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2010年10月号

    2010年10月号
     
   
   

特集 さよなら物流子会社


 16  

【解説1】“子会社大国”ニッポンの夕暮れ
 親会社の国内貨物輸送量は縮小に向かっている。国際物流に進出するノウハウや資本力にも乏しいとなれば、物流子会社が窮状に陥るのは明らかだ。それを放置すれば親会社がツケを払わされることになる。世界に類をみない“物流子会社大国”の終わりが近付いている。


18

 

【解説2】物流プラットフォーム化の現状
 その業界の主要な物流子会社のインフラをベースにして、そこに同業他社の物流を乗せていくプラットフォーム事業──従来からその可能性は指摘されていながらも、期待されたほど事業化は進んでいなかった。しかし、物量の減少は荷主の意識を変えた。ハードルは大きく下がっている。


20

 

【Interview】「家電量販向け3PLで中国に進出する」
三洋電機ロジスティクス 浅野 勉 社長
ロングリーチグループ 吉沢正道 代表

 2000年に3PLを開始。05年に株式公開。そして今年、親会社の株式売却で完全独立した。10年越しの取り組みで外販比率は既に6割以上に達している。新たに株主となった投資ファンドのロングリーチグループの支援を受け、メーンとする家電量販店向けセンター事業で中国市場に本格的に進出する。


 22   

【Interview】「海外展開を加速させる準備は整った」
富士物流 小林道男 社長

 7月30日、三菱倉庫は富士物流の株式公開買付を発表した。主要株主の富士電機ホールディングスと豊田自動織機がこれに応じる。親会社との資本関係が切れて純粋な物流専業者となる富士物流は、三菱倉庫の持つインフラを活かして、3PL事業のアジア展開を加速させる。


 
 
  24  

【Interview】「物流管理機能は外部化できない」
ソニーサプライチェーンソリューション 江連淑人 社長
 
昨年10月、ソニーは約10年ぶりに本社物流部門を復活させた。同社は2000年に国際物流まで含めた物流管理機能をすべて物流子会社に移管している。グループ全体の最適化に向けて、その組織体制を再び改めた。物流子会社の位置付けも大きく変わることになる。


  26  

【資料】国内主要物流子会社データファイル
売上高ランキング 150社
外販比率ランキング
海外売上高比率ランキング
子会社再編年表(売却、新設、解散)
国内主要メーカー子会社保有状況一覧



     
  6  

「アジアの工程間分業にはまだ理論がない」
一橋大学 根本敏則 教授
 
9月初旬、「グローバル・ロジスティクスの新展開とその担い手」を統一テーマとして、日本物流学会の全国大会が開催された。今年は日中韓の学者による国際セッションが初めて設置され、アジア物流に関する最新の研究成果が交換された。大会の実行委員長を務めた一橋大の根本教授に感想をたずねた。


     
  36  

三菱樹脂〈SCM〉
経営統合で発足したSCM部門を調整役に
あるべき姿を掲げて物流構造改革を推進


  40  

タカラトミー〈物流拠点〉
グループの物流機能を新センターに集約
小売店の求める瞬発力と精度の向上狙う


  44  

仏ノルベール・ダントレサングル〈海外物流市場〉
英サルベッセン買収で欧州全域を網羅
国内陸運からグローバル3PLに飛躍


  48  

物流企業の値段《第62回》
土谷康仁 メリルリンチ日本証券 調査部 シニアアナリスト

上組
「国際コンテナ戦略港湾」決定で
戦略的な設備投資上積みに期待



     
  50  

海外トレンド報告【News】
《欧米編》フェデックスが欧州と中国に拠点網
《中国編》米クライスラー 上海に部品物流拠点を開設



  54  

日本型SCMが次世代を拓く《第5回》
部門間のリレーションシップ
アビームコンサルティング 経営戦略研究センター 梶田ひかる

 

  61  

事例で学ぶ現場改善《第93回》
日本ロジファクトリー 青木正一 代表

商物分離の方針を修正した食品メーカー

 

  64   湯浅和夫の物流コンサル道場 《第102回》 〜メーカー物流編 第13回〜
「愚かなコストの発生を抑えることで
 利益貢献ができると同時に不要な資産の
 圧縮も可能になるんだ」

  66  

奥村宏の判断学《第101回》
金融危機の経済学とは?



  68  

佐高信のメディア批評
年下を過去の人と断じる自称ジャーナリスト
自分こそが老害だとは気づかない田原総一朗



  70   The International Society of Logistics
国際ロジスティクス学会[SOLE]報告

原子力発電における保全業務革新
安全規制改革で実現に道筋

  72  

物流指標を読む《第22回》  日通総合研究所 佐藤信洋
未来のトラック物流はシルバー世代頼み!?

