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2009年12月号 |
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特集
新しい物流労務管理
派遣禁止・最低時給1000円時代の現場運営
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12 |
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第1部 ドライバー管理からパート活用へ
規制緩和は荷主企業の物流コスト抑制と引き替えに、現場の労働条件悪化をもたらした。単純労働の賃金は低下し、労働組合の求心力も失われた。収益源を失った物流企業は3PLに活路を求めている。その結果、正社員ドライバーの管理からパート・アルバイトの活用に労務管理のテーマはシフトした。
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第2部 政権交代で組合運動はどこに向かう
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【運輸労連】違法業者を排除し市場適正化を
Interview 高松伸幸 中央副執行委員長
運輸労連は大手運送会社の企業組合で構成する物流業界最大の連合会だ。連合傘下で、これまで規制緩和政策にも一定の理解を示してきたが、社会的規制の強化がなおざりにされてきたことを問題視している。市場の適正化には、違法業者の排除など健全な淘汰が必要との考えだ。
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18 |
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【建交労】同一労働・同一賃金に向け団結を
Interview 赤羽数幸 書記長
産業別労働組合の運輸一般が1999年に、建設一般、全動労と合体して誕生した。大企業の正社員組合で構成する連合とは対照的に、中小零細運送会社で働く労働者を直接組織化している。物流業の規制緩和政策には一貫して反対し、ストライキも打ってきた。
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20 |
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【全港湾】労働者の視点で新しい社会像を描く
Interview 伊藤彰信 中央執行委員長
ほとんどが日雇いだった港湾労働者の待遇改善に向け、高度経済成長期に激しい闘争を重ねてきた。現在の日雇い派遣問題にも独自の見解を持っている。今回の政権交代を一つの契機ととらえ、労働者の視点を重視した新しい社会像を提起していこうと考えている。
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22 |
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第3部 ポスト人材派遣の2つの選択肢
労働者派遣法が規制強化に向かっている。与党3党案が実現すれば、物流現場ではいかなる派遣スタッフも使えなくなる。荷主と物流企業に残された選択肢は2つ。直接雇用化を進めるか、業務請負会社に任せるか。判断を誤れば手痛いしっぺ返しが待っている。
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26 |
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Interview「実態無視の労働規制強化は逆効果」
加藤勝信 衆議院議員 自民党厚生労働部会長
経済の実態を無視して人材派遣の規制強化や最低賃金の大幅な引き上げを実施すれば、雇用のパイが減少してしまう。経済成長に必要な改革は今後も進め、同時にセーフティネットを強化する、トータルな政策が必要だ。しかし、マニフェスト至上主義に陥った民主党は耳を貸そうとしない。
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第4部 現場スタッフ直接雇用化の進め方
栃本浩昭 ベアーハンド 代表(ロジラテジー アドバイザー)
物流会社が直接雇用化に舵を切り出した。しかし、スポット派遣機能の完全自社化まで漕ぎ着けている例は少ない。安易に手を出せば失敗に終わる可能性が高い。直接雇用化に必要なステップやノウハウを紹介する。
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30 |
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第5部 レイバーマネジメントに挑む
