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2001年8月号 |
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特集:定温ビジネスの誤算
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Report 食品物流市場の生態学 |
12 |
第1部 ネットスーパーの挫折 |
14 |
第2部 食品物流の最終市場 |
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17 |
第3部 途切れたコールドチェーン |
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Case Study 市場外流通の最前線 |
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22
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第1部 小売り 生活協同組合連合会 首都圏コープ事業連合
自前の青果物卸で産直流通を管理
生鮮品をコールドチェーンで宅配 |
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24 |
第2部 外食チェーン サイゼリヤ
早朝収穫の野菜を夕方には店舗に
リスク覚悟で専用流通網を構築 |
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26 |
第3部 生産者 全国農業協同組合連合会
市場流通に切り込むも資金難に直面
青果物の一括物流センターに活路 |
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Interview 食品物流の担い手に訊く
第1部 食品物流スペシャリスト |
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28 |
流通システム研究センター 初谷誠一 社長
「卸売市場は商物分離すべきだ」 |
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30 |
チェンジマネジメント・インターナショナル(CMI)
吉田行雄 代表
「物流業者は中間流通を担え」 |
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32 |
カサイ経営 野口英雄 主席研究員
「定温の世界は甘くない」 |
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第2部 食品物流企業トップ |
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34 |
キユーソー流通システム 伊規須武尚 社長
「定温の個建て輸送を強化する」 |
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36 |
名糖運輸 滝澤昭 社長
「チルドができれば何でもできる」 |
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38 |
味の素物流 横江有道 社長
「いずれは汎用型センターに収斂する」 |
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Columns |
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40 |
流通戦略の新常識 《第5回》
「スーパーの野菜はなぜ高い」
中央学院大学講師 松原寿一 |
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53 |
富士ゼロックス――エコ物流
リサイクル最大のカギは回収物流
IT駆使して静脈SCMを構築 |
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58 |
サッポロビール――共同配送
宝酒造の道内物流を全面受託
輸送手段の使い分けで配送費低減 |
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62 |
ワコール――物流子会社
全国17カ所の拠点を4カ所に集約
子会社設立で労務管理にもメス |
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66 |
The International Society of Logistics
国際ロジスティクス学会[SOLE]報告
第5回「サプライチェーンITのアウトソーシング」 |
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70 |
サプライチェーンカウンシル[SCC]報告
第5回 短期集中連載 第1部 SCORワークショップ・エグゼクティブサマリー
「SCORの概要」 |
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76 |
物流「再」入門「効率化から減量化へ」
湯浅和夫 日通総合研究所 取締役 |
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80 |
Digital Logistics「デジタルでSCMをデザインする」
田中純夫 エクゼ 社長 |
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42 |
物流企業の値段
北見聡 野村証券金融研究所 運輸担当アナリスト
《2001年3月期決算》
上場物流企業業績ランキング |
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84 |
横文字嫌いのアナタのための
アングロサクソン経営入門
《第5回》「ERPで何が変わったのか?」 |
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75 |
佐高信のメディア批評
「瀬島龍三を持ち上げる月刊『黙』
老人の跋扈に無批判なヘンな雑誌」
佐高信 経済評論家 |
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88 |
国土交通省 月例経済報告
日本倉庫協会 普通倉庫21社統計
日本冷蔵倉庫協会 主要12都市受寄物庫腹利用状況 |
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95 |
広告索引 |
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94 |
編集後記 |
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91 |
バックナンバーの紹介 |
[ SCC報告 ]
SCORの概要
2001年8月号
SCMの実行には、自らのサプライチェーンの特性や性能の実際を理解・把握
し、その上で改革活動を行うことが必要である。その際、有効なツール、テンプ
レート、定義集があれば活動が進めやすくなる。そこでSCCでは「SCOR」
を開発し、ワークショップセミナーを通じてメンバーへの普及・啓蒙活動を行っ
ている。その「誌上版」を今回から三回にわたって開催する。
[ SOLE ]
サプライチェーンITのアウトソーシング
2001年8月号
ロ
ジ
ス
テ
ィ
ク
ス
学
会
(
S O L E - T h e
International Society of Logistics
)では
「
Logistics Spectrum
」という機関誌を発
行している。今回は同誌からサプライチェー
ン・マネジメントと情報技術のアウトソーシ
ングに関する論文を紹介する。原文のタイト
ル
は
?
Outsourcing Supply Chain
Information Technology
〞
、著者はWilliam
B. Smith
である。
[ アングロ ]
ERPで何が変わったのか?
