ロジビズ :月刊ロジスティックビジネス
2024年版トラック実勢運賃調査 ダウンロード版 7月1日発行
よくある質問
詳細はこちら

2004年6月号

WobNio[PDF
    2004年 6月号
     

特集 《平成16年版》
ロジスティクスの手引き 

1


KEYPERSON 中谷 巌 多摩大学 学長
「CLOになるならこれをやれ!」

 多摩大学大学院ルネッサンスセンターにこの春、日本初の「CLO: Chief Logistics Officer(最高ロジスティクス管理責任者)コース」が設置された。ロジスティクスのプロの育成を目的とした社会人向けMBAコースだ。これに連動して本誌では同コースの教授陣がリレー形式で執筆する『ロジスティクス経営講義』を連載する。その皮切りとして今回は中谷巌学長に日本企業のロジスティクスの課題を尋ねた。

12


解説 本誌お薦め『使える物流本』12冊
 日本語で書かれたロジスティクスの教科書に決定版はいまだ存在しない。それでも、実用書や先進企業のケーススタディのなかには、実務家の役に立つ名著も少なくない。日頃、本誌編集部のスタッフがこっそりと紐解いているロジスティクスの“ネタ本”を紹介する。

14


『物流コスト削減はこれからが本番』
湯浅和夫 湯浅コンサルティング 社長
 荷主企業の物流部門の多くは、これまで本来やるべきことをできずにいた。しかしITの急速な進展が、過去には困難だった取り組みを一気に身近なものへと変えた。物流担当者は改めて自社の物流管理レベルをチェックし、必要な施策を講じなければいけない。

18

『SCM時代の新しい管理会計』
梶田ひかる アビーム コンサルティング IES事業部 マネージャー
 コスト削減だけを目的にしたSCMは、先進企業ではもはや限界に達している。ファイナンスの観点からロジスティクスを検討すべき段階を迎えている。既に欧米のSCM先進企業ではキャッシュフローを意識した新しいロジスティクス会計手法が次々と開発され、それらの導入が始まっている。

  24  

『注文情報分析でコストを下げる』
鈴木震 物流システム・コンサルタント
 物流改善の基本は注文情報の分析だ。ただしアイテム別の注文数を分析しただけでは、充分ではない。誰(E:Order Entry)が、何の種類(I:Item)を、何個(Q:Quantity)注文したかという三つのキーファクターを使った「EIQ分析」で、データを料理する必要がある。

  28  

『外資が仕掛ける物流資産リストラ』
本誌編集部 刈屋大輔
  外資系不動産会社が豊富な資金力をバックに日本の物流市場での活動を本格化している。減損会計の導入を控え、物流拠点のリストラを進める荷主企業や物流企業との結びつきは強まる一方だ。“黒船”が持ち込んだ「物流拠点の所有と運用を分化する」という考え方が徐々に日本でも浸透しつつある。

  32  

経産省『流通SCM事業』の取り組み
村山智 経済産業省 商務情報政策局流通政策課 課長補佐(流通・物流政策担当)
 経済産業省が中心になって、日雑・加食業界におけるSCMの促進に取り組んでいる。過去の取り組みが主にメーカー・卸間のものだったのに対し、本事業では小売りまで含むサプライチェーン全域を対象とする。事業の背景と狙いについて経産省の担当者が解説する。

  36  

米SCC『RFIDワークショップ』
神田正美 SCC日本支部バイスチェアマン 三井物産戦略研究所 事業変革推進室 室長
 今年3月に米国シカゴで開催されたSCCの年次総会では、ICタグの活用が最大のトピックスとなっていた。総会の開催直前に実施したアンケート調査では、過半数の企業が今後数年以内にICタグを導入する計画だと答えた。その一方で導入効果に対する疑問や導入のデメリットを懸念する声も聞かれた。

  40  

『欧米3PL企業ランキング』
平田義章 国際ロジスティクス・アドバイザー
  米国では規制緩和がきっかけで3PLが浸透した。欧州ではEU統合が契機となった。合併や買収を繰り返し巨大化した欧米の3PL業者は新たなマーケットとして日本、中国を中心としたアジアに着目している。日系企業を巻き込んだ3PLのグローバル競争が間もなく本格化する。

