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2009年10月号

    2009年10月号
     
   
   


特集
物流の取引条件を見直そう

 物流効率を無視した取引条件を今こそ見直すべきだ。極端に短いリードタイムや必要性のない多頻度納品、無理のある時間指定配送などを改め、ロジスティクスを最適化することで、トータルコストは大きく下がる。先に改革を成し遂げた会社は、デフレを生き抜く原資を得ることになる。


 12  

第1部 毎日安売りを物流現場から考える
 割安なPB商品が台頭し、GMSからディスカウント店への業態転換が本格化している。多段階流通の解消とローコストオペレーションの徹底が安売りの原資とされる。本当だろうか。物流の視点から日本の「エブリデー・ロープライス」を考えた。


14

 

第2部 消費者は知らない日本の異常な商慣行
 ローコスト・オペレーションを進めようとする流通業者は損をする。コストを無視した過剰な要求をメーカーや卸に突き付ける流通業者は得をする。それが日本の流通の現状だ。しかし国内市場は縮小に向かい、ムダを放置する余裕はもはやなくなっている。


16

 

第3部 日本型流通モデルは日雑業界が先導する
花王/あらた/パルタック
 日用雑貨品業界の市場規模は隣接する加工食品や医薬品と比べてずっと小さい。日雑卸の2強とされるパルタックとあらたにしても、売上規模は大手食品卸の半分以下に過ぎない。しかし、そのSCMと物流技術は他のあらゆる業界にとってベンチマークになり得る。


Interview「日本の日雑流通は欧米よりも進んでいる」
玉生弘昌 プラネット 社長


20  

第4部 加食業界の物流ビジョンはなぜ頓挫した
菱食/国分/相鉄ローゼン
 バラピッキングを高速で集中処理するRDCを全国各ブロックに設置して、納品先そばの前線に置いたFDCでケース商品と積み合わせて一括納品する。その稼働率を上げていくことで利益を捻出する。


24   第5部「手厚い物流サービスが小売をダメにする」
内田明美子 湯浅コンサルティング コンサルタント
 小売業のコスト削減意識が高まっている。今こそ物流の取引条件にメスを入れる時だ。先進的な卸は既に着手している。取引条件の変更によって小売りが得られるメリットを説得力のあるデータで明確に示すことで、WIN-WINの関係を構築することに成功している。

26   第6部 取引慣行改革の3つのアプローチ
楢村文信 野村総合研究所 ビジネスイノベーション事業部 上級コンサルタント
 欧米市場で成功したサプライチェーン効率化手法の多くが、日本市場には定着していない。不透明で複雑な日本の伝統的流通慣行が改革を阻害している。これを是正するには、現在の取引慣行をオープンにして、それがサプライチェーンにどのような影響を与えているのか明確にすることが第一歩となる。

  28  

第7部 成功する同業種共配の仕掛け方
 東洋紡&帝人ファイバー
 エプソン&キヤノン&日本通運
 外食チェーン&南日本運輸倉庫
 
各分野のトップメーカーが自らライバル企業との物流共同化に乗り出している。主導するのは物流部門だ。環境負荷低減を武器にして従来のタブーを破り、顧客や社内の調整に奔走している。その背中を中立的第三者の立場から後押しすることで、3PLもまたビジネスチャンスを掴んでいる。


     
  2  

「小売業のローコスト化はまだうわべだけ」
矢作敏行 法政大学 経営学部 教授
 
商慣習や取引制度は粘着性が強い。流通形態は劇的には変わらない。ディスカウントストアやPBの台頭も評価を下すのはまだ早い。しかし、長いスパンで見れば日本の流通は、シンプルでオープンな取引制度に向かって、ゆっくりとだが着実に進んでいる。欧米型に近付いている。


       最新報告
  46  

中国日系企業のロジスティクス実態調査
 
中国に進出した日系企業の約3割が現地系物流企業に業務を委託している。日系物流企業との併用を合わせると現地系の利用は7割以上にも達している。富山大学経済学部の李瑞雪研究室がまとめた「中国日系企業のロジスティクス実態に関するアンケート調査」で明らかになった。その調査結果を以下に報告する。


     
  32  

住友スリーエム〈拠点集約〉
特積ターミナルの上層階に拠点集約
横持ちを解消して輸送費を約1割削減


  36  

ホギメディカル〈医療物流〉
手術材料を一式セットして病院に直送
ITと物流を駆使して経営改善まで支援


  40  

YRCワールドワイド〈世界同時不況〉
米トラック運送最大手が倒産の危機に直面
リストラ策を労組と合意するも予断許さず


  56  

物流企業の値段《第53回》
土谷康仁 メリルリンチ日本証券 調査部 シニアアナリスト

ハマキョウレックス
海近物レックスを改革し本業に集中を
3PLの需要拡大で人材不足の懸念

 

