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2005年8月号 |
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特集 直接取引
VS 卸流通
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第1部 ウォルマート流は通用しない
大手小売業が欧米流の直接取引を日本市場に適用しようとしている。卸を中抜きしてメーカーから直接商品を調達することで、仕入れ価格の引き下げを狙う。欧米の合理的なモデルを導入すれば日本特有の非効率な多段階流通を是正できるという発想だ。しかし、国内流通関係者の多くは、その取り組みを冷ややかな目で見ている。
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第2部 ロジビズ「再」入門《特別編》
日本型中間流通のビジョンと現実
欧米市場並の上位集中が起こらない限り、今後も日本では卸を介した中間流通が主流であり続ける。日本市場のように多数の店舗と多数のサプライヤーを結ぶサプライチェーンは、フルラインの商品を取り揃えた中間流通センターを1カ所だけ経由した時に、最もトータルコストが小さくなる。ところが、それと逆行する動きが市場では拡がっている。
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第3部 ビール業界・取引制度改革の顛末
今年1月にスタートしたビールの新取引制度が暗礁に乗り上げている。イオンをはじめとする有力小売りが卸売価格の引き上げに猛反発したためだ。小売りや卸からの批判の声を受けて、制度改革を主導してきたメーカーは導入からわずか半年余りでルールの修正を余儀なくされることになった。
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第4部 店頭起点のサプライチェーン競争
中間流通の進化が、これまでとは異なるフェーズに入った。パルタックとメディセオの合併を機に業種間の垣根は一気に低下し、卸は特定の小売り業態を意識した生き残り策を模索しはじめた。製配販の各プレーヤーは流通の役割分担を再考する必要がある。
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Interview パルタック 山岸十郎
副社長
「合併で業態別の物流を追求する」
日雑卸大手のパルタックと、医薬品卸最大手のメディセオホールディングスが10月1日付で合併する。新会社の売上規模は2兆円超。非食品卸のトップ企業同士が業種を超えて手を結んだことにより、業種卸から業態卸への流れが加速する。
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KEY PERSON 三井物産戦略研究所 水上博一 社長
「SCMに国際標準など存在しない」
欧米のSCMソリューションは日本市場では機能しない。消費者の購買行動や商慣習は市場ごとに全く異なっている。海外に手本はない。日本では卸を介在したサプライチェーンが現状では最も効率的だ。今後の流通再編も大手卸を軸にした中間流通の巨大化という方向に進む。
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ベイシア〈一括物流〉
スーパーセンターの急拡大にともない
食品全般を扱う自前の物流拠点稼働
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鴻池メディカル〈院内物流〉
滅菌と物流からなる独自サービス考案
病院起点にサプライチェーン改革担う
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フットワークエクスプレス〈3PL〉
「追加料金はいただきません」
独自の契約形態で新規荷主を開拓
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特別企画 小倉昌男と戦後日本の物流業
6月30日、ヤマト運輸の小倉昌男元会長が逝去した。「宅急便」を生み出し、官と戦い続けた稀代の経営者は、日本の物流市場史に何を残したのか。そして転換期を迎えた市場は、今後どこに向かって進んでいくのか。小倉氏と「宅急便」の足跡を振り返り、氏亡き後の物流市場の行方を占う。
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物流企業の値段《特別編》