  44  

『ロジスティクス企業のブランド経営』
菊池隆 ヴィブランド・コンサルティング 副社長
  ロジスティクス企業の信頼性や提案力、サービス品質を通常の商品のように明確なスペックで示すのは容易ではない。そこで必要になるのがブランディングだ。単なるイメージ戦略ではない、実質に裏打ちされた情報戦が、今後のロジスティクス市場では競争のカギになる。

  74  

『物流起業家の挫折と成長の物語』
青木正一 日本ロジファクトリー 代表
 脱サラして運送業を創業した若手起業家。自らハンドルを握るドライバー兼社長として出発し、「物流業はサービス業」という信念の下、徐々に事業を拡大させてきた。しかし売上高10億円を目前にして成長の壁に直面する。創業以来の右腕が退社したことで、社長として改めて会社の存在意義を問い直す必要に迫られた。

     
 
50
リコー 〈SCM〉
システム刷新計画に社長が“待った”
業務改革を先行させ在庫3割削減

 
56
富士通ゼネラル 〈SCM〉
海外市場へのリードタイムを短縮
ITより業務プロセス作りに重点

 
62
物流企業の値段《第3回》
福山通運

     
  49

FOCUS
転機を迎えたソニーのSCM

 
66


やらまいか! 物流通業
――ハマキョウ流・運送屋繁盛記
《第15回》
商売の原点はうどん売り
大須賀正孝 ハマキョウレックス 社長

 
82
The International Society of Logistics
国際ロジスティクス学会[SOLE]報告

 
64
奥村宏の判断学《第25回》
「イラク戦争をどう判断するか」

 
61
佐高信のメディア批評
本来の役目を果たさず戯画化する『日経』
鶴田問題に蓋をしたまま西武鉄道を叱る

 
70

僕は新米ピッカー《第5回》  ―元・物流記者の現場潜入ルポ
「“檄オヤジ”の登場でギクシャクする現場

 

 
 

83

 

国土交通省 月例経済報告
国土交通省 普通倉庫21社統計
日本冷蔵倉庫協会 主要12都市受寄物庫腹利用状況


 
 

