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2006年8月号 |
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特集
ICタグはどこまできたか
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第1部 量販店が主導する米国型の限界
欧米に続き日本でも、大手量販店が調達先のベンダーにICタグの貼付を要請し始めた。“情・物一致”によるサプライチェーンの革新がその目的だ。しかし、現状はメーカー側のコスト増を招いているだけ。突破口はあるのか。
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第2部 日本が発信する活用シナリオ
米国のEPCグローバルが提唱するウォルマート型の活用モデルは日本市場では効果を発揮しない。それに代わるシナリオが日本で錬られている。メーカー主導で製品ライフサイクル管理の実現を目指す。環境意識の高い欧州諸国やアジア系メーカーを巻き込み、世界標準化を狙う。
「トレーサビリティで米国の先を行く」
日立製作所 中島 洋
トレーサビリティ・RFID 事業部副事業部長
「メーカー主導の日本モデルを推進する」
みずほ情報総研 紀伊智顕
システムコンサルティング部シニアマネジャー
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第3部 実用化のコストパフォーマンス
日本アクセス―メーカー〜店舗間の温度履歴を管理
日通商事一括検品で出荷ミスが激減
郵船ヤマトグローバルソリューションズ
―輸送部材の紛失や滞留を防止
富士通―電子かんばんにUHF帯タグを活用
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第4部 差別化手段は物流現場にある
先端情報工学研究所 粟本
繁 専務取締役営業本部長
先端情報工学研究所(Liti)は日本の半導体技術者たちが1997年に設立したベンチャー企業だ。欧米のブームに先駆け、1999年にICタグを実用化に踏み切った。アパレルの製造小売り(SPA)を対象にしたサプライチェーン構築支援と3PL事業に収益源を見出し、業績を急拡大させている。
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第5部 RFIDが加速するグローバルSCM
米ヒューレット・パッカード グレッグ・エッズ
グローバルロジスティクス シニアマネジャー
米HPはICタグの活用に最も積極的なメーカーとして知られている。一連の導入プロジェクトの全てに携わってきた同社のロジスティクス担当マネジャーが、これまでの取り組みと今後の展開を解説する。
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第6部 UHF帯ICタグの活用と課題
日通総合研究所
UHF帯電子タグ(ICタグ)は読取距離や読取範囲、複数同時読取性能の面で優位性がある。そのため、物流分野での導入が期待されている。ただし、依然として読取精度などに課題が残されたままだ。こうした問題をどうやって克服していくかが普及のカギとなる。
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KEYPERSON「個品タグが事業モデルを革新する」
フレームワークス 田中純夫 社長
ケース・パレット単位でICタグを貼付するウォルマート流の活用法は、取引ロットの小さい日本には馴染まない。日本では、いきなり個品レベルで導入が始まる。その狙いもサプライチェーンの効率化や管理制度の向上ではなく、事業モデルの革新にある。
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クボタ〈コスト削減〉
在庫型物流拠点を通過型に転換
保管料を圧縮して物流費を半減
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コクヨロジテム
〈物流子会社〉
かさ高品の全国宅配で外販強化
家具店に代わり組立・設置まで
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オカムラ物流〈現場改善〉
WMS導入で情報を「見える化」
改善を続ける仕組みが現場に定着
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物流企業の値段《第23回》
土谷康仁 メリルリンチ日本証券 シニアアナリスト
日立物流
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■■欧州レポート■■
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海外トレンド報告【Report】