2001年8月号
ERP(Enterprise Resource Planning:統合業務パッケージ
ソフト)は、日本に紹介された当初、ベストプラクティスに基づ
く抜本的な業務改革を実現すると言われていた。それがベンダー
の売り文句に過ぎないと分かってきた現在も、依然としてERPの
導入は進んでいる。何が原動力となっているのか。その普及によ
って、ビジネスの在り方はどう変わるのか。
[ ケース ]
富士ゼロックス――エコ物流
2001年8月号
顧客ニーズに即して商品を供給するサプライチ
ェーン・マネジメント(SCM)と同じように、
循環型の生産システムでは、生産計画に応じたリ
ユース部品の“安定供給”が欠かせない。成功の
カギは使用済み製品を回収する物流にある。先月
号のリコーグループに続き、複写機メーカー大手、
富士ゼロックスの取り組みを紹介する。
[ ケース ]
サッポロビール――共同配送
2001年8月号
得意先が共通する酒類メーカー、酒類卸などと
の同業種共配に乗り出した。系列会社との共同配
送だけではトラックの積載効率アップに限界があ
るからだ。第一弾となった宝酒造との共同配送で
は出荷量に応じて共配便、車建て、路線便をうま
く使い分けることで、物流コストの削減を目指し
ている。
[ ケース ]
ワコール――物流子会社
2001年8月号
昨年4月、ワコールは物流子会社「ワコール流
通」を設立した。このとき打ち出した5カ年計画
は、全国に分散していた物流拠点を集約し、5年
後をメドに物流費を10億円削減する――というも
のだった。この計画はわずか2年で達成できそう
だ。そこで新たな目標として、3年後に物流コス
トを4割削減し、5年後に外販比率を50%に高める
ことに挑む。
[ データ ]
国土交通省 月例経済報告(2001年5月発表)
2001年8月号
概要はありません
[ メディア批評 ]
瀬島龍三を持ち上げる月刊『黙』老人の跋扈に無批判なヘンな雑誌
2001年8月号
瀬島龍三信者はまだまだ多いらしい。しか
し、伊藤忠にしがみついたその老害ぶりを、
信者たちは多分ご存じないのではないか。そ
れとも、瀬島自身と同じように、瀬島センセ
イにはいてもらうだけでも役に立つと思って
いるのだろうか。
『黙』というヘンな雑誌の六月号で、その瀬
島が「日本再誕への道」を語っている。それ
を斜読していて、瀬島が?住友の西郷隆盛〞
と言われた伊庭貞剛の伝記『幽翁』を必死に
探したことを知って驚いた。
[ 再入門 ]
効率化から減量化へ
2001年8月号
効率化を追及するだけの物流管理は間違っている。
その物流業務に意味があるかどうかを考えず、ムダな
物流でも効率化すればコストが下がるなどというのは
プロとして失格だ。物流部門の本来の仕事は、物流を
どんどん減らすことにある。
[ 値段 ]
上場物流企業業績ランキング
2001年8月号
このコーナーでは毎号、個別物流企業の業績推移、事
業戦略、株価水準などを解説しているが、今号は特別編
として五月末から六月中旬にかけて発表された物流企業
の二〇〇〇年度決算を総括する。
[ 特集 ]
定温ビジネスの誤算 ネットスーパーの挫折
2001年8月号
消費者向けeコマースの主戦場は今後、パソコン関連
商品から食品へ移っていくことが予想されている。と
ころが、次代を担う主役となるはずのネットスーパーの
雲行きが怪しい。そのビジネスモデルをロジスティクス
の視点から検証すると、致命的な欠陥が見えてくる。
[ 特集 ]
定温ビジネスの誤算 食品物流の最終市場
2001年8月号
日本の物流市場に「食品物流」という新たなカテゴリーが生
まれようとしている。既に上場を済ませた先行組が堅調な業績
を見せているのに加え、大手食品メーカーの物流子会社を中心
に、数年以内の株式公開を計画する有力プレーヤーがいくつも
控えている。巨大な未開拓市場となっている生鮮品の物流を制
したものが今後、市場の主導権を握りそうだ。
[ 特集 ]
定温ビジネスの誤算 途切れたコールドチェーン
2001年8月号
日本では青果物に必要とされるサプライチェーンの温度管
理が、卸売市場を境に機能しなくなる。同様に産地から小売
りに至る情報の共有も中間流通で分断されている。そのしわ
寄せが末端の消費者と産地を襲っている。多段階で硬直化し
た既存のサプライチェーンに変わる新たなチャネルの登場が
待たれている。
[ 特集 ]
定温ビジネスの誤算 自前の青果物卸で産直流通を管理 生鮮品をコールドチェーンで宅配
