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2011年12月号

    2011年12月号
     
   
   
特集サプライチェーン寸断
12   【第1部】 生き残りをかけ回復力強化

 サプライチェーンの寸断を回避し、回復力(Resiliency)を高める。SCMにおける危機対応能力が大きな課題となっている。主要企業を対象としたアンケート調査とケーススタディの分析をベースに、その方法論と具体策を探る。


16  

【第2部】 日本企業101社の対応策を調査
 日本企業はこれまで調達物流をサプライヤー任せにしてきた。しかし、回復力の獲得には販売物流の管理だけでは足りない。今年8月にCAPS日本研究会が実施したアンケート調査を元に、日本企業におけるインバウンド・ロジスティクスの現状と課題を分析する。

複数購買 ──Tier2の把握が常識に
代替品 ──標準化はいまだ停滞
内製化 ──内外作問題を再検討
物流 ──サプライヤー任せから脱却
在庫 ──見える化・共同化に課題
レジリエンシー ──新たなキーワード

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【第3部】 リスクと闘うロジスティクス部門
ソニー ──災害対応の最前線に立つ物流子会社
 ソニーグループの製品物流、部材調達、リペアパーツの物流は子会社のソニーサプライチェーンソリューションがグローバルレベルで管轄している。危機下における同社の働きぶりが、ソニー全体の復興速度に直結する。東日本大震災では重い責任を背負いながら、供給網・調達網の回復に奔走した。さらに大きな試練と今、タイで向き合っている。

リコー ──計画停電に対応し小ロット生産
 東日本大震災で、宮城県のグループ会社、東北リコーのトナー生産工場が2カ月間の操業停止を余儀なくされた。これを受け、同型のトナーを生産するリコーの沼津事業所が代替生産を実施。計画停電時にも生産ロットを変更してリードタイムを短縮し、限られた時間の中で最大限の生産を行うことで、トナーの供給を継続した。

OKI ──工場と物流の連携深める
 計画停電で、工場の生産スケジュールが大きく乱れた。その影響で物流プロセスにも混乱が生じ、手当てしていた作業スタッフや車両が遊んでしまう状況に陥った。事態を収拾して顧客に製品を届けるためには、工場と物流の連携が不可欠だった。

スターバックス ──情報・物流改革に危機管理の視点
 震災後、停電で店舗からの発注が乱れる中でもセンターから商材を供給し続け、店舗の営業継続を支援した。業務プロセス改革の一環として情報システムや物流体制を刷新し、その過程で危機管理の視点を業務に導入していたことが功を奏した。

34  

【第4部】 タイ洪水に見る3PLの危機対応

 タイの洪水に直面した日系物流企業が、荷主のサプライチェーン維持に奔走している。各荷主のニーズは一律ではなく、3PLとして各社に最適なサービスを提供する必要がある。災害収束の兆しが見えない混乱の中で、複雑かつ失敗の許されないオペレーションが続いている。

36  

【第5部】 次の大災害にはこう動け!

 巨大地震はこれからも確実に起こる。そのとき物流事業者はどのような対応を取るべきか。型通りのBCPを策定しただけでは、早期にサービスを復旧させるのは難しい。平時から行うべき対策、災害発生時に予想される問題、問題解決のための選択肢と判断基準等、事業継続のためのポイントを具体例を交えて解説する。

40  

【第6部】 テロ対策「AEO」で差別化する

 セキュリティとコンプライアンスに優れた企業を税関が認定し、通関手続きを優遇する「AEO制度」が世界的に広がっている。日本でも大手荷主企業を中心に取得が進んでいる。ところが物流会社は今のところ及び腰だ。

  4  
KeyPerson

「止めない物流を3PLの武器にする」
川崎陸送 樋口恵一 社長

 物流が止まれば経済が止まる。その間の売り上げがゼロになる。中堅以下の企業にとっては致命傷になりかねない。BCPは企業の社会的責任以前に、生き残りの問題だ。東日本大震災でそのことを痛感した老舗食品物流会社の三代目は、“止めない物流”を新たな差別化の武器に位置付けた。

