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2006年9月号 |
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特集
中国&インドの物流
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解説 新興国市場のSCM攻略法
新興国市場の国内サプライチェーン構築には多くの困難がつきまとう。販売代理店任せでは市場の実態が見えない。直接コントロールしようとすると物流が課題になる。しかも市場環境は凄まじい勢いで変化している。誰をパートナーに、役割とリスクをどう分担するのか。まさしくSCMが問われている。
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第1部 中国市場のロジスティクス
現地物流企業─民間新興勢力の台頭とその限界
中国の民間物流企業の台頭が目覚ましい。しかし、その実力は単純輸送や庫内作業などの基本的なオペレーションさえ、日系企業が求める水準には満たしてはいない。3PLと呼ぶにはまだ早い。
日系物流企業─現地化しなければ儲からない
新興国の物流サービスは売り手市場。需要はいくらでもある。付加価値の高いサービスだけを提供して利益を確保する、ニッチ戦略は荷主だけでなく日系物流企業も同様だ。このままのポジションをキープすべきか、それとも欧米の列強や現地企業と伍して国内市場に本格参入するのか、経営判断が突きつけられている。
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第2部 CSCMP第2回中国大会
Report
日本人のいない中国SCM会議
講演者も参加者も、中国ビジネスにおけるリレーションシップ(関係性)の重要性を強調した。参加者の目的は、理論の習得よりも人との出会い。名刺コレクターと化し、講演者に群がって我先にと手を伸ばす姿には凄まじいものがあった。
Case Study
CATロジスティクス─補修用部品の拠点を上海に
CATロジは、フォードやダイムラー・クライスラーを顧客に持つ3PL企業だ。上海に拠点を新設し、ビジネスの拡大に期待を寄せる。中国部門の責任者が、3PLを取り巻く環境と自社の取り組みについて解説する。
DHL─国際インテグレータのマーケティング
DHLは競合他社に先駆けて中国に進出し、エア・エクスプレス分野で圧倒的なシェアを誇っている。大中華圏の戦略責任者が、ハード・ソフト両面での積極的な投資と今後の戦略について語る。
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第3部 インド市場のロジスティクス
解説 日系進出企業のインド戦略
自動車メーカーをはじめとする日系企業がインド進出を加速させている。これを受けて、日系物流企業のインド進出も相次いでいる。中国と並ぶ巨大マーケットを開拓していくうえで不可欠な、ロジスティクスの仕組みづくりがインドで本格化している。
Interview 日新 原口 廣 営業推進部インド室長
「日本流の労務管理では失敗する」
現地取材 物流記者が覗いた現場の実態
飲酒運転や過積載は当たり前。読み書きもほとんどできない。ドラッグの常用者やHIVの感染者も少なくない──。それがインドの物流を支えているトラックドライバーたちの実態だ。劣悪な労働力をどう使いこなしていくか。マネジメントする側の日本人スタッフたちの苦労は絶えない。
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特別寄稿 処理能力不足が深刻な物流インフラ
日通総合研究所 大出一晴
経営コンサルティング部シニアコンサルタント
急激な経済発展の影響でインドの物流インフラがパンク状態に追い込まれている。コンテナ貨物は港で長期間滞留する。鉄道輸送は運行ダイヤが曖昧なため、リードタイムが読めないのが実情だ。今後も高い成長率の維持を目指すインドにとって物流インフラの高度化が喫緊の課題となっている。
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KEYPERSON「グローバル統合は次のステップへ」
水嶋康雅 多摩大学 研究開発機構
ロジスティック経営・戦略研究所 所長兼教授
グローバル・ロジスティクスの主要課題が、国際輸送の統合から新興国の国内サプライチェーン構築に移ってきた。そこにはグローバルな統合管理と、現地の環境に合わせたローカライズという、新たな難問が待ち構えている。ロジスティクス・マネジャーの役割がいっそう重くなっていく。
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三菱マテリアル〈グローバルSCM〉
超硬工具の在庫管理を一元化
成田に在庫を集約し海外へ即納
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モチノキ薬品
〈SCM〉
財務の視点から置き薬事業を再構築
BC商品は一カ所に集約して在庫半減
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物流企業の値段《第24回》
板崎王亮 クレディ・スイス証券
運輸担当アナリスト
全日本空輸
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■■欧州レポート■■
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海外トレンド報告【Report】
クーネ+ナーゲル
脱・フォワーダーを目指して
3PLやトラック輸送を強化
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海外トレンド報告【News】
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湯浅和夫の物流コンサル道場《第53回》
〜ロジスティクス編 第12回〜
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佐高信のメディア批評
「TVウワサの真相」だけしか報じない事実
素顔は脆弱な“坊ちゃんタカ”の安倍晋三
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奥村宏の判断学《第52回》
ダイエーと中内功をどう見るか?
