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2008年1月号 |
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特集
日系企業の国際物流
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第1部 中国内販市場で欧米韓を巻き返す |
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解説 攻めのSCMでシェアを拡大
「見える化」や「統合」は既に峠を越えた。主要市場が日本を始めとする先進国から、中国などの新興国にシフトするのに伴い、ロジスティクス管理の矛先も在庫や物流コストの削減を目指す守りから、市場シェアの拡大を狙う攻めに照準を移している。そこでは的確なマーケティング戦略に基づく、売るためのロジスティクスが求められている。
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■富士ゼロックス──ユーザー直販を全国展開
■ソニー──アイテム別にサービスレベルを設定
■豊田自動織機──物流品質でブランドを守る
■JUKI──緻密な需要予測で在庫を適正化
■ペンタックス──販社を設立し市場に密着
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第2部 内販シフト進める日系物流企業 |
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解説 新興市場の物流事業モデルを模索
中国の物流市場規模はGDPの伸び率を上回るペースで成長を続けている。ただし過当競争で現地系物流企業でさえ事業収益性は悪化する傾向にある。日系物流企業が利益を捻出するのは至難の業だ。それでも中国市場は素通りできないと判断した日系物流企業はリスク覚悟で内販シフトを進めている。
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■近鉄エクスプレス──車両2000台を投入し配送網
■伊藤忠商事──「康師傅」の物流を3PL化
■佐川急便──中国郵政と組み全土で代引宅配
■日本通運&三菱商事──上海浦菱で内販ニーズに対応
■住友商事──日本の通販物流を現地に移植
■キユーソー流通システム──三温度帯インフラを構築
■双日──低温物流で食品卸事業に斬り込む
■日新──高級食材を日本から混載輸送
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第3部 現場で感じた中国物流の水準
鈴木 準 サン物流開発 代表
最新のマテハン機器を導入した高度化物流拠点が中国で次々に建設されている。設備面では既に日本の水準を上回っている例さえ珍しくなくなってきている。世界1000カ所以上の物流センターを視察して歩いた専門コンサルタントが訪中し、現地のセンターを見て感じた中国物流の現状をレポートする。
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第4部 日系企業の中国市場物流戦略
陳 麗梅 日通総合研究所
経営コンサルティング部 主任コンサルタント
単純な輸出入物流からトータルSCMへ、日系企業の中国物流戦略が変革を余儀なくされている。現地の生産子会社ごとに分散していた物流を、グローバルロジスティクスのネットワークに統合する必要がある。そこでは取引ルールと業務プロセスの見直しが必須になる。
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第5部 インドの国内物流とその市場
瀬谷千枝 みずほコーポレート銀行香港支店
中国アセアン・リサーチアドバイザリー課
インドの物流が変わろうとしている。かつてインド進出の壁とされてきたインフラの改善、そして相次ぐ外資メーカー進出と国内小売市場の成長とともに、物流についてもグローバル・スタンダードが求められるようになってきた。これに対応してGPSを利用したトラッキングシステムの導入や3PL、4PLをうたう物流企業も登場し始めている。
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第6部 ロシア向けルートのインフラ事情
上田 誠 三井住友海上火災保険 海損部
物流安全サービスグループ課長代理
BRICsの一角を占めるロシアは近年市場としての注目を集めるようになってきた。経済面での急成長と日系企業の進出増加により、今後は製品だけでなく多くの部品、部材もロシアに輸送されることが予想されている。2007年8月から9月にかけ実施した現地調査に基づき、ロシア向け輸出部品・部材にかかわる物流ルートの実態、物流にかかわるリスクとその対策について解説する。
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KEYPERSON
「日系は中国市場の現場を知らない」
徐向東 中国市場戦略研究所 代表
