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2006年7月号 |
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特集
クロネコヤマト解剖
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第1部 自前主義捨て業界再編を主導
小倉昌男元会長の他界から1年。クロネコヤマトの舵取りが様変わりしている。これまでの自前主義と決別し、同業他社との提携を相次いで実現。銀行借入による買収も辞さない構えを見せる。ポスト宅配便市場に向けたマーケティング戦略が急発進を始めた。その勝算と物流業界に与えるインパクトを探る。
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第2部 ポスト宅急便のマーケティング
宅配便市場もいよいよ成熟した。今後は限られたパイの奪い合いになる。競争相手の顔ぶれは既にハッキリしている。宅配便は佐川急便、メール便では郵政公社、国際物流は欧米の国際インテグレーターだ。ヤマトはどこに投資して、何を捨てるのか。味方とはどう協働していくのか。
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第3部 新商品で貸切市場を切り崩す
今年4月、ヤマト運輸は「クロネコボックスチャーター便」のビジネスモデルを刷新した。従来は自社単独でサービスを提供していたが、これを特積み会社数社が共同で販売し、集配や幹線輸送といった実務も各社で分担する体制に切り替えた。特積み業界が連携して貸切市場の開拓を目指すという画期的な試みだが、成功を収めるためにはクリアすべき課題も多い。
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第4部 路線便の陳腐化と次の一手
INTERVIEW
第一貨物
武藤幸規 社長
「路線便だけでは荷主のニーズを満たせない」
特積み不振の原因は提供するサービスが品質やコスト面で市場のニーズにそぐわなくなってきたためだ。荷主は特積みのようなパッケージ化された物流システムではなく、自社のSCM戦略に合ったオーダーメイド型の物流システムを求めている。
INTERVIEW
フットワークエクスプレス 浅井克仁 社長
「元請けの座は3PLにシフトした」
現在の特積み会社には中ロットや異形物など、利幅の薄い荷物ばかりが集まっている。輸送の元請けとしての地位を失ってしまったことが原因だ。活路は3PLにある。
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24 |
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第5部 証券会社アナリスト覆面座談会
「小倉イズムは受け継がれたか」
路線便市場への再参入、国際物流への本格進出、自前主義からの脱却など、この1年の間にヤマトは次々と新機軸を打ち出している。しかし株価はほとんど反応していない。一連の動きを株式市場はどう評価しているのか。運輸担当アナリストに本音をぶつけてもらった。
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KEYPERSON「オンリーワンの商品で市場を制圧する」
ヤマトホールディングス 瀬戸薫 社長
物流市場を子細に分析し、特定のニーズを満たすオンリーワンのサービス商品を開発する。それがヤマトの方法論だ。「総合物流」を目指して闇雲に手を広げた、かつての特積み業者の二の轍は踏まない。マーケティングが違うという。
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アルプス電気〈SCM〉
部品メーカーが挑む新たな調達改革
在庫削減へサプライヤーと情報共有
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トリンプ・インターナショナル・ジャパン
〈マテハン〉
デジタルピッキングシステムを導入
作業スピードを2倍にして物量増に対応
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ニチレイ〈低温物流〉
食品の納品代行制導入を追い風に
“デパ地下共配”に新規参入
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物流企業の値段《特別編》
尾坂拓也 野村證券金融経済研究所 シニアアナリスト
2006年3月期 物流企業決算ランキング
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欧州3PL会議2005報告《第5回》
3PL座談会
付加価値サービスはすぐに陳腐化
利益の上がる契約書の作り方とは
パネリスト
メンロ・ワールドワイド・ロジスティクス欧州 ガート・アスクス マネジング・ディレクター
ウィンカントン リチャード・コネリー トランスポーテーション・ソリューション部長
BAXグローバル マーティ・ディクソン マーケティング部長
司会者
キャップジェミニ フィリップ・ハーカー エグゼクティブ・コンサルタント
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海外トレンド報告【News】
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湯浅和夫の物流コンサル道場《第51回》
〜ロジスティクス編 第10回〜
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佐高信のメディア批評
親としての責任を放棄した首相の“教育論”
批判はもとより一行も報じない大手各紙
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奥村宏の判断学《第50回》
強欲経営者の時代─エンロンとライブドア
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SCM時代の新しい管理会計《第16回》
梶田ひかる アビーム コンサルティング 製造事業部 マネージャー
トラック運賃体系を工夫する
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事例で学ぶ現場改善《第42回》
青木正一 日本ロジファクトリー 代表
素材メーカーY社の在庫削減(続編)
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新連載 ロジスティシャンのためのCSR経営講座
《第1回》
川島孝夫 前・味の素ゼネラルフーヅ 常勤監査役
効率だけを追うロジスティクスの限界
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フレッシュマンのための物流産業論
《第4回》
森 隆行 流通科学大学 教授
国際競争に晒される倉庫業
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ロジスティクス大学院体験記
〜サワコとユキの往復書簡〜《第8回》
どんなクラスを取ってるの?
