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2011年2月号

    2011年2月号
     
   
   

特集 物流企業番付《平成23年版》


 18  

【解説】市場縮小で強い会社がより強く

 国内物流企業の売上高上位約2000社を対象に、直近3カ年の業績を分析。各社の成長性、収益性、安定性を評価して、物流企業の強さを検証する「物流企業番付」を作成した。今回で7度目となる毎年恒例の企画だ。
 今年は資源貯蔵や有力な流通業者を親会社とする物流子会社などが上位にランクされた。3PLの有力企業も相変わらず堅調で、オーナー系の中堅倉庫会社の健闘も見られた。その一方、メーカー系物流会社や国際物流業は総じて振るわなかった。
 国内の物流市場が縮小に転じ、国際物流も世界同時不況で大きなダメージを受けたことから、安定性の高い内需型が相対的に上位に立つとともに、物流業界の構造変化を先取りするパイオニア的企業と伝統的企業との格差が拡大している。

●総合ランキング TOP50社
●当期利益 上位100社





 

注目企業─トップが語る強さの秘訣


22

 

第11位九州日立物流サービス 相川健一 社長
──シェア拡大が効率化を呼ぶ好循環に

 大型3PL案件を毎年コンスタントに受注している。取扱規模の拡大がコスト競争力を高めるという好循環が発生している。現場運営では作業スタッフの直接雇用化を進めてコスト効率を1割以上改善した。自社輸送比率の向上による足回りの強化と人材育成を今後の課題と位置付けている。


24  

第17位ダイワコーポレーション 曽根和光 専務
──従来型倉庫業を脱して成長軌道へ

 首都圏を地盤とする独立系倉庫会社。経営者の世代交代に伴い、従来型の倉庫業に見切りを付け、ビジネスモデルを大きく転換した。自社倉庫は基本的に賃貸に回し純粋な不動産事業として展開。物流事業には借庫を使い収益管理を徹底している。両事業の相乗効果で業容を拡大している。


 
 
  26  

第20位寺田倉庫 廣瀬秀徳 社長
──事業分野別子会社でグループ展開

 不況期こそチャンスと積極的なM&Aに打って出ている。倉庫を含む不動産事業を本体で手がけるほか、3PL、文書・データ保管のBPO、トランクルームなど事業分野別にグループ会社を展開している。各事業分野をそれぞれ100億円規模に育て上げ、グループとしての成長を目指している。



  28   

第21位ロジパートナーズ 栗原 剛 社長
──現場運営に強い商社系3PL

 丸紅の100%子会社。丸紅の物流部門で手がけていた3PL事業と丸紅物流の国内物流事業を統合し2004年12月に設立された。売上高の75%はグループ外の一般荷主向け。現場を協力会社任せにせず、自社運営で収支管理を徹底することで差別化を図っている。



   30  

第22位日本ヴォパック 佐藤克實 社長
──世界最大の化学品保管網を武器に

 石油化学品のタンクターミナルの運営で世界最大手の蘭ロイヤルヴォパックと日本通運、化学品専門商社の合弁会社。外資系化学品メーカーを主な顧客としている。2008年に同業他社から既存施設を買収して日本の事業基盤を拡充し、売上規模を伸ばした。


  32  

Data
●総合ランキング50音別索引
●売上高(単独) 上位500社
●グループ売上高 上位50社
●総合ランキング 上位500社



     
  4  

「SCMの業務設計にはコツがある」
石川和幸 サステナビリティ・コンサルティング 代表
 
システムは構築した。データも入っている。しかし、SCMが機能しない。その原因は業務プロセスの設計にある。グローバルに需給を調整する仕組みを欠いたままでは、どんな投資もムダになる。現状のサプライチェーンを紐解いて、改めて編み上げる必要がある。