     
 
42
 

日本生活協同組合連合会〈SCM〉

PB商品の需給管理に独自のアプローチ
生産計画まで直接管理して流通を合理化

  46  
大陽日酸〈トレーサビリティ〉

業界標準のICタグでガス容器を追跡
製品価格と容器使用料を分離し回収促進

  50  
米フローサーブ〈欧米SCM会議10〉

米軍兵站部門出身の専門家をリーダーに
世界55カ国・220拠点の物流管理を統合


     
 
54
 

海外トレンド報告【News】

《欧米編》 欧州のトラック輸送、物量増でも運賃低迷
《中国編》 シノトランスが英物流企業の株式35%を取得


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湯浅和夫の物流コンサル道場

《第116回》 〜メーカー物流編 第27回〜

「営業に在庫を手配させることほど
愚かなことはない。彼等は在庫責任
を負っていないんだから」

  62  
奥村宏の判断学《第115回》
拡がる反ウォール街デモ

  64  
佐高信のメディア批評

反対から賛成への転向を検証できるのか?
『朝日新聞』の連載記事「原発とメディア」


  66  
事例で学ぶ現場改善《第107回》
燃料メーカーH社の輸送品質改善

日本ロジファクトリー 青木正一 代表

  70  
物流指標を読む《第36回》 日通総合研究所 佐藤信洋

自転車とトラックの事故が増加する?

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物流行政を斬る《第9回》
返品問題の抜本的解決には
3分の1ルールの是正に加え
所有権移転時期の整理が必要
産業能率大学 経営学部 准教授
(財)流通経済研究所 客員研究員 寺嶋正尚

 

  74  

物流不動産市場レポート《第33回》
シービー・リチャードエリス コンサルティング部 鈴木公二 シニアコンサルタント
首都圏・近畿圏(2011年9月期)
震災特需終了も改善傾向持続
大手不動産デベが市場に参入

  76  
The International Society of Logistics
国際ロジスティクス学会[SOLE]日本支部報告

2011年度活動計画
事業・仕事を磨く「ロジスティクスという方法」

 

     
 

 

 

DATA BANK

 
81
 

●国土交通月例経済(国土交通省)


     


