[ 特集 ]
物流品質を上げる
2013年1月号
概要はありません
[ 特集 ]
解説 まずは“フォーナイン”を目指せ 日本ロジファクトリー 青木正一 代表
2013年1月号
トップクラスの企業は今や100 万分の1(PPM)レベル
の納品精度を目指している。しかし、現場の実態を無視し
て背伸びし過ぎた目標値を掲げても改善は進まない。多く
の現場にとっては“フォーナイン(99.99%)”が現実的な
目標になる。それを達成できれば十分に物流品質を顧客に
アピールできる。
[ 特集 ]
意識改革 バンダイロジパル ──「これやっちゃダメよ!」活動を徹底
2013年1月号
庫内作業などの基本動作を毎日徹底させる品質
改善活動を全国の物流拠点で展開している。成果
は社内に公表して従業員に現状を把握させ、改善
への意識を高めている。「当たり前のことを当たり
前にやるだけではサービスの品質が良くなったとは
言わない」との信念から、各拠点が顧客のイレギ
ュラーな依頼にきちんと対応できたかどうか評価
する試みも始めた。
[ 特集 ]
意識改革 バンテック ──トップダウンで作業ミス・貨物事故を半減
2013年1月号
顧客からの指摘に、経営トップが冷や汗をかい
た。重要な品質クレームを知らずにその顧客を訪
問していた。これを糧として社内組織の再編を断
行。クレームやミス、貨物事故の発生情報の共有
化を徹底し、責任を明確化した。トップ自ら品質
改善に本腰を入れたことで、全てが回り始めた。
[ 特集 ]
情報共有 キムラユニティー ──荷主と共同で品質向上プロジェクト
2013年1月号
「まるで共同出資会社のようだ」と荷主のコクヨ
サプライロジスティクスは言う。物流センター稼働
当初の混乱をバネに、荷主とがっちりスクラムを組
んで庫内作業の品質向上を目的とする共同プロジ
ェクトを立ち上げた。専用台車の開発、作業訓練
施設の設置など、踏み込んだ施策を次々に実現し
て大きな効果を上げている。
[ 特集 ]
情報共有 リコーロジスティクス ──共有データベースにノウハウを蓄積
2013年1月号
従業員の物流品質改善に関する提案や、現場で
起きた事故・ミスの詳細を蓄積するデータベースを
構築した。ノウハウの横展開とともに、トラブル再
発を防ぐプラットフォームとして威力を発揮してい
る。こうした改善の積み重ねで、業務のクレーム率
半減などの成果が表れてきている。
[ 特集 ]
TPS ALSO ──庫内随所に「カイゼン」を展開
2013年1月号
豊田自動織機傘下のアドバンスト・ロジスティッ
クス・ソリューションズ(以下、ALSO)は、親
会社が展開している物流ソリューション事業の実働
部隊として、高品質な3PLを提供することに注
力している。とりわけ代表的拠点の一つ、高浜事
業所(愛知県高浜市)は二〇〇二年のALSO設
立と同時に創設され、様々な先進的取り組みを導
入する舞台となってきた。
[ 特集 ]
TPS NTTロジスコ ──物流センターのクレームを解消
2013年1月号
NTTグループで3PLを手掛けるNTTロジス
コは、全国一六の物流センターで「TPS(トヨ
タ生産方式)」による物流品質の改善活動を進めて
いる。従来の「2S」徹底に加えて取り組みを強
化している。
[ 特集 ]
温度管理 三菱倉庫──欧州の医薬品管理基準を先取り
2013年1月号
三菱倉庫は医薬品物流で三〇年の実績を持つ。
二〇一二年十二月現在、約二五社・五〇拠点で医
薬品物流センター業務を受託している。売上高で
倉庫事業部門の約二割に及ぶ主要分野に育ってい
る。
[ 特集 ]
温度管理 名糖運輸 ──三℃〜七℃のチルドラインを死守する
2013年1月号
名糖運輸では作業のミス率を?一万分の一?に抑
えることを目標に、日々のオペレーションを回して
いる。例え荷主との間にミス率に関する明確な契約
が結ばれていなくても、その達成を目指す。この
ミスの中には、誤出荷や商品の汚破損、遅配、欠
品などあらゆる要素が含まれる。
[ 特集 ]
通販物流 ディノス ──メーカー直送を廃止し付加価値配送
2013年1月号
メーカー直送の大物家具類にクレームが目立って
いた。コストよりも顧客満足度を重視して、自社
センターからの出荷に切り替えた。品質が向上し
ただけでなく、複数注文の一括配送、納品時の設
置・組み立て、不要になった同等品の引き取りな
どのサービスが可能になり、売上増に貢献してい
る。
[ 特集 ]
通販物流 楽天 ──“弾丸カート”でスピード処理
2013年1月号
楽天が運営する書籍・DVD・ゲーム等のオン
ラインショップ「楽天ブックス」は、ライバルであ
るアマゾンと最も激しく競合する分野の一つだ。マ