     
  48  

ビズネット〈ビジネスモデル〉
調達機能を備えた3PLサービスで
オフィス用品の購買・物流費を削減


  52  

ゼビオ〈3PL〉
自社センターの運営をセンコーに委託
買収したチェーンストアの物流を統合


  56  

佐川急便ベトナム
10年かけて培った現地運営ノウハウと
日本式サービスで荷主の内販を支援


  58  

物流企業の値段《特別編》
村山 誠 野村證券金融経済研究所
 企業調査一部 公益インフラ産業調査室
2011年3月期上期 
物流企業決算ランキング



     
  68  

海外トレンド報告【News】
《欧米編》TNTがエクスプレスと郵便事業を分社化
《中国編》中露の国有企業が鉄道コンテナ輸送会社設立



  72  

日本型SCMが次世代を拓く《第9回》
日本型SCMの方向性1
販売計画と生産計画の融合
梶田ひかる アビームコンサルティング 経営戦略研究センタ-


  78   湯浅和夫の物流コンサル道場 《第106回》 〜メーカー物流編 第17回〜
「それなら、これからは在庫については一切合財あんたら物流に任せて、おれたち営業は一切かかわらないでいいんだな」

  82  

奥村宏の判断学《第105回》
“同族会社”の運命



  84  

佐高信のメディア批評
捜査される側に立つことができないメディア
“鈴木事件”と小沢叩きに通底する報道の欠陥



  85  

事例で学ぶ現場改善《第97回》
日本ロジファクトリー 青木正一 代表

青果仲卸P社の物流改善プロジェクト

 

  88   The International Society of Logistics
国際ロジスティクス学会[SOLE]報告

国際会計基準と物流・ロジスティクス
〜IFRSのキーワードと物流対策〜

  92  

物流指標を読む《第26回》  日通総合研究所 佐藤信洋
2011年度の物流市場を大予想

 

     
 

 

 

DATA BANK

 

94

 

●国土交通月例経済(国土交通省)
●【調査レポート】物流施設の賃貸マーケットに関する短期予測(一五不動産情報サービス)


     
 

 

 

CLIP BOARD

 

67

 

