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2012年9月号

    2012年9月号
     
   
   
特集 3PL白書 2012

18

 

【解説】いよいよ2兆円市場へ
 2011年度の日本の3PL市場規模は1兆7836億円に達した。前年比は6.1%増。今期見込みは10.9%増。M&Aの活発化で上位集中が進み、事業売上高1000億円以上の大手と、対象エリアや業種を絞った売上高500億円以下の特化型に、プレーヤーの2極化が目立ってきた。


18

 

市場規模 今期も10.9%増見込む

市場規模の推移/3PL売上高ランキング


20

 

グローバル化 次はインド・ミャンマー

海外進出(現状・計画)/M&A戦略

 海外事業の矛先は完全にアジアを向いている。それも中国本土への進出は既に一巡し、“チャイナ・プラスワン”の有力候補とされるタイ、インドネシア、ベトナムでの事業展開が活発化している。今後は消費市場として期待されるインド、そして民主化が進むミャンマーへの進出が本格化する。これらアジアの新興国で、現地のフォワーダー、倉庫会社、運送会社の買収を検討している3PLも多い。


21  

収益性 勝ち組は4社に1社

営業利益率/収益性の傾向
 営業利益率5%以上の勝ち組は全体の23.7%。収益性の傾向には「横ばい」の回答が増えてきた。利益率と事業規模に相関は見られない。

 

22  

ビジネスモデル アセット戦略は2極化

自社輸送比率/倉庫自社所有率/庫内労働力
 輸送車両と倉庫施設の所有に関しては、各社のスタンスの違いが明確になってきた。庫内作業は業務請負会社とのパートナーシップがカギになっているようだ。

 

23  

マーケティング 業種より会社を選べ

取扱品目・業種/品目・業種別収益性/業務領域
 対象業種ごとの収益性に大きな差は見られない。3PL事業のマーケティングは、荷主の業種・業態の選別よりも、どの会社とパートナーを組むかにかかっている。

 

24  
Top Interview

「成長力のある荷主をパートナーに」

センコー 高橋久男 専務執行役員
 チェーンストア向けの流通センター事業で先行し、盤石の地盤を築いた。ハンドリングの難しい日用雑貨品でノウハウを構築し、食品や他の産業に横展開を進めた。荷主の成長力を見極めてパートナーを選ぶことで、地盤沈下の進む日本市場においても持続成長は可能だと判断している。


26  

「現場育ちの佐川マンをアジアに展開」

佐川グローバルロジスティクス 上岡亨 社長

 日本で培ったアパレル物流をアジア全域で展開する。庫内作業はもちろん配送サービスも、その国の発展段階に合わせた最適なスキームを組んで提供する。宅配網の海外移植もその選択肢だ。現場育ちの佐川マンにロジスティクスのノウハウを叩き込み、アジア全域で荷主の懐に深く入り込む。

 

28  

「倉庫業を脱して総合物流に舞台を移す」

三井倉庫 藤岡圭 社長

 倉庫業から総合物流業へ、本格的に舵を切った。航空フォワーディングのJTBエアカーゴとTASエクスプレス、3PLの三洋電機ロジスティクスと、積極的なM&Aによって必要な機能を整備した。今期売上高は前期比約5割増の1580億円を見込む。今後も事業規模を拡大し、アジアナンバー1の総合物流企業を目指す。

 

30  

「世界基準のサービスを日本で提供する」

DHLサプライチェーン 河村修一 社長

 2004年の富士通ロジスティクス買収後、外資系荷主向け事業でリテールやコンシューマー分野に領域を拡大してきた。世界標準のKPIや契約方式を日本に持ち込み、グローバル企業のニーズに対応している。ハイテクやファッション、治験薬などの得意分野では、物流のプラットフォーム化を進め、中小荷主にまでターゲットを広げる。

 

32  

各社コメント:コンペの傾向/市場展望

 

34  

国内有力3PL企業プロファイル

主要52社の最新事業概要と業務領域

 

  6  
KeyPerson

「国際入札でメガフォワーダーと勝負する」

郵船ロジスティクス 倉本博光 社長
 国際入札で勝ち抜く前提として取扱規模で「2013年度に海上貨物100万TEU、航空50万トン」の中期目標を堅持する。欧米のメガフォワーダーをライバルと位置付け、一兆円の売上高を将来の目標に置く。成長市場のアジアで、グローバル企業の物流をどれだけ取り込めるかが鍵を握る。