中国の一般消費市場で成功している外資系と言えば欧米系か韓国系。日系企業は見る影もない。生産拠点の中国進出では他の外資系を先行したものの、国内販売では大きく出遅れてしまった。キャッチアップするためには、中国市場のサプライチェーンをゼロから見直す必要がある。
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旭化成ケミカルズ〈組織改革〉
全社管理と事業別管理のどちらが有効か
物流の位置づけに揺れながら合理化推進
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コープネット事業連合〈物流共同化〉
10年以上かけ加盟生協の店舗物流を統合
チェーンオペレーション強化で再建図る
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川
辺〈コスト削減〉
送り状・値札作成を自動化しパート活用
西日本拠点は大都市を避け今治に集約
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物流企業の値段
《第36回》 商船三井
板崎王亮 クレディ・スイス証券 運輸担当アナリスト
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物流IT解剖
《第10回》
三井倉庫
活動領域を“物流情報産業”に定めて
最新の開発手法SOAでシステム刷新
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■■欧州レポート■■
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海外トレンド報告【Report】
欧州サプライチェーン&ロジスティクス会議(6)
独バイエル
偽造品防止にRFID超える新技術
ナノテクの利用でタグ自体を不要に
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海外トレンド報告【News】
欧米編・中国編
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湯浅和夫の物流コンサル道場
《第69回》
〜大先生の日記帳編 第4回〜 在庫問題の原因はどこにある
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佐高信のメディア批評
マスコミが批判できない最大のスポンサー
『トヨタの正体』など報道姿勢に変化の兆し
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奥村宏の判断学《第68回》
中枢を襲った金融危機──サブプライム・ショック
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ロジスティクス・システムの発展
《第1章》 段階的発展の原動力──テーマは進化論──
阿保栄司
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事例で学ぶ現場改善
《第60回》 鉄鋼製品メーカーL社の資材在庫削減
日本ロジファクトリー 青木正一 代表
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物流不動産市場レポート《第7回》
九 州
福岡を中心に施設の新規供給増加
道路インフラが充実した佐賀にも注目
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The
International Society of Logistics
国際ロジスティクス学会[SOLE]報告
RFID実証実験施設を見学
リアルタイムの可視化を体験 |
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ARC
Advisory Group レポート 輸送管理システム(TMS)市場は2007年11億ドル超へ
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DATA
BANK
●国土交通省 月例経済報告
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主要記事索引 |
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編集後記 |
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103 |
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広告索引 |
[ ARC ]
輸送管理システム(TMS)市場は二〇〇七年十一億ドル超へ
2008年1月号
輸送管理システム(TMS)の市場は二〇〇
六年に初めて一〇億ドルの大台を超え、年初か
らの実績をベースに考えれば、〇七年は少なく
とも七%の成長が見込まれる。ARCのロジス
ティクス・エグゼクティブ協議会のディレクター
で、最新の「輸送管理システムの世界市場動向