CLIP BOARD

 
79

●イトーキの新物流センター
 「東京テクノパーク」が本格稼働

 
79
●日本総販売代理店から事業部を買収
 日本企業向け販売の強化に動く
 ――マンハッタン・アソシエイツ
 
93
広告索引
 
92
編集後記
 
86
主要記事索引

PDFバックナンバー

[ ARC ] RFIDはWMS市場を救済するか 2004年6月号
二〇〇三年は世界の倉庫管理システム(W MS)市場にとって苦しい年だった。売り上 げが対前年比(二〇〇三年の二〇〇二年対比) で縮小し、売り上げ合計も二・七パーセント 低下した。ARCアドバイザリーグループの SCMサービスディレクターであるSteve Banker によれば、「ソフトウェアの売り上げ は将来の成長予測の鍵となるのだが、それが 六・九%縮小したことが特に心配だ。他の分 野のソフトウェア市場で調査したところ、こ れは数年にわたる売り上げ縮小に対する先行 指標だった」
[ FOCUS ] 転機を迎えたソニーのSCM 2004年6月号
ソニーグループが二年前から開発を進めてきたサプライチェーン管理システ ムを五月に稼働させた。家電量販チェーンが台頭するなかで、メーカー主導の 流通効率化は機能するのか。ソニー復活のカギを握る取り組みを検証する。
[ keyperson ] 中谷巌 多摩大学学長 2004年6月号
多摩大学大学院ルネッサンスセンターにこの春、日本初の「CLO: Chief Logistics Officer (最高ロジスティクス管理責任者)コース」が 設置された。ロジスティクスのプロの育成を目的とした社会人向けMB Aコースだ。これに連動して本誌では同コースの教授陣がリレー形式で 執筆する『ロジスティクス経営講義』を連載する。その皮切りとして今 回は中谷巌学長に日本企業のロジスティクスの課題を尋ね
[ SOLE ] SOLE報告 2004年6月号
SOLE東京支部では毎月「フォーラム」を開催し、ロジスティクス 技術、ロジスティクスマネジメントに関する活発な意見交換、議論 を行い、会員相互の啓発に努めている。 前回のフォーラムは4月16日に開催し、イスラエルのソフトウエ ア会社、BQR Reliability Engineering Ltd.のYizhak Bot氏による 「メンテナンス・コスト・リダクション」と題する講演を聴いた。以 下、講演の概要を紹介する。
[ CLIP ] イトーキの新物流センター 「東京テクノパーク」が本格稼働 2004年6月号
事務・物流施設用機器大手の イトーキはこのほど、「イトーキ 東京テクノパーク」を埼玉県川 口市の日本通運北東京流通セン ター内にオープンした。
[ ケース ] リコー――SCM 2004年6月号
99年にSCM推進室を発足し、改革を本 格化した。一般に理解されているSCMとは かけ離れた取り組みだったため、これまで その全体像を社外に公表してこなかった。 曲折を経て当初目標だった600億円分の在 庫削減が見えてきた今、リコーのSCMは新 たな段階に入りつつある。
[ ケース ] 富士通ゼネラル――SCM 2004年6月号
富士通ゼネラルが世界規模でSCMの構築 に取り組んでいる。海外市場におけるエア コンの競争力強化を図る施策の柱として、 受注から出荷までのリードタイムを短縮す る。業務プロセスの設計から着手し、必要 に応じてITサポートを行う“手作りのSCM” である。これを含む複数の対策によって、 今期中に連結在庫の4割削減を目指す。
[ データ ] 国土交通省 月例経済報告 2004年6月号
概要はありません
[ メディア批評 ] 本来の役目を果たさず戯画化する『日経』鶴田問題に蓋をしたまま西武鉄道を叱る 2004年6月号
数年前、長崎大学に集中講義に行った時、 三菱重工の造船所のある長崎は、いわば?三 菱の街〞で、「三菱の方、県庁の人、市役所の 奴」というコトバがあると聞いた。それほど 持ち上げられているだけに頭が高いというこ とだろう。
[ やらまいか ] 商売の原点はうどん売り 2004年6月号
小学校の高学年くらいから家の商売の手伝いでうどん売り を始めた。毎日一二〇玉が販売ノルマだった。それが終わる までは友達と遊ばせてもらえない。さっさと売り捌いてしま うコツはないか。しばらく経つといいアイデアを思いついた。
[ 現場改善 ] 物流起業家の挫折と成長の物語 2004年6月号
脱サラして運送業を創業した若手起業家。自らハンドルを握るドライバー兼 社長として出発し、「物流業はサービス業」という信念の下、徐々に事業を拡大 させてきた。しかし売上高一〇億円を目前にして成長の壁に直面する。創業以 来の右腕が退社したことで、社長として改めて会社の存在意義を問い直す必要 に迫られた。
[ 新米ピッカー ] “檄オヤジ”の登場でギクシャクする現場 2004年6月号
