|
|
|
2007年9月号 |
|
|
|
|
|
|
|
|
特集
サードパーティ・ロジスティクス
3PL市場
2007
物流新業態1兆円市場の全貌
日本の3PLが新たな局面を迎えている。認知度の高まりに伴い順調に市場規模が拡大する一方、事業収益性の低迷も顕著になってきた。その結果、3PL側のスタンスは、広く海外にまで対象エリアの拡大を進める勝ち組と、事業撤退を検討する負け組に二極化が進んでいる。
|
14 |
|
解説 物流子会社再編軸に新局面へ
市場規模は前年比6.6%の拡大
国内企業3PL売上高ランキング
匿名アンケートで読む業者のホンネ
|
18
|
|
Interview
日立物流 長谷川伸也
執行役常務グローバル営業開発本部長
「伝統的倉庫業とは事業構造が全く違う」
海外事業の拡大を目的に今年4月、大規模な組織改革を行った。それまで外販とグループ向けに分かれていた営業組織を統合、国内事業と海外事業の垣根もなくした。国内市場で培った3PLのノウハウを、人材ごと海外事業に投入する。リスク覚悟の先行投資も辞さない構えだ。
|
20
|
|
Interview
日本通運 大原孝雄 取締役常務執行役員
「アセット型3PLの独自モデルを作る」
アセット型3PLを自らの業態と位置付けた。そのために荷主業種別の専任営業体制を強化すると同時に、従来のモード別・地域別セクショナリズムの払拭を図っている。フルラインの物流機能を社内に抱えることでライバルと差別化する独自のビジネスモデル構築を目指す。
|
22 |
|
Case
Study
物流子会社のM&Aで老舗を再建
──小杉産業とフットワークの選択
経営再建中の小杉産業はリストラの一環として、物流子会社のコスギファッションネットをフットワークエクスプレスに売却した。経営資源を本業に集中したい小杉とM&Aで3PLの切符を手に入れたいフットワーク。両者の思惑が一致した。一方、渦中のコスギファッションネットの現場は、捨てられた身でありながら、むしろこの買収劇を歓迎していた。
|
26 |
|
Case
Study 欧州サプライチェーン&ロジスティクス会議・
4PL契約打ち切り配送管理を内製化
──キンバリー・クラーク欧州
紙製品大手のキンバリー・クラーク欧州は2002年に、それまで付き合いのあった4PL企業との契約を打ち切り、ロジスティクス業務を内製化した。その後、同社の対売上高配送費比率は、毎年3%〜5%のペースで改善を続けている。同社のサプライチェーン部長であるピーター・サーティーズ氏が、ロジスティクス業務内製化の過程と成果について語った。
|
30
|
|
Case
Study
3PL事業で利益率10%を目指す
──ドイツポスト・ワールドネット
ドイツの国営郵便局を前身とするドイツポスト・ワールドネットは、日本円にして約10兆円の売上規模を誇る世界最大の物流企業だ。06年に英エクセルを買収したことで、3PL市場においても業界トップに立った。エクセルのCEOからドイツポストのロジスティクス部門長に転じたジョン・アラン氏が、同社の3PL戦略を語る。
|
|
34
|
|
翻訳
3PL──06年第11回年次国際調査
|
|
40
|
|
資料
国内主要3PL企業ガイド
ーー主要36社の業績推移と事業概要を一覧
|
|
5
|
|
KEYPERSON
「可視化が物流企業のITを差別化する」
米UPSサプライチェーンソリューション
ニック・コスティデス ITポートフォリオ担当バイスプレジデント
ITの活用能力が物流市場における重要な競争条件となっている。荷主は物流の可視化を望んでいる。それに応えることのできる情報提供機能で物流企業が選別される。UPSでIT投資戦略を指揮する責任者が、物流ITの差別化ポイントと同社の今後の展開について解説する。
|
|
|
|
|
|
54
|
|
物流IT解剖
《第6回》
近鉄エクスプレス
国際物流コンペの敗退をきっかけに
10年かけてグローバルシステムを整備
|
|
58 |
|
ファンケル〈アウトソーシング〉
拠点集約を機に物流管理機能を再構築
“丸投げ”を避けて社内にノウハウ蓄積
|
|