ヨーロッパ・サプライチェーン&ロジスティクス会議報告・
プラハで開かれた欧州SCM会議に参加
荷主企業が最新ロジスティクス戦略を報告
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海外トレンド報告【News】
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湯浅和夫の物流コンサル道場《第52回》
〜ロジスティクス編 第11回〜
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佐高信のメディア批評
不払いに悩むNHKのなりふり構わぬ手段
受信料拒否の本多勝一が“転向”とのデマ
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奥村宏の判断学《第51回》
作られた神話─日銀総裁
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事例で学ぶ現場改善《第43回》
青木正一 日本ロジファクトリー 代表
学習塾チェーンB社のコスト削減
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SCM時代の新しい管理会計《第17回》
梶田ひかる アビーム コンサルティング 製造事業部 マネージャー
3PLの料金体系を工夫する
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ロジスティシャンのためのCSR経営講座
《第2回》
川島孝夫 前・味の素ゼネラルフーヅ 常勤監査役
中国・アジアでもニーズ高まるCSR
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フレッシュマンのための物流産業論
《第5回》
森 隆行 流通科学大学 教授
コンテナ化が進む鉄道貨物輸送
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ロジスティクス大学院体験記
〜サワコとユキの往復書簡〜《第9回》
それぞれの道を進んでいく
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The International
Society of Logistics
国際ロジスティクス学会[SOLE]報告
海上自衛隊航空補給処を見学
補給システムで11万品目を管理
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日本ロジスティクスシステム協会
2005年度物流コスト調査(要約)
国土交通省 月例経済報告
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CLIP BOARD・
●DHLジャパンがエコカーを試験導入
/集配車に燃料電池車とハイブリッド車を併用
CLIP BOARD・
●中堅企業向けのWMSが今夏発売
/導入のコストと期間を三分の一に
●古代から現代まで幅広く解説
『ビジュアルでわかる 船と海運のはなし』
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主要記事索引 |
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編集後記 |
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広告索引 |
[ CSR経営講座 ]
中国・アジアでもニーズ高まるCSR
2006年8月号
今年五月半ば、東京海洋大学の関
係者として上海(中国)を訪れた。同
大学と上海水産大学が共催した研究
会に講師として参加するためだ。二
日間の会合を通じて、中国が国策と
して食品流通を推進していることを
肌で感じ、ASEANや日本との違
いに驚かされた。中国はCSRブー
ムを国家レベルで取り込んで国際競
争力の強化につなげようとしている。
[ keyperson ]
フレームワークス田中純夫社長
2006年8月号
ケース・パレット単位でICタグを貼付するウォルマート流
の活用法は、取引ロットの小さい日本には馴染まない。日本で
は、いきなり個品レベルで導入が始まる。その狙いもサプライ
チェーンの効率化や管理精度の向上ではなく、事業モデルの革
新にある。
[ NEWS ]
海外トレンド報告
2006年8月号
米ボーイング社
フェデックスとICタグ実験
同社プレスリリース
6・5
ボーイングは、フェデックスと共同
で、フェデックスの貨物専用機であ
るMD
10
型機の一部の主要部品にI
Cタグを取り付け、補修作業などを評
価する実験に乗り出す。ICタグを
取り付けることで、補修部品の管理
やトラッキングを容易にするととも
に、コスト削減につなげるのが狙い。
部品のシリアルナンバーや製造者