     
 
62
 

OKIデータ〈3PL〉

3PLを導入し国内拠点を消費地に集約
足繁く現場に通い業務の丸投げを回避

  66  
アデランス〈SCM〉

ERPパッケージで国内システムを統合
生産依頼から受注・出荷まで一元管理

  70  
米グッドイヤー〈欧米SCM会議19〉

「ヘッジング」を用いて調達コストを削減
エネルギーの購買から着手しノウハウ蓄積

     
 
74
 

物流企業の値段
《第78回》
姫野良太 バークレイズ証券株式会社 
株式調査部 運輸担当アナリスト

日本郵船

13年第1四半期で5四半期ぶりの経常黒字
「運賃安定型事業」の成長で全体の体質改善へ

 
76
 

海外トレンド報告【News】

《欧米編》UPSのTNT買収、欧州委が詳細調査を開始
《中国編》アマゾン中国が配送期間4〜7日で3元還元

 

  80  
湯浅和夫の物流コンサル道場

《第125回》 〜温故知新編 第6回〜

物流の「場所的効用」を考える

  84  
奥村宏の判断学《第124回》
会社評論は消えたのか?

  86  
佐高信のメディア批評

幼稚な政治家たちは集団的自衛権見直しへ
市民たちが受け継いでゆく戦争批判の系譜


  88  
グローバル物流市場の実像

平田義章 国際ロジスティクスアドバイザー

Part3 欧米メガフォワーダーの実態

  93  
事例で学ぶ現場改善《第116回》
食品メーカーX社の在庫横流し疑惑

日本ロジファクトリー 青木正一 代表

  97  
ARC Advisory Group レポート

堅調に拡大を続ける倉庫管理システム市場


  98  
物流指標を読む《第45回》 日通総合研究所 佐藤信洋

“ゴトコン” 積載上限の緩和は可能か

  100  

物流行政を斬る《第18回》
大局観無き日本の国際物流行政
国は総花的な強化路線を見直し
現実に即した選択と集中を急げ

産業能率大学 経営学部 准教授
(財)流通経済研究所 客員研究員 寺嶋正尚

 

  102  
The International Society of Logistics
国際ロジスティクス学会[SOLE]日本支部報告

米国防調達システムの最新動向

 

     
 

 

 

DATA BANK

 
105
 

●国土交通月例経済(国土交通省)


     