62 |
|
積水ハウス〈静脈物流〉
住宅施工現場から廃棄物を分別・回収
ICタグで情報収集する仕組みも構築
|
|
66 |
|
物流企業の値段
《第32回》 日本郵船
板崎王亮 クレディ・スイス証券 運輸担当アナリスト
|
|
|
|
|
|
90 |
|
物流不動産市場レポート《特別編》
倉庫・配送センター市況レポート 【07年上半期】
|
|
85 |
|
事例で学ぶ現場改善
《第56回》 通販会社Y社の物流インフラ構築
日本ロジファクトリー 青木正一 代表
|
|
|
|
■■欧州レポート■■
|
|
68 |
|
海外トレンド報告【News】
欧米編・中国編
|
|
72 |
|
湯浅和夫の物流コンサル道場《第65回》
〜ロジスティクス編 最終回〜
|
|
77 |
|
佐高信のメディア批評
米紙に慰安婦問題をめぐる意見広告を掲載
軍の関与を否定する国会議員や文化人たち
|
|
78 |
|
奥村宏の判断学《第64回》
投資ファンドの危機
|
|
80 |
|
自己創出型ロジスティクス
《第4章》 不確実性と構造的カップリング
阿保栄司
|
|
88 |
|
The
International Society of Logistics
国際ロジスティクス学会[SOLE]報告
ヤマハ発動機パーツセンターを見学
補修部品をグローバルに一元管理 |
|
|
|
|
|
|
|
DATA
BANK
●国土交通省 月例経済報告
|
|
|
|
|
|
98 |
|
主要記事索引 |
|
102 |
|
編集後記 |
|
103 |
|
広告索引 |
[ keyperson ]
米UPSサプライチェーンソリューションニック・コスティデス ITポートフォリオ担当バイスプレジデント
2007年9月号
ITの活用能力が物流市場における重要な競争条件となっている。荷主は
物流の可視化を望んでいる。それに応えることのできる情報提供機能で物流企
業が選別される。UPSでIT投資戦略を指揮する責任者が、物流ITの差
別化ポイントと同社の今後の展開について解説する。
[ NEWS ]
海外トレンド報告
2007年9月号
独DHL
米とシンガポールに拠点新設
■同社プレスリリース 7・2など
DHLは七月に入り、アメリカと
シンガポールで相次いでエクスプレ
ス(国際宅配便)用のセンターを開
設した。二日にはオハイオ州コロン
バスで二一〇万ドル(二億五二〇〇
万円)をかけ、五万九五〇〇平方
フィート(五三五五平方メートル)
の集配センターを稼働させた。コロ
ンバスでは三つ目のセンターとなり、
同地区のネットワークをより密度の
濃いものにした。
[ NEWS ]
海外トレンド報告(中国編)
2007年9月号
一月〜六月の天津港貨物取扱量
一億五七三〇万トンで過去最高に
■7・9
今年一月〜六月の天津港の累計貨
物取扱量は一億五七三〇万トン、コ
ンテナ取扱量は三三五万七一〇〇T
EUで、前年同期比でそれぞれ二二・
九%、二〇・六%の増となり、いず
れも過去最高となった。
現在、天津港は一八〇を超える国
と地域の四〇〇余りの港湾と貿易取
引関係があり、コンテナ航路は一〇
〇本を超えている。
[ SOLE ]
ヤマハ発動機パーツセンターを見学補修部品をグローバルに一元管理
2007年9月号
七月度のフォーラムでは、ヤマハ
発動機部品事業部の「グローバルパー
ツセンター」(静岡県袋井市)を見
学した。同センターは明確なコンセ
プトのもとに運営されており、随所
に様々な工夫が凝らされていた。
[ ケース ]
静脈物流積水ハウス
2007年9月号
住宅メーカーの積水ハウスは業界で初めて、
新築施工現場で発生する廃棄物のゼロエミッシ
ョンを達成した。現場で分別を行い、集荷拠点
を経由して自社のリサイクル施設に回収する仕
組みを作り、廃棄物の発生量を大幅に削減した。
さらに現在はICタグを使って廃棄物情報を収集
するシステムの構築をめざしている。
[ ケース ]
アウトソーシングファンケル
2007年9月号
住宅メーカーの積水ハウスは業界で初めて、新築
施工現場で発生する廃棄物のゼロエミッションを達