  58  

物流IT解剖《第31回》
日本トランスシティ
4月開始予定のプロジェクトを一時凍結
業績の回復をにらみ再開時期を模索中

 

     
  62  

海外トレンド報告【News】
欧米編・中国編



  66   湯浅和夫の物流コンサル道場 《第90回》 〜メーカー物流編 第1回〜
「コンサルなんかに勝手なことはさせません。こっちからああだこうだいちゃもんをつけて追い返してやりますよ」

  70  

奥村宏の判断学《第89回》
「大きすぎてつぶせない」銀行



  45  

佐高信のメディア批評
大広告主の創価学会に遠慮するマスコミ各社
公明・創価学会批判にひとり気を吐く新潮社


  72  

物流指標を読む《第10回》
日通総合研究所 佐藤信洋

妙薬となり得るか!? 民主党の物流政策

 

  74   The International Society of Logistics
国際ロジスティクス学会[SOLE]報告
《RAMS研究会報告》

プロダクト・プロセス革新とLCM
日本衰退の処方箋は事業価値の向上

  78  

事例で学ぶ現場改善《第81回》
日本ロジファクトリー 青木正一 代表

不況下に業績伸ばす下請け運送会社

 

     
 

 

 

DATA BANK

 

81

 

●国土交通省 月例経済報告

     
 
