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2011年8月号

    2011年8月号
     
   
   
特集 物流不動産
押し寄せる投資マネーで市場再燃


14  

【第1部】 ファンドバブルは復活するか
 世界的な金余りでだぶついたマネーが日本の物流不動産市場に再び流入し始めた。海外の主要プレーヤーはそれぞれ千億円規模の資金を確保し、開発を再開させる。国内からは不動産大手が本格参入。金融機関も積極投資を煽り立てる。バブルは再燃するのか。


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【第2部】 第2ステージの10年を展望する
日本ロジスティクスフィールド総合研究所 辻俊昭 代表
 日本の物流不動産マーケットは第2ステージに突入した。このビジネスは「物流×不動産×金融」という要素から構成される。第1ステージは、このうち「金融」が市場を創り、また「金融」によって混乱した10年だった。これに対して次の10年は「物流」と「金融」がどこまで融解し合えるかが成長の鍵となる。

 

18

 

【第3部】 主要プレーヤーはこう動く

  18  

GLプロパティーズ
──満を持して開発事業をスタート
三木真人 社長

 2009年3月にプロロジスの資産を引き継ぐかたちで誕生した。その資産規模は日本および中国において首位の座にある。これまで日本ではプロロジスとの契約により新規開発に着手できなかったが、その期限は今年2月に満了した。来年初頭には開発第1号案件に着手する。


  20  

プロロジス
──AMBとの合併で資産規模が2倍に
山田御酒 社長

 最大のライバルだったAMBとの合併で日本での資産規模は約2倍に膨れあがった。国内首位のGLプロパティーズの背中もはっきり見えている。金融危機後は資産の大量売却や新規開発案件の凍結を余儀なくされたが、守りのフェーズは既に終わった。市場先駆者によるマーケットの再開拓が始まる。


  22  

ラサール インベストメント マネージメント
──今後1年半で最大1500億円を投資
中嶋康雄 代表取締役兼CEO

 潤沢な資金調達力をバックに、金融危機後の市況低迷時にも積極的な物件取得を進めてきた。今秋には首都圏で100億円超の新規開発案件にも着手する。日本の物流不動産マーケットを事業機会の宝庫と見て、今後1年半で1000億円〜1500億円の投資を予定している。


  24  

メープルツリー・インベストメンツ
──約700億円の物流資産を2.5倍に
メープルツリー・インベストメンツ・ジャパン テレンス・ヘン 社長
 シンガポール政府系の総合不動産会社。昨年から今年にかけ、日本で既存施設7物件を取得。昨年1月には伊藤忠商事と合弁で物流施設の新規開発事業も開始した。日本の物流施設の運営資産規模は現在約700億円だが、これを数年内に2.5倍程度まで拡大する考えだ。


  26  

産業ファンド投資法人
──運用資産規模を倍の2000億円に
三菱商事UBSリアルティ 久我卓也 社長

 今年3月、Jリート上場以来初となる一般公募増資を実施し、5物件100億円規模の物流施設を取得した。金融危機以降、財務面の立て直しに追われていたが、今後は再成長に軸足を移す。当面は現在の規模の倍にあたる運用資産2000億円を目指すという。


     

大和ハウス工業
──先行投資で用地を確保しBTSをスピード開発

オリックス不動産
──低迷期にマルチテナント型の開発を断行

伊藤忠商事
──メープルツリーを出口に開発に集中

ダイヤモンド・リアルティ
──外部ファンドにメザニンローンを提供

野村不動産インベストメント
──多彩なメニューを投資家に提供

レッドウッド・グループ
──新規開発中心に3年で1200億円

日本レップ
──グッドマン・ジャパンとして再出発

RICマネジメント
──リーシング武器に中規模案件を狙う

SGリアルティ
──アセット型物流会社としてCRE展開


  37  

【第4部】 主要プレーヤーの活動状況一覧

 

  2  

KeyPerson
「圧倒的なプラットフォームを構築した」

米プロロジス ウォルターC.ラコウィッチ 共同CEO
 物流不動産世界最大手のプロロジスと二位のAMBプロパティコーポレーションが今年六月に経営統合を果たした。財務面が強化された新生プロロジスは、金融危機以降ストップしていた新規投資を本格的に再開する。日本でも今年から六〇〇億円規模の投資をスタートさせる模様で、新たなファンドの組成も視野に入れている。