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SCM時代の新しい管理会計《第18回》
梶田ひかる アビーム コンサルティング
製造事業部 マネージャー
3PLの契約体系を工夫する
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事例で学ぶ現場改善《第44回》
青木正一 日本ロジファクトリー 代表
雑貨メーカーY社の生産性向上
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ロジスティシャンのためのCSR経営講座
《第3回》
川島孝夫 前・味の素ゼネラルフーヅ 常勤監査役
トップの責任問題に発展する不祥事
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フレッシュマンのための物流産業論
《第6回》
森 隆行 流通科学大学 教授
規制緩和で活性化を目指す内航海運
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ロジスティクス大学院体験記
〜サワコとユキの往復書簡〜《第10回》
現場から見たウォルマート
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The International
Society of Logistics
国際ロジスティクス学会[SOLE]報告
全日空の機体整備場を見学
技術面から顧客満足を追求
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企業物流短期動向調査(日通総研短観)
国土交通省 月例経済報告
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主要記事索引 |
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編集後記 |
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広告索引 |
[ CSR経営講座 ]
トップの責任問題に発展する不祥事
2006年9月号
日本企業は企業不祥事に背中を押
されながらCSRという新しい価値
観を受け入れてきた。九〇年代まで
に発生した企業不祥事の多くは、時
間とともに風化してしまうのが普通だ
った。しかし、
21
世紀に入って様相
が一変した。経営トップが辞任に追
い込まれたり、企業の存続すら許さ
れなくなるケースが相次いだ。このよ
うな事態を未然に防ぐために?CS
R経営〞が脚光を浴びはじめた。
[ keyperson ]
水嶋康雅多摩大学研究開発機構ロジスティクス経営・戦略研究所所長兼教授
2006年9月号
グローバル・ロジスティクスの主要課題が、国際輸送の統合か
ら新興国の国内サプライチェーン構築に移ってきた。そこにはグ
ローバルな統合管理と、現地の環境に合わせたローカライズとい
う、新たな難問が待ち構えている。ロジスティクス・マネジャー
の役割がいっそう重くなっていく。
[ NEWS ]
海外トレンド報告
2006年9月号
クウェート・PWCロジ
スイスのフォワーダー買収
■同社プレスリリース
7・6
PWCロジスティクスは、スイス
のバーゼルに本社を置くクロナット・
トランスポートを買収した。クロナッ
トはナチュラルというブランド名で取
引をしており、スイスを中心とする
ヨーロッパ諸国で、フォワーディング
やロジスティクス業務を提供してき
た。買収後も同社の経営はスイスの
現経営陣によって行われる。買収に
よる人員整理はない。
PWCは国際ネットワークを補強
するためにクロナットを買収した。も
ともと両社の間には数十年にわたる
商取引があった。買収が正式に成立
するのは政府の承認を得てから。
[ SOLE ]
全日空の機体整備場を見学技術面から顧客満足を追求
2006年9月号
SOLE日本支部では毎月「フ
ォーラム」を開催し、ロジスティ
クス技術・ロジスティクスマネジ
メントに関する活発な意見交換・
議論を行い、会員相互の啓発に努