108
  主要記事索引
  112   編集後記
 
113
  広告索引

PDFバックナンバー

[ 特集 ] 3PL白書 2012 2012年9月号
概要はありません
[ 特集 ] 解説 いをよ乗いりよ越え2 兆再円び市急場拡へ 2012年9月号
 2011年度の日本の3PL市場規模は1兆7836億円に達し た。前年比は6.1 %増。今期見込みは10.9 %増。M&Aの 活発化で上位集中が進み、事業売上高1000億円以上の大 手と、対象エリアや業種を絞った売上高500億円以下の特 化型に、プレーヤーの2極化が目立ってきた。
[ 特集 ] Top Interview 「成長力のある荷主をパートナーに」 センコー 高橋久男 専務執行役員 2012年9月号
 チェーンストア向けの流通センター事業で先行し、 盤石の地盤を築いた。ハンドリングの難しい日用雑貨 品でノウハウを構築し、食品や他の産業に横展開を進 めた。荷主の成長力を見極めてパートナーを選ぶことで、 地盤沈下の進む日本市場においても持続成長は可能だ と判断している。
[ 特集 ] Top Interview 「現場育ちの佐川マンをアジアに展開」 佐川グローバルロジスティクス 上岡亨 社長 2012年9月号
 日本で培ったアパレル物流をアジア全域で展開する。 庫内作業はもちろん配送サービスも、その国の発展段階 に合わせた最適なスキームを組んで提供する。宅配網の 海外移植もその選択肢だ。現場育ちの佐川マンにロジス ティクスのノウハウを叩き込み、アジア全域で荷主の懐に 深く入り込む。
[ 特集 ] Top Interview 「倉庫業を脱して総合物流に舞台を移す」 三井倉庫 藤岡圭 社長 2012年9月号
 倉庫業から総合物流業へ、本格的に舵を切った。 航空フォワーディングのJTB エアカーゴとTAS エクス プレス、3PL の三洋電機ロジスティクスと、積極的な M&Aによって必要な機能を整備した。今期売上高は前 期比約5 割増の1580億円を見込む。今後も事業規模 を拡大し、アジアナンバー1 の総合物流企業を目指す。
[ 特集 ] Top Interview 「世界基準のサービスを日本で提供する」 DHLサプライチェーン 河村修一 社長 2012年9月号
 2004年の富士通ロジスティクス買収後、外資系荷主 向け事業でリテールやコンシューマー分野に領域を拡大 してきた。世界標準のKPI や契約方式を日本に持ち込 み、グローバル企業のニーズに対応している。ハイテクや ファッション、治験薬などの得意分野では、物流のプラッ トフォーム化を進め、中小荷主にまでターゲットを広げる。
[ 特集 ] Q1. 最近のコンペの傾向を教えて下さい/Q2. 3PL事業の展望と課題について 2012年9月号
概要はありません
[ 特集 ] 国内有力3PL企業プロファイル主要52 社の最新事業概要と業務領域 2012年9月号
概要はありません
[ keyperson ] 「国際入札でメガフォワーダーと勝負する」 郵船ロジスティクス 倉本博光 社長 2012年9月号
 国際入札で勝ち抜く前提として取扱規模で「二〇一三 年度に海上貨物一〇〇万TEU、航空五〇万トン」の中 期目標を堅持する。欧米のメガフォワーダーをライバル と位置付け、一兆円の売上高を将来の目標に置く。成長 市場のアジアで、グローバル企業の物流をどれだけ取り 込めるかが鍵を握る。
[ ケース ] OKIデータ 3PL 3PLを導入し国内拠点を消費地に集約足繁く現場に通い業務の丸投げを回避 2012年9月号
 サプライチェーン改革の一環として2010年に国 内物流網を見直した。海外で生産した製品を自社 倉庫2カ所などに保管して全国に出荷する体制を改 め、消費地近隣の物流センター1カ所に集約する ことで、横持ち輸送費の削減などを実現した。物 流パートナーはコンペで山九を選んだ。
[ ケース ] アデランス SCM ERPパッケージで国内システムを統合生産依頼から受注・出荷まで一元管理 2012年9月号
 事業会社の統合を機にSCM改革に着手した。業 務を標準化してシステム統合を行い、在庫管理の 一元化と情報の共有を実現、在庫削減を進めるた めの環境を整えた。今後は海外の工場の生産の進 捗や在庫状況を「見える化」して、グローバルな 需給調整機能の統合を図る。
[ ケース ] 米グッドイヤー 欧米SCM会議? 「ヘッジング」を用いて調達コストを削減エネルギーの購買から着手しノウハウ蓄積 2012年9月号
 大手タイヤメーカーの米グッドイヤーは、購買に 「ヘッジング(損失回避)」の手法を取り入れ、コ ストを引き下げる試みに着手している。電気やガ スなどのエネルギーの購買では既に一定の成果を 収めた。ヨーロッパ地域で購買部門長を務めるオ ノ・マリパード氏が、その取り組みを解説する。
[ 値段 ] 第78回 日本郵船 一三年第1四半期で5四半期ぶりの経常黒字「運賃安定型事業」の成長で全体の体質改善へ 2012年9月号
 不定期専用船・定期船事業がとも に好転した。さらに資源エネルギーを 中心とする長期輸送契約や物流部門な ど、「運賃安定型事業」が伸長傾向。こ のまま順調なら定期船事業が一二年三 月期並の赤字になったとしても、経常 黒字を計上できる体質が整いつつある。
