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2011年5月号 |
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特集
3・11
どうなる物流
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【第1部】その時あの人はどう動いたか
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■被災地の現場では何が起きたのか
自治体の集積所は全国から集まった救援物資で溢れかえっていた。ところが、そこからわずかの距離に、飢えと寒さに震える避難民たちがいた。自らも被災者である現地の物流マンたちは寝食も忘れて支援作業に当たっていた。現地の物流に、いったい何が起きたのか。
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■日本通運ーー延べ4000台の災害支援車両を投入
災害対策基本法に基づく業界唯一の指定公共機関として、日本通運は震災当日から緊急支援物資の輸送を開始した。日通が投入した車両は3月中だけで延べ4000台に上った。各県の集積所には滞りなく支援物資が届いた。ところが避難民の手にわたらない。広域災害時の物流の課題が顕在化した。
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■佐川急便ーー圧倒的なスピード復旧の舞台裏
3月24日、震災被害の著しい宮城県、岩手県、福島県で宅配便の集配サービス再開に一番乗りを果たした。その一週間前には営業店止めサービスも開始している。強烈なリーダーシップと現場の使命感が結びつき、圧倒的な復旧スピードをもたらした。
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■ヤマト運輸ーー被災地から始まるビジネスモデル
4月1日、2019年度に宅配便シェア50%超を目指す長期経営計画がスタートした。それと同時に11年度に取り扱う宅急便1個につき10円を東北の復興に寄付することを決めた。東北の復興に独自の構想を提示して、社会貢献を果たすと共にビジネスモデルの革新を実現しようとしている。
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■荷主企業ーー医薬品流通に学ぶ“止めない物流”
これだけの災害でも医薬品の供給は止まらなかった。中間流通の大再編を生き残った大手卸4社の物流力が発揮された。阪神大震災時の教訓を活かした防災体制と、全国を網羅するネットワークを駆使して、震災のわずか2日後には被災地への供給態勢を整えた。
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■被災した故郷で学んだ有事の物流
青山ロジスティクス総合研究所 代表 刈屋大輔
被災した親族の手助けで瓦礫の撤去などの作業に従事しながら、物流の現状を調査すべく現地を歩いてまわった。マスメディアでは学識経験者たちが「被災地のロジスティクス」に焦点を当て批評や提言を行っている。しかし、どれも机上論に過ぎないことを実感した。
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【第2部】これから物流に何が起きるのか
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■3PL──今夏には人手不足が深刻化する
ハマキョウレックス 大須賀正孝 会長
震災の復興需要は日本全土に及ぶ。その結果、今夏には物流現場の人手不足が深刻化する。庫内作業の労働力確保が難しくなり、ドライバー不足から傭車費用が跳ね上がる。手を打つのは今だ。経営者が下を向いていることは許されない。
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物流指標を読む《第29回》
■国内輸送──電力不足が復興景気に水かける
日通総合研究所 佐藤信洋 経済研究部 担当部長
日通総合研究所は東日本大震災の影響を盛り込み、「2011年度の経済と貨物輸送の見通し」を改定した。当初、震災発生前においては、国内貨物輸送量を前年度比1.9%減と見込んでいたが、同3.3%減〜3.8%減に下方修正している。とくに電力不足が今後の荷動きに大きな影を落とすものとみた。
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■国際輸送──放射能汚染“風評被害”の波紋
放射能汚染の風評被害が世界に広がっている。輸出企業には海外の取引先から安全性に対する問い合わせが相次いでおり、各国は日本からの船舶・航空機や貨物に対する放射線検査を強化している。工業製品については放射線量の統一的な安全基準がないため、荷主も物流業者も不安を募らせている。
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■ICT──レガシーシステムの弊害明らかに
プラネット 玉生弘昌 社長
インターネットが災害に強いことは今回の震災でも証明された。通信速度やコスト効率も電話回線とは桁違いに優れている。ところが日本企業の多くが、いまだにオンライン取引を電話回線で行っている。インターネットに対応できないレガシーシステムを後生大事に抱え込んでいるからだ。
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■倉庫──物流不動産市況の行方を読む
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所有と利用の分離が加速する
GLプロパティーズ 三木真人 社長