     
  44  

カスミ〈現場改善〉
経営陣から協力物流会社まで“全員参加”
トヨタ式の改善が独自手法として定着


  48  

ティーエルロジコム〈館内物流〉
複合施設内の物流を一括して管理
ICTを活用し独自スキームで展開


  52  

米ドクターペッパー・スナップル〈欧米SCM会議6〉
ばらばらだったシステムをSAPで統合
可視性を高めサプライチェーンを効率化


     
  72  

米ISM年次大会報告
──SCMのリスク管理を中心に

日本サプライマネジメント協会 上原修 理事長

 購買・調達業務に従事する実務家や研究者が所属するSCMの研究機関、米サプライマネジメント協会(ISM)の年次大会が五月に米フロリダ州オーランドで開催された。ISMの日本支部代表として同大会に参加した上原修日本ISM理事長が現地の様子をレポートする。


  56  

物流企業の値段《特別編》
2011年3月期通期
物流企業決算ランキング


  60  

海外トレンド報告【News】
《欧米編》DHLが中国国内のエクスプレスから撤退か
《中国編》1〜5月の中国宅配便市場は26%増の274億元


  64  

湯浅和夫の物流コンサル道場
《第112回》 〜メーカー物流編 第23回〜
「つまり現場が言うことを聞かない。いや、
もう少し賢いか‥‥言うことは聞くけど、
行動には移さないってことですか?」


  68  

奥村宏の判断学《第111回》
地に落ちた東大教授の権威


  70  

佐高信のメディア批評
原発推進の経産省に安全チェックは不可能
発足当初から腐っていた原子力安全・保安院


  76  

事例で学ぶ現場改善《第103回》
中堅卸E社の新センター開発プロジェクト
日本ロジファクトリー 青木正一 代表

 

  80  

物流指標を読む《第32回》 日通総合研究所 佐藤信洋
自動車産業のけん引で荷動き指数は改善へ

 

  82  

物流行政を斬る《第5回》
根拠無き日本の航空行政
羽田・成田は統合し、
ハブ機能の回復を図るべき
産業能率大学 経営学部 准教授
(財)流通経済研究所 客員研究員 寺嶋正尚

 

  84  

The International Society of Logistics
国際ロジスティクス学会[SOLE]日本支部報告

WBSで業務の実態を系統的に把握
変化に強い仕事のしくみを作る


     
 

 

 

DATA BANK

 

89

 

●国土交通月例経済(国土交通省)


     
 

 

 

CLIP BOARD

 

42

 

●日本冷蔵倉庫協会の新会長にニチレイロジの村井社長  食品の安定供給で「肝となる冷蔵倉庫」の役割を強調

 