[ NEWS ] 欧米編 2012年9月号
 U P SのL T L( Less Than Truckload:日本の特別積み合わせ貨 物輸送に相当)部門であるUPSフ レイトは七月一六日付で、北米(米 国、カナダ、メキシコ)におけるスポ ット(non-contractual)輸送の運賃 を平均五・九%引き上げる。LTL の運賃に加え、付帯( accessorial) 料金や最低運賃なども値上げする。
[ NEWS ] 中国編 2012年9月号
 交通運輸省は一九日、貨物取扱 量が年間一〇〇万トン以上に達する 「規模以上港湾」の一〜五月の貨物 取扱量が前年同期比七・四%増の三 九億三五七四万トンに達したと発表 した。そのうち、五月の貨物取扱量 は、前年同月比五・七%増の八億 三八七九万トンだった。
[ 道場 ] 物流の「場所的効用」を考える 2012年9月号
 昭和三〇年代に米国視察団 が日本に持ち帰った「Physical Distribution」という言葉に、「物的 流通」という訳語が与えられ、昭和 四〇年代に世間に広まった。その結果、 包装、荷役、輸送、保管など、それ まで別々に行われていた諸活動の統 合管理が新たなテーマになった。「物 的流通」という言葉がマネジメント の新しい歴史の扉を開いた。
[ 判断学 ] 第124回 会社評論は消えたのか? 2012年9月号
 会社を賛美するだけの記事や本が巷に溢れかえっている。石橋湛 山や高橋亀吉によって開かれた「会社評論」が、今や宣伝の道具に 成り下がっている。
[ メディア批評 ] 幼稚な政治家たちは集団的自衛権見直しへ市民たちが受け継いでゆく戦争批判の系譜 2012年9月号
 自民党左派といわれた元首相、三木武夫の 夫人、睦子が亡くなった。護憲運動の「九条 の会」および「憲法行脚の会」の呼びかけ人 となった彼女は、二〇〇三年一月五日付の『朝 日新聞』で、アメリカのマリコ・テラサキ・ミ ラーと対談し、  「今の日本の首相は幼すぎて戦争とは何かわ かっていない」と怒っている。
[ グローバル物流市場の実像 ] 第3回 Part3 欧米メガフォワーダーの実態 2012年9月号
 メガフォワーダーのビジネスモデルには、各社で 大きな違いがある。欧州と米国の地域性の違いに加 え、各社の歴史と戦略が、内陸輸送事業や3PL 事 業の位置付け、エリア別売上比率などに表れている。 大手5 社の比較から、その現状を見る。
[ 現場改善 ] 第116回 食品メーカーX社の在庫横流し疑惑 2012年9月号
 金融機関から相談が入った。出資先の冷凍食品メーカーの 物流を見て欲しいという。蓋を開けて驚いた。管理レベルが 低いだけでなく、在庫差異が極端に大きい。どうやら不正 が行われているようだ。しかも、そのことが社内では公然 の秘密となっていた。
[ ARC ] 堅調に拡大を続ける倉庫管理システム市場 2012年9月号
 二〇一一年、WMS(倉庫管理システム) の世界市場は年率一〇%以上の伸びを示し た。成熟市場と新興市場、いずれのセグメン トにおいても幅広い分野で成長している。成 熟市場の伸びは、景気後退期の買い控えか らの反動による特需が依然として続いてい るものと考えられる。ARCの「倉庫管理 システムの世界市場動向調査( Warehouse M a n a g e m e n t S y s t e m s W o r l d w i d e Outlook)」の著者で、エンタープライズソフ トウエア・アナリストであるクリント・ライ ザーは次のように語る。
[ 物流指標を読む ] 第45回 “ゴトコン” 積載上限の緩和は可能か 鉄道貨物協会「12フィートコンテナの増トンの可能性と課題の検討」 2012年9月号
●12フィートコンテナの積載量は最大5トン ●荷主は効率性の観点から上限緩和を要望 ●安全面を重視するJR貨物は慎重姿勢
[ 物流行政を斬る ] 第18回 大局観無き日本の国際物流行政国は総花的な強化路線を見直し現実に即した選択と集中を急げ 2012年9月号
 国際競争力の基盤整備を図るため主要政策が発表さ れた。いずれも航空需要や交通需要の拡大を前提とし ている。しかし、日本は人口減少社会に突入し、今 後も経済は緩やかな下降曲線を描く。いま必要とされ ているのは、「効率化」「コンパクト化」「集約化」など 現実的な視点に基づいた政策展開のはずだ。
[ SOLE ] 米国防調達システムの最新動向 2012年9月号
 SOLE日本支部の調査研究会の ひとつ、ロジスティクス基盤技術分科 会では、米国防総省の調達システムと プロジェクトマネジメントをテーマとす る「DAG・PMBOK組合せ調査研 究」を展開している。その活動成果から 今回は「DAG(Defense Acquisition Guidebook −米国防調達システムの手 引き)」のポイントとなる、いくつかの 視点を紹介する。 (SOLE日本支部会員 元ユニシス  斉藤一弥)
[ データ ] 国土交通月例経済(国土交通省) 2012年9月号
概要はありません
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