84
 
主要記事索引
  88   編集後記
 
89
  広告索引

PDFバックナンバー

[ 特集 ] サプライチェーン寸断第1部 生き残りをかけ回復力強化 2011年12月号
 サプライチェーンの寸断を回避し、回復力(Resiliency) を高める。SCMにおける危機対応能力が大きな課題となっ ている。主要企業を対象としたアンケート調査とケーススタ ディの分析をベースに、その方法論と具体策を探る。
[ 特集 ] 第2部 日本企業101 社の対応策を調査 2011年12月号
 日本企業はこれまで調達物流をサプライヤー任せにして きた。しかし、回復力の獲得には販売物流の管理だけで は足りない。今年8月にCAPS日本研究会が実施したアン ケート調査を元に、日本企業におけるインバウンド・ロジ スティクスの現状と課題を分析する。 (文責=本誌編集部、研究調査著作権= CAPS日本研究会)
[ 特集 ] 第3部 リスクと闘うロジスティクス部門 ソニー──災害対応の最前線に立つ物流子会社 2011年12月号
 ソニーグループの製品物流、部材調達、リペアパーツの物 流は子会社のソニーサプライチェーンソリューションがグロー バルレベルで管轄している。危機下における同社の働きぶりが、 ソニー全体の復興速度に直結する。東日本大震災では重い 責任を背負いながら、供給網・調達網の回復に奔走した。 さらに大きな試練と今、タイで向き合っている。
[ 特集 ] 第3部 リスクと闘うロジスティクス部門 リコー──計画停電に対応し小ロット生産 2011年12月号
 東日本大震災で、宮城県のグループ会社、東北リコーの トナー生産工場が2カ月間の操業停止を余儀なくされた。こ れを受け、同型のトナーを生産するリコーの沼津事業所が代 替生産を実施。計画停電時にも生産ロットを変更してリー ドタイムを短縮し、限られた時間の中で最大限の生産を行 うことで、トナーの供給を継続した。
[ 特集 ] 第3部 リスクと闘うロジスティクス部門 OKI──工場と物流の連携深める 2011年12月号
 計画停電で、工場の生産スケジュールが大きく乱れた。 その影響で物流プロセスにも混乱が生じ、手当てしてい た作業スタッフや車両が遊んでしまう状況に陥った。事 態を収拾して顧客に製品を届けるためには、工場と物流 の連携が不可欠だった。
[ 特集 ] 第3部 リスクと闘うロジスティクス部門 スターバックス──情報・物流改革に危機管理の視点 2011年12月号
 震災後、停電で店舗からの発注が乱れる中でもセン ターから商材を供給し続け、店舗の営業継続を支援した。 業務プロセス改革の一環として情報システムや物流体 制を刷新し、その過程で危機管理の視点を業務に導入 していたことが功を奏した。
[ 特集 ] 第4部 タイ洪水に見る3PLの危機対応 2011年12月号
 タイの洪水に直面した日系物流企業が、荷主のサプライ チェーン維持に奔走している。各荷主のニーズは一律ではな く、3PLとして各社に最適なサービスを提供する必要がある。 災害収束の兆しが見えない混乱の中で、複雑かつ失敗の許 されないオペレーションが続いている。
[ 特集 ] 第5部 次の大災害にはこう動け!日通総合研究所 長谷川雅行 顧問 2011年12月号
 巨大地震はこれからも確実に起こる。そのとき物流 事業者はどのような対応を取るべきか。型通りのBCP を策定しただけでは、早期にサービスを復旧させるのは 難しい。平時から行うべき対策、災害発生時に予想さ れる問題、問題解決のための選択肢と判断基準等、事 業継続のためのポイントを具体例を交えて解説する。
[ 特集 ] 第6部 テロ対策「AEO」で差別化する 2011年12月号
 セキュリティとコンプライアンスに優れた企業を税 関が認定し、通関手続きを優遇する「AEO制度」が 世界的に広がっている。日本でも大手荷主企業を中 心に取得が進んでいる。ところが物流会社は今のと ころ及び腰だ。
[ keyperson ] 「止めない物流を3PLの武器にする」川崎陸送 樋口恵一 社長 2011年12月号
 物流が止まれば経済が止まる。その間の売り上げがゼロに なる。中堅以下の企業にとっては致命傷になりかねない。B CPは企業の社会的責任以前に、生き残りの問題だ。東日 本大震災でそのことを痛感した老舗食品物流会社の三代目は、 “止めない物流”を新たな差別化の武器に位置付けた。
[ ケース ] 日本生活協同組合連合会 SCM PB商品の需給管理に独自のアプローチ生産計画まで直接管理して流通を合理化 2011年12月号
 2010年春から400SKUのPB商品を対象に「生協 版SCM」と呼ぶ独自の取り組みを開始した。従来は 調達先任せだったPB商品の生産量を直接コントロー ル。在庫リスクを自ら背負い、サプライチェーンの合 理化を原資とする商品の低価格化を進めている。