2005年3月期 物流企業決算ランキング
尾坂拓也 野村證券金融経済研究所 主任研究員
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事例で学ぶ現場改善《第31回》
物流ベンチャーG社の首都圏撤退
青木正一 日本ロジファクトリー 代表
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【日本の流通】進化のゆくえ《第11回》
イオン vs イトーヨーカ堂の今後
プリモ・リサーチ・ジャパン 鈴木孝之 代表
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湯浅和夫の物流コンサル道場《第40回》〜番外編〜
在庫管理――基礎編
湯浅コンサルティング 芝田稔子
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SCM時代の新しい管理会計《第5回》
総資産回転率向上が利益を増やす
梶田ひかる アビーム コンサルティング 製造事業部 マネージャー
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国際物流の基礎知識《第5回》
海運会社の環境対策
森隆行 商船三井 営業調査室 主任研究員
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欧州ロジスティクス通信《第7回》
欧州3PL座談会 〜荷主と信頼関係を築くには〜
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中国ロジスティクス通信《2005年6月発表分》
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奥村宏の判断学《第39回》
「敵対的買収防衛策の怪」
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佐高信のメディア批評
創価学会と都議会議員選挙の解せない関係
メディアの黙認が助ける“閉鎖集団”の増殖
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米CLM報告
3PLのリレーションシップ管理《測定編》
クリフォード・F・リンチ 米C・F・リンチ&アソシエーション 社長
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The
International Society of Logistics
国際ロジスティクス学会[SOLE]報告
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国土交通省 月例経済報告
国土交通省 普通倉庫21社統計
日本冷蔵倉庫協会 主要12都市受寄物庫腹利用状況
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CLIP BOARD |
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●《書評》キユーピー社員がトレーサビリティ解説書を上梓
副題は「わくわくする現場改善38年の歴史」 |
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●マルチテナント型の大型物流施設(12万平米)を
プロロジスが横浜の臨港地区にオープン |
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95
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広告索引 |
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編集後記 |
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主要記事索引 |
[ CLIP ]
キユーピー社員がトレーサビリティ解説書を上梓副題は「わくわくする現場改善三八年の歴史」
2005年8月号
大手食品メーカー、キユーピーの高山
勇氏は、加工食品のトレーサビリティ
(履歴管理)に関する日本の第一人者だ。
手作りのITを駆使してキユーピーの生
産現場を高度化した実績を持ち、二〇
〇〇年には同社のベビーフードの分野に