めている。シリーズ第九回にあた
る七月十三日のフォーラムでは、
今年度のテーマ「サービスパーツ
のロジスティクス研究」の一環と
して、全日本空輸(全日空)の整
備本部を見学し、民間航空機整備
について学んだ。整備本部技術
部・技術企画チームリーダー黒木
英昭氏に説明を受けた、機体整備
の概要を紹介する。
[ ケース ]
グローバルSCM--三菱マテリアル
2006年9月号
超硬工具で世界シェア4位の三菱マテリアルは、
中国など海外市場の伸長をにらんで物流体制を強化
している。5月、成田に物流センターを設けて工場
の在庫を集約し、海外の顧客向けに即納体制を整え
た。センターの物流業務をアウトソーシングする一
方、本社事業部に物流戦略部門を新設し、グローバ
ルな在庫管理の一元化に乗り出している。
[ ケース ]
SCM--モチノキ薬品
2006年9月号
債務超過だった。過剰在庫も抱えていた。借入金
を株式に転換して債務超過を解消、それまでの膿を
出し切って、再建に乗り出した。ITを活用して昔な
がらの営業スタイルを刷新、物流コンサルタントの
手を借り、在庫水準も半減させた。伝統的な置き薬
のビジネスモデルを全く塗り替えた。
[ データ ]
起業物流短期動向調査
2006年9月号
概要はありません
[ メディア批評 ]
「TVウワサの眞相」だけしか報じない事実素顔は脆弱な?坊っちゃんタカ〞の安倍晋三
2006年9月号
『週刊現代』の八月一九日・二六日合併号か
ら「安倍晋三『空虚なプリンス』の血脈」の
連載が始まった。筆者は松田賢弥。その第一
回に、先日急逝した安倍の叔父、西村正雄
(日本興業銀行元頭取)が登場し、靖国神社に
は参拝するなと安倍に忠告しつづけてきた、
と語っている。
[ 海外Report ]
クーネ+ナーゲル脱・フォワーダーを目指して3PLやトラック輸送を強化
2006年9月号
クーネ+ナーゲルといえば、フォワーダーとしてのイメージが強い。しかし
ここ数年、同社は相次ぐ企業買収によって3PL部門やトラック輸送部門を
強化することで、総合ロジスティクス企業への転換を図っている。フォワー
ダーとして築いてきたネットワークの上に新しいサービスメニューを追加する
ことで、荷主の需要を取り込もうとしている。
[ 管理会計 ]
3PLの契約体系を工夫
2006年9月号
3PLの活用では、アウトソーシングする業務の内容に適した料
金体系と取引/契約体系を採用する必要がある。このうち前号では
料金体系について述べた。本号では取引/契約体系について、その
バリエーションとそれぞれの特徴を解説する。
[ 現場改善 ]
雑貨メーカーY社の生産性向上
2006年9月号
Y社の物流現場にはゆとりがあった。我々の目から見て優
雅過ぎた。そのくせ繁忙期になると注文から出荷まで五日も
かかることがあるという。主婦層のパートを主体とした現場
運営のイロハが分かっていなかった。六カ月間にわたる改善
活動に取り組むことになった。
[ 大学院体験記 ]
現場から見たウォルマート
2006年9月号
日本もアメリカも、大学は夏休み中。アメリカに留学中のさ
わちゃんはインターンシップで頑張っています。上司のトロイ
さんも迎えて、現場ならではの話を聞かせてくれました。
[ 値段 ]
全日本空輸
2006年9月号
全日本空輸(ANA)が貨物事業の育成に
本腰を入れている。国内および中国を中心と
したアジア路線に中型貨物機を相次いで投入
する計画だ。旅客の伸び悩みが予想される中、
貨物事業を強化していく戦略は高く評価でき
る。株価の割安感は大きいとはいえないが、
投資対象として考慮するに値する。
[ 道場 ]
ロジスティクス編・第12回
2006年9月号
あまりの残暑の厳しさに
大先生は事務所にこもりきり
梅雨が例年よりも長引き、夏の始まりが遅かっ
たせいか。九月に入っても厳しい暑さが続いてい
る。夏になった途端、夏バテしてしまった大先生
は、「温暖化にはかなわん」と訳のわからないこと
を言って、外出を拒否している。事務所に篭って、
かなり前から頼まれていたにもかかわらず、放っ
ておいた本の執筆にいそしんでいる。担当の編集
者から「今月中ですからね」と厳命されたのだ。
[ 判断学 ]
ダイエー中内功をどうみるか?