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The
International Society of Logistics
国際ロジスティクス学会[SOLE]報告
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日本ロジスティクスシステム協会
2005年度物流コスト調査(要約)
国土交通省 月例経済報告
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CLIP BOARD・
●欧州物流市場の現状を解説/ユーリンプロがパリでセミナー
CLIP BOARD・
●SCC日本支部のイベントに200人が参加/花王・ヤマハの事例紹介や特別講演が人気に
●7月11日にARCフォーラム開催/製造業者の次世代型システムを紹介
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主要記事索引 |
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編集後記 |
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広告索引 |
[ CSR経営講座 ]
効率だけを追うロジスティクスの限界
2006年7月号
日本にロジスティクスを導入した先
駆者で、本誌での連載「CLO実践
録」(二〇〇二年十二月号から一年
間)でもお馴染みの川島孝夫氏に、今
号から新たな連載をスタートしてもら
うことになった。ロジスティクス部門
の責任者を経て、二〇〇二年に常勤
監査役となった川島氏は、食品業界
で相次ぐ企業不祥事を調べていくう
ちに、ロジスティクスとCSR(企業
の社会的責任)の密接な関係に注目
するようになった。本連載では、CS
Rと企業経営について、川島氏なら
ではのユニークな観点から解説しても
らう。
[ keyperson ]
ヤマトホールディングス瀬戸薫 社長
2006年7月号
物流市場を子細に分析し、特定のニーズを満たすオンリーワン
のサービス商品を開発する。それがヤマトの方法論だ。「総合物
流」を目指して闇雲に手を広げた、かつての特積み業者の二の轍
は踏まない。マーケティングが違うという
[ NEWS ]
海外トレンド報告
2006年7月号
米メンロ・ワールドワイド
電子機器メーカーから業務受注
■同社プレスリリース
5・1
コン・ウエイ(旧CNF)の3P
L部門であるメンロ・ワールドワイ
ドは、電子機器のEMS大手である
ジェイビル・サーキットからロジステ
ィクス業務を受注した。ジェイビル
の世界規模でのサプライチェーン最
適化と、アメリカにおける組み立て
ラインへの供給を担当する。
[ SOLE ]
SOLE日本支部フォーラムの報告
2006年7月号
SOLE日本支部では毎月「フォーラム」を開催し、ロジスティクス
技術、ロジスティクスマネジメントに関する活発な意見交換、議論を
行い、会員相互の啓発に努めている。シリーズ第7回となる5月17日
のフォーラムでは、電子タグ(RFID)の現場の取り組みに焦点をあ
て、社団法人日本自動認識システム協会・医療自動認識委員会委員
長の白石裕雄氏を招き、講演を聞いた。
[ CLIP ]
SCC日本支部のイベントに二〇〇人が参加花王・ヤマハの事例紹介や特別講演が人気に
2006年7月号
SCMの啓蒙普及団体・サプラ
イチェーンカウンシル(SCC)日
本支部が、五月二六日に東京・新
宿の日本青年館で「サプライチェー
ンセミナー日本」と銘打った一日コ
ースのセミナーを開催した。会員企
業を中心に二〇〇人が参加。熱心
にメモをとりながら受講する姿が目
立った。
[ CLIP ]
欧州物流市場の現状を解説ユーリンプロがパリでセミナー
2006年7月号
物流不動産投資・開発会社のユ
ーリンプロはこのほど、フランス・
パリ近郊でヨーロッパの日系企業