成した。現場で分別を行い、集荷拠点を経由して
自社のリサイクル施設に回収する仕組みを作ること
で、廃棄物の発生量を大幅に削減した。さらに部
材の設計段階から発生抑制を図るため、回収時に
ICタグで廃棄物情報
[ データ ]
国土交通省 月例経済報告
2007年9月号
概要はありません
[ メディア批評 ]
米紙に慰安婦問題をめぐる意見広告を掲載軍の関与を否定する国会議員や文化人たち
2007年9月号
慰安婦問題について軍の関与はなかったと
する意見広告を『ワシントン・ポスト』に載
せた議員や有識者は六三名。
自民党議員が愛知和男、稲田朋美、江藤
拓、島村宜伸、中川義雄ら二九名で、民主党
議員が川村たかし、松原仁、松下新平ら十三名。
それに無所属の西村眞悟と平沼赳夫が加わって、
計四四名。
[ 自己創出型ロジスティクス ]
不確実性と構造的カップリング
2007年9月号
オートポイエーシスと自己組織性が、社会システム
理論の核心である。そして自己言及がシステム形成の
推進力となっている。この高度に抽象化された理論を
マスターするには、それを支えている概念装置──複
雑性や偶発性、構造、構造的カップリング──といっ
た言葉の理解が欠かせない。
[ 値段 ]
日本郵船
2007年9月号
国内海運業界で売り上げ、利益ともにトップの座を誇っていた
日本郵船だが、近年は利益面で商船三井に水をあけられている。
大型ドライバルク船の保有規模の小ささ、連結子会社である日本
貨物航空の不振等が影響している。
[ 道場 ]
ロジスティクス編・最終回
2007年9月号
物流部長が「コンサルのお礼を」と
突然、大先生の事務所を訪れた
九月も終わりに近いというのに、大先生事務所
の窓から見える道路には夏の日差しが照りつけ、
通り過ぎる車の屋根が眩しく光っていた。大先生
は、いつもどおり自席で舟を漕いでいる。事務所は、
弟子たちが外出中で、大先生と女史の二人だけだ。
まどろんだ空気に包まれている。
[ 判断学 ]
投資ファンドの危機
2007年9月号
非公開の投資ファンド(PEF)が曲がり角にきている。アメリカでは資金調達
のため大手が株式上場に動き、日本では村上ファンドが摘発されて解体に追い込
まれた。しかし、大きくなりすぎて非効率となった株式会社があるかぎり、PEF
は形を変えて再生してくるであろう。
[ 物流IT解剖 ]
近鉄エクスプレス
2007年9月号
グローバルなIT がないことを理由に、96 年に重要な取引先のコンペから締め出さ
れた。これを機にシステム開発のための情報子会社をダラス(米テキサス州)に設置。
国や地域ごとにローカルシステムを運用する体制の見直しに着手した。途中、フォ
ワーディング業務のシステム開発に難航したものの、2004 年には一連の世界標準シ
ステムを完成。以降は各地に導入を進め、10 年越しの構想にメドをつけた。
[ 物流不動産市場レポート ]
倉庫・配送センター市況レポート
2007年9月号
国内主要都市の物流不動産の市況動向を調査した「倉庫・配送センター市
況レポート」を、シービー・リチャードエリスと生駒データサービスシステム
は共同で年に二回発表している。その最新版となる〇七年上半期版が七月に
発表された。これを元に今回の本コーナーでは関東圏、近畿圏の都道府県別
市況を解説する。なお同調査は、主用途が倉庫であり、かつテナントが一般
募集された全国三七三六施設の賃貸料金が対象となっている。
[ 現場改善 ]
通販会社Y社の物流インフラ構築
2007年9月号
伸び盛りのネット通販ベンチャー。それまで物流は事務
所の一角で社員たちが自分で処理してきたが、売り上げの
拡大によっていよいよ限界が見えてきた。本格的に物流イ
ンフラを整備する時期だ。社長自ら指揮をとり、倉庫の選
定とアウトソーシングの検討に入った。
[ 特集 ]
3PL市場2007 物流子会社再編軸に新局面へ
2007年9月号
日本の3PLが新たな局面を迎えている。認知度の
高まりに伴い順調に市場規模が拡大する一方、事業
収益性の低迷も顕著になってきた。その結果、3PL
側のスタンスは、広く海外にまで対象エリアの拡大