 
92
  主要記事索引
  96   編集後記
 
97
  広告索引

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 今年3月、Jリート上場以来初となる一般公募増資を実 施し、5物件100億円規模の物流施設を取得した。金融危 機以降、財務面の立て直しに追われていたが、今後は再成 長に軸足を移す。当面は現在の規模の倍にあたる運用資産 2000億円を目指すという。
[ 特集 ] 第3部主要プレーヤーはこう動く大和ハウス工業──先行投資で用地を確保しBTSをスピード開発 2011年8月号
 大和ハウス工業は物流不動産市場では異色 のプレーヤーだ。現在はハウスメーカーとして 知られているが、もともと同社は倉庫の建築 請け負いから事業をスタートさせている。一 九五五年のことだ。加えて七〇年代に入って からは土地所有者と物流会社などとの賃貸借 を仲介するようにもなった。
[ 特集 ] 第4部 主要プレーヤーの活動状況一覧 2011年8月号
概要はありません
[ keyperson ] 「圧倒的なプラットフォームを構築した」米プロロジス ウォルター C・ラコウィッチ 共同CEO 2011年8月号
 物流不動産世界最大手のプロロジスと二位のAMBプロパティ コーポレーションが今年六月に経営統合を果たした。財務面が強 化された新生プロロジスは、金融危機以降ストップしていた新規 投資を本格的に再開する。日本でも今年から六〇〇億円規模の 投資をスタートさせる模様で、新たなファンドの組成も視野に入 れている。 
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[ ケース ] 米ドクターペッパー・スナップル 欧米SCM会議? 2011年8月号
ばらばらだったシステムをSAPで統合 可視性を高めサプライチェーンを効率化
[ 米ISM年次大会報告 ] 第96回米ISM年次大会報告──SCMのリスク管理を中心に日本サプライマネジメント協会 上原修 理事長 2011年8月号
 購買・調達業務に従事する実務家や研究者が所属するSCMの研究機 関、米サプライマネジメント協会(ISM)の年次大会が五月に米フロリ ダ州オーランドで開催された。ISMの日本支部代表として同大会に参 加した上原修日本ISM理事長が現地の様子をレポートする。
[ 値段 ] 特別編二〇一一年三月期通期物流企業決算ランキング 2011年8月号
 上場物流企業の通期の売上高が三期ぶりに上昇に転じた。震災の 影響は限定的で、今期二〇一二年三月期も回復基調は続く。ただ し、電力不足の影響は不透明で、国内貨物輸送量の長期的な減少 にも歯止めがかからない。縮小に向かう市場では企業間格差が拡大 し、M&Aが活発化している。
[ NEWS ] 欧米 2011年8月号
 オランダのTNTは、インド〜欧 州間でボーイング767型貨物機の 運航を開始した。インドのニューデリ ー空港とTNTのハブ空港であるベ ルギー・リエージュ国際空港をドバイ を経由して週五便で結ぶ。
[ NEWS ] 中国編 2011年8月号
 中国交通運輸部は、「中国交通運 輸『二〇一一〜二〇一五年』発展計 画」を発表した。
[ 道場 ] メーカー物流編 ♦ 第23回「つまり現場が言うことを聞かない。いや、もう少し賢いか‥‥言うことは聞くけど、行動には移さないってことですか?」 2011年8月号
 大先生の支援するロジスティクス導 入プロジェクトは、営業部門との社内 調整を済ませ、生産部門の改革に歩を 進めている。やり手の物流部長がその 根回しに乗り出した。どうやら工場に も、やっかいな部門最適が深く染みつ いているようだ。
[ 判断学 ] 第111回 地に落ちた東大教授の権威 2011年8月号
 原発事故後、政府や電力会社に対する不信感が募っている。一方、電 力会社にカネで買われた“御用学者” の存在にも注目が集まるようになっ た。事故により、御用学者の正体が誰の目にも明らかになってきている。
[ メディア批評 ] 原発推進の経産省に安全チェックは不可能発足当初から腐っていた原子力安全・保安院 2011年8月号
 『週刊現代』の七月一六日・二三日合併号「い まあの人が生きていれば」という企画で、筑 紫哲也が生きていたらという話をした。『週 刊金曜日』の編集委員として一緒だった筑紫 は原発を推進した文化人やマスコミの責任を 厳しく問うたはずと強調したのである。
[ 現場改善 ] 第103回中堅卸E社の新センター開発プロジェクト 2011年8月号
 バブル時代に建設したセンターの狭隘化から中堅卸が新セ ンターの開発に乗り出した。これを機にレイアウトに余裕を 持たせて作業効率を向上させたいところだが、一定の保管 能力を確保する必要もある。什器やマテハン類は既存設備を できるだけ使って初期投資を抑えたい。様々な制約を受けな がら一つひとつ課題をクリアしていった。
[ 物流指標を読む ] 第32回自動車産業のけん引で荷動き指数は改善へ日本銀行「全国企業短期経済観測調査」日通総合研究所「企業物流短期動向調査」 2011年8月号
●震災の影響で自動車産業の指数が大幅悪化 ●今後3カ月でV字型回復が見込まれる ●電力の総量規制措置などが回復のネックに
[ 物流行政を斬る ] 第5回根拠無き日本の航空行政羽田・成田は統合し、ハブ機能の回復を図るべき 2011年8月号
 羽田空港の国際化が進む一方で、成田空港では国内線を含む 離発着枠の拡充が急速に展開している。これまで棲み分けてき た『国内線の羽田、国際線の成田』という境界線が薄らいでい る。縮小経済下での両空港の拡充・拡大政策は少ないパイを奪 い合う結果しか招かない。根拠のない航空行政は、直ちに見直 す必要がある。
[ SOLE ] WBSで業務の実態を系統的に把握変化に強い仕事のしくみを作る 2011年8月号
 ロジスティクス活動の対象は、仕 事のしくみ(ワークシステム)の企 画・開発・改造・改良と適確な運用 管理である。現在、あらゆる分野で グローバル化(産直化=製品の直送 化・現地化)が進んでいるが、そう した変化に強い仕事のしくみを作る ためには、永年培われてきた事業・ 仕事を磨くための知恵・コンセプト・ 方法・ツールを含めて編集し、利用 できる様にする必要がある。その役 割をSOLE日本支部で果たすべく、 六月のフォーラムでは、この分野で先 駆的役割を果たしてこられたJMA C(日本能率協会コンサルティング) の中森清美氏と当支部長傳田晴久か ら「業務機能とWBS」について解 説をいただいた。(企画担当:SOL E日本支部幹事 曽我部旭弘)
[ データ ] 国土交通月例経済(国土交通省) 2011年8月号
概要はありません
[ CLIP ] 日本冷蔵倉庫協会の新会長にニチレイロジの村井社長食品の安定供給で「肝となる冷蔵倉庫」の役割を強調 2011年8月号
 日本冷蔵倉庫協会はこの六月、会長 を交代した。二〇〇七年六月から二期 四年会長職を務めた垣添直也日本水 産社長が退任し、後任には村井利彰ニ チレイ社長兼ニチレイロジグループ本 社社長が就任。記者会見を開いた。
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