コード、取付日、原産国などの情報
をICタグで管理する。また、IC
タグはメンテナンス情報も記憶できる
ため、フェデックスにとっては部品の
消耗状態を把握したり、代替部品の
在庫を適正水準に保つことにも役立
つ。実験にはアクティブタグを使用
する。
[ SOLE ]
海上自衛隊航空補給処を見学補給システムで十一万品目を管理
2006年8月号
SOLE日本支部では毎月「フ
ォーラム」を開催し、ロジスティ
クス技術、ロジスティクスマネジ
メントに関する活発な意見交換や
議論を行い、会員相互の啓発に努
めている。シリーズ第八回にあた
る六月十四日のフォーラムでは、
今年度のテーマ「サービスパーツ
のロジスティクス研究」の一環と
して海上自衛隊航空補給処を見学
した。海上自衛隊の艦艇及び航空
機に装備されている機器等の補
給・整備の概要を紹介する。
[ CLIP ]
DHLジャパンがエコカーを試験導入集配車に燃料電池車とハイブリッド車を併用
2006年8月号
ディー・エイチ・エル・ジャパ
ンはこのほど、集配車両として燃
料電池車とハイブリッドトラック
を試験的に導入すると発表した。
今回導入する燃料電池車は、ダ
イムラー・クライスラー社製の
「エフ・セル」。圧縮水素を燃料と
して使用しており、車体はメルセ
デス・ベンツAクラスをベースと
している。日本での導入は五台目
で商用車登録としては初めてとな
る。大手町を中心として書類の集
配を開始し、今後約一年半にわ
たって走行データを収集する
[ CLIP ]
中堅企業向けのWMSを発売導入のコストと期間を三分の一に
2006年8月号
WMS(倉庫管理システム)ベ
ンダー大手のフレームワークスが、
この夏、中小企業向けのパッケー
ジシステム「Logistics Station
iWMS G3(以下、G3)」を発売
する。
同社はこれまで、大企業・大規
模拠点・グローバル対応の高機能
製品を開発し、五〇〇を超える国
内外の物流拠点に導入してきた。今
回発売となるG3は、同社が展開
する「Logistics Station iWMS」
シリーズの最新版。コストパフォ
ーマンスと使い勝手の良さを売り
に、顧客層を中堅企業に拡大する
考えだ。
[ ケース ]
コスト削減--クボタ
2006年8月号
公共事業の削減が進むなか、クボタの鉄管事業の
売上規模はピーク時の約6割まで落ち込んでいる。
2003年3月期には創業以来の赤字に転落。これを機
に物流改革に本腰を入れた。各地で構える製品の置
き場を“通過型”に改め、他の事業部との共同配送
にも着手。自分たちも予期していなかったほどの成
果をあげることに成功した。
[ ケース ]
物流子会社--コクヨロジテム
2006年8月号
コクヨの物流子会社コクヨロジテムは3年前から、
グループ外の荷主企業を対象に家具などのかさ高商
品の宅配サービスに乗り出している。コクヨ製品の
全国配送ネットワークを活かして、ツーマン配送で
組み立てや設置、残材の引き取りまで行う。荷主数
はすでに60社を超えた。このサービスを足がかりに
アウトソーシング事業を強化し、2年後に外販比率2
割達成を目指している。
[ ケース ]
現場改善--オカムラ物流
2006年8月号
結果が目に見えれば自ずと向上心が刺激される。
異常に気づけば原因を突き止めて改善したくなる。
作業員が自発的に改善していく仕組みづくりを進
め、物流現場の生産性向上を実現した。IT導入
で収集可能となった作業データを、敢えてアナロ
グ式で書き出す。それが成功のカギとなった。
[ データ ]
全日本トラック協会中小トラック運送事業者における3PL事業の取り組み実態調査
2006年8月号
1. 調査対象
a. 全国の車両規模51両以上300両未満の全事業者3354社
b. 車両規模50両以下の事業者で、3PLに取り組んでいる
と思われる事業者(都道府県トラック協会青年部か
らの推薦等による抽出)1654社
a+b=合計で5008社
注)3PL業務は荷主物流業務への企画提案、包括的請負等が
要求されるため、一定規模以上の企業を対象とした
[ メディア批評 ]
不払いに悩むNHKのなりふり構わぬ手段受信料拒否の本多勝一が?転向〞とのデマ
2006年8月号
姑息なことをするものである。『NHK受信
料拒否の論理』の著者、本多勝一がすでに受
信料を支払うようになったと集金人がウソを
ついて、視聴者をまわっていた。
それが発覚したのは今年の一月。本多は
『週刊金曜日』の編集委員の一人なので、同誌
編集部に問い合わせがあった経緯を六月二三
日号の同誌が伝えている。本多のコラム「貧
困なる精神」の拡大版でである。
[ 海外Report ]
プラハで開かれた欧州SCM会議に参加荷主企業が最新ロジスティクス戦略を報告
2006年8月号
チェコの首都プラハで開かれた「第八回ヨーロッパ・サプライチェーン&
ロジスティクス会議」に参加した。ヨーロッパの荷主や多国籍企業と呼ばれ
る大企業の講演を中心に構成した会議で、約三〇〇人のロジスティクス専門
家が参加した。
[ 管理会計 ]