[ ケース ] 大陽日酸 トレーサビリティ 業界標準のICタグでガス容器を追跡製品価格と容器使用料を分離し回収促進 2011年12月号
 2010年夏から高圧ガス容器に業界標準規格のIC タグを装着し、ガスを充填・出荷して回収するまで の履歴を管理している。流通先での長期滞留や放置 を防ぐために、タグが収集する情報を活用し、滞留 期間に応じて容器の使用料を徴収する新たな取引制 度の導入をめざしている。
[ ケース ] 米フローサーブ 欧米SCM会議? 2011年12月号
米軍兵站部門出身の専門家をリーダーに 世界55カ国・220拠点の物流管理を統合
[ NEWS ] 欧米編 2011年12月号
 オランダの大手3PL企業である CEVAロジスティクスが、3PL 事業を拡大している。スイスでサム スン電子からSCM業務を新規に受 託し、同国国内市場に参入した。ま た、イタリアではタイヤメーカーのコ ンチネンタルタイヤと三年契約を更 新した。
[ NEWS ] 中国編 2011年12月号
 中国国家郵政局は、中国の一〜 八月の宅配便取扱量は前年同期比五 三・七%増の二一億九〇〇〇万件、 業務収入は二八・六%増の四六〇億 五〇〇〇万元(五五二六億円)だっ たと発表した。
[ 道場 ] メーカー物流編 ♦ 第27回 「営業に在庫を手配させることほど愚かなことはない。彼等は在庫責任を負っていないんだから」 2011年12月号
 ロジスティクス導入プロジェクトもい よいよ大詰めだ。生産部門、営業部門、 そしてロジスティクス部門の担当役員・ 幹部たちが一堂に介して、全社最適に向 けた最終確認を行った。発言からロジス ティクスに対する各部門の認識は、改革 前とは大きく変わった。そのことが会議 における彼等の発言にも表れている。
[ 判断学 ] 第115回 拡がる反ウォール街デモ 2011年12月号
 1%の富裕層、特に金融機関の経営者に反発する人びとが世界中 でデモを行っている。この運動は反資本主義、さらにはファシズムへ と発展していく危険性をも孕んでいる。
[ メディア批評 ] 反対から賛成への転向を検証できるのか?『朝日新聞』の連載記事「原発とメディア」 2011年12月号
 『朝日新聞』に「原発とメディア」が連 載されている。十一月八日付が二五回目で、 一九五六年一月一日付の『読売新聞』の座談 会が引用されている。
[ 現場改善 ] 第107回 燃料メーカーH社の輸送品質改善 2011年12月号
 協力運送会社による納品、ハンドリングのミス、車両事故 等のトラブルが多く、一向に好転する気配がない。業を煮や した荷主が社外のコンサルタントの手を借り、改善に本腰を 入れることに。ドライバーの業務実態を調べたところ、予想 以上に事態は深刻だった。
[ 物流指標を読む ] 第36回 自転車とトラックの事故が増加する? 「交通事故統計年報」交通事故総合分析センター 2011年12月号
●警察庁が自転車の車道走行徹底へ取締強化 ●自転車の無法運転で歩行者との共存は失敗 ●保険加入、罰則強化、交通安全教育の徹底を
[ 物流行政を斬る ] 第9回 返品問題の抜本的解決には三分の一ルールの是正に加え所有権移転時期の整理が必要 2011年12月号
 食品・日用雑貨品分野の製造業、卸売業、小売業をそれ ぞれ代表する企業四三社が参加する製配販連携協議会が取 引制度改革に取り組んでいる。そこでは返品問題の根源の 一つにもなっている「三分の一ルール」の見直しもテーマの 一つに挙がっている。しかし、それだけでは不十分だ。商 品の所有権の移転時期にまで踏み込んだ改革を実行しない 限り、返品問題の抜本的解決には至らない。
[ 物流不動産市場レポート ] 第33回 首都圏・近畿圏(二〇一一年九月期) 2011年12月号
震災特需終了も改善傾向持続 大手不動産デベが市場に参入 シービー・リチャードエリス コンサルティング部 鈴木公二 シニアコンサルタント
[ SOLE ] 二〇一一年度活動計画 事業・仕事を磨く「ロジスティクスという方法」 2011年12月号
 SOLE日本支部は一〇月三日の 総会で、二〇一一年度(一一年一 〇月〜一二年九月)の活動計画を決 定した。今年度は当支部の三三年間 の歴史・経緯を踏まえた上で、「仕 事を磨く」という言葉を掲げ、事 業・仕事を磨く「ロジスティクスと いう方法」としてワークシステム工 学(Work System Engineering & Management)構築の一助となる調 査研究を展開してゆく。今年度の活 動計画の枠組みを紹介する。 (SOLE日本支部事務局 傳田晴 久・曽我部旭弘)
[ データ ] 国土交通月例経済(国土交通省) 2011年12月号
概要はありません
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