調査( Transportation Management Systems
Worldwide Outlook)」の執筆者であるエイドリ
アン・ゴンザレスは次のように述べる。
[ keyperson ]
徐向東 中国市場戦略研究所 代表
2008年1月号
中国の一般消費市場で成功している外資系と言えば欧米系か韓国
系。日系企業は見る影もない。生産拠点の中国進出では他の外資系
を先行したものの、国内販売では大きく出遅れてしまった。キャッチアッ
プするためには、中国市場のサプライチェーンをゼロから見直す必要
がある。
[ NEWS ]
海外トレンド報告
2008年1月号
ABXエアー
競合を買収し一三五機体制に
■同社プレスリリース
11
・2
米国の貨物航空会社ABXエアー
は、同業のカーゴ・ホールディングス・
インターナショナル(本社:米国フ
ロリダ州)を買収することで合意した。
買収額は約三億五〇〇〇万ドル(三
八五億円)。買収後、ABXエアー
の貨物機は合計一三五機となる。ま
た、ボーイング七六七型機のオペレ
ーターとしては世界最大になるという。
CHIの二〇〇七年度の売上高
は、三億ドル(三三〇億円)の見込み。
DHL、UPS、米国政府、シェン
カー(BAXグローバルを統合)な
どを顧客に抱える。貨物機三二機を
運航しており、そのうち、ボーイン
グ七六七型機五機と七五七型機一機
を保有している。
[ SOLE ]
RFID 実証実験施設を見学リアルタイムの可視化を体験
2008年1月号
十一月度のフォーラムでは、RF
IDの実証実験施設「HP RFI
D Noisyラボ・ジャパン」を見
学した。同施設は流通現場をリアル
に再現し、「RFIDの導入企画」
と「現場での実証実験」の間の「事
前検証の場」を提供。工場から配送
センター、店舗向け出荷までのプロ
セス全体を検証できる。最新のシミ
ュレーション環境で、RFID活用
の最前線をみた。
[ ケース ]
組織改革旭化成ケミカルズ
2008年1月号
化学物質の物流ならではの苦労
「正直この二年半は、いつ電話がかかって
くるかとビクビクだった」──。旭化成ケミ
カルズの柳澤研一物流部長は、物流の責任者
に就任してからの日々を率直に振り返る。
テレビを見ていて「高速道路でトラック事
故が発生」といったニュースが流れると、思
わず画面を凝視し、そのトラックがどこの車
両なのかを確認してしまう。物流関係者であ
れば、少なからず似たような経験を持ってい
るに違いない。ただし、柳沢氏の感じてきた
プレッシャーは、化学品メーカーの物流部長
ならではの切実なものだ。
[ ケース ]
物流共同化コープネット事業連合
2008年1月号
事業連合に機能のみ統合
コープネット事業連合は、九〇年代半ばよ
り一〇年以上かけ、加盟生協の店舗物流機能
を統合した。従来各生協ごとに構築していた
システムや物流センターを、コープネットが一
括で管理。コープネットに機能を集中するこ
とでスケールメリットを打ち出し、仕入れ価格
や物流コストを削減した。
[ ケース ]
コスト削減川 辺
2008年1月号
複数の運送会社と送り状レスに
アパレル業界では業界標準の物流EDIシ
ステム「JAICS─L」が運用されている。
運送会社への配送依頼から送り状・荷札作成
までの出荷業務を効率化するために、日本ア
パレル産業協会が二〇〇〇年に開発したシス
テムだ。
[ ロジスティクス・システムの発展 ]
段階的発展の原動力
2008年1月号
今日のロジスティクス問題の本命はサプライチェーン・
ロジスティクスだ。物流からロジスティクス、サプライ
チェーンへと、なぜシステムは構造変容を遂げたのか。
それが進化であるとすれば、その原動力は何なのか。シ
ステム論の見地からロジスティクスの進化を紐解いてい
く。「自己創出型ロジスティクス」は第2 部に突入する。
[ データ ]
国土交通省 月例経済報告
2008年1月号
概要はありません
[ メディア批評 ]
マスコミが批判できない最大のスポンサー『トヨタの正体』など報道姿勢に変化の兆し
2008年1月号
「吉兆」や「赤福」のことは徹底的に叩けても、
「トヨタ」のことはなかなか批判的には書けない。
何しろ、マスコミの最大のスポンサーだからで
ある。そのトヨタに真っ向から挑んだのが『ト
ヨタの正体』(金曜日)だった。
著者の一人であり、この本の発行人でもあ
る私が礼賛するのもどうかと思うが、類書が
なかっただけに、この本はとくにトヨタのお
膝元の名古屋でよく売れた。八万部ほど出た
これに続けて、今度出たのが『続トヨタの正体』
(金曜日)。
[ 海外Report ]
偽造品防止にRFID超える新技術ナノテクの利用でタグ自体を不要に
2008年1月号
偽造製品に頭を痛める医薬品業界において、ドイツに本社を置くバイエルは、イギリス
のベンチャー企業と組んで医薬品の偽造を防止する画期的な認識技術を開発した。これま
でのホログラムやバーコード、ICタグなどと比べ、識別能力が格段に優れ、しかも導入・
運営にかかる費用はバーコード並みの低コストで済むという。バイエル・テクノロジーサー
ビスのマーチン・フレデリック博士が、新技術について語る。
[ 現場改善 ]
鉄鋼製品メーカーL社の資材在庫削減
2008年1月号