本格的なトレーサビリティシステムを導
入した。本誌二〇〇三年八月号特集で
はインタビュー取材にも応じてもらった
が、現在はキユーピーの技術本部で主席
技術員を務める傍ら、「食品トレーサビ
リティシステム標準化推進協議会」の幹
事などをこなしている。
[ CLM報告 ]
3PLのリレーションシップ管理
2005年8月号
荷主企業は3PLのパフォーマンスをどのように評価すれば良いの
か。その方法論と代表的な測定基準を提示。さらには米大手食品メー
カーのナビスコ・フードや大手医薬品のキンバリー・クラークの取り組
み事例を紹介しながら、3PLのリレーションシップ管理を解説する。
[ keyperson ]
三井物産戦略研究所 水上博一 社長
2005年8月号
欧米のSCMソリューションは日本市場では機能しない。消費
者の購買行動や商慣習は市場ごとに全く異なっている。海外に手
本はない。日本では卸を介在したサプライチェーンが現状では最
も効率的だ。今後の流通再編も大手卸を軸にした中間流通の巨大
化という方向に進む。
[ SOLE ]
SOLE報告
2005年8月号
SOLE東京支部フォーラムの報告
SOLE東京支部では毎月「フォーラム」を開催し、ロジスティク
ス技術やロジスティクス・マネジメントに関する活発な意見交換、
議論を行い、会員相互の啓発に努めている。今回はシリーズ第8回と
して6月15日に行ったロジスティクス技術「RFID最新情報」につい
て報告する。
[ ケース ]
鴻池メディカル――院内物流
2005年8月号
病院内で医療材料などの在庫管理や院
内配送を行う「院内物流」が、医療制度
改革を背景に注目を集めている。物流会
社を母体とする鴻池メディカルはこの分
野のパイオニアだ。卸をはじめ多くの企
業の参入が相次ぐなか、病院を起点とす
るサプライチェーン効率化の視点に立っ
て独自の事業展開を進めている。
[ データ ]
国土交通省 月例経済報告
2005年8月号
概要はありません
[ メディア批評 ]
創価学会と都議会議員選挙の解せない関係メディアの黙認が助ける?閉鎖集団〞の増殖
2005年8月号
『週刊新潮』の七月七日号に見逃せない記事
が載っている。「『この
15
歳』を生んだ『家庭』」
という特集の中の「板橋・両親殺害」は「信
心が足りない」が引き金だった「創価学会三
代」の惨劇、という同誌らしいそれではない。
もちろん、この「惨劇」についての、元創
価学会広報部副部長、小川頼宣の次の指摘も
なるほどと思う。
[ 欧州通信 ]
欧州3PL座談会 荷主と信頼関係を築くには
2005年8月号
いかにして荷主との信頼関係を築くべきか――。時代が変化し、求められる
業務内容やITの手法が変わっても、3PL業者にとって?荷主とのコラボレ
ーション〞は永遠のテーマだ。荷主の不安や不満を解消するにはどうしたらい
いのか。欧州3PL会議で、3PL業者の現場担当者たちがこの問題について
話し合った。
[ 管理会計 ]
総資産回転率向上が利益を増やす
2005年8月号
ROAは利益率と資産回転率の掛け算で計算する。利益率の改善が
難しい場合でも、資産回転率を向上できればROAは上がる。資産回
転率は経営のスピードを表している。経営のスピードアップがキャッシ
ュを生み、新たな投資を可能にする。
[ 現場改善 ]
物流ベンチャーG社の首都圏撤退
2005年8月号
地方から首都圏に進出した物流ベンチャーG社。社長自ら新
天地で事業開拓に奔走するものの、なかなか成果が上がらない。
そのうち頼みの本社もおかしくなってきた。いったん首都圏から
撤退し、本社を立て直すよう提案。それから半年あまり。売上高
は撤退分を吸収し、新たな成長軌道を描くようになった。
[ 国際物流の基礎知識 ]
海運会社の環境対策
2005年8月号
一九九二年にリオデジャネイロ(ブラジル)
で開催された環境と開発に関する国連会議、
いわゆる地球サミット以降、世界的な規模で
環境対策が講じられるようになりました。こ
れを受けて、海運会社も環境問題を最重要課
題の一つに挙げています。今回は海運各社の
環境対策について解説します。
[ 進化のゆくえ ]
イオン vs イトーヨーカ堂の今後
2005年8月号
GMSの勝ち組に分類されているイオンとイトーヨーカ堂。いずれも連
結決算こそ好調だが、本業の収益性は低迷し、現状からの脱却が求められ
ている。スーパーマーケットとドラッグストアに活路を求めるイオンと、
今年九月から持株会社制に移行するヨーカ堂グループ。両社の事業戦略を
徹底比較する。
[ 値段 ]
2005年3月期 物流企業決算ランキング
2005年8月号