地震発生から約5時間で社員安否と建物被害を把握し、その日のうちに被害額の見通しを投資家に発表した。同時に施設の復旧作業にも着手し、物流不動産専業としての対応力の高さを示した。震災により不動産を所有することのリスクが顕在化したことで、今後は欧米市場のように所有と利用の分離が進むとみている。
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市況の回復基調は変わらず
一五不動産情報サービス 曽田貫一 社長
震災前まで大型物流施設の賃貸マーケットは回復基調にあった。空室率は大幅に改善し、賃料相場も底打ちしていた。賃料の反転は当面、先送りされることになるだろうが、今後も空室率の大幅な悪化は考えにくい。建物の耐震性や環境性能が重視されるようになることで近代的な大型施設へのシフトはより加速するだろう。
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首都圏で緊急避難需要が急増
シービー・リチャードエリス 鈴木公二 シニアコンサルタント
シービー・リチャードエリスは2011年3月期の首都圏大型マルチテナント型物流施設の空室率を発表。前期から5.3ポイント改善し、6.2%となった。震災の影響で緊急避難需要が急増したことが要因だ。6カ月以下の短期契約が新規需要の80%を占めている。
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「もう一度トラックを買って出直そう」
宮城県トラック協会会長 倉茂周典 東配 会長
今回の震災によって宮城県の運送会社は過半数が被災し、全体の三割が壊滅的な被害を受けた模様だ。混乱に乗じて他地域から現地の荷主に営業攻勢をかける運送会社も出てきている。それでも、創業時代を思い出し、もう一度立ち上がろうと地元の運送業界を鼓舞している。
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アシックス
〈グローバル化〉
店舗で使う什器の調達先を中国に一元化
物流園区に保管し世界各地の売場に供給
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日本酒類販売
〈情報システム〉
WMSを自社開発し全拠点へ導入
鮮度管理強化と業務の標準化図る
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英生協コーペラティブ・フード
〈欧米SCM会議3〉
買収重ね放置されたままの物流にメス
拠点網を再設計し三温度帯を一括納品
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物流企業の値段《第68回》
一柳 創 大和証券キャピタル・マーケッツ 金融証券研究所
トランコム
3PL事業者としての知名度向上が課題
求車求貨との連携強化でもう一段の成長を
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海外トレンド報告【News】
《欧米編》キャタピラー社がキャット・ロジスティクスの売却を検討
《中国編》蘇寧電機が青島に物流センターを開設
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湯浅和夫の物流コンサル道場
《第109回》 〜メーカー物流編
第20回〜
「これまではピンと来なかったんですが、いまは何となく、サプライチェーンという視点がなぜ必要なのか理解できます」
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奥村宏の判断学《第108回》
東京電力はどこへ行く?
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佐高信のメディア批評
危険な状態を「安全」と言いつづける“専門家”
御用学者=無用学者だけしか出演しないTV
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事例で学ぶ現場改善《第100回》
日本ロジファクトリー 青木正一 代表
燃料不足と闘う中小運送会社たち
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物流行政を斬る《第2回》
寺嶋正尚 産業能率大学 経営学部 准教授
(財)流通経済研究所 客員研究員
モーダルシフトの普及には公的支援だけでなく
取引制度の再考が必要だ
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The
International Society of Logistics
国際ロジスティクス学会[SOLE]報告
海上自衛隊第三術科学校を見学
──隊員を短期に戦力化する教育とは
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DATA BANK
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●国土交通月例経済(国土交通省)
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CLIP BOARD
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●適正在庫の設定・算出精度を大幅に向上/TSCコンサルティング勝呂隆男代表
●世界最軽量の航空貨物用コンテナを開発/エイエルパレットジャパン
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主要記事索引 |
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編集後記 |
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広告索引 |