投資はしない。組織や人事にも手を付けない。それでも
三カ月間で改善の成果をあげようというプロジェクトに挑ん
だ。ターゲットは発注方法の見直しによる在庫の適正化に
絞った。使用したツールは手製の「持ち出し表」のみ。し
かし期待以上の効果を上げることができた。
[ 値段 ]
商船三井
2008年1月号
商船三井の利益水準が急上昇している。絶好のタイミ
ングで船隊増強に踏み切り、ドライバルク市況高騰の波
に乗ったことが大きいが、それだけではない。多くはこ
れまで先進的な施策を打ち出してきた同社の経営判断と
決断力の結果といえる。ドライバルク市況の下落局面で
も、タンカー市況の動向によっては同業他社との差を広
げそうだ。
[ 道場 ]
在庫問題の原因はどこにある
2008年1月号
在庫問題の原因はすべて物流ではなく生産や営業にあ
る。ロジスティクスという言葉が普及するはるか以前から、
先人たちはそのことに気づき、改革の矛先を定めていた。
時代が変わっても物流の本質は変わらない。専門誌元記
者の問いに、大先生は我が国の物流管理の黎明期を振り
返るのであった。
[ 判断学 ]
中枢を襲った金融危機──サブプライム・ショック
2008年1月号
アメリカのサブプライム・ローン問題が世界の金融資本の中枢を襲っている。
本来はリスク回避のために登場したセキュリタイゼーション(証券化)の普及が、
逆に誰がリスクを負っているのかわからないという不確実性の問題をもたらしてし
まった。
[ 物流IT解剖 ]
三井倉庫
2008年1月号
「LIT(Logistics Information Technology)」という造語を掲げて、「戦略」と
「情報システム」を両輪とする競争力の強化に取り組んできた。2008年4月に全
面稼働させる基幹システムの開発では、SOA(サービス指向アーキテクチャー)
という最新の手法を採用。今後のシステム構築の劇的な効率化を狙っている。
[ 物流不動産市場レポート ]
九 州福岡を中心に施設の新規供給増加道路インフラが充実した佐賀にも注目
2008年1月号
福岡が新規着工量を牽引
近年、首都圏、近畿圏、中部圏などの大都
市圏で、不動産投資家による大型物流施設の
開発が相次いでいる。開発立地は全国的に広
域化しており、一五〇〇万人の消費規模を擁
する九州圏にも広がりつつある。昨年九月には、
九州で初めてとなる自走式のマルチテナント型
大型物流施設が竣工するなど、近年物流施設
用地として不動産投資家からの注目を集めて
おり、賃貸型物流施設マーケットは拡大傾向に
ある。
[ 特集 ]
日系企業の国際物流 攻めのSCMでシェアを拡大
2008年1月号
「見える化」や「統合」は既に峠を越えた。主要市場が日
本を始めとする先進国から、中国などの新興国にシフトする
のに伴い、ロジスティクス管理の矛先も在庫や物流コストの
削減を目指す守りから、市場シェアの拡大を狙う攻めに照準
を移している。そこでは的確なマーケティング戦略に基づく、
売るためのロジスティクスが求められている。
[ 特集 ]
日系企業の国際物流 新興市場の物流事業モデルを模索
2008年1月号
中国の物流市場規模はGDPの伸び率を上回るペースで
成長を続けている。ただし過当競争で現地系物流企業でさ
え事業収益性は悪化する傾向にある。日系物流企業が利益
を捻出するのは至難の業だ。それでも中国市場は素通りで
きないと判断した日系物流企業はリスク覚悟で内販シフト
を進めている。
[ 特集 ]
日系企業の国際物流 現場で感じた中国物流の水準
2008年1月号
最新のマテハン機器を導入した高度化物流拠点が中国で次々
に建設されている。設備面では既に日本の水準を上回ってい
る例さえ珍しくなくなってきている。世界1000カ所以上の
物流センターを視察して歩いた専門コンサルタントが訪中し、
現地のセンターを見て感じた中国物流の現状をレポートする。
[ 特集 ]
日系企業の国際物流 日系企業の中国市場物流戦略
2008年1月号
単純な輸出入物流からトータルSCMへ、日系企業の中国
物流戦略が変革を余儀なくされている。現地の生産子会社
ごとに分散していた物流を、グローバルロジスティクスのネッ
トワークに統合する必要がある。そこでは取引ルールと業務
プロセスの見直しが必須になる。
[ 特集 ]
日系企業の国際物流 インドの国内物流とその市場
2008年1月号
インドの物流が変わろうとしている。かつてインド進出の
壁とされてきたインフラの改善、そして相次ぐ外資メーカー
進出と国内小売市場の成長とともに、物流についてもグロー
バル・スタンダードが求められるようになってきた。これ
に対応してGPSを利用したトラッキングシステムの導入や3
PL、4 PLをうたう物流企業も登場し始めている。
[ 特集 ]
日系企業の国際物流 ロシア向けルートのインフラ事情
2008年1月号
BRICsの一角を占めるロシアは近年市場としての注目を集める
ようになってきた。経済面での急成長と日系企業の進出増加により、
今後は製品だけでなく多くの部品、部材もロシアに輸送されるこ
とが予想されている。2007年8月から9月にかけ実施した現地調査
に基づき、ロシア向け輸出部品・部材にかかわる物流ルートの実態、
物流にかかわるリスクとその対策について解説する。