●自動倉庫の保全・更新費用を大幅に削減/物流ITベンチャーが仕掛ける価格破壊


 
98
  主要記事索引
  102   編集後記
 
103
  広告索引

PDFバックナンバー

[ 特集 ] 物流企業番付《平成23年版》 2011年2月号
 国内物流企業の売上高上位約2000 社を対象に、直近3 カ年の業績を 分析。各社の成長性、収益性、安定性を評価して、物流企業の強さを検 証する「物流企業番付」を作成した。今回で7度目となる毎年恒例の企画だ。  今年は資源貯蔵や有力な流通業者を親会社とする物流子会社などが上位 にランクされた。3PLの有力企業も相変わらず堅調で、オーナー系の中 堅倉庫会社の健闘も見られた。その一方、メーカー系物流会社や国際物流 業は総じて振るわなかった。  国内の物流市場が縮小に転じ、国際物流も世界同時不況で大きなダメー ジを受けたことから、安定性の高い内需型が相対的に上位に立つとともに、 物流業界の構造変化を先取りするパイオニア的企業と伝統的企業との格差 が拡大している。
[ 特集 ] 解説 市場縮小で強い会社がより強く 2011年2月号
資源関連と3PLの勝ち組が上位に  国内主要物流企業の売上高はリーマンショック以 降、二年連続で減少している。今年度の本誌「物流 企業番付」で最終的に評価対象となった一五四七社 の二〇一〇年三月期の売上高の単純合計は一八兆九 六二九億円で、リーマンショック前の二〇〇八年三月 期と比べて約二兆六〇〇〇億円減っている(図1)。  一方、当期利益の単純合計は〇九年三月期に前年 比約四三%減少した後、翌一〇年三月期には大きく 持ち直した。しかし、絶対額、利益率とも、リーマ ンショック前の水準はまだ回復できていない。国内の 市場規模は縮小に転じ、国際物流は往時の勢いを失 っている。
[ 特集 ] 注目企業 トップが語る強さの秘訣 第11位九州日立物流サービス──シェア拡大が効率化を呼ぶ好循環に相川健一 社長 2011年2月号
 大型3 PL案件を毎年コンスタントに受注している。取扱 規模の拡大がコスト競争力を高めるという好循環が発生して いる。現場運営では作業スタッフの直接雇用化を進めてコス ト効率を1割以上改善した。自社輸送比率の向上による足回 りの強化と人材育成を今後の課題と位置付けている。
[ 特集 ] 注目企業 トップが語る強さの秘訣 第17位ダイワコーポレーション──従来型倉庫業を脱して成長軌道へ曽根和光 専務 2011年2月号
 首都圏を地盤とする独立系倉庫会社。経営者の世代交代 に伴い、従来型の倉庫業に見切りを付け、ビジネスモデルを 大きく転換した。自社倉庫は基本的に賃貸に回し純粋な不 動産事業として展開。物流事業には借庫を使い収益管理を 徹底している。両事業の相乗効果で業容を拡大している。
[ 特集 ] 注目企業 トップが語る強さの秘訣 第20位寺田倉庫──事業分野別子会社をグループ展開廣瀬秀徳 社長 2011年2月号
 不況期こそチャンスと積極的なM&Aに打って出ている。 倉庫を含む不動産事業を本体で手がけるほか、3PL、文書・デー タ保管のBPO、トランクルームなど事業分野別にグループ会 社を展開している。各事業分野をそれぞれ100億円規模に育 て上げ、グループとしての成長を目指している。
[ 特集 ] 注目企業 トップが語る強さの秘訣 第21位ロジパートナーズ──現場運営に強い商社系3PL栗原 剛 社長 2011年2月号
 丸紅の100 %子会社。丸紅の物流部門で手がけていた3 PL事業と丸紅物流の国内物流事業を統合し2004年12月に 設立された。売上高の75 %はグループ外の一般荷主向け。 現場を協力会社任せにせず、自社運営で収支管理を徹底す ることで差別化を図っている。
[ 特集 ] 注目企業 トップが語る強さの秘訣 第22位日本ヴォパック──世界最大の化学品保管網を武器に佐藤克實 社長 2011年2月号
 石油化学品のタンクターミナルの運営で世界最大手の蘭ロ イヤルヴォパックと日本通運、化学品専門商社の合弁会社。 外資系化学品メーカーを主な顧客としている。2008年に同 業他社から既存施設を買収して日本の事業基盤を拡充し、 売上規模を伸ばした。
[ 特集 ] DATA 総合ランキング50 音別索引 2011年2月号
概要はありません
[ 特集 ] DATA 国内物流業 売上高上位500社(直近単独決算) 2011年2月号
概要はありません
[ 特集 ] DATA 総合ランキング上位500 社一覧 2011年2月号
概要はありません
[ keyperson ] 「SCMの業務設計にはコツがある」石川和幸 サステナビリティ・コンサルティング 代表 2011年2月号
 システムは構築した。データも入っている。しかし、SCM が機能しない。その原因は業務プロセスの設計にある。グローバ ルに需給を調整する仕組みを欠いたままでは、どんな投資もム ダになる。現状のサプライチェーンを紐解いて、改めて編み上げ る必要がある。
