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2023年5月号 |
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Cover Story |
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特集 実践!24年問題対策
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2024年4月以降、運べない荷物が出てくる。年を追うごとにその量は増えていく。ただし、各社が一律に影響を被るわけではない。車両を確保できずに立ち往生するライバルをよそに、安定輸送を維持した企業は市場競争で優位に立つ。物流の持続可能性が切実な経営課題として浮上している。残された時間は限られている。ドライバーの労働力を決定的なリソースとみなした企業は既に、その最適化を図るため事業構造にメスを入れている。
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ポスト2024年のロジスティクス管理実務
船井総研ロジ 赤峰誠司 取締役常務執行役員
荷主と元請け物流会社は2024年4月以降、運賃の20%以上の値上げを容認せざるを得なくなるだろう。無料の付帯サービスもすべて有料化されて、国交省の「標準的な運賃」が現実味を帯びてくる。大げさに感じるかも知れない。しかし、実際はこれまでの運賃が安過ぎたのである。
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2030年の都道府県別トラック輸送需給
野村総合研究所 モビリティ・ロジスティクスグループ
小林一幸 グループマネージャー、小畑皓平 コンサルタント
トラックドライバーの将来需給を47都道府県別に予測した。全国ベースのドライバー不足は2030年には約35%に達することが予想される。その影響は東北や四国などの地方部で特に深刻で、このまま問題を放置すれば地方部の多くの市町村が事実上、“離島化”する。共同輸配送の拡大が有効な対策となり得る。
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「時間」を軸に運送業の経営を革新する
湯浅コンサルティング 内田 明美子 コンサルタント
これからのトラック運送業はドライバーの労働時間が最も重要な経営資源になる。運賃の基準、採算管理のポイントも、従来の「重量×距離(トンキロ)」から「時間」に移る。この変化にいち早く対応して、時間を軸に運送業の経営を革新することで、2024年問題を追い風に変えることができる。
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運送業の市場競争と労働環境:日米欧比較
アクセンチュア 小林将仁 プリンシパル・ディレクター
なぜ日本のトラックの積載効率は低く、ドライバーの賃金は安いのか──幹線輸送を対象に調査した。欧米との比較も行った。その結果、物流業界の多重下請構造が業界の根幹に関わる問題であることが分かった。最低運賃を保障する新たな規制の導入が有効な解決策となるだろう。
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明治
ドライバー不足を予見して10年越しで対策
物流子会社からの情報を基に将来のドライバー不足を察知して、10年越しで対策を進めてきた。長距離幹線輸送は既に対象ルートの約4割を中継輸送に切り替えた。拠点間の製品輸送は約9割をパレット化した。モーダルシフトでは従来から利用してきたフェリーに加えて、鉄道輸送の利用を開始した。
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東洋製罐グループ
大型車の出荷作業を20分で完了する新拠点
今年4月、埼玉県熊谷市に物流子会社の東洋メビウスが次世代型センターを稼働させた。近隣の酒類・飲料充填工場の門前倉庫として24時間稼働する。出荷予定情報を基に作業を計画、自動化を徹底することで、大型車の出荷作業を平均20分程度で完了する「待たせない倉庫」を目指している。
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アスクル
「おトク指定便」で物量の波動を平準化
個人向けEC事業はキャンペーン時などの特定日に注文が集中して、物流の負荷が一時的に大きく高まる課題を抱えていた。到着日が遅くなる代わりに買い物客にポイントを進呈する「おトク指定便」によって日々の物量の平準化を図った。実施時には買い物客の半数近くが利用している。
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キリングループロジスティクス
発地と着地の双方でトラックの滞留時間を削減
各ビール工場に「フォーク誘導タブレット」と「OCR検品システム」を導入、トラックがバースに到着する前に出荷準備を進めることで、構内のトラック滞留時間を約10%削減した。複数の卸と連携して着側での待機時間の圧縮にも取り組んだ。車両単位でASNデータを送受信する枠組みを構築して検品を簡素化した。
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佐川急便
東京〜九州のハンドル時間をフェリーで短縮
2021年に就航したフェリー航路を宅配事業の東京〜九州幹線輸送で利用している。集荷当日の夜間に横須賀港を出港し、翌日夜に新門司港に到着する。トラックとほぼ同様の拠点運用で東京〜九州間の翌々日配達を実現した。さらに無人航送や荷役分離などを使ってトラックの長時間運行に頼らない幹線輸送網を整備していく。
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アサヒロジスティクス
女性ドライバーの育成・活用で道を切り開く
女性ドライバーの働きやすい環境整備を進めている。女性の作業性やプライバシーに配慮した専用トラックの導入をはじめ、福利厚生にも注力している。5年ほど前には2.7%だった女性ドライバー比率は、現在6%まで上昇した。24年3月末までに10%に引き上げることを目指す。
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コロナ時代のトラックドライバーと運送業界
“Trucking in the Era of COVID-19”
米クレムソン大 Danielle Sperry ほか
パンデミック前からトラック運送業界は人手不足、低賃金、劣悪な労働環境など多くの課題を抱えており、ドライバーの社会的評価は低かった。そこにCOVID-19が襲ったことで何が起きたのか。運送業の経営戦略、コロナ禍の現場労働、ドライバーに対する社会的評価の3つに焦点を当て、実態を調査した。
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Key Person |
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「運送事業者は恐れずに声を上げろ」
NX総合研究所 大島弘明 常務取締役