2月の最大の変化は、それまで静かだった物流 業者のある社員が豹変したことだった。そのオヤ ジはことあるごとに檄を飛ばしまくる。アルバイ トを威嚇・恫喝して、また抑えつけて、バイト代 を払っている分の元を取ろうと躍起になっていた。 しかしアルバイトたちは柳に風と受け流す。両者 の化かしあいは、今日もつづく。
[ 値段 ] 福山通運 2004年6月号
大手特別積み合わせ業者の福山通運は二〇〇四年三月期決算で増収 増益を確保した。バブル崩壊後、一時一〇〇〇億円まで落ち込んだ同 社の時価総額は徐々に回復基調に転じている。ただし営業ターゲット に据える小口貨物分野には強力なライバル企業が数多く存在する。今 後の舵取りが注目される。
[ 判断学 ] イラク戦争をどう判断するか 2004年6月号
ローマ帝国末期にもたとえられるブッシュ政権の帝国主義について、分析に 基づく判断を下す人びとがアメリカにはまだしも存在する。ところが日本の政 治家はアメリカのいいなりで、全く何の判断もない。帝国末期どころではない。
[ 特集 ] ロジスティクスの手引き 本誌お薦め「使える物流本」12冊 2004年6月号
日本語で書かれたロジスティクスの教科書に決定版は いまだ存在しない。それでも、実用書や先進企業のケー ススタディのなかには、実務家の役に立つ名著も少なく ない。日頃、本誌編集部のスタッフがこっそりと紐解い ているロジスティクスの“ネタ本”を紹介する。
[ 特集 ] ロジスティクスの手引き 物流コスト削減はこれからが本番 2004年6月号
荷主企業の物流部門の多くは、これまで本来やるべき ことをできずにいた。しかしITの急速な進展が、過去には 困難だった取り組みを一気に身近なものへと変えた。物 流担当者は改めて自社の物流管理レベルをチェックし、必 要な施策を講じなければいけない。
[ 特集 ] ロジスティクスの手引き SCM時代の新しい管理会計 2004年6月号
コスト削減だけを目的にしたSCMは、先進企業ではも はや限界に達している。ファイナンスの観点からロジステ ィクスを検討すべき段階を迎えている。既に欧米のSCM 先進企業ではキャッシュフローを意識した新しいロジステ ィクス会計手法が次々と開発され、それらの導入が始ま っている。
[ 特集 ] ロジスティクスの手引き 注文情報分析でコストを下げる 2004年6月号
物流改善の基本は注文情報の分析だ。ただしアイテム 別の注文数を分析しただけでは、充分ではない。誰(E: Order Entry)が、何の種類(I:Item)を、何個(Q: Quantity)注文したかという三つのキーファクターを使っ た「EIQ分析」で、データを料理する必要がある。
[ 特集 ] ロジスティクスの手引き 外資が仕掛ける物流資産リストラ 2004年6月号
外資系不動産会社が豊富な資金力をバックに日本の物 流市場での活動を本格化している。減損会計の導入を控 え、物流拠点のリストラを進める荷主企業や物流企業と の結びつきは強まる一方だ。“黒船”が持ち込んだ「物流 拠点の所有と運用を分化する」という考え方が徐々に日 本でも浸透しつつある。
[ 特集 ] ロジスティクスの手引き 経産省「流通SCM事業」の取り組み 2004年6月号
経済産業省が中心になって、日雑・加食業界における SCMの促進に取り組んでいる。過去の取り組みが主にメ ーカー・卸間のものだったのに対し、本事業では小売り まで含むサプライチェーン全域を対象とする。事業の背 景と狙いについて経産省の担当者が解説する。
[ 特集 ] ロジスティクスの手引き 米SCC報告「RFIDワークショップ」 2004年6月号
今年3月に米国シカゴで開催されたSCCの年次総会では、ICタグの 活用が最大のトピックスとなっていた。総会の開催直前に実施した アンケート調査では、過半数の企業が今後数年以内にICタグを導入 する計画だと答えた。その一方で導入効果に対する疑問や導入のデ メリットを懸念する声も聞かれた。
[ 特集 ] ロジスティクスの手引き 欧米3PL企業ランキング 2004年6月号
米国では規制緩和がきっかけで3PLが浸透した。欧州 ではEU統合が契機となった。合併や買収を繰り返し巨大 化した欧米の3PL業者は新たなマーケットとして日本、中 国を中心としたアジアに着目している。日系企業を巻き 込んだ3PLのグローバル競争が間もなく本格化する。
[ 特集 ] ロジスティクスの手引き ロジスティクス企業のブランド経営 2004年6月号
ロジスティクス企業の信頼性や提案力、サービス品質 を通常の商品のように明確なスペックで示すのは容易で はない。そこで必要になるのがブランディングだ。単なる イメージ戦略ではない、実質に裏打ちされた情報戦が、今 後のロジスティクス市場では競争のカギになる。
  • 特定商取引法に基づく表示
  • プライバシーポリシー
  • 利用規約