 

     
 

 

 

DATA BANK

 

79

 

●国土交通省 月例経済報告
●物流施設の不動産市況に関するアンケート調査(抜粋)
  一五不動産情報サービス


     
 

 

 

CLIP BOARD

 

78

 

●富士物流が自動棚卸しロボットを実用化/RFID活用し作業時間を10分の1に


 
84
  主要記事索引
  88   編集後記
 
89
  広告索引

PDFバックナンバー

[ 特集 ] さよなら物流子会社解説1 “子会社大国”” ニッポンの夕暮れ 2010年10月号
 親会社の国内貨物輸送量は縮小に向かっている。国際 物流に進出するノウハウや資本力にも乏しいとなれば、物 流子会社が窮状に陥るのは明らかだ。それを放置すれば親 会社がツケを払わされることになる。世界に類をみない“物 流子会社大国”の終わりが近付いている。
[ 特集 ] 解説2 物流プラットフォーム化の現状 2010年10月号
 その業界の主要な物流子会社のインフラをベースにして、そ こに同業他社の物流を乗せていくプラットフォーム事業──従 来からその可能性は指摘されていながらも、期待されたほど 事業化は進んでいなかった。しかし、物量の減少は荷主の意 識を変えた。ハードルは大きく下がっている。
[ 特集 ] Interview 「家電量販向け3PLで中国に進出する」三洋電機ロジスティクス 浅野 勉 社長ロングリーチグループ 吉沢正道 代表 2010年10月号
 2000年に3PLを開始。05年に株式公開。そして今年、親会 社の株式売却で完全独立した。10年越しの取り組みで外販比 率は既に6割以上に達している。新たに株主となった投資ファ ンドのロングリーチグループの支援を受け、メーンとする家電 量販店向けセンター事業で中国市場に本格的に進出する。
[ 特集 ] Interview 「海外展開を加速させる準備は整った」富士物流 小林道男 社長 2010年10月号
 7月30日、三菱倉庫は富士物流の株式公開買付を発表した。 主要株主の富士電機ホールディングスと豊田自動織機がこれ に応じる。親会社との資本関係が切れて純粋な物流専業者と なる富士物流は、三菱倉庫の持つインフラを活かして、3PL 事業のアジア展開を加速させる。
[ 特集 ] Interview 「物流管理機能は外部化できない」ソニーサプライチェーンソリューション 江連淑人 社長(ソニーVP生産本部物流部門長を兼務) 2010年10月号
 昨年10月、ソニーは約10年ぶりに本社物流部門を復活させ た。同社は2000年に国際物流まで含めた物流管理機能をすべ て物流子会社に移管している。グループ全体の最適化に向け て、その組織体制を再び改めた。物流子会社の位置付けも大 きく変わることになる。
[ 特集 ] 資料 国内主要物流子会社データファイル 2010年10月号
■売上高ランキング 150 社  主要物流子会社を08年度の売上高(本誌調べ)でランキングし、そのうち100社を対象 に09年度売上高、外販比率、海外売上高比率を掲載   ■外販比率ランキング  外販比率の明らかになった48社のうち、上位44社を掲載 ■海外売上高比率ランキング  海外売上高比率の明らかになった48社のうち、上位19社を掲載 ■子会社再編年表(売却、新設、解散)  04年6月以降の物流子会社の売却、新設、解散のうち、主要なものを掲載 ■国内主要メーカー子会社保有状況一覧  業種別上位メーカーの物流子会社保有状況
[ keyperson ] 「アジアの工程間分業にはまだ理論がない」一橋大学 根本敏則 教授 2010年10月号
 九月初旬、「グローバル・ロジスティクスの新展開とその担い手」 を統一テーマとして、日本物流学会の全国大会が開催された。今年 は日中韓の学者による国際セッションが初めて設置され、アジア物 流に関する最新の研究成果が交換された。大会の実行委員長を務め た一橋大の根本教授に感想をたずねた。
[ ケース ] 三菱樹脂 SCM 2010年10月号
経営統合で発足したSCM部門を調整役に あるべき姿を掲げて物流構造改革を推進
[ ケース ] タカラトミー 物流拠点 2010年10月号
グループの物流機能を新センターに集約 小売店の求める瞬発力と精度の向上狙う
[ ケース ] 仏ノルベール・ダントレサングル 海外物流市場 2010年10月号
英サルベッセン買収で欧州全域を網羅 国内陸運からグローバル3PLに飛躍
[ 値段 ] 第62回 上組 2010年10月号
「国際コンテナ戦略港湾」決定で 戦略的な設備投資上積みに期待
[ NEWS ] 欧米編 2010年10月号
 スイスの大手フォワーダーである パナルピナが米国での違法な接待に ついて、米当局に起こされていた民 事訴訟で、和解が成立した。両者は これ以上の追及は行わないことで合 意。パナルピナは和解金として三七 万五〇〇〇ドル(三一八七万五〇〇 〇円)を米当局に支払う。