ーケティングはもちろん、物流品質でも後れを取る
わけにはいかない。進捗状況の見える化や?弾丸
カート?の導入など、様々な施策を打ち出し、効
果を挙げている。
[ 特集 ]
トラック輸送 第一貨物 ──特積業界ナンバーワンの品質目指す
2013年1月号
特別積み合わせ輸送(路線便)をメーンとする
第一貨物では、輸送トラブルを「異常」と「事故」
の二つに分けて管理している。荷物の紛失や破損
はもちろん、外箱のわずかな汚損・濡損など、現
場で少しでも「異常」に気付いたら、三〇分以内
にそれを荷主に報告する。そのうち約四五%が最
終的にクレームとなり「事故」としてカウントさ
れる。異常の過半数は?お咎めナシ?で済むのだ
が、どんな小さなトラブルも包み隠さず事前に報
告することで信頼の向上に努めている。
[ 特集 ]
トラック輸送 プラスロジスティクス ──配送協力会社ごとに分析資料を作成
2013年1月号
通販物流と家具配送をメーンとするプラスロジス
ティクスでは、全国一〇〇社近くに上る家具配送
の協力運送会社に対して、それぞれ定期的に研修
会を行っている。協力会社各社の配送クレームの
傾向をプラスロジが分析して個別に詳細な資料を作
成。本社品質管理部門のスタッフが協力会社の現
場に出向き、経営陣だけでなくドライバーたちも集
めてその会社のクレーム実績の推移や全体との乖離
を説明し、他社の改善事例を紹介するなどして品
質向上を促している。
[ 特集 ]
トラック輸送 物流プラットフォーム検討会 ──ITSで家電共配をトレース
2013年1月号
家電メーカー一八社、家電量販三社が顔を揃え、
九州での共同物流に乗り出した。「家電物流プラッ
トフォーム」と名付けた拠点を活用し、センター納
品のゼロ化や幹線輸送の共同化に着手している。配
送品質を向上させるため、ITS(高度道路情報
システム)スポットを活用した取り組みも実験的に
スタートしている。
[ 特集 ]
IT・マテハン活用 大塚商会 ──ハンディの運用を工夫してエラー半減
2013年1月号
注文データを受信してから出荷まで最短一五分と
いう次世代型センターを二〇一〇年九月に稼働し
た。そこで構築したノウハウを他の拠点にも展開。
会社全体の庫内作業エラー率を半減させた。配送
面でもドライバーから顧客の声を吸い上げデータベ
ース化。不良率を三分の二に減らした。
[ 特集 ]
IT・マテハン活用 アシックス ──大型ソーターを軸にフローを設計
2013年1月号
アシックスの「つくば配送センター」は、東日本
エリアをカバーする販売物流拠点として二〇一〇
年八月にオープンした。敷地面積約一万坪、延べ
床面積約一万一七四六坪の三階建て自社倉庫で、
常時七万〜八万アイテムを在庫している。その大
半をスポーツシューズが占めている。
[ keyperson ]
「日本こそS&OPを必要としている」 トム・ウォレス 米トム・ウォレス&カンパニー代表
2013年1月号
オハイオ州立大学の名誉フェローでS&OPの世界的権威と
して知られるトム・ウォレス氏が二〇一二年十二月に来日した。
同氏を囲んで、米スティールウェッジ社のグレン・マーゴリスC
EO、そして野村総合研究所の二人のコンサルタントが、日本
企業におけるS&OPの導入を議論した。
[ ケース ]
CGCグループ 拠点政策 次世代型のモデルセンターが稼働PB・NB一括のカテゴリー納品実現
2013年1月号
ボランタリーチェーンに加盟する中小スーパー各
社の自主性を尊重しながら、グループ全体の物流
高度化を進める必要がある。2012年11月稼働の
「神奈川JDセンター」で、その新たなモデルを提
示した。規模やレイアウトがばらばらな店舗に対
して、NBとPBをまとめて細かくカテゴリー納品
する仕組みを備えている。
[ ケース ]
大塚倉庫 物流子会社 グループのインフラを活かし外販強化東西に大型拠点新設しBCPにも対応
2013年1月号
早くから事業会社として独立し、グループの物
流業務を全面的に受託してきた。自ら構築した医
薬品と飲料のネットワークを活用し外販強化に乗
り出す。BCP対応で東西に設置した大型拠点と受
注センターを開放して、外部顧客からも一括業務
受託を狙う。
[ 3PL再入門 ]
第1回 ロジスティクスの定義が変わった
2013年1月号
ロジスティクス管理は、サプライチェーン管理、
物流システム管理、オペレーション管理の3つの階
層に分けられる。このうちサプライチェーン管理は
外部委託ができない。3PLの本質は、物流システム
管理の委託にある。そのように定義を明確化するこ
とで、成功の道が見えてくる。
[ 特別レポート ]