3PLの料金体系を工夫する
2006年8月号
前号のトラック運賃体系に続き、本号では3PLの料金体系につ
いて解説する。業務委託の範囲拡大を反映して、3PLの料金体系
には様々なバリエーションが生まれている。それぞれのメリット・
デメリットを把握して上手に組み合わせて適用することで、円滑な
運営が可能になる。
[ 現場改善 ]
学習塾チェーンB社のコスト削減
2006年8月号
とにかく安く││それがB社の改革の全てだった。それまでの
支払い物流費が高水準だったわけではない。むしろ安過ぎるぐら
いだった。それでも、もっと安い業者もいるはずだとB社は料金
にこだわり続けた。そのことで協力物流会社だけでなく、我々コ
ンサルも苦労することになった。
[ 大学院体験記 ]
それぞれの道を進んでいく
2006年8月号
世界各国からの留学生たちは、アメリカで学んだことをどの
ように生かしていくのでしょうか。さわちゃんのクラスメート
たちが卒業後の計画について語ってくれました。
[ 値段 ]
日立物流
2006年8月号
日立物流の好業績を支えているのは3PL
ビジネスだ。3PLに経営の軸足を置くかぎ
り、安定した利益成長が期待できる。当面の
テーマは余剰キャッシュをどう活用していく
か。市場では業界再編に向けてM&Aを積極
化することが期待されている。
[ 道場 ]
ロジスティクス編・第11回
2006年8月号
コンサル先の問屋メンバーと
高層ホテルで納涼会を開いた
昼間の灼熱を覆い隠すように夜の帳がおり始め
た頃、大先生たちは高層ホテルのレストランの個
室にいた。大きく窓がとられた眺めのいい部屋だ。
眼下に都会の夜が眩しく瞬いている。
大先生がコンサルをしている問屋の社長の発案
で、納涼を兼ねた懇親会が開かれている。大先生
側は弟子たちと女史の四人。一方、問屋側は社長
と常務、それに営業部長、物流部長といういつも
の面々だ。
[ 判断学 ]
作られた神話--日銀総裁
2006年8月号
日銀総裁は立派な人物であるというイメージがある。しかし福井総裁は、村上
ファンドへの投資問題でウソをついてまで権力にしがみつこうとしている。この
ような人物を神格化してきたのは誰なのか。
[ 物流産業論 ]
コンテナ化が進む鉄道貨物輸送
2006年8月号
荷役作業時間の短縮や列車のスピード化を実現するなど鉄道貨物輸送のサー
ビスレベルはここ数年で飛躍的に向上しています。トラック輸送に比べ環境負
荷の小さい点が評価され、鉄道を中心とした輸送システムに切り替える「モーダ
ルシフト」に取り組む企業も増えています。今回は国内物流の輸送モードの一
つとして再び脚光を浴びている鉄道貨物輸送について解説します。
[ 特集 ]
ICタグはどこまできたか 量販店が主導する米国型の限界
2006年8月号
欧米に続き日本でも、大手量販店が調達先のベン
ダーにICタグの貼付を要請し始めた。“情・物一致”
によるサプライチェーンの革新がその目的だ。しかし、
現状はメーカー側のコスト増を招いているだけ。突
破口はあるのか。
[ 特集 ]
ICタグはどこまできたか 日本が発信する活用シナリオ
2006年8月号
米国のEPCグローバルが提唱するスキームとは別に、日
本型の活用シナリオがメーカー主導で検討されている。個
品にICタグを貼付し、製品ライフサイクル管理の実現を目
指す。環境意識の高い欧州諸国やアジア系メーカーを巻き
込み、世界標準化を狙う。
[ 特集 ]
ICタグはどこまできたか 日本アクセス――メーカー〜店舗間の温度履歴を管理
2006年8月号
メーカー出荷の生酒が輸送やセンター作業を経
て店頭に並ぶまでの温度履歴情報をICタグで管
理するシステムを開発し、実証実験を展開した。
その結果、消費者が温度情報に高い関心があるこ
とが分かったが、実用化には踏み切っていない。割
高なタグのコストがネックになっているという。
[ 特集 ]
ICタグはどこまできたか 差別化手段は物流現場にある
2006年8月号
先端情報工学研究所(Liti)は日本の半導体技術者たち
が1997年に設立したベンチャー企業だ。欧米のブームに
先駆け、1999年にICタグの実用化に踏み切った。アパレ
ルの製造小売り(SPA)を対象にしたサプライチェーン
構築支援と3PL事業に収益源を見出し、業績を急拡大
させている。
[ 特集 ]
ICタグはどこまできたか RFIDが加速するグローバルSCM
2006年8月号
米HPはICタグの活用に最も積極的なメーカーとして知
られている。一連の導入プロジェクトの全てに携わってき
た同社のロジスティクス担当マネジャーが、これまでの取
り組みと今後の展開を解説する。
[ 特集 ]
ICタブはどこまでいたか UHF帯ICタグの活用と課題
2006年8月号
UHF帯電子タグ(ICタグ)は読取距離や読取範囲、複数
同時読取性能の面で優位性がある。そのため、物流分野で
の導入が期待されている。ただし、依然として読取精度な
どに課題が残されたままだ。こうした問題をどうやって克
服していくかが普及のカギとなる。