[ ケース ] ビズネット ビジネスモデル 2011年2月号
調達機能を備えた3PLサービスで オフィス用品の購買・物流費を削減
[ ケース ] ゼビオ 3PL 2011年2月号
自社センターの運営をセンコーに委託 買収したチェーンストアの物流を統合
[ ケース ] 佐川急便ベトナム  2011年2月号
10年かけて培った現地運営ノウハウと 日本式サービスで荷主の内販を支援
[ 値段 ] 特別編 二〇一一年三月期上期物流企業決算ランキング 2011年2月号
 上場物流企業の業績が回復傾向を見せている。中国、アジア向 けの輸出拡大に加え、エコカー補助金や家電エコポイントなどの景 気刺激策を受けた国内荷動きの増加が追い風となった。ただ、 通期 業績については円高や景気刺激策の終了・縮小、原油価格の上昇 など懸念材料が多く、先行きは不透明だ。
[ NEWS ] 欧米編 2011年2月号
 TNTのピーター・バッカーCEO は、エクスプレス事業と郵便事業を分 社化すると発表した。五カ年の中期 経営計画の一環として実施する。分 社化によってエクスプレス事業の一 層の強化、市場動向に合わせた成長 が可能になるとしている。
[ NEWS ] 中国編 2011年2月号
 香港空港管理局は、香港空港の二 〇一〇年一〜十一月の貨物取扱量 は前年同期比二四・八%増の三八〇 万トン、発着便数は九・三%増の二 七万八八二〇便だったと発表した。
[ グローバルSCM ] 第9回 日本型SCMの方向性1販売計画と生産計画の融合 2011年2月号
 販売計画の精度を高め、生産や物流のオペ レーションをそれに連動させる「S&OP」 と呼ばれるSCMの取り組みが欧米市場で進 められている。日本でもスナック菓子最大手 のカルビーは同様の取り組みを実行に移し、 大きな成果を挙げている。同社の事例に学ぶ べきことは多い。
[ 道場 ] メーカー物流編 ♦ 第17回「それなら、これからは在庫については一切合財あんたら物流に任せて、おれたち営業は一切かかわらないでいいんだな」 2011年2月号
 ロジスティクス導入に関する営業 との意見交換会に、物流部長が欠席。 若手の経営企画主任がその代役を務め ることに。在庫がらみの営業の言い訳 はすべて叩き潰せ。妥協せずに徹底的 にやりあってこい。そう物流部長に肩 を押され、決戦場に臨んだ。
[ 判断学 ] 第105回 “同族会社” の運命 2011年2月号
 一般に大企業になるほど株式の保有は分散化し、同族支配の根拠は薄 れてゆく。ところが日本には株式を上場している大企業でありながら同 族支配を続けている会社が多い。トヨタ自動車がその代表格だ。
[ メディア批評 ] 捜査される側に立つことができないメディア?鈴木事件?と小沢叩きに通底する報道の欠陥 2011年2月号
 一月七日付の『東京スポーツ』に、栃木県 さくら市にある喜 き つれがわ 連川社会復帰センターで受 刑生活を送る鈴木宗男からの「年賀状」が載 っている。その中で鈴木は、どこの国にも権 力闘争があり、政治犯はいるとして、次のよ うに覚悟を披瀝する。
[ 現場改善 ] 第97回 青果仲卸P社の物流改善プロジェクト 2011年2月号
 地方の青果仲卸が物流改善に着手した。同業他社の苦境をよ そに市場外流通や輸入果物の増加を逆手にとって急成長を成し 遂げた。しかし、物流体制の整備は後回しで、物流子会社は赤 字に陥っていた。オーナー一族の次期経営者がリーダーとなっ て、トップダウンのプロジェクトがスタートした。
[ SOLE ] 国際会計基準と物流・ロジスティクス〜IFRSのキーワードと物流対策〜 2011年2月号
 二〇一〇年十二月のフォーラムで は、イーソーコ総合研究所の花房陵 主席コンサルタントをお招きして「国 際会計基準と物流・ロジスティク ス」というタイトルでご講演いただ いた。国際会計基準「IFRS」は 二〇一五年〜一六年にも上場企業の 決算に強制適用される見込みとなっ ており、物流・ロジスティクス活動 に甚大な影響を与えることが予想さ れている。IFRSの本質について 紐解いてもらった。        (SOLE日本支部幹事 曽我部旭 弘)
[ 物流指標を読む ] 第26回 2011年度の物流市場を大予想「2010・2011年度の経済と貨物輸送の見通し」日通総合研究所 2011年2月号
●08年のような燃料価格の大暴騰はない ●国内貨物量は減少、国際貨物量は増加 ●トラックの運賃水準はわずかに上昇する
[ データ ] 国土交通月例経済(国土交通省) 2011年2月号
概要はありません
[ CLIP ] 自動倉庫の保全・更新費用を大幅に削減物流ITベンチャーが仕掛ける価格破壊 2011年2月号
 物流ITベンチャーのAPTは、こ れまでマテハン機器メーカーが自ら手 がけてきた立体自動倉庫の保全・リ ニューアル業務をサードパーティとし て請け負うことで、同業界に価格破 壊を仕掛けている。
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