物流センターの庫内作業は非正規社員が担っている。しかし、労働規制の強化によって派遣は使えなくなり、パートの時給も上がる。非正規社員を対象とした労務管理のコンプライアンスとレイバーマネジメント(作業者管理)の向上を急がなくてはならない。その取り組みを追った。
“日々決算”の前提条件──ハマキョウレックス
改善を重ねて制約を乗り越える──ティーエルロジコム
情報をコントローラーに集約──ヤマトシステム開発
作業員の生産性を“見える化”──セル・プランニング
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4 |
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「連合の政治運動はひとつの完成を迎えた」
久米郁男 早稲田大学 政治経済学部 教授
民主党政権の誕生で連合の政治目標は成就した。今後は規制緩和の見直しと労働規制の強化が進む。連合傘下の官公労の発言力も強まり、“大きな政府”への揺り戻しが始まる。その一方で、新政権は脱官僚と行政改革を進めなければならないという大きな矛盾を抱えている。
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三井化学〈3PL〉
物流子会社を吸収し実務子会社を売却
アウトソーシングに切り替え機能強化
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リコー〈現場改善〉
RFIDで部品の動きをリアルタイム管理
在庫滞留期間40%減、工数75%減狙う
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ライダー・システム〈世界同時不況〉
トラックリース事業をメーンに国際展開
3PL部門はリストラで黒字転換果たす
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物流企業の値段《第55回》
姫野良太 三菱UFJ証券 エクイティリサーチ部 アナリスト
ヤマトホールディングス
B to CやC to Bの成長分野に積極展開
海外事業も本格化し収益拡大に布石
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物流IT解剖《最終回》
鴻池運輸
10億円強を投じて物流システムを刷新
業務の標準化による全体最適化に課題
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国際調査報告
サプライチェーンのリスク管理
仏ベリングポイントほか
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海外トレンド報告【News】
《欧米編》12万人参加の大規模ストで英郵便がマヒ
《中国編》ウォルマートが中国で4カ所目の物流センター
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湯浅和夫の物流コンサル道場
《第92回》 〜メーカー物流編 第3回〜
「まさかロジスティクスは現場に関係ないなんて思ってるわけじゃないよね?」
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奥村宏の判断学《第91回》
今がチャンス──ジャーナリズムの改革
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佐高信のメディア批評
隠然として存在する出版マスコミのタブー
筆者も実際に体験した日航会長の言論弾圧
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事例で学ぶ現場改善《第81回》
日本ロジファクトリー 青木正一 代表
外資系ITベンダーの日本市場参入
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物流指標を読む《第12回》
日通総合研究所 佐藤信洋
日本経済の命運握る中国経済
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The International
Society of Logistics
国際ロジスティクス学会[SOLE]報告 【米ダラスの年次総会報告】
米軍のロジスティクス・セキュリティ
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DATA BANK
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●日通総研発表・2009年度貨物輸送の見通し
●国土交通省 月例経済報告
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CLIP BOARD