主要物流企業の二〇〇五年三月期決算は「3PL&国際物流」組と、「国
内トラック運送」組とで明暗がくっきりと分かれた。前者は増収増益を維
持したものの、後者は日本郵政公社の営業攻勢や運賃単価の下落などが響
き、減収減益を余儀なくされた。二〇〇六年三月期は「国内トラック運
送」を含めたすべての分野で増益基調となることが予想されている。
[ 中国通信 ]
中国ロジスティクス通信
2005年8月号
長江上流で最大規模の
総合物流埠頭を着工
■交通新聞 6・6
六月三日、長江上流では最大規模
となる「長明総合物流埠頭」の着工
式が重慶市の北岸にて行われた。同
埠頭の年間処理貨物量は量大三〇〇
万トンを予定。そのうち来年六月の一
期工事竣工で年間五五万トンの処理
が可能になる。同埠頭は三峡ダムから
五四五キロ、重慶市中心部の朝天門
埠頭から七〇キロの距離に位置し、コ
ンテナ作業、石炭の荷分け作業、一
般危険品貨物作業、自動車詰め込み
作業を行うことができる。
[ 道場 ]
在庫管理――基礎編
2005年8月号
湯浅コンサルティングでは、「物流ABC」(Activity-Based Costing
)と「在庫
管理」を物流管理の二大技法と位置づけている。いずれも欧米では当たり前の管
理手法だが、日本ではいまだに誤解が多い。とくに「在庫管理」については、ど
のような企業も既に何らかのかたちで手掛けてはいるが、本来やるべきことを見
失ったまま流されているケースが少なくない。そこで本稿では、まずは「在庫管
理」に関する読者の誤解や思い込みを払拭すべく、湯浅コンサルティングの芝田
稔子氏に在庫管理の常識と非常識について解説してもらう。自らの認識は正しい
のかどうか、ぜひチェックしてみていただきたい。
[ 特別企画 ]
小倉昌男と戦後日本の物流業
2005年8月号
6月30日、ヤマト運輸の小倉昌男元会長が逝去
した。「宅急便」を生み出し、官と戦い続けた稀代
の経営者は、日本の物流市場史に何を残したのか。
そして転換期を迎えた市場は、今後どこに向かっ
て進んでいくのか。小倉氏と「宅急便」の足跡を
振り返り、氏亡き後の物流市場の行方を占う。
[ 判断学 ]
敵対的買収防衛策の怪
2005年8月号
会社乗取りを防ぐには株式公開をやめればよい。しかし昨今の敵対的買収
防衛策をめぐる議論では、株主主権論と同時に経営者主権論もが主張される
という株式会社の原理に反する事態が生じている。外国資本がこれに抗議す
るのは当然だ。日本の経営者は抗議にどう応えるのか。
[ 特集 ]
直接取引 vs 卸流通 ウォルマート流は通用しない
2005年8月号
大手小売業が欧米流の直接取引を日本市場に適用しようとし
ている。卸を中抜きしてメーカーから直接商品を調達すること
で、仕入れ価格の引き下げを狙う。欧米の合理的なモデルを導
入すれば日本特有の非効率な多段階流通を是正できるという発
想だ。しかし、国内流通関係者の多くは、その取り組みを冷や
やかな目で見ている。
[ 特集 ]
直接取引 vs 卸流通 日本型中間流通のビジョンと現実
2005年8月号
欧米市場並の上位集中が起こらない限り、今後も日本では卸
を介した中間流通が主流であり続ける。日本市場のように多数
の店舗と多数のサプライヤーを結ぶサプライチェーンは、フル
ラインの商品を取り揃えた中間流通センターを1カ所だけ経由
した時に、最もトータルコストが小さくなる。ところが、それ
と逆行する動きが市場では拡がっている。
[ 特集 ]
直接取引 vs 卸流通 ビール業界・取引制度改革の顛末
2005年8月号
今年1月にスタートしたビールの新取引制度が暗礁に乗り上
げている。イオンをはじめとする有力小売りが卸売価格の引き
上げに猛反発したためだ。小売りや卸からの批判の声を受けて、
制度改革を主導してきたメーカーは導入からわずか半年余りで
ルールの修正を余儀なくされることになった。
[ 特集 ]
直接取引 vs 卸流通 店頭起点のサプライチェーン競争
2005年8月号
中間流通の進化が、これまでとは異なるフェーズに入
った。パルタックとメディセオの合併を機に業種間の垣根
は一気に低下し、卸は特定の小売り業態を意識した生き
残り策を模索しはじめた。製配販の各プレーヤーは流通
の役割分担を再考する必要がある。
[ 特集 ]
直接取引 vs 卸流通 合併で業態別の物流を追求する
2005年8月号
日雑卸大手のパルタックと、医薬品卸最大手のメディ
セオホールディングスが10月1日付で合併する。新会社の
売上規模は2兆円超。非食品卸のトップ企業同士が業種
を超えて手を結んだことにより、業種卸から業態卸への
流れが加速する。