を対象に「激変する欧州物流市場」
と題したセミナーを開催した。
荷主や物流企業などから約五〇
人が参加。同社日本法人のロブ・
ヴァン・ナイレン代表取締役は「大
きな変化が起こっているヨーロッ
パの物流市場で、日本の企業がロ
ジスティクスにおいて力を発揮し
ていくためには、まず正しく現状
を認識する必要がある」とあいさ
つした。
[ ケース ]
SCM--アルプス電気
2006年7月号
グループ内にアルプス物流を擁し、業界屈指の物
流管理レベルを実現してきた。しかし最近では、主
要顧客の多くがVMI(調達先企業による在庫管理)
を導入した影響などを受けて、電子部品事業の在庫
水準が高止まりしている。そこで今年6月、アルプ
ス電気とサプライヤーの間で生産計画データなどを
共有できるシステムを稼動。調達分野での新たなサ
プライチェーン改革に乗り出した。
[ ケース ]
マテハン--トリンプ・インターナショナル・ジャパン
2006年7月号
受注後最短20分で出荷する自動化センターを95
年に稼働させた。しかしその後、物量とアイテム
数の増加によってセンターの処理能力は限界に。
センターの規模を拡大すると共に、マテハン機器
を活用してオペレーションを改善した。作業効率
は従来の倍になり、平均4時間にもおよんでいた
残業がほとんどなくなった。
[ ケース ]
低温物流--ニチレイ
2006年7月号
ニチレイが百貨店向けの食品共同配送事業に乗り出
した。都内の百貨店は一昨年から食品を店舗に納品す
る車両の台数削減に着手している。この動きを受け、
新たな共配市場の開拓が期待できると見て参入を図っ
た。今年1月に三越から納品代行業者の指定を受けた
ことも弾みとなり、既に荷主数は9社まで増加している。
[ データ ]
日本ロジスティクスシステム協会 2005年度物流コスト調査(要約)
2006年7月号
日本ロジスティクスシステム協会(JILS)
では、荷主企業で発生するトータル物流コス
トを1993年度から毎年定点観測している。通
産省の「物流コスト算定・活用マニュアル」
(1992年)に準拠して業種別物流コストの実
態を把握し、物流コストの国際比較などを実
施している。JILSの協力により、今年6月に
発表された同調査の最新版の要約を以下に掲
載する。
[ メディア批評 ]
親としての責任を放棄した首相の?教育論〞批判はもとより一行も報じない大手各紙
2006年7月号
そのコッケイさを新聞は書かなかった。い
や、書けなかった。あまりの小泉純一郎の厚
顔に度胆を抜かれたからかもしれない。
私の目にした限り、『週刊現代』が「編集後
記」で、そして、『週刊新潮』が六月一日号で
取り上げた程度である。
[ 海外Report ]
付加価値サービスはすぐに陳腐化利益の上がる契約書の作り方とは
2006年7月号
最新の調査によると、荷主が3PLと契約を結ぶ際に最も重視するのはコストだという。
付加価値サービスの提供も、もはや他社との差別化要素にならなくなってしまった。荷主
と3PLとのパートナーシップ関係は未だ構築されていない。互いの腹を探り合う状況は
どうすれば解消できるのだろうか。
[ 管理会計 ]
トラック運賃体系を工夫する
2006年7月号
日本企業のロジスティクスコストの過半は、トラック運賃が占め
ている。その相場については、従来から多くのマネジャーが関心を
寄せてきた。しかし運賃体系そのものについての理解となると、は
なはだ心許ないのが実状だ。運賃体系は工夫次第で協力輸送会社に
効率化の努力を促す有力なツールにもなり得る。
[ 現場改善 ]
素材メーカーY社の在庫削減(続編)
2006年7月号
過剰在庫の最大の原因は経営陣の意識にあった。実態を数値
で示し、事実を直視することで、経営陣の意識は変わった。その
結果、在庫は大幅に削減された。次の課題は社内の意識改革だ。
「5S」をはじめとした地道な改善活動の定着が、その証しにな
る。
[ 大学院体験記 ]
どんなクラスを取ってるの?