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■「カサイ式ロジスティクス手帳2010」発行/物流マン必携のノウハウ集・資料を豊富に掲載
■海上交通システム研究会が論文募集/高速道路無料化とフェリー業界などテーマに
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主要記事索引 |
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編集後記 |
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広告索引 |
[ 特集 ]
新しい物流労務管理 第1部 ドライバー管理からパート活用へ
2009年12月号
規制緩和は荷主企業の物流コスト抑制と引き替え
に、現場の労働条件悪化をもたらした。単純労働の
賃金は低下し、労働組合の求心力も失われた。収益
源を失った物流企業は3PLに活路を求めている。その
結果、正社員ドライバーの管理からパート・アルバイ
トの活用に労務管理のテーマはシフトした。
[ 特集 ]
第2部 政権交代で組合運動はどこに向かう 【運輸労連】違法業者を排除し市場適正化を
2009年12月号
Interview 高松伸幸 中央副執行委員長
運輸労連は大手運送会社の企業組合で構成する物流
業界最大の連合会だ。連合傘下で、これまで規制緩和
政策にも一定の理解を示してきたが、社会的規制の強
化がなおざりにされてきたことを問題視している。市
場の適正化には、違法業者の排除など健全な淘汰が必
要との考えだ。
[ 特集 ]
第2部 政権交代で組合運動はどこに向かう 【建交労】同一労働・同一賃金に向け団結を
2009年12月号
Interview 赤羽数幸 書記長
産業別労働組合の運輸一般が1999年に、建設一般、
全動労と合体して誕生した。大企業の正社員組合で
構成する連合とは対照的に、中小零細運送会社で働
く労働者を直接組織化している。物流業の規制緩和
政策には一貫して反対し、ストライキも打ってきた。
[ 特集 ]
第2部 政権交代で組合運動はどこに向かう 【全港湾】労働者の視点で新しい社会像を描く
2009年12月号
Interview 伊藤彰信 中央執行委員長
ほとんどが日雇いだった港湾労働者の待遇改善に
向け、高度経済成長期に激しい闘争を重ねてきた。
現在の日雇い派遣問題にも独自の見解を持っている。
今回の政権交代を一つの契機ととらえ、労働者の視
点を重視した新しい社会像を提起していこうと考え
ている。
[ 特集 ]
第3部 ポスト人材派遣の2つの選択肢
2009年12月号
労働者派遣法が規制強化に向かっている。与党3党案
が実現すれば、物流現場ではいかなる派遣スタッフも使え
なくなる。荷主と物流企業に残された選択肢は2つ。直
接雇用化を進めるか、業務請負会社に任せるか。判断を
誤れば手痛いしっぺ返しが待っている。
[ 特集 ]
第3部 ポスト人材派遣の2つの選択肢 「実態無視の労働規制強化は逆効果」
2009年12月号
加藤勝信 自民党衆議院議員 自民党厚生労働部会長
経済の実態を無視して人材派遣の規制強化や最低賃
金の大幅な引き上げを実施すれば、雇用のパイが減少し
てしまう。経済成長に必要な改革は今後も進め、同時に
セーフティネットを強化する、トータルな政策が必要だ。
しかし、マニフェスト至上主義に陥った民主党は耳を貸
そうとしない。
[ 特集 ]
第4部 現場スタッフ直接雇用化の進め方
2009年12月号
栃本浩昭 ベアーハンド 代表 (ロジラテジー アドバイザー)
物流会社が直接雇用化に舵を切り出した。しかし、
スポット派遣機能の完全自社化まで漕ぎ着けている
例は少ない。安易に手を出せば失敗に終わる可能性
が高い。直接雇用化に必要なステップやノウハウを
紹介する。
[ 特集 ]
第5部 レイバーマネジメントに挑む
2009年12月号
物流センターの庫内作業は非正規社員が担っている。
しかし、労働規制の強化によって派遣は使えなくなり、
パートの時給も上がる。非正規社員を対象とした労務
管理のコンプライアンスとレイバーマネジメント(作業
者管理)の向上を急がなくてはならない。その取り組
みを追った。
[ keyperson ]
「連合の政治運動は一つの完成を迎えた」久米郁男 早稲田大学 政治経済学部 教授
2009年12月号
民主党政権の誕生で連合の政治目標は成就した。今後は規制
緩和の見直しと労働規制の強化が進む。連合傘下の官公労の発
言力も強まり、“大きな政府”への揺り戻しが始まる。その一方
で、新政権は脱官僚と行政改革を進めなければならないという
大きな矛盾を抱えている。
[ ケース ]
三井化学 3PL
2009年12月号
物流子会社を吸収し実務子会社を売却
アウトソーシングに切り替え機能強化
[ ケース ]
リコー 現場改善
2009年12月号
RFIDで部品の動きをリアルタイム管理