84
  主要記事索引
  88   編集後記
 
89
  広告索引

PDFバックナンバー

[ 特集 ] 物流の取引条件を見直そう 2009年10月号
 物流効率を無視した取引条件を今こそ見直すべきだ。極端に短いリード タイムや必要性のない多頻度納品、無理のある時間指定配送などを改め、 ロジスティクスを最適化することで、トータルコストは大きく下がる。先に 改革を成し遂げた会社は、デフレを生き抜く原資を得ることになる。
[ 特集 ] 第1部 毎日安売りを物流現場から考える 2009年10月号
 割安なPB商品が台頭し、GMSからディスカウント店へ の業態転換が本格化している。多段階流通の解消とロー コストオペレーションの徹底が安売りの原資とされる。本 当だろうか。物流の視点から日本の「エブリデー・ロー プライス」を考えた。
[ 特集 ] 第2部 消費者は知らない日本の異常な商慣行 2009年10月号
 ローコスト・オペレーションを進めようとする流通業者 は損をする。コストを無視した過剰な要求をメーカーや 卸に突き付ける流通業者は得をする。それが日本の流通 の現状だ。しかし国内市場は縮小に向かい、ムダを放置 する余裕はもはやなくなっている。
[ 特集 ] 第3部日本型流通モデルは日雑業界が先導する花王/あらた/パルタック 2009年10月号
 日用雑貨品業界の市場規模は隣接する加工食品や医薬 品と比べてずっと小さい。日雑卸の2強とされるパルタッ クとあらたにしても、売上規模は大手食品卸の半分以下 に過ぎない。しかし、そのSCMと物流技術は他のあらゆ る業界にとってベンチマークになり得る。
[ 特集 ] 第4部 加食業界の物流ビジョンはなぜ頓挫した 2009年10月号
 バラピッキングを高速で集中処理するRDCを全国各 ブロックに設置して、納品先そばの前線に置いたFDC でケース商品と積み合わせて一括納品する。その稼働 率を上げていくことで利益を捻出する。20期連続増収 増益を成し遂げた菱食の物流戦略は、なぜ壁に突き当 たったのか。
[ 特集 ] 第5部 「手厚い物流サービスが小売をダメにする」 2009年10月号
内田明美子 湯浅コンサルティング コンサルタント  小売業のコスト削減意識が高まっている。今こそ物流 の取引条件にメスを入れる時だ。先進的な卸は既に着手 している。取引条件の変更によって小売りが得られるメ リットを説得力のあるデータで明確に示すことで、WINWIN の関係を構築することに成功している。
[ 特集 ] 第6部 取引慣行改革の3つのアプローチ 2009年10月号
楢村文信 野村総合研究所 ビジネスイノベーション事業部 上級コンサルタント  欧米市場で成功したサプライチェーン効率化手法の 多くが、日本市場には定着していない。不透明で複 雑な日本の伝統的流通慣行が改革を阻害している。 これを是正するには、現在の取引慣行をオープンにし て、それがサプライチェーンにどのような影響を与え ているのか明確にすることが第一歩となる。
[ 特集 ] 第7部 成功する同業種共配の仕掛け方 2009年10月号
 各分野のトップメーカーが自らライバル企業との物流 共同化に乗り出している。主導するのは物流部門だ。環 境負荷低減を武器にして従来のタブーを破り、顧客や社 内の調整に奔走している。その背中を中立的第三者の 立場から後押しすることで、3PLもまたビジネスチャン スを掴んでいる。
[ keyperson ] 「小売業のローコスト化はまだうわべだけ」矢作敏行 法政大学経営学部 教授 2009年10月号
 商慣習や取引制度は粘着性が強い。流通形態は劇的には変わ らない。ディスカウントストアやPBの台頭も評価を下すのはま だ早い。しかし、長いスパンで見れば日本の流通は、シンプル でオープンな取引制度に向かって、ゆっくりとだが着実に進んで いる。欧米型に近付いている。
[ 調査報告 ] 最新報告 中国日系企業のロジスティクス実態調査 2009年10月号
 中国に進出した日系企業の約3割が現地系物流企 業に業務を委託している。日系物流企業との併用を 合わせると現地系の利用は7割以上にも達している。 富山大学経済学部の李瑞雪研究室がまとめた「中国 日系企業のロジスティクス実態に関するアンケート調 査」で明らかになった。その調査結果を以下に報告する。
[ ケース ] 住友スリーエム 拠点集約 2009年10月号
特積ターミナルの上層階に拠点集約 横持ちを解消して輸送費を約1割削減
[ ケース ] ホギメディカル 医療物流 2009年10月号
手術材料を一式セットして病院に直送 ITと物流を駆使して経営改善まで支援
[ ケース ] YRCワールドワイド 世界同時不況 2009年10月号
米トラック運送最大手が倒産の危機に直面 リストラ策を労組と合意するも予断許さず
[ 値段 ] 第53回 ハマキョウレックス 2009年10月号
近物レックスを改革し本業に集中を 3PLの需要拡大で人材不足の懸念
[ 物流IT解剖 ] 第31回 日本トランスシティ 2009年10月号
4月開始予定のプロジェクトを一時凍結 業績の回復をにらみ再開時期を模索中
[ NEWS ] 欧米編 2009年10月号
 クウェートに本社を置く大手物流 業者、アジリティは、マレーシアのク アラルンプールに新たな物流センター を開設した。延べ床面積は一万三〇 〇〇平方メートル。これにより、同 社のマレーシアにおける物流センター の総延べ床面積は三万四〇〇〇平方 メートルを超えた。
[ NEWS ] 中国編 2009年10月号
 統計によると、中国の今年上半期 の道路貨物輸送量は、前年同期比 三・七%増の九八億五六〇〇万トン となった。そのうち、六月の輸送量 は十二・九%増の一八億三〇〇万ト ンだった。
[ 道場 ] 第90回 「コンサルなんかに勝手なことはさせません。こっちからああだこうだいちゃもんをつけて追い返してやりますよ」 2009年10月号
 消費財メーカーの物流改革を追う新 シリーズのスタートです。メーカーの担 当役員から依頼を受けて、物流をゼロ ベースで見直すコンサルティングに乗り 出した大先生ご一行。しかし、社外の 専門家に支援を受けることを、誰もが 歓迎しているわけでもないようで‥‥
[ 判断学 ] 第89回 「大きすぎてつぶせない」銀行 2009年10月号
 「大きすぎてつぶせない」銀行をどうするか。処方箋そのものは簡単で、銀 行が大きすぎるなら小さくすればよい。ただし、金融界の反対が予想される。 当面の大きな政治課題だ。
[ メディア批評 ] 大広告主の創価学会に遠慮するマスコミ各社公明・創価学会批判にひとり気を吐く新潮社 2009年10月号
 『週刊新潮』の九月一〇日選挙特大号は「わ れら衆愚の選択」という特集で、グラビアに 公明党代表の太田昭宏を応援するお笑いタレン トの久本雅美と柴田理恵の写真を載せている。 中立を気取って、各局とも、選挙期間中は政 党支持が明確な人間はテレビに出さない方針ら しいが、この二人がはずされることはなかった。
[ 物流指標を読む ] 第10回 妙薬となり得るか!? 民主党の物流政策 2009年10月号
●燃料油の暫定税率撤廃で運送費は低下 ●反面、荷主からの値下げ要求は強まる ●高速道路無料化の効果は極めて限定的
[ SOLE ] RAMS研究会報告 2009年10月号
プロダクト・プロセス革新とLCM 日本衰退の処方箋は事業価値の向上
[ 現場改善 ] 第81回 不況下に業績伸ばす下請け運送会社 2009年10月号
 裸一貫で物流会社を立ちあげて二〇年。売り上げの七割 は下請けの傭車仕事だが、不況にも負けずリーマンショッ ク後も業績を伸ばしている。しかし、これから一〇年先の ことを考えれば今が決断のしどころだ。創業社長が経営改 革に乗り出した。
[ データ ] 国土交通省 月例経済報告 2009年10月号
《トラック》 5月の特別積合せトラックの輸送量は、前年同月比16.2%減少(8カ月連続)、一般トラックの 輸送量は、同14.8%減少(8カ月連続)、宅配貨物取扱個数は、同8.6%減少(2カ月連続) となった。
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