[ NEWS ] 中国編 2010年10月号
 中国交通運輸部は、中国主要港 湾の七月のコンテナ取扱量が前年同 月比一九・三%増の一二七二万四 〇〇〇TEUとなったと発表した。
[ グローバルSCM ] 第5回 部門間のリレーションシップ 2010年10月号
 部門間のトレードオフを調整して全体最適 を実現することがSCM部門の役割だ。そ れでは、営業、マーケティング、生産、物流 の各部門間には、どのようなトレードオフが 具体的に横たわっているのだろうか。また各 社はそれをどのように乗り越えようとしてい るのか。インタビュー調査を元に整理を行っ た。
[ 現場改善 ] 第93回 商物分離の方針を修正した食品メーカー 2010年10月号
 商店街のパパママストア向けルート配送の商物分離をしたい という依頼が入った。営業マン一人当たりの売上拡大が狙いだ という。しかし、商物分離が必ずしも営業活動にプラスになる とは限らない。まずはプロジェクトの前提を疑ってかかる必要 があった。
[ 道場 ] メーカー物流編 ♦ 第13回 「愚かなコストの発生を抑えることで利益貢献ができると同時に不要な資産の圧縮も可能になるんだ」 2010年10月号
 物流センターにある在庫の「アイテ ム別出荷対応月数」の一覧表を作るよ うに、大先生はプロジェクトチームにア ドバイスした。簡単な計算で在庫実態 を表すことができる。その分析結果を 見てメンバーたちは奮い立った。ロジス ティクス導入が会社に何をもたらすの か、実感することができたからだ。
[ 判断学 ] 第101回 金融危機の経済学とは? 2010年10月号
 世界金融恐慌が意味するものは何か。金融危機についての本は経済学者 によるものを中心に数多く出版されている。だがその背後にある真の意味に ついて論じているものはどこにも見当たらない。
[ メディア批評 ] 年下を過去の人と断じる自称ジャーナリスト自分こそが老害だとは気づかない田原総一朗 2010年10月号
 ブラックジョークとしか思えないコメントが 九月一日付の『朝日新聞』に載っていた。民 主党の代表選について「ジャーナリスト」と いう肩書きで田原総一朗がこんなことを言っ ているのである。
[ SOLE ] 原子力発電における保全業務革新安全規制改革で実現に道筋 2010年10月号
 我が国の原子力発電の最大の課題 は、先進国の中で最低レベルの稼働 率にある。米国では一九八〇年代か ら官民が協力して原子力発電の保全 業務革新を進め、九〇%という高い 稼働率を実現している。我が国では 昨年、米国を参考にした新検査制度 がようやく施行され、安全規制が見 直されたことによって保全業務革新、 ひいては稼働率向上に向けての道筋 が見えてきた。国内の原子力発電の 保全業務革新の動向を報告する。 (ファンディール・菊池徹、山田憲吉)
[ 物流指標を読む ] 第22回 未来のトラック物流はシルバー世代頼み!?警察庁「運転免許統計」 2010年10月号
●若年層の大型免許保有者数が減少傾向に ●背景には免許制度改正、車離れ現象など ●若手大型トラックドライバー不足は不可避
[ データ ] 国土交通省 月例経済報告 2010年10月号
トラック輸送情報(特別積合せトラック大手27社、一般(特別積合せを除く)トラック調査対象事業者数 約1,100社及び宅配貨物取扱大手19社) ただし、特別積合せトラックの調査対象事業者は、20年3月以前は32社、20年4月〜21年3月は26社、 21年4月以降は27社となっており、前年同月比は26社との比較である。また、宅配貨物取扱事業者は、 17年1月以前は20社、17年2月〜20年3月は19社、20年4月〜21年3月は20社、21年4月〜22年3 月は19社、22年4月以降は18社であり、月次の前年同月比は、当該月の事業者数に遡及して前年同月 比を算出していない。前年同月の遡及比較は、トラック輸送情報を参照のこと。
[ CLIP ] 富士物流が自動棚卸しロボットを実用化RFID活用し作業時間を一〇分の一に 2010年10月号
 富士物流は九月、自動で棚卸し作 業を行うロボット「棚卸ロボット(5 Mタイプ)」の実運用を都内の文書保 管庫で開始する。ロボットが自走して 保管箱に貼付されたRFIDタグをア ンテナで読み取り、貨物の位置を識別 する仕組み。試験運用ではバーコード などによる手作業に比べて棚卸作業 工数は二〇分の一、所要時間は一〇 分の一に減少した。今後、顧客に無 人化・自動化のメリットを提案し、他 の現場にも展開していく考えだ。
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