2006年7月号
2人の大学院生活も3学期目に入りました。今回は、カリキュ
ラムそのものや、現在履修している授業について情報交換。熱
心に勉学に励む姿勢には、毎度頭が下がります。
[ 値段 ]
2006年3月期物流企業決算ランキング
2006年7月号
上場物流企業の二〇〇六年三月期決算が出揃った。今期は大半の企業
が増収を達成したものの、利益面では明暗がくっきりと分かれる結果とな
った。トラック運送会社は燃料高などを背景に苦戦を強
[ 道場 ]
ロジスティクス編・第10回
2006年7月号
「どうしたの、突然?」
事務所にやってきた物流部長に聞いた
大先生事務所の窓から見えるイチョウの葉が夏
の陽射しを受け、きらきらと輝いている。ようや
く梅雨も明けて、夏らしい陽気になってきた。大
先生はいつものことながら自席でまどろんでいる。
美人弟子と体力弟子の二人は外出していて、事務
所は大先生と女史の二人だけだ。昼下がりの静寂
に包まれている。
[ 判断学 ]
強欲経営者の時代―エンロンとライブドア
2006年7月号
経営者が会社人間ではなくなってきた。戦後日本の成長を支えた経営者たちは、
会社のために働いた。しかし株式会社制度が危機を迎えた今、脱会社人間となっ
た彼らは、“強欲経営者”になってしまった。
[ 物流産業論 ]
国際競争に晒される倉庫業
2006年7月号
明治時代に金融ビジネスとしてスタート。原木を水面で管理するスペー
スを水面倉庫と呼ぶ――。今回は、市場規模一兆六〇〇〇億円超の倉庫
業について、その歴史や現在直面している課題などを整理していきます。
トラック運送業などと同様、倉庫業も物流ニーズの多様化に的確に対応し
ていくことが生き残りの条件となっています。
[ 特集 ]
クロネコヤマト解剖 自前主義捨て業界再編を主導
2006年7月号
小倉昌男元会長の他界から1 年。クロネコヤマトの舵
取りが様変わりしている。これまでの自前主義と決別し、
同業他社との提携を相次いで実現。銀行借入による買
収も辞さない構えを見せる。ポスト宅配便市場に向けた
マーケティング戦略が急発進を始めた。その勝算と物流
業界に与えるインパクトを探る。
[ 特集 ]
クロネコヤマト解剖 ポスト宅急便のマーケティング
2006年7月号
宅配便市場もいよいよ成熟した。今後は限られたパイの奪
い合いになる。競争相手の顔ぶれは既にハッキリしている。
宅配便は佐川急便、メール便では郵政公社、国際物流は欧
米の国際インテグレーターだ。ヤマトはどこに投資して、何
を捨てるのか。味方とはどう協働していくのか。
[ 特集 ]
クロネコヤマト解剖 新商品で貸切市場を切り崩す
2006年7月号
今年4月、ヤマト運輸は「クロネコボックスチャーター便」
のビジネスモデルを刷新した。従来は自社単独でサービスを提
供していたが、これを特積み会社数社が共同で販売し、集配や
幹線輸送といった実務も各社で分担する体制に切り替えた。特
積み業界が連携して貸切市場の開拓を目指すという画期的な試
みだが、成功を収めるためにはクリアすべき課題も多い。
[ 特集 ]
クロネコヤマト解剖 路線便だけではニーズを満たせない
2006年7月号
特積み不振の原因は提供するサービスが品質やコスト
面で市場のニーズにそぐわなくなってきたためだ。荷主は
特積みのようなパッケージ化された物流システムではなく、
自社のSCM戦略に合ったオーダーメイド型の物流シス
テムを求めている。
[ 特集 ]
クロネコヤマト解剖 元請けの座は3PLにシフトした
2006年7月号
特積み会社には中ロットや異形物など利幅の薄い貨物
ばかりが集まるようになった。輸送の元請けとしての立場
を失ってしまったことが影響している。キロ当たり単価の
高い小ロット貨物のマーケットも奪われつつある中堅クラ
スの特積み会社は3PLに新たな活路を見出そうとして
いる。
[ 特集 ]
クロネコヤマト解剖 小倉イズムは受け継がれたか
2006年7月号
路線便市場への再参入、国際物流への本格進出、自前主
義からの脱却など、この1年の間にヤマトは次々と新機軸を
打ち出している。しかし株価はほとんど反応していない。一
連の動きを株式市場はどう評価しているのか。運輸担当ア
ナリストに本音をぶつけてもらった。