2001年8月号
販売する青果物のほとんどを産地直送の市場外流通でまかなっ
ている。自前の青果物仕入れ会社を設立し、産地管理から購入
までを直接管理。産直と市場を使い分けることによって生産量の
変動に対応している。急成長を続ける宅配事業を支えるため、約
100億円を投じた定温施設も整備した。
[ 特集 ]
定温ビジネスの誤算 早朝収穫の野菜を夕方には店舗にリスク覚悟で専用流通網を構築
2001年8月号
イタリアンレストランチェーンのサイゼリヤは生産者から直接野菜を購入すること
で低価格で鮮度の高いサラダを提供している。それを支えているのが早朝に収穫した
野菜を夕方には店舗に供給する当日配送システムだ。リードタイムが掛かりすぎて鮮
度が悪いうえ価格も高い市場流通の野菜に依存せず、独自の調達ルートを確保・維
持するために在庫や廃棄ロスのリスクを負う覚悟が必要だという。
[ 特集 ]
定温ビジネスの誤算 市場流通に切り込むも資金難に直面青果物の一括物流センターに活路
2001年8月号
全農が運営する全国4カ所の直販センターは、年間およそ2000
億円の青果物を扱う市場外流通の最大手だ。多くの生協や量販
チェーンが利用している。しかし、約4兆円の青果物流通に占め
る構成比はわずかに過ぎず、新たなインフラ投資によって取扱高
の急拡大を図れる状況でもない。
[ 特集 ]
定温ビジネスの誤算 卸売市場は商物分離すべきだ
2001年8月号
卸売市場に求められる役割は変わった。かつて市場の存在価値と言わ
れていた、「評価機能」や「分散機能」は、もはや絶対的なものではない。
規制緩和によって卸売市場の商物分離を進めれば、多くの問題が解決す
る。過去三〇年以上にわたって取り組んできた流通のコールドチェーン
化は、新たな投資ではなく運用によって解決すべき問題だ。
[ 特集 ]
定温ビジネスの誤算 物流業者は中間流通を担え
2001年8月号
現在の青果物流通はSCMを欠いている。多段階流通によ
ってコールドチェーンはとぎれ、需給調整も機能していいな
い。しかし、保護行政にあぐらをかいた既存のプレーヤーに
自己改革を期待するのは難しい。アウトサイダーの参入が待
たれている。物流業者はその有力候補だ。
[ 特集 ]
定温ビジネスの誤算 定温の世界は甘くない
2001年8月号
現場に近いコンサルティングで定評のあるカサイ経営の一員
として、定温物流というニッチな分野に特化して日々研究を進
めている。コールドチェーンの入門書「低温物流とSCMがロ
ジ・ビジネスの未来を拓く」を上梓した同氏に、定温物流で儲
けるための秘訣や青果物流通が抱える問題点などを聞いた。
[ 特集 ]
定温ビジネスの誤算 定温の個建て輸送を強化する
2001年8月号
キユーソー流通システムは加工食品メーカーであるキユーピーの物流
子会社。親会社から学んだ品質管理のノウハウを武器に次々と外販荷主
を獲得してきた。すでに外販比率は70%を超えている。求車求貨システ
ムの草分け的存在の「QTIS」も安定稼働中。車両などの資産をほとん
ど持たないノンアセット型の3PLである同社の当面の課題は小口貨物を
扱う「スルー便」を新たな収入源として育成することだ。
[ 特集 ]
定温ビジネスの誤算 チルドができれば何でもでき
2001年8月号
定温物流のなかでも最も品質管理が難しいとされるチルドの分野
に特化している。チルドの仕事ができれば、冷凍、ドライを取り込
むのは比較的容易と断言する。コストに厳しいコンビニエンス・ス
トアや量販店の物流管理を請け負いながら、能力主義に基づいた労
務管理のノウハウによって着実に利益を確保している。
[ 特集 ]
定温ビジネスの誤算 いずれは汎用型センターに収斂する
2001年8月号
サンミックス、三宝運輸、三福の3社が合併して発足した味の
素物流は、売上高約670億円を誇る定温物流企業だ。今後2年間
は拠点の統廃合など土台づくりに専念し、事業拡大の時期に備え
るという。将来は汎用型の定温物流センターを全国に設置。得意
の冷凍分野を中心に、チルド、ドライの3温度帯をすべて網羅す
ることを理想とする。
[ 特集 ]
定温ビジネスの誤算 スーパーの野菜はなぜ高い
2001年8月号
セルフ販売方式のスーパーという業態が開発されたことで、
流通コストは劇的に下がり、廉価販売が可能になった――
一般にはそう言われている。本当だろうか。少なくとも国内
の生鮮品を見る限り、街の八百屋や魚屋よりもスーパーの方
が値段の高いことが多い。なぜだろう。