

DATA BANK

 
87
 

国土交通月例経済(国土交通省)

デカルト・データマイン 海上コンテナ輸送量実績調査

賃貸物流施設マーケット動向(2020年第3四半期)
ECが成長ドライバーとなり首都圏空室率再び0.5%に

シービーアールイー

 

 

92

 

主要記事索引

  96   編集後記
  97   広告索引
  97   ロジビズ・オンライン ピックアップ(10〜11月配信分より)

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