在庫滞留期間40%減、工数75%減狙う
[ ケース ]
ライダー・システム 世界同時不況
2009年12月号
トラックリース事業をメーンに国際展開
3PL部門はリストラで黒字転換果たす
[ 値段 ]
第55回 ヤマトホールディングス
2009年12月号
B to CやC to Bの成長分野に積極展開
海外事業も本格化し収益拡大に布石
[ 物流IT解剖 ]
最終回 鴻池運輸
2009年12月号
10億円強を投じて物流システムを刷新
業務の標準化による全体最適化に課題
[ 調査報告 ]
国際調査報告 サプライチェーンのリスク管理 仏ベリングポイントほか
2009年12月号
今日の企業は、どのようなリスクに直面しているのか。
それをどう管理すれば良いのか。300社超のグローバル企
業が回答を寄せたアンケート調査を基に、サプライチェー
ンのリスク管理を検討した。そこから「レジリエント・サ
プライチェーン」という新たなコンセプトが提示された。
[ NEWS ]
欧米編
2009年12月号
建機大手、キャタピラーの物流子
会社であるキャタピラー・ロジスティ
クス・サービシーズ( CATロジ)は、
米国の大手クレーンメーカー、マニト
ワック(Manitowoc)社から補修部
品の物流業務を受注した。
[ NEWS ]
中国編
2009年12月号
山東省莱蕪市の「山東通洲国際現
代物流プロジェクト」建設工事がこ
のほど、本格的に始まった。投資額
は二億六〇〇〇万元(三三億八〇〇
〇万円)。
[ 道場 ]
第92回 メーカー物流編 ♦ 第3回 「まさかロジスティクスは現場に関係ないなんて思ってるわけじゃないよね?」
2009年12月号
コンサルティングを導入するという会
社の方針に、物流現場を仕切る業務課
長は不満たらたらだ。まだ見ぬ大先生
にも敵愾心を燃やしていた。ところが
直接会って大先生の話を聞いてみると、
業務課長が予想していたこととは、ず
いぶん違ったようで‥‥
[ 判断学 ]
第91回 今がチャンス──ジャーナリズムの改革
2009年12月号
日本の言論報道機関はジャーナリズムの名に値するものではない。これま
で政・官・財の三位一体構造の宣伝係となって自らの利益を追求してきた。
ところが皮肉にも広告収入の激減による経営危機と政権交代が、ジャーナリ
ズム再生のチャンスをもたらすかもしれない。
[ メディア批評 ]
隠然として存在する出版マスコミのタブー筆者も実際に体験した日航会長の言論弾圧
2009年12月号
タブーは思いがけないところに存在する。た
とえば週刊誌にとってコンビニ批判はタブーで
ある。いま、コンビニで週刊誌が売れる割合は
かなりのものであり、そのためセブン─イレブ
ンやローソンを批判することはできない。また、
セブン─イレブンの会長、鈴木敏文は出身の東
販の副会長をしているので、同社を批判した
本は東販が流通経路になかなかのせない。
[ 現場改善 ]
第83回 外資系ITベンダーの日本市場参入
2009年12月号
今回はいつもと違って物流現場の改善ではなく、外資系
ITベンダーによる日本のロジスティクス市場への参入を、
コンサルタントとしてサポートした事例を紹介したい。物
流とは異なるカルチャー、異なる人材とのプロジェクトは、
筆者に多くの気付きを与えてくれるものだった。
[ 物流指標を読む ]
第12回 日本経済の命運握る中国経済
2009年12月号
財務省「貿易統計」
●大恐慌下でも経済成長率八%を実現
●個人消費喚起や輸出先構成の変化が寄与
●日本の輸出回復は中国内需拡大の恩恵
[ SOLE ]
米ダラスの年次総会報告 米軍のロジスティクス・セキュリティ
2009年12月号
SOLEの年次総会「SOLE2
009コンファレンス」が八月一八日
から二〇日にかけ、米国テキサス州
ダラスで開催された。今年のテーマは
「グローバルセキュリティにおけるロジ
スティクス」。米国防総省(DoD)
を筆頭に、NASA、産・官・学の
要人が出席した。とりわけ米軍や沿岸
警備隊による講演ではロジスティクス
のグローバルセキュリティへの貢献は
極めて重要だが、多くの課題があるこ
とを痛感させられた。
(SOLE日本支部幹事・瀬良光弘)
[ データ ]
国土交通省 月例経済報告
2009年12月号
7月の特別積合せトラックの輸送量は、前年同月比11.0%減少(10カ月連続)、一般トラックの
輸送量は、同9.9%減少(10カ月連続)、宅配貨物取扱個数は、同7.6%減少(4カ月連続)となった。
[ CLIP ]
「カサイ式ロジスティクス手帳2010」発行物流マン必携のノウハウ集・資料を豊富に掲載
2009年12月号
物流コンサルティングのロジス
ティクス・サポート&パートナーズ
(ロジSP)は十一月下旬、「カ
サイ式ロジスティクス手帳201
0」を発行した。
「ロジスティクス手帳」は物流コ
ンサルタントとして活躍した故・
河西健次氏が率いていたカサイ経
営が編纂していたもの。二〇〇七
年版からロジSPが改訂・発行業
務を引き継いだ。