中国の先進物流センターを見る 大阪産業大学 経営学部 商学科 特任教授 浜崎章洋大阪市立大学 商学部 特任講師 宮崎崇将
2013年1月号
中国の先進的な流通センターを紹介する。筆者ら
は日本小売業協会主催の中国物流視察団のコーディ
ネーターとして、2012 年3 月に北京・上海周辺の最
新物流施設を見学して回った。そのうち特徴的な5
つのセンターについて、施設とオペレーションの概要
を解説する。
[ NEWS ]
欧米編
2013年1月号
米大手重機メーカーのキャタピラ
ーの一〇〇%物流子会社だったキャ
タピラー・ロジスティクス・サービシ
ーズ(キャット・ロジ)は、キャタ
ピラーがキャット・ロジ株式の六五%
をロサンゼルスを本拠とする投資ファ
ンド、プラチナ・エクイティに売却し
たのに伴い、社名を「ネオビア・ロ
ジスティクス・サービシーズ」に変更
した。また八月、新CEOにジョス・
オプデウィーグ氏を指名した。
[ NEWS ]
中国編
2013年1月号
上海振華重工(集団)股份、中遠
太平洋(コスコパシフィック)および
厦門海投集団はこのほど、中国企業
が自主研究開発した世界初の第四世
代フルオートメーション化埠頭積み
降ろしシステムを、福建省厦門市に
ある中遠厦門遠洋コンテナ埠頭に設
置することで合意した。
[ 道場 ]
日本の物流団体の誕生
2013年1月号
大先生は一九七〇年を日本の“物
流元年”と呼ぶ。この年、日本に二
つの物流団体が設立されている。日
本能率協会を中心とする「日本物的
流通協会」と、日本生産性本部系の
「日本物流管理協議会」だ。この両
団体が一九九二年に統合されて、現
在の日本ロジスティクスシステム協会
(JILS)が誕生する。大先生は
偶然の結び付きからそこに関わるこ
とになった。
[ 判断学 ]
第128回 オバマ大統領への期待
2013年1月号
アメリカ経済はリーマン・ショック以来の不況から抜け出せていない。そ
の根本的な原因は巨大化しすぎた株式会社にある。再選を果たしたオバ
マ大統領には、ニューディールに匹敵するような政策が求められている。
[ メディア批評 ]
寝た子を起こした石原慎太郎の尖閣購入発言過激なポーズで立場を保つ愚劣な政治家たち
2013年1月号
いま、日本の貿易総額の対米比率は一割で、
香港と台湾を含む中国とのそれが三割を占
めている。それを考えると、石原慎太郎が
火遊び的にブチ上げた尖閣諸島購入発言の
愚かさがクローズアップされる。
[ グローバル物流市場の実像 ]
最終回 Part 7 わが国フォワーダーの展望
2013年1月号
本連載の最終回として、わが国フォワーダーの展
望に焦点を当てる。これまでのように日系荷主の海
外展開に付いていくだけでは、もはや成長は望めない。
海外の市場に深く食い込み、現地荷主を獲得するた
め、M&Aを本格化する必要がある。日本特有のき
め細かなサービスはグローバル市場でも武器になる。
[ 物流指標を読む ]
第49回 経済や貨物輸送の予測は難しい 「2012・2013年度の経済と貨物輸送の見通し」日通総合研究所
2013年1月号
●2013年度の国内貨物総輸送量は1.1%減の予測
●消費関連は微増、生産および建設関連はマイナスへ
●衆院選の結果や経済動向次第で全く別のシナリオも
[ 物流行政を斬る ]
第22回 最低車両台数五台に疑問一〇〜二〇台まで引き上げ過度な規制緩和に歯止めを
2013年1月号
トラック運送事業を営む際に義務付けられる最低車両
台数は、一連の規制緩和によって五台にまで引き下げら
れた。その結果、新規参入が相次ぎ、事業者は過当競争
を余儀なくされている。行き過ぎた規制緩和に歯止めを
かけなければ、物流業界の健全化は見えてこない。まず
は最低車両台数の見直しから始めるべきだ。
[ SOLE ]
二〇二〇年:日本企業のベトナム展開
2013年1月号
「ベトナム進出完全ガイド―ベトナ
ム最新事情と投資貿易実務」(カナリ
ア書房)の著者で、進出支援コンサル
タントの会川精司・会川アジアビジ
ネス研究所代表を招いて、二〇一一
年五月に開催したSOLE日本支部
フォーラムの講演内容を紹介する。
[ データ ]
国土交通月例経済(国土交通省)
2013年1月号
概要はありません
[ CLIP ]
山九が総額一〇〇億円を投じて平和島に新センター駅から徒歩一分の好立地で都市型の新規事業を展開
2013年1月号
山九はこのほど、東京都大田区に「平
和島ロジスティクスセンター(仮称)」を
新設し、二〇一五年二月に竣工すると
発表した。建設予定地は東京モノレール
の流通センター駅から徒歩一分、首都高
速道路の平和島ICからも車で一分と
いう交通至便の地。投資総額はおよそ
一〇〇億円に上る。