を進める勝ち組と、事業撤退を検討する負け組に二
極化が進んでいる。
[ 特集 ]
3PL市場2007 伝統的倉庫業とは事業構造が全く違う
2007年9月号
海外事業の拡大を目的に今年4月、大規模な組織改
革を行った。それまで外販とグループ向けに分かれて
いた営業組織を統合、国内事業と海外事業の垣根もな
くした。国内市場で培った3PL のノウハウを、人材ご
と海外事業に投入する。リスク覚悟の先行投資も辞さ
ない構えだ。
[ 特集 ]
3PL市場2007 アセット型3PLの独自モデルを作る
2007年9月号
アセット型3PL を自らの業態と位置付けた。その
ために荷主業種別の専任営業体制を強化すると同時
に、従来のモード別・地域別セクショナリズムの払
拭を図っている。フルラインの物流機能を社内に抱
えることでライバルと差別化する独自のビジネスモデ
ル構築を目指す。
[ 特集 ]
3PL市場2007 物流子会社のM&Aで老舗を再建──小杉産業とフットワークの選択
2007年9月号
経営再建中の小杉産業はリストラの一環として、物流子会社
のコスギファッションネットをフットワークエクスプレスに売却した。
経営資源を本業に集中したい小杉とM&Aで3PLの切符を手に
入れたいフットワーク。両者の思惑が一致した。一方、渦中のコ
スギファッションネットの現場は、捨てられた身でありながら、む
しろこの買収劇を歓迎していた。
[ 特集 ]
3PL市場2007 4PL 契約を打ち切り配送管理を内製化──キンバリー・クラーク欧州
2007年9月号
紙製品大手のキンバリー・クラーク欧州は2002 年に、それまで付
き合いのあった4PL 企業との契約を打ち切り、ロジスティクス業務
を内製化した。その後、同社の対売上高配送費比率は、毎年3%〜5%
のペースで改善を続けている。同社のサプライチェーン部長であるピー
ター・サーティーズ氏が、ロジスティクス業務内製化の過程と成果
について語った。
[ 特集 ]
3PL市場2007 3PL 事業で利益率10%目指す──ドイツポスト・ワールドネット
2007年9月号
ドイツの国営郵便局を前身とするドイツポスト・ワールドネットは、
日本円にして約10 兆円の売上規模を誇る世界最大の物流企業だ。
06 年に英エクセルを買収したことで、3PL 市場においても業界トッ
プに立った。エクセルのCEO からドイツポストのロジスティクス部
門長に転じたジョン・アラン氏が、同社の3PL 戦略を語る。
[ 特集 ]
3PL市場2007 3PL──06年第11回年次国際調査
2007年9月号
本レポートは、今回で11 回目となる3PL 年次調査の結果をまとめたものである。こ
の調査では1996 年から2006 年にわたり、3PL ユーザーからの情報をもとに、3PL 業界
全体の状況を明らかにしてきた。3PLを利用する業種や地域が年々広がりつづけるなか、
各年のロジスティクスと3PL 業界においてもっとも重要なトピックをとりあげている。
今年度は2006 年の春から夏にかけ、ジョージア工科大学のC・ジョン・ラングレー
Jr 博士、キャップジェミニ、DHL、SAP が共同で、アメリカ・西ヨーロッパ・アジア
太平洋・中南米の各地域において利用されている3PL サービスの包括的調査を行った。
アンケートは2万1631社に送られ、うち1430社から有効回答を得た(回答率7%)。
そのうち売り上げが10 億ドル( 約1200 億円) を超える会社の割合は、アメリカが
68%、西ヨーロッパ64%、アジア太平洋48%、中南米16%となっている。回答者の業
界別内訳は図1の通りである。
[ 特集 ]
3PL市場2007 国内主要3PL企業ガイド
2007年9月号
掲載したデータは基本的に各社の自己申告に基づく。
一部、本誌がヒアリングと各種調査から推定および説明を加えたものも含まれ
ている。その場合には「本誌推定」と明記した。また各社の社名と並べて白抜き
で表示した「3PL事業売上高」は、千万円単位を四捨五入したもの。詳しくは
各社の「3PL事業売上高の推移」を参照。他の各項目については以下の通り。