2024年4月からドライバーの労働時間が制限される。その定量的影響をコロナ前の19年度の拘束時間の実績値に基づいて試算した。その結果、約14%の輸送能力が不足することが分かった。30年には不足が約34%に達する。ドライバーの労働条件を全産業並みに引き上げない限り問題は解決しない。
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Case Studies |
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フーディソン〈スタートアップ〉
生鮮品流通プラットフォーム事業で株式公開
調達した資金を物流インフラの整備に投資
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オルビス〈自動化〉
通販向けで独自の小型AGV運用法確立
店舗・卸向けでは重量計付きAMRを採用
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Columns |
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物流企業の値段《第181回》
土谷康仁 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 シニアアナリスト
ヤマトホールディングス
宅急便ネットワークの抜本的改革を推進
ハード面では拠点の集約と大型化を加速
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ロジスティクス長期戦略 NEXT10
《第6回(最終回)》Connected:つながる
Data-Driven Logisticsで「運ぶ」を最適化
対談 Hacobu 佐藤健次 執行役員CSO × EYストラテジー・アンド・コンサルティング 田岡 佑一郎 アソシエートパートナー
ITが安くなり、つながることを可能にした。分断されていたサプライチェーンが接続されて全体が見えるようになる。企業の物流担当者同士もつながって、データを共通言語にした最適解の議論が始まる。データドリブン・ロジスティクスによる全体最適が実現する。
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ビジキャリ ロジスティクス管理2級 対策講座《第50回》
復習6 ロジスティクス管理サイクル
講師 梶田 ひかる
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フィジカルインターネット通信《第10回》
共同輸送を促す新たな指標の必要性
野村総合研究所 水谷禎志 エキスパートコンサルタント
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トラサポ ダイアリー《第7回》
運送会社が赤字の仕事を請けるわけ
行政書士 鈴木隆広 トラサポ代表
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海外トレンド報告
《欧米編》米海兵隊、中国など念頭に26年ぶりロジスティクス教書を改訂
《アジア編》上海のQuicktron、年内にもロサンゼルス事務所開設
《アフリカ・中南米編》ケニアのKonza、韓国と物流スマート化などで連携
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湯浅和夫の物流コンサル道場
《第252回》〜温故知新編 第133回〜
加工食品業界における三層連携の歩み
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物流指標を読む《第171回》
日本経済はすでに在庫調整局面入りか?
NX総合研究所 佐藤信洋
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国際ロジスティクス学会[SOLE]日本支部報告
米原子力発電所の発電コスト削減戦略
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佐高信のメディア批評
『日刊ゲンダイ』コラムで適菜収が選んだ
自民党総裁「バカ息子」トップ5の面々
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Information |
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CLIP BOARD
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●山九が東京港でZEB認証を取得した「お台場輸出入センター」を稼働
●三菱商事とパナソニックグループ、発送・返品機能付き宅配ボックスを共同開発
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●IT展示会にEC向けやアルコール検知システムなど物流効率化ソリューションの数々
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●ブリヂストンの「ソフトロボティクス」開発記(前編)
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●Shippioが物流DX促進のオンラインカンファレンスを初開催(前編)
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●シャープが自動倉庫システムに注力
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●アスクルが東日本の物流担う最先端倉庫を公開
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●日本郵便が国内初、「レベル4」のドローン配送実施
●OKIがAI活用した配車計画立案最適化サービス開始
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●日新がデジタルフォワーディングサービスを全面刷新
●出前館とエアロネクストが茨城でドローンフードデリバリー開始
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DATA BANK
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●国土交通月例経済(国土交通省)
●デカルト・データマイン 海上コンテナ輸送量実績調査
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主要記事索引
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編集後記 |
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広告索引 |
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