2006年9月号
かつては流通革命の旗手とまで謳われた中内。彼が作りあげたダイエーは今後、生
き残っていけるのか。国家資金を投入することで債権者の銀行は救われたが、ダイエー
自体の将来は極めて危うい。
[ 物流産業論 ]
規制緩和で活性化を目指す内航海運
2006年9月号
エネルギー転換やトラック輸送の台頭を背景に、内航海運の輸送
シェアは減少を続けている。モーダルシフトの担い手としてシェア
回復が期待されているが、船舶の老朽化や船員不足など克服すべき
課題は山積しているのが実情だ。
[ 特集 ]
中国&インドの物流 新興国市場のSCM攻略法
2006年9月号
新興国市場の国内サプライチェーン構築には多くの困
難がつきまとう。販売代理店任せでは市場の実態が見え
ない。直接コントロールしようとすると物流が課題にな
る。しかも市場環境は凄まじい勢いで変化している。誰
をパートナーに、役割とリスクをどう分担するのか。ま
さしくSCMが問われている。
[ 特集 ]
現地物流企業――民間新興勢力の台頭とその限界
2006年9月号
中国の民間物流企業の台頭が目覚ましい。しかし、
その実力は単純輸送や庫内作業などの基本的なオペ
レーションさえ、日系企業が求める水準には満たし
てはいない。3PLと呼ぶにはまだ早い。
[ 特集 ]
中国&インドの物流 日系物流企業――現地化しなければ儲からない
2006年9月号
新興国の物流サービスは売り手市場。需要はいくらでもあ
る。付加価値の高いサービスだけを提供して利益を確保する、
ニッチ戦略は荷主だけでなく日系物流企業も同様だ。このま
まのポジションをキープすべきか、それとも欧米の列強や現
地企業と伍して国内市場に本格参入するのか、経営判断が突
きつけられている。
[ 特集 ]
中国&インドの物流 日本人のいない中国SCM会議
2006年9月号
講演者も参加者も、中国ビジネスにおけるリレーショ
ンシップ(関係性)の重要性を強調した。参加者の目
的は、理論の習得よりも人との出会い。名刺コレクター
と化し、講演者に群がって我先にと手を伸ばす姿には
凄まじいものがあった。
[ 特集 ]
中国&インドの物流 CATロジスティクス――補修用部品の拠点を上海に
2006年9月号
CATロジは、フォードやダイムラー・クライスラーを
顧客に持つ3PL企業だ。上海に拠点を新設し、ビジネス
の拡大に期待を寄せる。中国部門の責任者が、3PLを取
り巻く環境と自社の取り組みについて解説する。
[ 特集 ]
中国&インドの物流 DHL――国際インテグレータのマーケティング
2006年9月号
DHLは競合他社に先駆けて中国に進出し、エア・エ
クスプレス分野で圧倒的なシェアを誇っている。大中華
圏の戦略責任者が、ハード・ソフト両面での積極的な
投資と今後の戦略について語る。
[ 特集 ]
中国&インドの物流 日系進出企業のインド戦略
2006年9月号
自動車メーカーをはじめとする日系企業がインド進
出を加速させている。これを受けて、日系物流企業の
インド進出も相次いでいる。中国と並ぶ巨大マーケッ
トを開拓していくうえで不可欠な、ロジスティクスの
仕組みづくりがインドで本格化している。
[ 特集 ]
中国&インドの物流 日本流の労務管理では失敗する
2006年9月号
インド物流の成否は労務管理で決まる。コスト抑制の
ためには現地化が必要だが、インド人任せの現場運営に
はリスクも伴う。99年にインド進出を果たした日系物流
企業の担当者が現場管理のノウハウを披露する。
[ 特集 ]
中国&インドの物流 物流記者が覗いた現場の実態
2006年9月号
読み書きがほとんどできない。飲酒運転や過積載は
当たり前。ドラッグの常用者やHIVの感染者も少な
くない── 。それがインドの物流を支えているトラッ
クドライバーたちの実態だ。劣悪な労働力をどう使い
こなしていくか。マネジメントする側の日本人スタッ
フたちの苦労は絶えない。
[ 特集 ]
中国&インドの物流 処理能力不足が深刻な物流インフラ
2006年9月号
急激な経済発展の影響でインドの物流インフラがパン
ク状態に追い込まれている。コンテナ貨物は港で長期間
滞留する。鉄道輸送は運行ダイヤが曖昧なため、リード
タイムが読めないのが実情だ。今後も高い成長率の維持
を目指すインドにとって物流インフラの高度化が喫緊の
課題となっている。